アリクル砂漠の伝承 | The Elder Scrolls Online 外部蔵書庫

アリクル砂漠の伝承

Alik’r Desert Lore

アリクルの冒涜と狂乱Sacrilege and Mayhem in the Alik’r

ヘガテの王家への報告書

外部者管理局 タジーム博士

おお、モルワに愛されゼェトの涙に祝福されし方々よ

卑しき召使は、己が無価値な存在であることをお詫び申し上げます。取るに足りない考えで両陛下の高尚なる瞑想の時をお邪魔することをどうかお許しください。先週のふとしたお申し出は私にとっては厳しいご命令でしたがそれにお応えし、報告書をご用意いたしました。アリクル北部では最近発生している、不浄の不死とその異例な隠蔽手段についてです。

復活した我々の先祖たちと不浄な交流があるとして避けられている、北の荒れ地の追放されし部族であるアシャバーについては以前お伝えしました。彼らの起源は古いのですが異常な行為が現代まで続いているという事実は、フォアベアーの一部の恥知らずどもの内密の支援によるものと考えられます。何より許されざる、伝統に背く行為を彼らは黙認しているのです。

この仮定は最近の出来事により裏付けられるでしょう。それについてはこれより謹んでお伝えします。センチネルでは、簒奪者ファハラジャードが彼の元に助言者を集めています。幾人かは評判に曇りなき者ですが、ほかの者は名の知れたフォアベアーの活動家たちです。彼らは故ラジム王(どうかトゥワッカが王の魂を碧落の岸へ導きますように)による神に祝福された統治に公然と反対していたのです。その怪しげな高官の1人、ストゥラという者は好ましくない助言者である上、実は死霊術師であるようなのです。我が局の密偵たちによりますと、このストゥラはファハラジャード「王」の高官たちを皆殺しにし、ファハラジャードを殺させようと蘇らせたとのことです。この企ては失敗しファハラジャードは死を免れましたが、ストゥラも逃げおおせたのです。

ストゥラは東へ逃げ、黒き虫の教団の団員らと合流しました(両陛下は恵雨の月2日の私の報告書を思い出されるでしょう)。大部分はラー・ネトゥー
であるアンデッドたちが、砂漠の奥地の忘れ去られた墓地で大量に蘇らされたのです。ストゥラはこの不浄の手下たちを率いてセンチネルに向かいました。

我々の情報提供者たちによると、ファハラジャードは堕落したのです。恐ろしいことに追放されし者アシャバーに対し、ストゥラに対する介入を頼んだといいます。アシャバーの首長であるマリマーは同意しました。しかしファハラジャードがどんな下劣な条件を突きつけられたのかは突き止められておりません。アシャバーは禁じられた神秘の技で奇襲をし、ストゥラのラー・ネトゥーの軍勢を倒したのです。ストゥラ自身は追放者マリマーの刃に倒れたと言われています。

もちろんファハラジャードはアシャバーへの要請については口をつぐんでいます。そして公にはセンチネルを代表し聖なる神々の介入に感謝しています。フォアベアーの強奪者が追放されし者たちと不穏な会合を持ったという噂を流布すべきか、その判断は両陛下にお願いしたいと思います。

サラス・エン探検隊The Salas En Expedition

レディ・クラリス・ローレント 著

ハンマーフェル沿岸、シラ岬にあるサラス・エンというエルフの遺跡が今まできちんと探索や研究をされていないのは奇妙なことです。十中八九それは迷信深い地元の人々が、他文化の墓地であっても過度の敬意を抱いているからでしょう。アリクルのレッドガードを臆病だと責めるわけではありません。でも私の部下たちをハイロックから湾にまで連れてこなければならないのはあんまりです。

いずれにしても、もう始めているからには仕事はきちんとします。サラス・エンについてわかっていることはわずかですが、過去三つの時代に渡った文化の遺物が残っているというのは魅力的です。最も上にある遺物はつまり最も新しいもの、第一紀にラ・ガーダ後期の王家がサラス・エンを占領した時に遡るレッドガードの遺物です。失われたヨクダのヤスの島から来た開拓者、そのレッドガードたちはそれまでそこに暮らしていたエルフたちを立ち退かせたようです。そしてそのヤスの子孫たちは23世紀半ばまでサラス・エンに暮らしました。これはスラシアの疫病の惨禍の時期と重なります。

ヤスのレッドガードたちが追い出したエルフたちは伝承によれば、それより少し前にやってきていたアルトマーの開拓者でした。彼らはデイドラの崇拝者だったと言われるコレラニア・クランです。(だからサマーセットから寂しいハンマーフェル沿岸に移住したと考えられます)彼らは第一紀6世紀のある時期にやって来たと考えられます。そして元々アイレイドが建てた建築物を拡大しながら居住していたのでしょう。ボズマーの遺物が伝統的なアルトマー最盛期のものに混ざっています。これはコレラニアがその歴史的な最盛期にウッドエルフの沿岸貿易に加わっていたか、あるいはコレラニアが来る前のサラス・エンがボズマーの商人たちに中継地として使われていたことを示しています。

ハイエルフによる増築部分の下は、それ以後に建てられたどの建築物よりも状態がいいのです。これはアイレイドの石造建築で、千年の時を経てなお誇らしげに天にそびえています。サラス・エンを築いたアイレイドエルフは、歴史上はほとんど知られていません。私がこの遠征隊を組織した主な目的は彼らについて明らかにすることです。厳選した経験豊かな発掘者たちの助力もあります。サラス・エンの石は秘密を明かしてくれるはずです。

センチネル、アリクルの宝石Sentinel, the Jewel of Alik’r

サタカラームの歌姫、ベールをとったアザディエ 著

王子よ。ラ・ガーダの時代、フォアベアーは破滅したヨクダからハンマーフェルにやって来たのです。最初に上陸したヘガテで、彼らは獣人たちを苦しみから解放しました。そして大きな港と豊かな水のあるオアシスを求め、陸地に沿って両方向へと散開していったのです。

北と西へ向かったのはヤグーブ大公の戦士であり船乗りたち。アコス・カサズから立派な船に乗っていたのですが、それもシラ岬を曲がるときまでの話です。そこでラ・ガーダの中で初めてイリアック湾を目にしたヤグーブは、あまりの素晴らしさを褒め称えます。そしてその岸に住まいを作ろうと誓ったのです。

栽培の月17日の夜明け、騎馬座の方角に後悔していた折、見張りが停泊所にぴったりの場所を見つけたと叫びます。気付いたヤグーブも彼に賛同し言いました。「この停泊所は我々のものとなるだろう、これから手に入れるのだ。最初に見つけた者にちなみ、ここはセンチネルと名付けよう」

そのセンチネル(以後もこのように呼ばれた)の港にはすでに街があり、下層のエルフや彼らと付き合いのある人間たちが出入りしていました。岸辺はザクロやイチジク、オリーブの葉で緑に彩られています。これを見た空腹の部下たちは、港の群衆の警告や叫び声を無視して何とか上陸しようとしました。

ヤグーブが部下たちと上陸すると、きらめく剣ととがった兜に港の群衆はおびえ、へつらって言ったのです。「我々をどうなさるおつもりか、強きソードシンガーよ。あなた方に悪さはしない、殺すのだけはご勘弁を」

ヤグーブは答えました。「ああ、お前たちは不信心で悪事に関わっているが殺したりはしない。港より高い場所に宮殿が欲しいのだが、そんな労働は我が高貴な部下にはふさわしくない。だから生かしておいてやろう。石工や石職人、家の召使となるがいい」

こうしてセンチネルに本格的な港ができたのです。港の群衆は新たな仕事に目標を見い出し、壁や市場、ヤグーブの宮殿を造りました。この宮殿の誉れ高き名はサマルイク。以後ここで統治を行った王や女王たちは伝説を残します。フォアベアーに続く王家にとってふさわしい居場所をセンチネルに見つけたのです。ここに定住した多くはナ・トタンブでした。

そして王子よ、今もこの都市の門の上には三日月の旗が翻ります。ヤグーブ大公の旗であったこれは、彼を偲んでセンチネルの象徴とされたのです。忠実なる支持者たちは栽培の月17日をコーム・アレザーリ・ヤグーブの日として彼を称えています。偉大な先祖に敬意を表してザクロを分け合うのです。

トゥワッカの祈りTu’whacca’s Prayer

碧落の岸の神トゥワッカよ
あなたの恵みと導きあれ
このウォークアバウトを終え
あなたの玉座の前に彼女が現れますよう
美徳と強さで包み
彼女を星々の小径で導きたまえ
道を示したまえ
次の世に備えさせたまえ
我々の誉れ高き先祖として
彼女に剣を携えさせたまえ

モタリオン・ネクロポリスの報告書Motalion Necropolis Report

サタカラームのドエン様:

私のような者がご報告するのは心苦しいのですが、モタリオンの試みは中止いたします。このまま続行することはお勧めできない状況となりました。それどころか、続ければこれは(いつも以上に)不信心であるというだけでなく、おそらくギルドの者たちの命まで失われることとなるでしょう。

あなたの比類なき計画の完ぺきさについては、何の落ち度もないことを急ぎ申し上げます、我がドエンよ。ご指示に従い、モタリオン墓地破壊の監督官であるバービズ・アル・ティゴウスはそつなく仕事をこなしました。それに略奪の取り分を20%にしようと我々が申し出たところ、彼は15%のみ受け取ることを望んだのです。彼が申し出を受け入れてから数週間で、共同墓地の南区域の墓や霊廟の略奪は完了しました。高潔なる乙女たちの墓地で追剥ぎのクエンが背中に負傷したものの、ドエン様の見事で精力的な計画のとおりに進みました。

聖なるウェルキンドの収穫と販売も、同様にうまくいきました。発光呪文をかけたターコイズガラスの模造品と入れ替えるというあなたの考えは今も見破られていません。発光屋のアファブに10日ごとに呪文をかけ直させる賃金は、魔術の市場でウェルキンド石から得られる収益に比べたらスカラベのエサ代のようなものです。

今思えば、墓地を4つに分けてもっとも裕福な祖先たちが葬られている区域から始めろというあなたの助言は正しかった。あなたがその地位におられるのはもっともなことです。我々は石棺に対し不敬な行いはいたしませんでしたが、バービズ監督官があちこちを番人に巡回させていた間に、墓地の外れの墓にあった高価な装飾品は奪われてしまったのです。裕福さに劣る我々の同胞が眠っている東西の区域は、合わせても南区域で得られるほどの利益とはならないでしょう。

遺憾ながら、ドエン様のこの上なく素晴らしいモタリアンの試みを放棄せねばならない残念な理由を述べねばなりません。不信心者や犯罪者の死体を埋めるにふさわしいとされる北区域は、恐ろしいアンデッドたちの出現に苦しめられています。大勢のラー・ネトゥーが墓からはい出し、今では共同墓地全体にはびこっています。私が思いますにこれは、汚らわしい者たちの区域に何度も番人を送ったパービズ監督官や、他の不敬な行為の数々のせいでしょう。監督官の責任であるとすれば、彼は確かにその代償を払いました。蘇った死者による最初の犠牲者たちの中に彼もいたのです。

さらに、残念なことに追剥ぎクエンの死もお伝えせねばなりません。99階段の下でラー・ネトゥーから逃げようとして背中を痛めた者です。彼の遺族には通常の給付金が出されます。

最高の敬意を込めて。

工作員マフッド

レッドガードの歴史と英雄たち 第1巻Redguards, History and Heroes, V. 1

フランダー・フンディングは2356年に生まれた。我らの愛する砂漠の地における、古き数え方での年だ。それまでの皇帝たちによる統治が2012年に覆されてからは、皇帝は帝国の名目上の長となり権力は大幅に縮小されていた。以来300年に渡ってほぼ絶え間なく内戦が続いていた。地方の君主やモンク、山賊たちが土地と権力を求め争っていたのだ。我々の民族はかつて職人や詩人、学者であったが、次々と展開する戦いによりやむなく剣を手にした。大気を、あるいは肉や骨を断つ剣の歌。鎧に当たり響く音。それが我々の祈りに対する答えだった。

最初の戦いの王子フランダー卿の時代、ヨクダと呼ばれる君主たちが自身や土地を守るための巨大な石の城を築いた。そして城壁の外の城下町が発展した。しかし2245年にマンセル・セスニットが台頭した。彼は軍事独裁者エルデン・ヨケダとなり、帝国のほぼすべてを8年に渡り掌握せしめた。2253年にセスニットが暗殺されると平民が政府を奪った。ランディック・トーンはセスニットが始めた帝国の統一化を続け、かすかな反乱の兆しも許さず鎮圧していった。彼は剣の所持に関する制約を設け、戦士すなわちソードシンガーと平民との間にあった古き隔たりを蘇らせた。「トーンの剣狩り」として知られたこれはシンガーにのみ剣の所持を認め、他の住民とシンガーとを識別するものだった。

トーンは帝国を内戦前の状態に戻すべく多くを成したが、2373年の没時にも内部の混乱は残っていた。彼の死により本格的に内戦が勃発した。過去の300年に渡る争いがかすむほどのものだった。フランダー・フンディングが育ったのはこの時代である。

フンディングはソードシンガーに属していた。ソードシンガーは砂漠の職人から成長を遂げ帝国の社会の一員となっており、当初は上流家庭の若き子女たちから採用されていた。彼らは無名の戦の神々への最初の聖堂と訓練場「戦いの美徳の間」を築いた。数世代のうちにその剣術「刀剣の歌」は彼らの人生そのものとなっていた。剣に生きる彼らの詩心や芸術的才能は健在で、無名の神々の力と魔法の込められた美しい剣術に活かされた。特に優れた者はアンセイ、つまり「剣の達人」と呼ばれるようになる。そして彼らはそれぞれ独自の剣術を教える訓練学校を始めた。最も徳があるとされたアンセイは地方をさまよって戦い、悪を正し、争いを終わらせようとしていた。

フンディングはトーンの死により蘇った争いの最盛期におけるソードシンガーであり、達人、マスターアンセイである。多くのシンガーは生まれ持った職人の魂により剣を収め、芸術家となった。他の者はフンディングのように危険に満ちた剣の道に悟りを求め、戦士の理想を追求した。復讐の決闘や腕試しは日常茶飯事であり、剣術学校も増加していた。

レッドガードの歴史と英雄たち 第2巻Redguards, History and Heroes, V. 2

フランダー・ド・フンディング・ヘル・アンセイ・ノ・シラこと、フランダー・フンディングはハイデザートの砂漠の辺境に生を受けた。「フンディング」は生誕地近くの地名、「ノ・シラ」は「高貴な人物」や「高貴な生まれの者」という意味、そして「ヘル・アンセイ」は剣の聖人たる彼の称号だ。

フンディングの祖先は有史初期、ハイデザートで職人や秘術師として暮らしていたところまで遡れる。彼の祖父はエルデン・ヨケダことマンセル・セスニットの家臣で、セスニットの暗殺前まで統一のための多くの戦いを率いていた。

彼が14歳の時に父親が反乱の1つで命を落とし、フンディングは母親や4人の兄弟を支えることになった。剣での武勇はその人生を楽にも難しくもさせた。仕事の上ではガーディアンや護衛として大きな需要があった。だが彼の評判が高まったために、戦では彼を倒して手軽に名声を得ようという者たちが次々と現れた。

30歳になるまでに彼は90回以上の決闘で相手を殺し、勝利を収めた。卓越した技能と経験を有する彼は、剣において事実上無敵となる。先祖代々の才能による本物の剣での技を使う事をやめ、シェハイという「魂の剣術」を使うようになっていた。

ソードシンガーは誰しも厳しい訓練と戦の神々への信仰、そして剣術を通して、霊剣を生み出す修行法を身につける。これは単純な魔法のようなもの、思考のみで剣を形作るという精神的な技術である。ソードシンガーは精神統一により剣を生み、剣はその手に現れる。その剣は大抵はほのかな光である。ぼんやりとして実体がなく、おそらく美しく、剣の道や神々への愛情の象徴であるが武器ではない。しかし優れた能力と感性を持つアンセイたちや魔法の才能に長けた者は、重圧のかかる状況下で光や空気どころではない霊剣、シェハイを作り出せる。これは向かうところ敵なしの強さで、持ち主の精神を奪わねば取り上げることもできない武器である。

シェハイはフンディングの武器となり、彼はこれで土地を荒らす悪党や怪物たちを殺した。ついに90回目の決闘で邪悪なジャニック卿と従者の7人のリッチを倒した彼は、自分が事実上無敵であると確信する。そしてフンディングは己の剣術の哲学を明確にすることに取りかかった。60歳で世捨て人として高地砂漠の山地にある洞窟で暮らしながら、彼は己の知識を円環の書に書き記した。

その年フンディングはこう考えていた。帝国の多くの戦いに参加しあらゆる敵を倒してきた自分はもう、死ぬ準備ができていると。彼は洞窟に引きこもり、自分の戦術や秘術的な考えを他のソードシンガーたちと分け合うために記録していた。シンガーたちが彼を見つけたのは円環の書の完成後だった。彼はこの世を去り戦の神々に加わろうと、辞世の詩を作っていた。

60歳にして頑強であった彼はもう人生をやり遂げたと考えていた。だが仲間のソードシンガーたちは、それまでにないほどフンディングを必要としていたのだ。

レッドガードの歴史と英雄たち 第3巻Redguards, History and Heroes, V. 3

トーンの剣狩りはソードシンガーと平民を分離したが、最後の皇帝の出現が砂漠の帝国に最後の大きな争いをもたらした。皇帝と妃のエリザが、ソードシンガーたちを倒して人々から帝国の支配権を奪おうとしたのだ。ヒーラはオークと帝国の戦いの残党たちによる悪の軍勢を使ってシンガーを一人残らず見つけ出し、この世から消そうと決意した。

ソードシンガーの数は決して多くはない。過酷な砂漠では生まれる命も少なく、その厳しい環境では鉄の勇気と意志を持つ物しか生き残ることはできない。かくしてこの「シンガーの戦い」として知られる最後の争いが始まる。だがソードシンガーたちは、己の命や住まいを守るために力を合わせて軍を作り上げる準備も心構えもできてはいなかった。

見つかったフランダー・フンディングは辞世の詩を邪魔され、突然シンガーたちの指揮官にされた。彼が洞窟にこもり積年の知恵や戦略、シェハイの使い方について書き記す時間があったことを無名の戦の神々に感謝しなければならない。シンガーたちはキャンプを離れ不毛の丘や山々、「山々の父」たるハッツ山のふもとに逃れた。フンディングが静かに書き物をし、死に場所に選んでいた場所だ。生き残ったシンガーたちはそこで円環の軍を結成する。彼らはフンディングの教えを学んだ。彼の戦略や戦術、敵に大きな一撃をくらわせる最終作戦を授かったのだ。

フンディングは7つの戦いを考案した。それにより徐々にヒーラの軍勢を、最終決戦の地ハッツ山のふもとの荒野へ導いたのだ。彼はこの計画を「ハンマーと金床」と呼んだ。戦いの内にシンガーたちはフンディングの戦略や戦術を学んでいき、シェハイの使用についても成長する。7つめの戦いまでに敵を倒せる力を身につけるのだ。かくして6つの戦いが行われた。戦いは勝敗のつかぬまま、次の戦いへとなだれ込む。数で勝るヒーラの軍勢はフンディングの小さな軍を追うが、30倍の数の敵にも教えを受けたシンガーたちはひるまなかった。そしていよいよ舞台は整った。ヒーラとその軍はハッツ山のふもとに展開、大激戦となり、多くのシンガーが命を落とした。生き残るシンガーはわずかでも、ヒーラとその悪の帝国は滅ぶとフンディングは予想し、そのとおりになった。

最後にはフンディングと2万人弱のシンガーが生き残り、悪の軍勢は誰ひとり残らなかった。その日ハッツ山では30万人以上が命を落としたのだ。逃げ出し生き延びた残党は散り散りになり、再び徒党を組むことはなかった。

シンガーたちは集まりテントを畳み、命を落とした仲間を悼んだ。そしてフンディングに従い、シーウィンド地域の大きな港街、アーチに向かった。そこでフンディングは小さな船団を待たせていた。シンガーたちは砂漠を離れ、新たな地へ向かうのだ。砂漠の帝国ではもう彼らは歓迎されず、伝説として歌われ語られるだけとなった。最後の偉大なる戦士、シェハイのシンガーと円環の書は、その美徳を認めない地から去ったのだ。戦わぬ市民の目に、彼らは血にまみれた赤き者だった。自分たちが巨悪から市民を守ったということを、彼らは気にもとめなかった。

新たな土地へと海を渡るシンガーたちは新たな生活を受け入れることを誓った。名は改めるが過去の栄光を捨てはしない。彼らは最後の戦いを称え、新たな地をハンマーフェル、自らをレッドガードと名付けたのだった。

偉大なる戦いの王子フンディングに敬意を表し、ハンマーフェルの家庭では暖炉の近くの壁にくぼみを作り、円環の書を収めている。

様々な宗派:クラウン・レッドガードVarieties of Faith, Crown Redguards

帝国大学 ミカエル・カルクソル修道士 著

タムリエルに最も長くいるフォアベアーは第二帝国と強い結びつきがあり、帝国やブレトンと同じ神々を強く崇拝している。より保守的なクラウンは今も古代のヨクダの神々を崇めている。

クラウンの八大神:

サタカル(ワールドスキン):
アヌとパドメイの概念が融合した、全てを司るヨクダの神。基本的にサタカルは、世界を壊して次の世界を始めるというノルドのアルドゥインに似ている。ヨクダの神話でサタカルはそれを何度も行い今でも続けている。変化に耐えられる霊魂の誕生を促すために繰り返しているのだ。これらの霊魂は人物は最終的にはヨクダの神々となる。アリクルの遊牧民のクラウンに人気の神。

ラプトガ(長身のパパ):ヨクダの神々の主神。「長身のパパ」の名でなじみ深いラプトガは、「サタカルの飢餓」を生き抜く方法を最初に突き止めた神である。彼に従い、他の神々は「ウォークアバウト」を学んだ。これにより寿命を超えて存在し続けられるのだ。長身のパパは低位の霊魂たちにもこの方法を教えるため空に星を置いた。だがこれをたどる霊魂が多くなりすぎたため、ラプトガは過去の世界から助手を作り出した。この助手が、のちに定命の者の世界を作ることになるセプ(下を参照)である。

トゥワッカ(狡猾な神):
ヨクダの魂の神。世界創造の前、トゥワッカは誰にも構われぬ神だった。長身のパパがウォークアバウトの創造に取りかかると、トゥワッカは目標を見つけた。彼は碧落の岸の管理人となり、レッドガードが来世への道を見つけられるよう手を貸し続けている。

ゼェト(農園の神):
ヨクダの農耕の神。世界創造ののち父親との縁を切ったため、長身のパパは食糧の生長を困難にした。

モルワ(乳首の神):
ヨクダの豊穣の女神。ヨクダの神々の中でも重要であり、長身のパパの妻の中で最も愛されている。ストロス・エムカイを含むハンマーフェルのさまざまな地域で今も崇拝されている。モルワは常に4本腕として描かれる。「もっと夫たちを手にする」ためである。

ターヴァ(鳥の神):
ヨクダの大気の魂。ターヴァはヨクダの祖国が破壊されたのち、彼らをヘルネの島に導いたとして特に知られる。以来彼女はキナレスの神話に同化するようになった。ハンマーフェルでは今も船乗りたちに多大な人気を誇り、ほとんどの港町に彼女の祠が見られる。

オンシ(戦の神、骨を削る者):
ヨクダのラ・ガーダの優れた戦士の神。ナイフを剣にする方法を人間に教えた。

ダイアグナ(側面の刃のオリハルコンの神):
「二十七の蛇の民の虐殺」の頃のヨクダに起源を持つ、レッドガードの暴力的かつ陳腐な信仰対象。永遠を得たフーンディング(ヨクダの前進の神、下を参照)の化身だった。彼はオリハルコンの武器をヨクダの人々にもたらし、レフトハンド・エルフの敗北に一役買った。ラムリエルでは古代の力の最盛期にあったオルシニウムのオークたちに対し、絆の固い信徒たちの一群を率いた。

追加の神々とレッドガードの重要な崇拝対象:

レキ(霊剣の聖人):
長身のパパの娘であるレキは、優れた剣術の女神である。神話の時代、ヨクダのナ・トタンプはレフトハンド・エルフとの戦いで誰が先頭に立つかで争い、事態は行き詰っていた。剣聖たちは誉れ高き剣の腕に特に優れており、互角の勝負が続いたのだ。レキが「はかなき牽制」を教えたのち勝者が現れ、アルドマーとの戦いが始まった。

フーンディング(前進の神):
ヨクダの「不信心者に対する不屈」の霊魂。フーンディングは歴史上、レッドガードが仲間のために「前進」せねばならないときに姿を現している。タムリエルの歴史では、第一紀のラ・ガーダの侵略時に2度だけあったという。

マルーク(群れの王):
ラ・ガーダには敵神。第一紀にレッドガードに対しゴブリンたちを率いたが、フーンディングの軍が彼のゴブリンの大軍を襲った際に東へと逃げた。

セプ(蛇):
ヨクダにおけるロルカーン。長身のパパが霊魂に関する仕事の管理を手伝わせるために生み出した。だがセプはサタカルの飢餓によって正気を失ってしまう。そしてウォークアバウトより簡単な代替手段を作る手助けをするよう、一部の神々をそそのかした。もちろんそれが我々の知る世界である。セプに従った霊魂たちはここに囚われ、定命の者として生きることとなる。数々の罪で長身のパパに罰されるが、彼の飢餓は星々の間に虚無として生き続けている。この「空間ではないもの」は定命の者が碧落の岸に入るのを阻もうとする。

様々な宗派:フォアベアーVarieties of Faith, The Forebears

帝国大学 ミカエル・カルクソル修道士 著

タムリエルに最も長くいるフォアベアーは第二帝国と強い結びつきがあり、帝国やブレトンと同じ神々を強く崇拝している。より保守的なクラウンは今も古代のヨクダの神々を崇めている。

フォアベアーの八大神:

アカトシュ(時の竜神):アカトシュは八大神(シロディールおよびその各地方に普及している一大宗派)の主神であり、タムリエルのすべての宗教で登場する二つの神の一方である(もう一方はロルカーン)。一般に、始まりの場所に出現した神々のうち最初の神だったと見なされている。アカトシュの存在が確立すると他の神格も存在という過程を経るのが容易になり、世界中に様々な神々が登場したという。アカトシュはシロディール帝国の究極神であり、そこでは耐久、無敵、そして永劫に続く正当性などの資質の象徴とされている。

ターヴァ(鳥の神):
ヨクダの大気の魂。ターヴァはヨクダの祖国が破壊されたのち、彼らをヘルネの島に導いたとして特に知られる。以来彼女はキナレスの神話に同化するようになった。ハンマーフェルでは今も船乗りたちに多大な人気を誇り、ほとんどの港町に彼女の祠が見られる。

ジュリアノス(叡智と論理の神):ノルドの言語と数学の神であるジュナールとの繋がりがしばしばあるジュリアノスはシロディールの文学、法学、歴史と矛盾の神である。ブレトンの魔術師に最も好まれる。

ディベラ(美の女神):八大神の一員で人気のある女神。シロディールでは様々な分派が存在し、女性を尊ぶもの、芸術家や美学を尊ぶもの、性愛の指導を身上とするものなどがある。

トゥワッカ(狡猾な神):
ヨクダの魂の神。世界創造の前、トゥワッカは誰にも構われぬ神だった。長身のパパがウォークアバウトの創造に取りかかると、トゥワッカは目標を見つけた。彼は碧落の岸の管理人となり、レッドガードが来世への道を見つけられるよう手を貸し続けている。彼への信仰は、ハンマーフェルの国際的な地域でアーケイと結び付けられることが多い。また、フォアベアーには信仰されている

ゼェト(農園の神):
ヨクダの農耕の神。世界創造ののち父親との縁を切ったため、アカトシュは食糧の収穫を困難にした。ゼニタールと類似しており、その名で信仰されることも多い

モルワ(乳首の神):
ヨクダの豊穣の女神。ヨクダの神々の中でも重要であり、長身のパパの妻の中で最も愛されている。ストロス・エムカイを含むハンマーフェルのさまざまな地域で今も崇拝されている。モルワは常に4本腕として描かれる。「もっと夫たちを手にする」ためである。マーラと類似しており、フォアベアーによってその名で信仰されることもある。

ステンダール(慈悲の神):ステンダールは慈悲、慈善、正義、正しき統治の神である。レッドガードの「ギャラント(騎士)」にもっとも好まれている。

レッドガードの宗教に加えられている神

レキ(霊剣の聖人):
長身のパパの娘であるレキは、優れた剣術の女神である。神話の時代、ヨクダのナ・トタンプはレフトハンド・エルフとの戦いで誰が先頭に立つかで争い、事態は行き詰っていた。剣聖たちは誉れ高き剣の腕に特に優れており、互角の勝負が続いたのだ。レキが「はかなき牽制」を教えたのち勝者が現れ、アルドマーとの戦いが始まった。

フーンディング(前進の神):
ヨクダの「不信心者に対する不屈」の霊魂。フーンディングは歴史上、レッドガードが仲間のために「前進」せねばならないときに姿を現している。タムリエルの歴史では、第一紀のラ・ガーダの侵略時に2度だけあったという。

マルーク(群れの王):
ラ・ガーダには敵神。第一紀にレッドガードに対しゴブリンたちを率いたが、フーンディングの軍が彼のゴブリンの大軍を襲った際に東へと逃げた。

セプ(蛇):
ヨクダにおけるロルカーン。長身のパパが霊魂に関する仕事の管理を手伝わせるために生み出した。だがセプはサタカルの飢餓によって正気を失ってしまう。そしてウォークアバウトより簡単な代替手段を作る手助けをするよう、一部の神々をそそのかした。もちろんそれが我々の知る世界である。セプに従った霊魂たちはここに囚われ、定命の者として生きることとなる。数々の罪で長身のパパに罰されるが、彼の飢餓は星々の間に虚無として生き続けている。この「空間ではないもの」は定命の者が碧落の岸に入るのを阻もうとする。