グリーンシェイドの伝承

Greenshade Lore

ウーズ:ある寓話The Ooze: A Fable

これはヴァレンウッドに棲むウッドエルフの子供たちが、幼いころから聞かされる物語である。

かつて、この世界のものには形がありませんでした。大地の様子は定まらず、木々は硬い幹や枝や樹皮を育まず、エルフたち自身の姿も絶えず移ろい、一つにとどまらなかったのです。この渾沌が、「ウーズ」と呼ばれました。

ところが、イフレがウーズを取って命じました。イフレはまず、「緑」について語ります。「緑」とは、森とそこに生い茂る全ての植物を指します。イフレは「緑」に思い通りの形をとる力を与えました。なぜなら、それがイフレの語る最初の物語だったからです。

エルフは、イフレが語った2つめの物語でした。イフレが物語を紡ぐのに合わせ、エルフは今の姿になりました。イフレは彼らに物語を語る力を与えましたが、自分自身や「緑」の姿を変えようとしてはならないと戒めました。森の姿を変え、森を破壊することは禁じられたのです。

そのかわり、イフレはウッドエルフたちを「緑」に委ねました。雨露をしのぐ住まいと安全な道は、「緑」に頼めば与えてくれるのです。そして、彼らが尊ぶ気持ちを忘れないかぎり、「緑」は言うことを聞いてくれるのです。これを、「グリーンパクト」と呼びます。

最後に、イフレは大地を歩く生き物と川を泳ぐ生き物と空を飛ぶ生き物全てについて語りました。イフレはそれらを、生きる糧としてウッドエルフに与えたのです。彼らは植物をいっさい食べず、肉だけを食べることになりました。イフレはまた、ウッドエルフに殺されたウッドエルフは土に還ることが許されず、他の生きもの同様、食糧として消費されなければならないとも言いました。これが、「ミート・マンデイト」と呼ばれるものです。

物語が語られるたび、イフレはそれらが満足のいく形をなすよう取り計らいました。けれども、ウーズのなかにはウーズのままでいるものもありました。そこでイフレは最後の物語を語り、そうしたウーズにも目的を与えました。

「緑」の姿を変えたり「緑」を損なったりしてグリーンパクトに背いたウッドエルフは、罰として形を持たないウーズに戻されるようになりました。彼らの名前はイフレが語る物語から消され、沈黙に置き換わるのです。

ウッドエルフの間で、「緑」に愛された者はウーズに囚われた罪人を解き放つ力を持つと言われています。もっとも、そうやって解放された者たちがどこに向かい、どんな形を取るかは知られていません。

ウーズを見たことがある者は誰もいません。そこに囚われた人々の声を聞いた者もいなければ、彼ら罪人たちをこの業罰から救うことができる者に会った者もいないのです。でも、ウーズを「ただの物語」だと思うかどうかウッドエルフに尋ねれば、決まって次のような答えが返ってくるでしょう。「”ただの物語”なんてものは存在しない」と。

ウッドエルフのグルメガイド、第1章The Wood Elf Gourmet, Ch. 1

ウッドエルフなら誰しも、内側の部位ほど美味だということを知っている。他の種族は肉を調理するにしても、血が蒸発してぱさぱさになるまで火を入れるし、内臓や脳味噌は捨ててしまうが、ウッドエルフはそういった部分こそ最もジューシーで、したがって最も風味豊かであることを知っているのである。

次に紹介するのは、ヴァレンウッドのグリーンシェイド地方に伝わる名物料理である。

鹿肉の壺詰め

指で触れて柔らかくなるまで腰臀部を吊るす(5日間)。

腰臀部を中火で加熱する。その際、油を塗ると外側をカリカリにできる。肉がぱちぱち言い始めたら、火からおろす。

熱々の肉を甕か壺に入れ、出し汁とタマネギのみじん切りを加えてふたをし、そのまま2週間寝かせる。

食卓に出すときは壺の蓋を開け、肉を出し汁と一緒にそのまま皿に盛る。とても柔らかいので、ナイフで切り分ける必要はない。

この料理は4人家族がお腹を満たせる量だし、数日獲物を仕留められずにいた猟師1人を満足させるだけの量がある。

こういった名物料理は他にもたくさんあり、親から子へと伝えられるケースも少なくない。

ウッドハース:ポケットガイドWoodhearth: A Pocket Guide

ファリネスティが姿を見せなくなってから、ウッドハース以上にウッドエルフの性格と歴史を余すところなく示している都市はない。

ヴァレンウッドの南西岸に位置するウッドハースは、もともとは帝国の入植地であり、最初はつつましい街だった。その地域に点在するウッドエルフの集落との交易を促進する目的で時の皇帝が建設し、歴代の皇帝が維持してきたのである。

にぎわう港町であると同時にヴァレンウッドの自然の脅威から人々を守る砦でもあったウッドハースに対する近在のウッドエルフの反応は、好奇心と友好的態度、それに敵意が入り交ったものだった。

敵愾心の強いボズマーが防壁に攻撃を仕掛けてきたことも一度や二度ではない。その内の何度かは、強力な破壊魔法を集中的に浴びせることで、防壁の一部を崩落させることに成功している。もっとも、せっかく防壁を破壊しても、帝国軍の粘り強さと優れた装備の前に、結局は撃退されてしまうのが常だった。

やがて、ヴァレンウッドのグリーンパクト・ボズマーの間でついに和平が結ばれる。すると、ほどなくしてボズマーの集落が出現し、帝国の建築物の数を上回るようにさえなった。ウッドエルフが自分たちの住む森との間に結んでいるあの特別な関係の賜物として、ボズマーの集落の特徴である木の家や歩道が生まれたのである。

ボズマーが帝国を助ける勢力になったことで、ウッドハースの統治は徐々にウッドエルフ自身に任せられるようになって行く。樹の従士が置かれ、インペリアルの建設した区画こそさびれはしたが、全体としてウッドハースの街は栄えた。

それから一世代の内に、ウッドハースの樹の従士の評価は高まった。揺るぎない指導力を発揮し公正な裁きを行うという評価が、ウッドエルフのみならずその同盟者たちの間にも定着したのである。

この原稿を書いている現在、ウッドハースの樹の従士はファリエルであり、彼女は樹の従士としてのみならず、創設間もないアルドメリ・ドミニオンのアイレン女王の元、サルモールのメンバーとしても統治を行っている。海辺の聖域と共にヴァレンウッドの主要港の地位を保つウッドハースは、今やありとあらゆる種族が住む、種族のるつぼと言っても過言ではない。

クランマザー・アニッシの言葉パート1Words of Clan Mother Ahnissi, Pt. 1

クランマザー・アニッシから愛する娘達への言葉

パート1

アニッシは教えよう。あなたはもはや子猫ではないし、アニッシに隠しごとをすることも覚えた。だからアニッシは話そう。

初めは、オーナールとファドマイというつがいがいた。様々な局面が過ぎ、ファドマイはオーナールに、「結婚して子供を作り幸せを分かち合おう」と言った。

そして彼らの間に最初の猫、アルコシュが生まれた。オーナールは「アルコシュよ、時間を与えよう。猫のように素早く、ときにはゆっくり動くものは何だ?」と言った。

それから風のケナーシが生まれた。「ケナーシよ、お前に空を与えよう。何が風より高く飛ぶのだ?」

そして猫の目のマグルスが生まれた。「マグルスよ、お前に太陽を与えよう。何が猫の目より明るく輝くのだ?」

そして母猫のマーラが生まれた。「マーラよ、お前は愛である。何が母の愛より優るのだ?」

そして子猫のスレンダルが生まれた。「スレンダルよ、お前に慈悲を与えよう。慈悲なくしてどうしたら子猫は生き延びれるのだ?」

様々なことが起こり、オーナールとファドマイは幸せだった。

オーナールが、「もっと子供を作って幸福を分かち合うべきだ」と言った。それにファドマイも賛成した。そしてハーモーラーが生まれた。その後、ハーシーン、マールンズ、マファラ、サンジーン、シェッゴロス、他にもたくさんの子供が生まれた。

ファドマイはこう言った:

「ハーモーラーよ、お前は潮汐です。月が潮の流れを予測できるのか、それとも潮の流れが月を予測するのか、誰に分かりましょう?」

「ハーシーンよ、お前は腹を空かせた猫です。腹を空かせた猫より上手に狩りをするものは何ですか?」

「マールンズよ、お前はジャ・カジートです。子猫より破壊的なものは何ですか?」

「マファラよ。お前は一族の母です。一族の母のやり方より明かされないものは何ですか?」

「サンジーンよ、お前はスクゥーマの猫です。スクゥーマの猫より正気でないものは何ですか?」

そしてオーナールは「子供は2人で十分だ。子供が多すぎると幸せを奪われてしまう」と言った。

しかし、ケナーシはファドマイのところへ行き、「母よ、ケナーシは兄弟のアルコシュでさえも飛べないほど高い所に飛んでしまえるので寂しいです」と言った。ファドマイはケナーシを可哀そうに思い、オーナールを騙して再び身籠った。

ファドマイは月とその動きを生み出した。次に魔法の砂と豊富な森のニルニ、そして黄昏と暁のアズラーを生んだ。

最初から、ニルニとアズラーは母親の愛を奪い合った。

オーナールはファドマイが出産しているとき彼女を捕まえた。オーナールは怒った。オーナールはファドマイを打ちつけ、彼女は最後の子供を生むために深い闇の奥へと逃げた。子供たちはこの出来事を聞き、母を父の怒りから守るためにやって来た。

そしてファドマイは、最後の子供ローカジュを深い闇の中で生んだ。ローカジュの心は深い闇でいっぱいだった。ローカジュが生まれると、深い闇はその名前を知った。それがナミイラであった。

クランマザー・アニッシの言葉パート2Words of Clan Mother Ahnissi, Pt. 2

クランマザー・アニッシから愛する娘達への言葉

パート2

ファドマイは自分の死期が近いことを悟り、こう言った:

「ジャ・カージェイよ、お前にラティスを与えよう。月の側面よりしっかりとしたものは何ですか?お前の止まることのない動きは我々をオーナールの怒りから守るでしょう」そして、月は天より出てしかるべき場所に着いた。オーナールの怒りが轟き渡り深い闇は揺れたが、彼はラティスを渡ることはできなかった。

「ニルニよ、お前に素晴らしいものを残しましょう。ファドマイが今日まで子供を授かったように、お前もたくさんお子宝に恵まれるだろう」アズラーには何もないことが分かると、ニルニは笑った。

アズラーを除いてファドマイの子供たちは全員去った。ファドマイは「私のお気に入りの娘よ、お前に最も素晴らしいものをあげよう。ファドマイはお前に秘密を残します」と言って、娘に3つの事を話した。

ファドマイは「ニルニに子供がたくさんできたら、1人選んで変化させなさい。機敏で賢く、美しくし、カジートと呼ぶのです」と言った。

「カジートは最高の登り手でなければいけません。マッサーとセクンダが落ちても、ケナーシの息吹を登って月を彼らの道に戻さなくてはなりませんから」

さらに「カジートは最高の詐欺師でなければいけません。いつもオーナールの子供たちに自分の性質を隠さなくてはなりませんから」

「カジートは最高の生存者でなければいけません。ニルニが嫉妬して、砂をザラザラにし森を激しいものにし、常にニルニとの戦いで飢えるからです」

このような言葉を残してファドマイは息を引き取った。

様々な局面が過ぎ、ニルニがローカジュのもとにやって来てこう言った。「ローカジュよ、ファドマイは私にたくさん子供を生めと言いましたが、そんな場所はありません」

ローカジュは「ローカジュが子供たちのために場所を作り、お前はそこで子供を生める」と言った。しかしローカジュの心は深い闇でいっぱいだった。ローカジュは姉妹を欺き、2人はニルニとともにこの新しい地へ行くしかなかった。ファドマイの子供の多くは逃げ、星になった。ファドマイの子供の多くはニルニの歩みを安定させるために亡くなった。そして生き残った者は残り、ローカジュを罰した。

ファドマイの子供たちはローカジュの心を引き出し、ニルニの内側奥深くに隠した。彼らは「騒がしいローカジュよ、我々はお前を呪う。色々な段階をニルニと歩むように」と言った。

しかしニルニは子供を作るため、すぐにローカジュを許した。彼女は子供たちで満たされたが、お気に入りの子供、森の精は自分の姿が分からなかったので泣いた。

アズラーが来て「哀れなニルニよ、泣くのを止めなさい。アズラーからお前のために新しい子供を送ろう」ニルニは泣き止み、アズラーは月への第1の秘密を話した。2人は分かれて、アズラーを通した。アズラーは人間と野獣の狭間で悩んでいた森の精を、最高の砂漠と森へ連れて行った。アズラーはその見識で数多くの形に彼らを変えた。全ての目的に合う1つの姿にした。アズラーは彼らをカジートと名づけ第2の秘密を話し、秘密の価値を教えた。そしてアズラーはニルニの秘密の護衛者にふさわしいよう、新しいカジートを月のラティスと結びつけた。それから第3の秘密を話した。月は沼地を照らし、その光は砂糖になった。

しかしワイファーは第1の秘密の話を聞き、アズラーの後ろについて忍び込んだ。ワイファーは秘密について理解できず、アズラーの罠のことをニルニに話した。ニルニは砂漠を熱し、砂は燃えるようにジリジリした。それから森を濡らし猛毒で満たした。ニルニはワイファーに感謝し、森の精を変えさせた。ワイファーにはアズラーの巧妙な知恵はなかったので、森の精をエルフにし、2度と野獣にならないようにした。彼らをボズマーと名づけた。そのときから、彼らはもはやカジートとは同じ子供ではなくなった。

そしてワイファーは秘密の価値を理解していなかったので、息を引き取るまで第1の秘密を大声で触れまわり、ファドマイの子供たちは全員ラティスを渡れた。しかしアズラーは賢く、オーナールとローカジュの耳を塞いで、その言葉が聞こえないようにした。

グリーンパクト・ボズマーが見る幻視Visions of the Green Pact Bosmer

以下はモルヴァス・アンドリスによる4巻からなるグリーンパクト・ボズマーの研究書からの抜粋である。この研究は第一紀に3年間続けられたが、モルヴァス・アンドリスがとある弔い合戦で命を落とし、研究していたクランに貪り食われたことで途絶した。

…ファニリエルは齢100歳にして沼地の発光ガエルを食べ、上下が逆さまの樹木都市、ハートグリーンの幻影を見た。そこには逆立ちをして両手で歩くエルフたちが住んでいたという…

…「窃盗の権利」後の請求に成功した回数が200回を超える怪盗ヴァニリオンは、かつて森の真ん中に現れた木に登り、幻視を見たと言われている。

その木は葉が紫色で、ヴァニリオン自身の言葉によれば、そうした紫色の葉に囲まれて座っていると、得も言われぬかぐわしい匂いがしたという。その甘い香りを嗅いでいるうちに、ヴァニリオンは心が穏やかになり、一種陶然とした境地に入った。樹木が環状に茂る森が見えたのは、その時である。森に足を踏み入れたヴァニリオンだが、奥へと進むにつれて樹木の環は広がり、いつまでたっても森の中央にたどりつけない。

そうやって森の中をさまよううちに、ヴァニリオンはそれまでに見たこともないほど美しい霊魂に出会う。その霊魂は話す時、文章が堂々巡りをするよう、本来最後に来るべき言葉をあえて頭に置いた。「横になりましょう。おいでなさい。川のほとりで一緒に」

木の葉の強力な芳香によって恍惚境に陥っていたヴァニリオンは、枝から落ちてようやく我に返った。命に別状はなかったが、落下の衝撃で片脚を折ってしまい、盗賊家業は廃業した。ヴァニリオンはその後の人生を、葉が紫色の木を探すことに費やしたが、ついに見つけることはできなかった。

私は樹の従士に尋ねて見たことがある。パクト・ボズマーはそうした幻視を「見る」と言うが、「思い浮かべる」と表現するほうが適切ではないかと。というのも、こうした奇妙な幻影に登場する都市や森やその他の驚くべき事象が、ニルンにもオブリビオンにも実在しないことは明らかだからだ。

その樹の従士は、何やら当時流行りの発酵牛乳らしき臭い飲みものを長々とあおると、自分の足元を見つめ、それから空を見上げておもむろに答えた。「世界は自分の目で見える範囲で終わっているとあなたがたは言う。我々は違う。自分の目で見える範囲を超えたところから、世界は始まるのだ」

グリーンパクトとドミニオンThe Green Pact and the Dominion

木々が太陽に向かって伸びるように、また、月が出ている夜は出ていない夜と違う鳥たちのさえずりが聞こえるように、ヴァレンウッド生まれのウッドエルフならば誰しも(そして、ヴァレンウッド生まれでないエルフのほとんど全てが)グリーンパクトについて知っている。

グリーンパクトとは我々ウッドエルフが、大いなる物語の始まりから我々を導き、生き方を教えてくれているイフレと交わした約束である。

グリーンパクトの定めは明快だ。森を傷つけてはならない。植物由来のものは一切口にしてはならない。食べるのは肉だけにせよ。敵を征服したときには、骸が土に還るに任せず、その肉を食らうべし。無駄な殺生はこれを禁ずる。汝らウッドエルフの姿は神聖なものゆえ、獣の姿をとってはならない。

これがグリーンパクトである。この協約を守る見返りに、森——我々は「緑」と呼ぶが——は充分な食べものと雨露をしのぐ住まいを提供してくれる。森が、我々の要請に応じて自ら姿を変えてくれるのである。これは、イフレが我々ウッドエルフだけにくれた特別な贈り物だ。おかげで、我々は満ち足りた暮らしを送ってきた。

ところが今、我々は未曽有の状況に置かれている。我々の新しい盟友たち、すなわちハイエルフとカジートは、グリーンパクトを守ろうとしない。彼らは草葉と木材でこしらえた家に住み、ありとあらゆる種類の果実を食べ、ブドウから造ったワインを飲む。敵を貪り食うなど、彼らから見れば野蛮人の所業以外の何ものでもないのだ。

こういった盟友たちを、ヴァレンウッドのウッドエルフはどのように受け入れたらよいだろうか?それも、グリーンパクトを遵守しつつ、だ。これは今日多くのエルフを悩ませている問題であり、とりわけ、新たに建設されたばかりの街マーブルクに住むエルフたちの困惑は深い。我々は「緑」に対する冒涜の度合いで言えば、もっと些細な事柄をめぐって戦争をしたこともある。

一方、ドミニオン成立当時、グリーンレディとシルヴェナールがウッドエルフの利益とグリーンパクトの精神を代弁してくれたことを我々は知っている。そして今、サルモールにはウッドハースの樹の従士にして我々の力強い代弁者であるファリエルがいることを、我々は忘れてはいないのだ。

彼らはこの不確かな時代に我々が模範とすべき指導者たちだ。彼らは自らの振る舞いを通して、我々にたどるべき道を示してくれている。我々は新しい盟友たちを、ウッドエルフならではの歓待で迎え入れるべきだ。彼らに喧嘩を吹っかけてはならない。彼らから盗みを働くような真似は、慎むべきだろう(彼らの多くは「窃盗の権利」というものを正しく理解していないのだが、それはまた別の機会に論ずる)。しかし同時に、我々は自分たちの利益、そして「緑」の利益を守るためにはっきりものを言うことを、ためらうべきではない。

樹の従士たるファリエルが力強い弁舌をふるってくれたおかげで、マーブルクで使う木材の多くと草葉の全ては他からヴァレンウッドに運び込まれた。一方、街を建設する場所を作るためにおびただしい数の樹木が切り倒されなければならなかったという事実は、多くのウッドエルフにとって許しがたいことだ。ただ、ファリエルの見るところ、新たな盟友たちを受け入れることは、ヴァレンウッドを破壊するに違いない連中に対する強力な防備を構築するための第一歩なのである。

我々の意見に進んで耳を傾けようというアイレン女王の姿勢は、彼女が優れた知性の持ち主であることと、彼女がウッドエルフの民に敬意を抱いていることを示している。であれば、我々は女王の指導力を積極的に信頼することで、彼女の厚意に報いるべきであろう。

さまよえる王の伝説The Wilderking Legend

——作者不詳の口承文学を聞き書きしたもの——

歌え、ヴァレンウッド。叫べ、「緑」よ
動く者、形を与える者の物語を語れ
その名はさまよえる王

彼の目は世界に向かって突き出し
知覚するもの全てに触れる
彼は思考によって、形を与える

果たして彼はどこにいるのか
山だろうか
森だろうか

否。そこに彼はいない
なぜなら、「そこ」とは場所であり、場所には際限がある
さまよえる王に際限はない

彼は宮廷にして玉座
彼は宮廷にして玉座
彼が歩めば、踏み出した足は自身の上に落ちる

彼の足音と地響きを、誰が聞かずにいられるだろう?
彼の到来とともに大地は震える
地下から彼のホロウがせりあがる

さざ波一つない水面の儚い静けさが
極小の石つぶてで粉々に砕けるごとく
さまよえる王が通り過ぎる時、恐るべき力が伝わる

叫べ、ブランブルブリーチよ!むせび泣くがいい、影の守人よ!
さまよえる王は味方にして敵
敵にして味方なり

彼の足音を、誰が記録にとどめられるだろう?
彼が口を開いて歌う時
誰がその旋律を耳にできるだろう?

ネレイドの贈り物Gifts of the Nereids

幼い時、私は両親に連れられ、司祭たちがネレイドを崇める洞窟を訪ねた。両親は我が子もいつか司祭になれるかもしれないと、私をその聖堂に捧げたのだった。

その聖堂には、私の他に3人しか子供がいなかった。10歳になるまで、私はその3人にからかわれ続けたが、それは私の片脚がもう一方より短く、短いほうの脚を引きずって歩いていたからだ。

ある日、私たち4人は洞窟の中を走り回っていた(こうした行為は禁じられていたが、司祭たちは子供が子供らしく振る舞うのにいちいち目くじらを立てず、見て見ぬふりをしてくれることが少なくなかった)。そのとき、私は何かに蹴つまずき、顔から池に落ちてしまった。私は頭を打ち、気を失った。他の子供たちは私よりもずっと先を走っていたので、この異変に気づかなかった。

後で司祭たちに聞いたところでは、ネレイドの1人が溺れる私を助けてくれたらしい。その時私は何も憶えていないと言ったが、時間が経つにつれ、水中を浮上する感覚と、そのとき覚えた一種の戦慄に似た感覚を思い出した。それは、見てはいけない何かを見てしまった時、定命の存在が目にするには美しすぎる何かを見てしまったときに覚える感覚だった。

司祭たちは私たちにネレイドとの関わりかたを教えてくれた。私たちは「ネレイドの贈り物」という次のような文句をそらんじ、毎日繰り返し暗唱することを求められた。

ネレイドの贈り物は次の3つから成る:
姿の美しさ、
歌声の甘美さ
そして、その庇護である。

年長の子供らには、儀式を執り行う司祭たちを補佐する役目が与えられた。中央の祭壇にはネレイドに捧げる肉が運ばれる。そして年に1度、司祭の1人が洞窟の奥深くに入り、ネレイドの歌声に包まれて瞑想する。瞑想を終えて戻ってきた司祭は、預言を皆に伝えるのが常だった。

子供らは一定の年齢に達すると、聖堂に残って司祭になるか、それとも追放されるかを選ばなければならない。幼いころからずっと洞窟の中で過ごしてきた私には、他の生き方など想像することもできなかった。だから、司祭になる道を選んだ。そんな私でも、ときどき陽の光が恋しくなることがある。そしてそういう時には、もし追放を選んでいたら、自分が今頃どこにいてどんな光景を目にしていたかと、想像を巡らせずにはいられないのだ。

最も古き者:巡礼の話The Eldest: A Pilgrim’s Tale

輝かしい春。大地が雨に酔いしれ、太陽がヴァレンウッドに微笑む季節。ウッドエルフは旅に出て、齢経りたストラングラー、最も古き者のねぐらを訪ねる。そこで彼らはその年も春が訪れたことをイフレに感謝し、最も古き者の枝に囲まれて、自分たちの故郷の歴史をひもとくのである。

その後、グリーンパクト・ボズマーの主宰で、春と最も古き者を祝う盛大な宴が催される。宴は夜になっても続き、エルフたちは過去の宴や巡礼の逸話を肴に美酒を飲み交わし、佳肴に舌鼓を打つ。

宴で語られる逸話は神聖なものもあれば冒涜的なものもある。

例えばある逸話では、悪名高い戦士長に率いられた軍隊が最も古き者の住処の前で進撃を止め、住処の主に尊敬の念を示すため中に入っていく。住処から出てきた彼らは武器を捨て、そのまま立ち去った。彼らは二度と戦をしなかったという。

対照的に、こんな逸話もある。とある悪戯好きなウッドエルフが、森林マンモスの糞を挽いて粉にしたものを巡礼者たちのパンチ酒に混ぜた。そのせいで宴の参加者はみな、それまで嗅いだこともないようなすさまじい悪臭を放つ放屁に悩まされるようになる。宴が続き夜が更け、臭いがいよいよ耐えがたいものになってくるにつれ、彼らはうめき声をもらしたが、やがて鼻が慣れてしまうと、うめき声は爆笑に変わり、その笑い声が森を満たしたという。

宴で語られる逸話には、この巡礼の走りとなった男女の話もある。彼らは子供のいない老夫婦で、最も古き者を我が子のように世話したという。この2人が、初代のシルヴェナールとグリーンレディになった。

巡礼が語る逸話は他にも数多くあるが、書き留められているものは少ない。興味のある向きは春に最も古き者の住処を訪れ、逸話が語られるのを自分自身の耳で聞き、齢経りたストラングラーの姿を自分の目で拝むべきだろう。

グラーウッドの伝承

Grahtwood Lore

アウルビクの謎4:エルデンの木Aurbic Enigma 4: The Elden Tree

〈告げ示す者〉ベレダルモ 著

樹皮から明らかになった真実がある

アダマンティアのスパイクとゼロストーンは、彼らの物語もしくはドラゴンの(時に縛られた)寓話の展開の中にある本質をアース・ボーンズのために解明するため、アウルビクに関連する真実の構造を口述筆記させた。アルドメリの神話紀のエルフは単一の目的を持っていたが、それは他の塔がそれぞれの石を持ち、それぞれ集注の設計者によって刻まれた規則に従う物語をするかも知れないと気付くまでの話だった。そしてエルフはそれぞれ屈折し、それぞれが創造を始めた。チャイマーはレッドハートに従い、ボズマーはグリーン・サップを芽生えさせ、アルトマーはクリスタルのような法を創設した。

しかし様々なエルフの中でも、ハートランドのアイレイドほど厚かましいものは無かった。彼らはアダマンティアの露骨な模倣にて塔を建て、彼らの発掘した偉大なるレッド・ダイヤモンドを礎石として使った。ロルカーンの心臓そのものから取った血液を結晶化したと言われるチム・エル・アダバルである(ハートランドを超えてきた矢の付いた心臓は、その4つのうちの1つの意味を生み出した)。

知っての通り、次の様に白金は一の塔となった

聖蚕の目に予言された様に、アイレイドの慢心は辛い結果を招いた。オーバーワールドを見据える彼らの高い理想のせいで、奴隷達が決起して塔を彼らから奪うまで、足元で煮え立つネードの波風に気付けなかった。チム・エル・アダバルも同様に奪われたが、アークメイジのアヌマリルはその時までに、八叉の塔杖を作っていた。各部位が踊りにおける塔の外観を示していた。そしてその時、7つの部位が白金の騎士達によって遠く折り畳まれし地まで運ばれ、そこで隠された。

(これはすべてペリン・アルエッシアには確実に知られていなかった、もしくは異なる八大神がいたのかも知れない!)

こうして、白金はグリーンサップに変わった

ボイシェ・エルフはイェフレと緑の歌に最も耳を傾けたアース・ボーンズであった。彼らは塔を建てず、不確実なドングリから広がる偉大なるグラー・オークを拡大した。これが彼らの石だった。そして、ドングリが他のどこかにもいた可能性があるため、グリーンサップは多様で様々な存在になった。そして、各々歩むことができた。

それゆえ、それぞれのグリーンサップはあらゆるグリーンサップでもあった。真実の結末を持つ全ての緑の話がそれぞれにされており、その点で扉は常に不確実な扉だった。しかし、彼らの本質はプリズムの分裂の中にあったので、ボイシェはボズマーに成ることに慣れ、不確実な扉を楽しむ様になった。こうして、ボズマーはどの歌が木を踊らせるのか、どの踊りをしてもよいのか学んだ。

さて、8つの部位、もしくはアヌマリルがその外観を、零の塔を反映している一の塔として作った一の部位へ話を戻そう。アイレイドがハートランドから逃れた時、彼らは四方八方へ向かい、その行先は選択の余地があったが、多くはその先で終焉を迎えた。しかしヴァレンウッドへ逃れたアイレイドは、その他の方向へ行った者達よりも多く吸収された。これもまた選択の一つだった。これらのクランの中で、アヌマリルは大腿骨として一の部位を身に着けた。歩くこと以外の方法のために、スポークはハブを動かせるだろうか?

グリーンサップのエルフは、ハートランド人が緑の歌を調和させることに応じる限り、アイレイドを歓迎した。気付かれぬ様、手を当てて咳をしたアヌマリルを救うために、皆これに応じた。アヌマリルは偉大なるカモランにグリーンサップを見せる様頼み、その時エルデンルートに偶然立っていた一つの元へ連れていかれた。偉大なるグラーの内部で彼は不確実な扉を通り、彼が求めていた不確実なドングリを見つけた。それは多くのうちの一つだったが、アヌマリルにとっては十分だった。

次にアヌマリルは、一の部位を根の先へ運び金の木の実に見せて結末を告げた。石を確実なドングリにするために。そのエルデンの木は再び歩くことはできなくなったが、アヌマリルはさらに活用する意図を持っていた。歯を楽器として使い、彼は自分の骨を徐々に取り除き、それでニルンとその惑星を映し出すムンダス・マシーンを作った。そしてこの太陽系儀を作り出すためにすべての材料を使い終わった時、その部位の杖を内に置き、月と月の間に隠した。

そして彼は待った。しかし彼の待っていたことは起きず、おそらく彼はいまだに待っているだろう。アヌマリルはハートランド人が新たな領域を作れるように、グリーンサップを白金に変質させることを望んでいた。しかし、なぜ自分の計画が見込みを外れたのか、アヌマリルは知らずそもそも知ることができなかった。お分かりのとおり、アイレイドの魔法は起こるかも知れない、起こるであろう、起こるに違いない事柄だ。しかし、グリーンサップの元で、すべては不確実なのである。

アイレイドの計画は成功しなかった。そして失敗もしなかった。これはいまだに結末のない話だから。

ヴァスタリーの伝説The Legend of Vastarie

生徒にして友 アフワ 著

死霊術は召喚師によって用意された、もしくは場合によっては作り出された魂の支配として広く知られている。

技術的に正確を期した場合、これはこの方法で意思に反して呪縛された魂が、解放される望みなく閉じ込められることを示唆している。

また人間であれエルフであれ、構成物を占めている魂は常に知的能力があると考えられる様である。兵士や肉体労働者として死体に生命を吹き込むことによって固定化された、誤った考えである。

この誤解と誤用の可能性は、死霊術への非難と、マニマルコやその仲間達のアルテウム島からの追放を引き起こした。

エンター・ヴァスタリーはサイジック会の学徒であり、ヴァヌス・ガレリオンやマニマルコといった著名人と同時代の人物である。

マニマルコが死霊術の力を直接利用して力を探求する一方で、ヴァスタリーの目的ははるかに難解だった。彼女は知的生物が死んだ時に魂の解放を遅らせて協議し、その知識を長年保持する手段を探し求めた。

彼女はアルテウムを去った後、この目的のためにマニマルコと共に働き、下級デイドラを捕らえられる可能性がある、魂を閉じ込める方法を探求した。

モラグ・バルが秘密を隠していると信じた二人は、コールドハーバーに入って吸血鬼の始祖その人から奪おうと企てた。彼らは共に計画を立てた。

若者のみが持つ無鉄砲な勇気により、マニマルコと仲間達はデイドラ公の世界へのポータルを開いた。冒険を熱望したヴァスタリーは深く足を踏み入れ、見たこともない類の黒いクリスタルを持ち帰った。

マニマルコにとって、それは完璧なものだった。小さく、最も強き魂さえ入れることができ、一見すると不滅であった。ヴァスタリーにとっては非常に欠陥があった。魔法がなければ、魂を深みから自由にできなかったためである。

たとえそうでも、彼女は石を複製する仕事に取りかかった。分解して様々な物質と分析し、そして幸運にも新しいものを作り出した。それが最初の印晶石である。

クリスタルの様に透き通ったこの新しい装置は、知的生物の魂をその深みの中に閉じ込めることができた。だが支配の王から力ずくで奪った宝石と違って異常に壊れやすく、たった数日しかその力を保てない様だった。

一度閉じ込められると、魂は晶石の間を移転させられた。それを魂石として利用すると、魂が解放された。

ヴァスタリーは探し求めていたものを見つけたが、マニマルコは怒り狂った。魔法のために仕えない魂石などどうすればいいのだ?彼はヴァスタリーに、彼女の作品を彼の目的に合う様に修正する方法を探せと要求した。

彼女の友が探求を止めず、彼とのさらなる発見は彼の目標に向かうだけであると気付いたため、彼女は研究を集め、夫であり強力な死霊術師であるテラカルと共に去った。

彼らは共にマニマルコの手中から逃れ、ヴァレンウッドにあるアイレイド遺跡の奥深くに隠れた。彼らが長年住んだ場所は、彼らの技を完成させるためにこれ以上ないほど静かだった。彼らは数十年に渡りお互いを支え合い、幸せそうだった。ヴァスタリーが去る日までは。

その後数年、彼女はニルンの地をさまよい、力のある場所を探索した。彼女はウェイレスト、アリクル、水晶の塔、そしてデューンの蔵書庫を訪れ、彼女の魂を苛む疑問の答えを探した。

やがて彼女は探していたものを見つけ、ヴァレンウッドへ帰った。そこで彼女は塔を建て見習いを雇い、彼女の死霊術の特殊な型を教え、そして研究を進めた。

印晶石を使って、我々は下級デイドラの魂を呪縛し、魂石の力でオブリビオンへの帰還を遅らせた。それから、閉じ込められた霊魂をこの世界に表す方法に取り組んだ。

初期の試みは予期されていない、むしろ危険な結果をもたらした。晶石は砕け、壊れた水晶の破片は仲間の生徒の肉体に突き刺さった。誤用された力は生きた魂を小さな石に呪縛した。しかし、学ぶに連れて我々は、失敗を正し手法を洗練した。

ついにヴァスタリーは習熟した。死の瞬間に印晶石を使用することで、魂をその深みに留めることができた。召喚の応用によって、ゆっくりと協議できる場所である霊体の殻に引き込むことができた。

彼女はその発見を魔術師ギルドに手紙で知らせた。ヴァヌス・ガレリオン自身が、彼女の実演に立ち会いに来た。その実演は手法の実演に自主的に協力した、古い管理人と協議することを含んでいた。

彼女が魂を器具に呪縛した時、彼は衝撃を受け、過程が終了して古い管理人が解放され、エセリウスへ還ることができた時、彼は真っ青になった。

ゆっくりと彼は立ち上がり、集まった生徒達へ話しかけた。復讐の悪意と怒りを交えて話し、その様子は彼の気取らない態度から誰も予期しないものだった。話し終えると、身を翻して去った。

幾人かは彼を追った。誰も彼らを非難できなかった。彼は間違ってはいなかった。印晶石は危険な創造物だった。悪用されれば戦争の火種となり、歴史上前代未聞の破滅をもたらす可能性があった。

ヴァスタリーはくじけず、ガレリオンの頑固な無知は彼を破滅へ導くであろうと説得したが、数年内に何か他のものが彼女の注意を奪ったようだった。広大な遺跡が彼女の塔の基礎の下から発見された。それはデイドラ公の力によって、目と探知から隠されていたのだ。

やがて、彼女はその遺跡に入り、二度と出てこなかった。我々の一部は、今もなお彼女の帰りを待っている。

ヴァレンウッドで生き残ったアイレイドAyleid Survivals in Valenwood

タムリエル細目の第四階層学者 クラウドレストのクイヌア 著

この報告書は、我々の血縁であるウッドエルフの血統へ組み込まれた、アイレイドの血筋を強調することに教化的利点があるかどうか調査するため、サルモール同盟委員会によって委嘱された。広範囲にわたるヴァレンウッドへの旅によって、このテーマに隠れた歴史的事実を突き止めることができた。これらの事実が同盟親睦を深める有益な組織的活動を後押しできるかどうかは、委員会と教化サピアルチ次第である。

ダスクのプルリベルが彼女の権威ある著書「アイレイドの崩壊」で記しているとおり、第一紀243年の白金の大災害には破滅的な要因が様々にあり、契約していた人間の労働者による血の反乱は、主因ではないのかも知れない。プルリベルは、保守的なエドラを崇拝するアイレイドのクランと、退廃的で今なお確実に強力であり、デイドラ崇拝を取り入れたクランが対抗し合った、神話紀末期のナーフィンセル分裂を重要視している。私も同意見だ。この衝突は、第一紀198年にウェンデルベックの粛清で、アタタアのグリンフェレン王がアイレイドの伝統主義者バルサエビクに対してデドラフィル戦士の連合軍を率いた時に頂点を迎えた。バルサエビクはハートランドからアルゴニア北西部へ追放され、それ以降シロディールにおけるデイドラ崇拝に対する組織的な反抗は事実上終わった。

いずれにしても一般的な見解からすれば、アイレイド文明は白金の塔がネードの残虐行為に屈するまでの数世代で次第に衰えた。素晴らしいエルフ文化の廃墟の中に佇みながら勝者は、敗れたクランを拷問と残酷を好む暴力的なデドラフィルに仕立て上げることで、虐殺の正当性を捏造した。奴隷女王の一団と運命を共にしたエドラ信奉者を大部分とするクランのために、例外が作られた。もちろんこれは彼らの根絶をただ遅らせただけに過ぎず、シロディールの他のエルフが絶滅に追いやられた後すぐ、残虐なネードは否応なくかつての盟友を追跡した。

この様に、ハートランドのエルフが新しい居住地をタムリエルのどこかに見つけようとするアイレイドの離散が始まった。そして明らかに、ある程度の成功を収めた。かつてファルマーが所有していた土地へ北の方から逃れた者達は、悪名高き虐殺者ヴレイジ率いるノルドによって虐殺された。その時までアルゴニアに定着していたバルサエビクはかつての迫害者であるアタタア人への迎合を拒否し、ほとんどのクランは猫人の領地への不運な遠征で消滅した。いくつかのクランはハンマーフェルからイリアック湾への長い行軍に出発し、一部は到達して、そこで長い歴史を持つバルフィエラのディレニに合流した(そして吸収された)。

最も成功を収めた、かなりの数がいるクランはヴァレンウッドの森林下にある南西へ逃れた。アヌトウィル、ヴィルヴェリン、タルウィンク、バウン、ヴァロンドのクランはみな、森の中に新しい生活を切り開くべくほとんど無傷で逃れた。これらのクランはみなデイドラ公達を崇拝していたが、ヴァレンウッドへの移住を強いられた後はその崇拝熱が薄れたかの様に見えた。おそらく、見捨てられたクランが助けを必要としている時に、デイドラ公達がほとんど、あるいはまったく手助けしなかった事実が原因だろう。幸い彼らの新しい主人であるボズマーは、ハートランドのエルフがグリーンパクトのあらゆる面を受け入れて森に害を与えない限り、アイレイドを領地へ受け入れることに驚くほど寛大であった。アイレイドは同意するしかなく、おそらくこれが彼らの文化を薄れさせる一因となった。

本来の形が薄められていくうちに、やがて吸収され、そしてついに忘れられた。私はヴァレンウッドの素晴らしいアイレイド遺跡を歩いた。ヘクタヘイム、ルレニルズ・フォール、ベララダ、ラエロリア、さらに1ダースもの遺跡。どれもあの離散から、2000年もまだ経っていないのだ。何らかの理由でアイレイドはある時偉大なるグラー・オークに従属し、その独特の文化は完全に消滅した。

ヴァレンウッドのアイレイドの絶滅を説明する時に、私の前任者であるヴェラスピドのゲルガラドは彼の「ディシェリテージの定説」、つまり何らかの理由により森のアイレイド同士で繁殖できなくなり、地元民のボズマーとの結婚でしか子孫を残せなくなったという説を重要視した。この説は確かにアイレイドの緩やかな消滅を説明するかも知れないが、残念なことにゲルガラドの定説は旧い物語や言い伝えに裏付けられているに過ぎず、事実による立証が欠けている。

シメレネ大学のセティス博士の反論はここで言及するに値する。彼女の説明はアイレイドの衰退を、以上に強いボズマーの飲み物を過剰摂取したことによるとしている。喪失への深い悲しみに傷つき易くなっていたアイレイドは、ウッドエルフの麻痺性のある飲み物に取りつかれてしまい、努力をやめてしまったとセティス博士は考えている。これに関しては、他の者達の勤勉な努力の誇示によってしばしば侮辱されるボズマー達自身から勧められたのかも知れない。

では我々の森にすむ血縁者は、アイレイドから何を学んだのであろうか?明らかに、高度な石細工と石工の技術の他はほとんどない。ハートランドのエルフの文化はウッドエルフの文化に永続的な影響をほとんど与えなかった様だ。ウッドエルフの意見は、エルデンルートの旧族長であるフォンロアにアイレイドについて尋ねたときの彼の返答である、以下の言葉に集約されている様に思える。「アイレイド?ああ、そうだな。いい奴らだった。だが自分達のことを真面目に考えすぎていたな。で、彼らに何が起きたんだ?」

ヴァレンウッドの標準的武器Common Arms of Valenwood

ミストラル・アウレリアヌス・テリスコル 著

ヴァレンウッドで、金属武器はあまり広く行き渡っていない。いくつかの地域においては泥炭や石炭で金属を鍛造可能な温度まで焼き上げられるとはいえ、ウッドエルフのグリーンパクトは火床を燃やすための木の使用を禁止している。他のボズマーは骨の棍棒か、石か黒曜石の刃の斧や槍を使用する。

ヘヴンやポート・ヴェリンのような沿岸部の街では、ボズマーの剣士集団がアルトマーの顧問の指導と輸入された金属武器の安定した供給から利益を得ている。妙なことに、ハイエルフはおそらくタムリエルで最高級であるボズマーの加工角弓を認めていない。

相互便益協定としてドミニオンを評する者はいるが、ここでは相互憤激協定とみなしたい。剣士集団が好例である。ほとんどのウッドエルフは伝統的なアルトマーの軍事教育に当たる知的訓練を受けていない。彼らは容易に気を散らし、訓練の哲学的観点に対する我慢強さもない。剣士集団のシステムを「適切なる闘争」と評したアルトマーの指導者は、その技能をより身長が低くリーチの短い弟子に適応させることを拒否した。

そこで、ボズマーは彼らの伝統的な戦闘方法、弓術に戻った。14になると、ウッドエルフの若者は狩猟集団に同行できる弓の達人となる。長距離射手はジャクスパーと呼ばれる。ジャクスパーの弓の引き方は「掴み、放すまでが連続的な1動作」と表現される。これは非常に高度な射撃を維持するジャクスパーが可能にする。もっとも、そのような速さで精度を保つには何年にもわたる訓練が必要とされる。

ボズマーは他の種族が作った木の弓矢は何の問題もなく喜んで購入し、使うが、自身で作成することはグリーンパクトによって禁じられている。伝統的なボズマーの弓は角と腱から作成される。弦もまた腱から作られ、カジートのガットが最高だと言われている。そして、このためにヴァレンウッドの射手の間で高値がつく。

ボズマーの矢は骨から刻まれ、様々な種類の鳥の羽根をつけられる。ウッドエルフは使われた骨の源が矢の特徴に影響すると信じている。マンモスの骨の矢はターゲットをノックダウンさせるのに十分な一撃を加えると考えられている。鳥の骨の矢はより速く、正確に飛ぶ。センチタイガーの骨の矢は追加ダメージを見舞う。帝国の立会人による検証では主張されたような効果が再現できていないが、これを聞くとボズマーはただ舌を鳴らし、わずかに微笑むのである。

ウッドオークと共にIn the Company of Wood Orcs

シサリオンの私的な日記より

オークは奇妙である

彼らはほとんどあらゆる面において大雑把で、残忍で、単刀直入である。性格に個人差はあるものの、ボズマーがオークに対していつも予想できるいくつかの事柄がある。私達の文化は、それらの一つも完全に理解できない。

様々な理由を除けば、彼らの血縁であるウッドオークはなおもよそ者である。皮肉なことにボズマーとの方が共通点があり、主にヴァレンウッドに居住している。

ウッドオークは強さと名誉を何よりも重んじるが、意味することの解釈は、彼らの北方の血縁であるオルシニウムとは一線を画す。例えば、ウッドオークにとって強さを持つことは、筋力と持久力を持つことを意味するのと同様に、敏捷さと可動性を持つことを意味する。この点についてオルシニウムオークの見解を聞いてみたいが、オルシニウムオークは重々しい歩兵連隊の一員の様に鍛えられており、ウッドオークは同じ軍の身軽な散兵の様なものであると考えていると想像する。

ウッドオークもまたボズマーの様に、森林地域において繁栄している。彼らはグリーンパクトを誓っていない。グリーンパクトを完全に無視し、それについての知識も欠如している。しかし、彼らが木で一杯の地区を進んでいくところを見たことがある。どうにかしてイフレに気に入られていても驚きはしない。

なぜこのことを心配するのか?私は最近ウッドオークのことばかり考えている。私の様に彼らに囲まれたことがあると、考えずにはいられないのだ。私は現地のバトルリーブより、彼らの領土を通って伝言を届ける様命じられた。発見されないことは容易いだろうと言われて。だがウッドオークは先に詳細に記述した通り、オークの中でもかなり異なった種類である。これまで私はボズマー以外に捕らえられたことがなかったが、彼らが私を捕まえた時、彼らは私の存在に木の上から気づいた。彼らは森の中で何日間も何かを警戒し続けていたに違いないという気がするの。だが私は準備ができており、同じ矢で攻撃してきた3人のうち2人を倒した。

私は不意を打たれた。3人とも倒せると予想していたからだ。だが最後の1人は、不可解で全くオークらしくないことに、稲妻の様に飛び出してきた。湾曲した手斧が森の中をくるくる旋回し、私の心臓のあったであろう場所を貫いた瞬間、私は跳び上がり地面を転がった。私は足に短剣が準備されているのを思い出し、私の手からナイフを振り落とす寸前だった手斧の二撃目をかわした。ウッドオークは唸って再び打ちかかった。その瞬間の私は、彼を血縁であるオルシニウムのオークと区別できなかっただろう。彼は敏捷さと私の種族の優雅さに、北方のオークの誓いに縛られた憤怒を組み合わせて戦った。私が一握りの土を彼の目に投げた時、彼は私の脇腹に深い傷を負わせた。私は痛みで半分視野を失いながら、暗い森の比較的安全な方へよろめいた。彼は悪態をついて唾を吐き、私を「森と戦わずして森を隠れ蓑にする卑怯者」と呼んだ。

その日の私にはハーシーンの加護があったに違いない。私は確かに戦いに負けたのだから。ウッドオークはあまりにもどう猛に戦い、森を嫌というほど知っていた。だが彼は二度と私を見つけられなかった。私は喜んで二回戦を受けて立とう。ただしボズマーの領土にて。

ギル・ヴァ・デールの猛火The Devouring of Gil-Var-Delle

ファスター 著

ギル・ヴァ・デールで何が起こったのか皆が知っている。そして、同時に、誰も知らない。伝説では恐ろしいデイドラ公モラグ・バルが、ウッドエルフの街に足を踏み入れて焼き尽くした。神話の正確な意味は分からない。古代の物語は兵士を雇う軍隊のように隠喩を使うのだ。

もしバル自身がこの世界を邪悪な意志と共に訪れたなら、なぜ我らの生き残りがいるのか?彼についての説話を考えれば、ウッドエルフの街1つを完全に破壊しただけで止まったとは考えられない。タムリエルのすべてが炎に包まれるまで止めないだろう。デイドラ公の訪れと呼ばれるものについては、多くの場合この問題が疑問視される。

ひょっとしたら敵対するデイドラ公、神々、エドラの使途など、誰かが彼を止めたかもしれないという反論もある。しかしまた戻るが、この証拠がどこにあるのか?魔術師、歴史家、少なくとも、話したことのある誰もが、この情報のためのはっきりとした文章を参照できないでいる。

多くの歴史的な創作物の欠片はそこで起きたことを脚色しようと試みるが、その物語のどれもがはっきりと確認されない。街を襲った壊滅的な出来事への言及以外には。住民は殺されたのか逃れたのか。その後は誰も消息が伝わっていない。しかし、誰でも知っていることは、大きな火が犯人だったということだ。ウッドエルフの家への火がどれほど壊滅的な被害を与えるか、想像もできない。

今日、ギル・ヴァ・デールは有害な場所であり、思い切って近くを冒険するものも多くはない。しかし、具体的な敵がいる訳ではない。怯えと迷信に妨げられているだけだ。

偉大なる木の本The Book of the Great Tree

(抜粋)

すべてのものは木へ

木から、すべてのものに

——アイレイドの預言

* * * * *

これを最初の講義にしよう。最初の木の根はこの地面の全てをつかんでいる。雨や風が来ても、根がしっかりと捕まえていてくれるだろう。その根の下にはニルンが横たわり、その主枝の上にエセリウスが輝く。彼女は床と屋根の両方を与えてくれている。その他の避難所など必要ないように。

* * * * *

アズラの根はゆっくりと流れる川の川岸に沿って伸びる。泥から離れてゆっくりとその根を引くと、根は湿った布に巻きつく。このため、植物は輸送可能かもしれない。十分な水分を保ってやれば、苔のバスケットや鉢に根づくだろう。

* * * * *

サラシェのエルフが初めてエルデンルートにきたとき、彼らはメリディアの輝ける色によって導かれており、それはこれが彼女の贈り物であり、祝福であると語った。その木の枝と根が手とすると、ムンダスとオーバーワールドに同時に届く。これによって、我々はムンダスの最も偉大な街を築き、彼女の最も誉れ高き、最上の種族であることを証明した。

* * * * *

夏の熱気の中では、クワズイモの葉はシルクで覆い隠しなさい。成長過程をそれだけ遅らせたならば、果実はより大きく、甘くなるだろう。イフレはその落ちた実を捧げものとして食べたそうだ。

アロメリア植物はこれに関係しているが、実を結ばない。ホテイアオイの例を知っているかもしれない。

* * * * *

彼等は到着したときに、こう言った、「これは偉大なる木の森だ。これは賢者の森であり、エルフの森である。我々は生命と知識を運んできており、偉大なる木の陰に、教室と蔵書庫を作ろう。理知の遺産を集めることができるように」

* * * * *

ニルンルートの種は鳥やその他の生物によってはるかに遠くまで運ばれるかもしれない。偉大なる木の近くでは、シダ類の葉が高く青々と茂っている。ずっと離れた場所では、ひょろひょろとして、そんなに丈夫ではない。

これもまた同様に講義しよう。

部族ボズマーの戦闘習慣War Customs of the Tribal Bosmer

ミストラル・アウレリアヌス・テリスコル 著

街のウッドエルフは主として飲み物と帝国から提供されるぜいたく品に満足しており、密林の奥地に住む遠方の部族ははるかに残忍である。争いはヴァレンウッドの軒下で絶え間なく行われる。部族がカジートを盛んに襲撃していない時、彼らは気晴らしにお互いを襲撃しあっている。

文明化した人々と異なり、部族のボズマーは有意義な目的や建設的な目的のために戦わない。彼らには領土支配のため、物資のため、国境を守るために戦うというコンセプトが理解できない。ヴァレンウッドを傷つける輩を追い出すために包囲することはあれど、己のための征服にまったく興味がないのは明らかである。むしろ、ウッドエルフは、戦利品、自慢、退屈が目的でお互いに襲撃しあう。部族間の侵略者は典型的に、森林マンモスとサンダーバグを盗む。多くの盗品(または人々)は持ち主によって買い戻しが可能だ。

この突飛で変則的な戦争行為は殺しを目的とするものではない。死は生じるが、それは偶然であり、たいてい悔やまれるものである。多くの侵略は少しの戦いもなく終わる。気づかれることなく代価のため他の部族の村に忍び入り、品物を盗むことは技術の極地と考えられる。その品が大きければ大きいほど、名声は増す。何世紀にもわたるこの練習のおかげで、部族のボズマーのステルスは伝説的な腕だ。彼らの最も有名な詩の題名は、「メー・アイレイディオン」で、その意味は「何千もの利益を隠したるもの」である。

戦闘中に死が生じたとき、ミート・マンデイトの古代の規定は、倒れた敵を3日以内に完食しなければならないと要求している。この伝統には今や最も遠く離れた残忍な村のみが従っている。敵を大量に殺した戦士の家族は、その食事を手伝ってもよい。

伝統的な「弔い合戦」は、いまだ街の外のほぼあらゆるところで従われている。部族の一員が殺されたとき、彼ないし彼女は象徴的に侵略の際とられた人質によって置き替えられる。その部族は近隣の集団から捕虜を奪うだろう。もし、故人が部族において、特別に強く、信望のあるものだった場合、多数の捕虜が代わりに連れてこられるかもしれない。

彼らの価値を試すためということになっている肉体的な責め苦の期間の後、捕虜は喜ばしくクランに迎え入れられる。恐ろしい虐待から愛ある抱擁というこの突然の手のひら返しは、苦しみに忠実なボズマーの捕虜の弱った知性を混乱させる。伝統的に犠牲者は死亡したメンバーの地位、所有物、そして家族を与えられる。もっとも、この慣行は最近滅多に履行されない。

様々な宗派:ウッドエルフVarieties of Faith: The Wood Elves

様々な宗派:ウッドエルフ

帝国大学 ミカエル・カルクソル修道士 著

八大神

(ただし、帝国の外ではほとんどのボズマーが神を八柱に限ろうとしない):

アーリエル(アルドマーの王):

エルフのアカトシュはアーリエルである。アーリエルはアヌイ・エルの魂であり、同様にアヌイ・エルは「すべてのもの」のアヌの魂。ほとんどのアルドマーの神々の長である。大抵のアルトマーとボズマーがアーリエルの直接の子孫であると主張している。唯一知られる欠点として、アーリエルは定命の者の次元の創造で役目を果たすことに同意したが、それは永久なる霊魂の世界からエルフが永遠に分断される行いであった。その埋め合わせをするべく、アーリエルは神話の時代に最初のアルドマーを率いてロルカーンの軍と戦い、強大な力に打ち勝って、アルトマー、アルトモラ、旧エルノフェイの、最初の諸王国を建立した。その後彼は、信奉者たちが定命の者の次元から逃避するのに必要な道のりを学べるよう、皆が注目する中で天に昇った。

イフレ(森の神):

ボズマーの神々の中で最も重要な神格。時の竜アカトシュが神の王であっても、イフレは「現在」の霊魂としてボズマーに崇拝されている。ウッドエルフによると定命の者の次元の誕生後、何もかもが混沌に陥っており、最初の定命の者たちは植物に姿を変えては動物に変化し、再び戻ることを繰り返していた。そこでイフレがアース・ボーンズを意味する最初のエルノフェイ、もしくは「アース・ボーンズ」に姿を変えた。これら自然の掟が確立した後、定命の者たちは新たな世界を理解することで、ある程度の安全を確保できるようになったという。イフレは時折、語り部とも呼ばれるが、これは彼が最初のボズマーに教えた講義のためである。ボズマーの一部はグレート・エフェクト(ワイルドハント)に利用できるこの混沌の時代の知識をいまだに所持している。

アーケイ(輪廻の神):

アーケイは埋葬と弔いの儀式の神、そして時折、四季とも結びつけられる。彼の司祭は死霊術師とすべての形態のアンデッドの断固たる敵である。アーケイは、ロルカーンのうるさく、詐欺的な監督下の神によって世界が創造される前には存在していなかったそうだ。このため、定命の者の神と呼ばれることもある。

ザルクセス:

ザルクセスは先祖と秘密の知識の神である。始めはアーリエルの書記だった彼は、時間が始まって以来、小さいものも大きいものも含め、これまでのすべてのアルドマーの偉業を記録している。妻のオグマは、歴史上自分が気に入った節目から作り出した。

マーラ(愛の女神):

万物の女神といっても過言ではない。起源は豊穣の女神として神話の時代に始まった。創造を生んだ宇宙の女性の本源である、「アヌアド」のニールを時に連想させる。ボズマーにとっては、アーリエルの妻。

ステンダール(慈愛の神):

慈悲と公正な規範の神。アルドマーの初期の言い伝えの中では、ステンダールは人類の弁証者である。

ズェン(労苦の神):

報酬と報復の両方を含む、ボズマーの応報の神である。研究によれば、アルゴニアンとアカヴィリの両方の神話に起源があるようだ。おそらくコスリンギの船乗りたちによってヴァレンウッドに伝わったのだろう。表面上は農業の神であるが、ズェンは時折、より高次の存在であることを証明する。

バーン・ダル(山賊神):

カジートから借りてきた盗賊と物乞いのいたずら好きな霊魂。

主なボズマーの教団の追加神:

ハルマ・モラ(ウッドランドの男)

悪意のあるいたずら好きの霊魂(さらに増えた!)、そのボズマーの信者はデイドラのハルメアス・モラと混同しないようにと言っている(他のものはこの主張を嘲笑している)。

ジョーンとジョーデ(小月神と大月神):

アルドマーの月の神、彼らは幸運と悪運の両方の運の霊魂である。

ハーシーン(ハンツマン、獣人の父):

偉大なる狩りのマスターであり、全てのライカンスロープの王。ハーシーンの崇拝者たちは他のデイドラを崇拝するものたちのように無慈悲などではなく、つねに獲物に少なくとも1回は小さな脱出の機会を与える。

ロルカーン(不在の神):

この創造者、詐欺師にして試練を与える神は、タムリエルに存在するどの神話にも登場する。彼の最も一般的に知られる名前はアルドメリの「ロルカーン」か破滅の太鼓である。彼は父親であるパドメイが始まりの場所に不安定さをもたらして現状を乱したのと同じように、原初の魂を説得、もしくはけしかけて定命の者の次元を生み出させた。その世界が実現すると、ロルカーンは神の中心地から離れ、伝承によっては不本意ながらという説もあるが、原初の神々の創造地をさまよう。彼と彼の「計画」については文化によって解釈が大きく違う。エルフにとっては崇高なる力において最も不浄な存在であるが、それは彼らの精神世界へのつながりすべてを永久に壊したためである。言い伝えにおいて彼はいつでもアルドマーの敵であり、ゆえに初期の人間にとっては英雄である。

様々な宗派:力ジートVarieties of Faith: The Khajiit

帝国大学 ミカエル・カルクソル修道士 著

その異端の姿にふさわしく、カジートは多くの神々を崇拝し、帝国の八大神のみを崇拝する者はごく少数である。

八大神:

アルコシュ(猫たちの竜王):

前リ・ダッタ王朝アネクイニネの神格。アルトマーのアーリエルの変化形の1つであり、それゆえアカトシュ——カジートの始祖にとっての文化的英雄である。彼の崇拝はリドル・サールの確立と重なり、エルスウェアの未開拓地方では、今でも絶大な人気を誇っている。その姿は恐ろしいドラゴン、カジート曰く「ただの本物の大きな猫」として描かれている。神話の時代、ペリナル・ホワイトストレークの初期アルドマーの虐殺を撃退した。

リドル・サール(双子月の舞踏):

カジートの宇宙秩序の神格、リドル・サールは、預言者にしてたてがみのリドサーリ・ダッタによって明らかにされている。単独の存在というよりも生き方の一連の指針となっているが、彼の化身は神のしがない伝令として出現するのを好んでいる。また砂糖の神としても知られる。

ジョーンとジョーデ(小月神と大月神):

ともに、月の象徴の神格、運命、そして幸運。カジートは信仰の中で、ジョーンとジョーデは月のラティスまたはジャ・カージェイの姿である。

マーラ(母猫):

万物の女神のような存在。本来は豊穣の女神だが、カジートは「アヌアド」のニルニと習合させ、女性的宇宙原理とした。アルコシュの恋人である。

スレンダル(子猫、慈愛の神):

スレンダルの領域には慈悲、事前、そして正義を含む。アルドマーの初期の言い伝えの中では、スレンダルは人類の弁証者である。

ケナーシ(風の神):

ケナーシは最も強い空の霊魂である。いくつかの伝説によれば、定命の者の次元を創造するというローカジュの計画に最初に賛同し、虚空にその創造のための空間を提供している。また、ローカジュの聖なる光以前には起こらなかったといわれる現象、雨と結びつけられている。

バーン・ダル(山賊神):

大多数の地域において、バーン・ダルはあまり重要な神ではなく、盗賊と物乞いのいたずら好きな精霊である。エルスウェアにおいてはより重要であり、追放されし者とみなされた。この側面において、バーン・ダルは、器用さ、または辛抱強いカジートの、どたんばの計画で常に彼らの(エルフまたは人間)敵のたくらみをひっくり返すという、命知らずの特徴となる。彼はまた、カジートの行商団であるバーンダリ行商人組合にその名を貸している。

主なカジートの教団の追加神:

マグルス(猫の目、太陽神):

カジートにおけるマグナス、太陽と魔術の神、カジートの魔法使いに人気がある(たとえアズラーほどではなくとも)。

ラジーン(追いはぎ):

盗賊でいたずら好きな神、満悦の虚言者、カジートの語り部たちから大変愛されている。ラジーンはセンシャルのブラック・キエルゴで育った。エルスウェアの歴史上、最も有名な強盗であり、眠っている女帝キンタイラの首からタトゥーを盗んだといわれている。

アズラー(暁と黄昏の女神):

カジートの魔法使いの守護者、その時折みせる計略のため恐れられるよりも尊敬されている。神話によれば、彼女はアルドマーの系種から外れたカジートの始祖と結び付いている。

シェッゴロス(スクゥーマの猫、狂神):

狂気の王は、正気と責務の拘束にいらだつ猫人間の陰の側面を強調している。

ハーシーン(腹を空かせた猫):

狩りとスキンチェンジングの神、獰猛さと狡猾さが敬愛されている。

サンジーン(血の猫):

死と秘密の殺人の神。サンジーンの地位は猫の目からは隠されていて見えない。「誰が血の滾りを制御できるのか?」

ナミイラ(深い闇):

生けるものの敵、崇拝されているというよりも鎮められている。

ローカジュ(月の獣):

前リ・ダッタ王朝アネクイニネの神格であり、たやすく不在の神、ロルカーンと同一視された。この創造主——いたずら好き——試験官な神格はすべてのタムリエル的な神話の伝承の中にある。彼は父親であるパドメイが始まりの場所に不安定さをもたらして現状を乱したのと同じように、原初の魂を説得、もしくはけしかけて定命の者の次元を生み出させた。その世界が実現すると、ローカジュは彼の神的中心から隔離され、伝承によっては不本意ながらという説もあるが、原初の神々の創造地をさまよう。彼と彼の「計画」については文化によって解釈が大きく違う。伝説の中で、彼はほとんど常にアルドマーの敵であり、そのため、初期人類の英雄である。

家、店、商売

Houses, Shops, and Trade

アイマンの魚料理秘伝Eiman’s Fishy Secrets

ロングフィンの薫製
ロングフィンを3尾以上、小骨を取り除いて小さく切る

薫製箱
重石

鍋に塩水を注ぎ、ロングフィンの切り身を加える。
鍋に蓋をして縄で縛る。重石を乗せて一晩湖に沈める。切り身を取り出し、薫製箱の中に入れて準備する。薫製には広葉樹を使うこと。日暮れまで燻す。

スローターフィッシュの開き

スローターフィッシュ1尾。内臓とうろこを取る
油3匙
刻んだ青菜1
おろし大蒜1
スノーベリーの大束1
刻んだ大玉葱1
塩4匙

幅の広い岩を洗う。岩と、魚の内側と外側に油を敷く。魚の内側と外側に塩を塗す。残りの材料を魚の内側に詰め込む。魚を岩に乗せ、出来上がるまで岩を火の側に置く。

アエラの家事メモAera’s Household Notes

・デンスカーの靴下を洗う
・トリンヒルドに裁縫を教える(え!)
・ダージに弓の訓練を頼む、再挑戦!(肩が!)
・マソールのシャツを縫う(ティルラニへのお返し)
・リトレックにアイマンの仕事を手伝わせる
・お返しとしてアイマンに焼き鮭を作ってもらう
・ラナとセインを食事に誘う(2人のことをまたトリンヒルドに聞く)
・ヘラジカの肉を洗う
・豚の腰肉を薫製にする
・ロランダに紙を返す
・ラナのことでまたティルラニと話す

アネラおばさんの料理本Aunt Anela’s Cookbook

ジャガ:

豚乳のクリームを沸騰させたものを浅い鍋に分けて入れて、猫の届かない場所に1日触らず置いておき、その後は1日に数回かき混ぜる。

乳清をこして別の容器に移し、凝乳は鍋に残す。スプーンで凝乳をほぐしてから、硬い欠片になるまで乾燥させる。

腐敗しないように毎日かき混ぜる。乾いたらこの欠片を使って、脂肪を取った豚乳にとろみをつけ、クリーム感を与える。

瓶に入れて3週間発酵させる。

ちなみに、乳清はすぐ飲んでもよいし、他の料理に使ってもよい。

ブラッドフロス:

新鮮な血を浅い鍋に入れ、寒い洞窟にほぼ凝固するまで置いておく。その間に、鶏卵の卵黄2つほど溶かした獣脂を合わせて泡立てる。

鋭いナイフを使って、凝固した血を小さな塊に切り、さらに刻む。最初に凝固させるのはこのため。新鮮な血を刻むことはできない!

細かくなった血の塊を卵黄と獣脂と一緒に泡立て、飲めるような液状にするため必要に応じてさらに獣脂を加える。好みで塩を加える。

そのまま1ヶ月間発酵させる。

発酵させたハチミツリキュール:

ミツバチの巣2つ分のハチミツをこして、倍量の水と、1握りのホップを混ぜ合わせる。蓋をして、季節が変わるまで発酵させてから味見をする。ひしゃくで瓶にくみ入れ、蜜蝋で密閉してからしまっておく。

熟成させておく期間が長いほど、いい酒になる。

アリクルのアメジスト採掘Amethyst Mining in the Alik’r

エズドウェレン・アルリハド 著

アメジスト!あの紫色の半透明な物体には若い頃から魅了されている。私はハンマーフェルの至る所で探し求めることを仕事にし、注目に値する、伝説的とも言えるような発見を数多くして評判を得てきた。しかしアリクル砂漠の中央部ほど、アメジストが豊富にある場所は他に見たことがない。

アメジストは晶洞石の中にあり、その重くて面白みのない石の球体にはあふれんばかりの結晶体の輝きが隠されている。そうした晶洞石は通常、世界がまだできたばかりの頃に溶けて流れた溶岩の付近で発見されるものである。ハンマーフェルの山から溶岩が流れたのは遠い昔のことで、古い空洞の多くは何重もの岩の層で覆われるか、風化して砂や小石として散らばった。

しかしアリクルの中央にある、ホロウ・ウェイストと呼ばれるあのくぼんだ塩っぽい穴には、古代の岩石の上に重なった層が容赦ない風に吹き飛ばされ、流れ石がハンマーフェルの他の地では見られないほど露出している。ダクフロン、クラティ、そしてザレス・エムカイには、西タムリエルで最高のアメジストがある。私はそこでピックとシャベルと占い棒を使って何年も費やしたが、ある時、奥深くに晶洞石の塊がある場所は嗅覚だけで分かると教えられた。

今では何とも残念なことに年を取りすぎて、砂漠を駆け回って愛するアメジストの塊を探すことはできない。しかしリハドにいるなら、エズドウェレン宝石店に立ち寄って、沈み彫りを施したアメジストのネックレスを愛する人のために購入してほしい。私が売るものは、石のような心も溶かしてしまうはずだ。

ヴァリーヤの貨物目録Valyia’s Cargo Manifest

モーンホールド貨物目録419283D-4
登録商人:ヴァリーヤ・ハラー

卵、クワマー、12ダース
グアル、半丸枝肉、16
スカトル、24ストーン
ゴラップル、8ブッシェル
スジャンマ、24壺
シェイン、8樽
フリン、10樽
グリーフ、3樽
アリクルのスパイス、各種、6ストーン

ウィンドヘルム積荷目録Windhelm Shipping Manifest

オート麦20袋-ウィンドヘルムの首長
キャベツ3袋-マーセン・グルド
ジャガイモ2袋-マーセン・グルド
塩1個-マーセン・グルド
マンモスの塩漬け5袋-ロリクステッドのフラヴァード
ハチミツ酒3樽-ロリクステッドのフラヴァード
エイダールのホールチーズ1個-リフテンのターニス
マスタード2壺-リフテンのターニス

ヴォスの収税記録Vos Tax Records

以下の税金を毎期の初日に全額納付すること

ビジュム・メイ-2ゴールド
ソイン-17ゴールド
イアリャロネ-7ゴールド
ザムヒル-9ゴールド
イルス-3ゴールド
ケーラサ・ラン-6ゴールド
ラルサ・ベラール-5ゴールド
ヴァーニウス-12ゴールド
ニラジラール-2ゴールド
アオジー・モタ-2ゴールド
ダキー・キア-1ゴールド

合計-66ゴールド

ヴォルジャーのハチミツ酒レシピVoljar’s Meadery Recipes

ハチミツ酒の発酵プロセス

別途記述のない限り、ここに記載された全レシピでこのプロセスを行うこと。湧き水を沸騰させる。ハチミツと調味料を加える。15分沸騰させ、必要に応じてあくを取り除く。火を消してそのまましみ出させる。こし器を使ってハチミツ酒を樽へ注ぐ。冷めるまで待つ。酵母を加える。4~6ヶ月寝かせる。天然ハチミツを1ポンド加える。容器に入れる。味わう!

ヴォルジャーの特別ブレンド
 なめらかで甘めのハチミツ酒に少しスパイスを加える。

 リンゴの花のハチミツ、16ポンド
 湧き水、5ガロン
 琥珀色の麦芽、2握り
 ハラタウのホップ、2指

ヴォルジャーのハチミツ酒
 素朴な味わいの黒ハチミツ酒。
 野草のハチミツ、12ポンド
 湧き水、5ガロン
 干しグラサブドウ、4握り
 皮と茎付きで潰した赤ブドウ、2握り

サトウキビ・ハチミツ酒
 甘めで深みのある味にアクセントを加える。ハチミツを糖蜜で代用。

 蓋なしで1週間置いておいた黒糖蜜、15ポンド
 湧き水、4ガロン
 カマラレブドウ、1握り
 干し赤ブドウ、1握り
 酵母、2指

カイネのキス
 ベテラン戦士に好まれるヘザーのハチミツ酒。この泡いっぱいの酒をたった数杯飲むだけで巨体のノルドでさえ立てなくしてしまうので、「カイネのキス」の愛称で呼ばれる。

 カマラレ12ポンドを絞って亜麻布でこしたジュース
 湧き水、4ガロン
 粉にしたヘザーの種、4握り
 干し赤ブドウ、2握り
 干し白ブドウ、1握り
 新鮮なジャズベイブドウ(茎から取る)、1握り

ヴォルジャーのビンテージリキュール
 美味なうえに強烈なパンチ力がある特製のハチミツ酒。

 特選の野生ハチミツ、15ポンド
 湧き水、5ガロン
 強力小麦のマッシュ、2ガロン
 スノーベリー、2握り

通常どおりに準備し、発酵後は蒸留して冷オーク材の樽で1~3年熟成させる。長く置くほど味わいが増す!

エナク・ドウの台帳Enak-do’s Ledger

シュズラ……借り(返済)、20ゴールド(シズリーニに旅した時の賭け)

エザグ……借り(返済)、27ゴールド(シズリーニに旅した時)

ミルク・アイズ……借り、30ゴールド(カード)

サナツ・ドウ……借り(返済)、40ゴールド(ハドラン、スパイクボールのレースでの賭け)

ヒジル・ダー……借り、34ゴールド(投資)

ザバシュティ……借り、40ゴールド(投資)

クバーニ……借り、23ゴールド(投資)

ラハジ……借り、11ゴールド(投資)

ラクハッド……借り、250ゴールド(投資)

—マーサル、次の旅で持ち帰った金は、全て直接ラクハッドに届けてほしい。彼は苛立ってきている。

    —エナク・ドウ

エナク、借金を返せPay Up, Enak

エナク・ドウへ

お前の家に行くのはこれで5回目だ。あの箱に詰め込まれてた他のメモを見た。借金を今すぐ返してもらおう。お前も甥もこのままではおかない。

自分だけで決められるなら、お前のことは大目に見てやってもいいんだ。もう何年も親しくしている仲だしな。だがパーラットの投資家たちやデューンの業者たちは、きっぱりとした対応を求めてる。投資した金がしっかり管理されていると確認したいわけだ。

今週末までに借金を返さないと、家族がまた悲しい思いをする羽目になるからな。

—ラクハッド

エンソラスの日記Enthoras’ Journal

・標準的な品物以外のヘヴン経由の出荷は襲撃前も面倒だったが、今ではもっとひどい。

・レッドファーで友好的な取引先を確保しようという試みは、今のところ成功していない。状況を正すために申し出る「寄付」を増やして、これ以上積み荷を失うのを防がなくては。

・カースダーへの木材の出荷をまた準備しなければならない(メモ:今回はのこぎりの跡がないことを確認すること。もし木材が自然に地面で見つかったと信じてくれなければ、一切の取引を停止されてしまう)。

・可能な時に、またバークバイト要塞から錫を購入すること。武器を作れないから役立たずだと思われているが、あれを使って高品質の青銅を作れる者がいて、高額を支払ってくれる。

・エルデンルートでの大騒動を考慮すると、祝福と哀悼の両方の可能性に備えるべきだろう。黒い布を100反と、色鮮やかな旗を数十枚ほど購入。

・アルトマー用の珍味を探す。エルデンルートに王族がいて、祭りを訪問する彼らは故郷の味を欲しがり、そのためには気前よく払ってくれる。

・また山賊に金をつかませるのを忘れないこと。自分の積み荷を見逃してもらって、代わりに他者の積み荷を襲ってもらうと、利幅が50%増える。

・噂話:ゴールドフォリーにはまだ採掘物資が使われないまま、ほとんどそのままの状態で残っている。安い冒険家に頼んで、あそこへ行ってできる限りの物を取ってきてもらおう。吸血鬼のことは話さないこと。

ガーヴォの予定Gavo’s Itinerary

・ラヴィニアと会って、儀式に必要な物事を話し合う(最優先)。

・造船所で在庫を調べる。品物を運び出し始める。

・塔でサルンの使者と会う。

・警備計画を隊長たちと確認する。巡回を増やす。

・クランマザーを始末する計画を話し合う。

カジート商人の明細書Khajiiti Merchant’s Invoice

明細書1-286-4

サングイン・アレンディルの花1つ、川の近くにある倒木の横に置く。

支払い:全額支払い済み。

取引状況:完了。

キャラバンの護衛について学んだことLessuns Lerned Garding Caravans

ビッグ・ドーラン 著

その一。外は炎のように暑いから、必要だと思う以上の飲み物を持っていくこと。

その二。帽子を被る。でないとまた目まいがして酔っぱらいみたいに転ぶ。

その三。ドーンリッパーにちょっかいを出すな。すごく早い!!!

その四。石がきれいで平らでも、地面には串焼き肉を置くな。アリがいる。

その五。ジャッカルは犬のように遊ばない。

ギルドの任務:スピンドルクラッチGuild Contract: Spindleclutch

この任務を受け入れると、正式にガーディアン・スドハリームに仕えて探検隊の一員となり、スピンドルクラッチと呼ばれる洞窟に入らなくてはならない。2日以内に調査のためプラクシン・ドゥーアレ副隊長の元へ行くこと。探検を成功させると、戦士ギルドから通常の危険手当を受け取れる。

ギルドマスター「あらゆる色を見る者」殿To Grandmaster Sees-All-Colors

ギルドマスターへ

寛大な招待とお金のお約束はとても魅力的です。村は助かるはずです。

しかし戦士ギルドのメンバー入りは辞退しなければなりません。ブリークロックで生まれ、ショールの思し召しがあれば同じ地で骨を埋めます。自分の弓と剣にもこの小島がふさわしいのです。

カイネがデイドラに対する使命をお助けくださいますように。

ブリークロックのダージ

グリダのメモGrida’s Note

ドラロフへ!

これを読んでるということは、待ちくたびれて私を探しに来たのね。薬局は私が来たときには空っぽだった。ここで何が起きたのか分からないけど、あなた好みの騒ぎがあったみたい。で、その騒ぎを見逃しただけでなく、バスソルトもまったく見つけられなかった。でも薬剤師のレシピは見つけた。必要なものは:

・マッドクラブの爪4つ
・トロールの脂肪2滴
・ダリル

(ダリルは、アルゴニアンのキャンプ付近で入手できるアルゴニアンの材料だと書いてある。危険を笑いし者という名の商人が売ってるらしい)

材料を製粉所で粉にする。あ、丘の上にあるじゃない!

他に誰もいないから、自分でバスソルト作りに挑戦してみる。そんなに難しい訳ないでしょう?もし待ちきれないなら、来て手伝ってよ、この怠け者!

グリダ

グレイマイア部族の指導者たちGray Mire Tribal Leadership

ウタ・テイ—「紡ぎ手」、北のバリケードそば

スリム・ジャー—狩人/漁師、釣りキャンプにいる

指無き者—???、たいていグアルの檻の近く

クワマーの積荷目録Kwama Shipment Manifest

ヴァイルクラッチ鉱山:5ダース-完了
ブロークンストリーム鉱山:2ダース-完了(3ダース配達済)
ブルワーク洞窟:8ダース-完了
ブラッドスピア洞窟:2ダース-完了
フォーリング・クリフ:12ダース-完了
ダークシェイド洞窟:10ダース-未了(鉱山の所有者変更)
ダイアワインド峠:4ダース-完了
囁きの丘:5ダース-完了

クワマー卵のオムレツKwama Egg Omelet

地元のディープクラッグでクワマーがみんなおかしくなってから、ママ・アラロシは有名なオムレツ作りに必要な卵を入手できなくなってしまった。この袋を持って卵を集めてこよう。きっと喜んでくれるに違いない。

必要なものが分かるように、彼女のレシピを書き留めておく:

手順1:クワマーの巣を探す-完了!
手順2:クワマーの卵を1つ入手-完了1
手順3:巣から生きて出る
手順4:大きなボウルに卵を割って入れる
手順5:卵黄と卵白が混ざり合うまで泡立てる
手順6:味付けに調味料を加える
手順7:焼いて盛りつける

クワマー卵のキッシュKwama Egg Quiche

材料:
-中サイズのクワマー卵1つ、もしくは小サイズ2つ
-粗びき粉
-水1杯
-角切りにしたトマト
-ニンニク
-塩(好みで)

作り方:

卵を大きなボウルでほぐす。トマト、ニンニク、塩を加える。よく泡立てる。

粗びき粉と水を混ぜて生地を作る。

生地の半分を深い鍋に敷く。卵を混ぜたものを生地の上に注ぐ。伸ばした生地を乗せ、残りの卵を注ぎ、残りの生地を乗せる。鍋にしっかり蓋をして弱火の上につるすか、蓋をした鍋を高温のかまどの中に入れる。

1時間後にキッシュを確認する。上に茶色っぽくパリッとした層ができたら完成する。

ケーソーの調達品リストKerthor’s Supply List

次にウィンドヘルムかアモル砦に行く時に、忘れずに必要物資を調達すること。

新しい斧の刃、4
オーク材の新しい柄、8
研磨石、4
厚手のシャツ(灰色)、2
ブーツ(黒)、2
ヴォルジャーの1番安いハチミツ酒、1樽
リンゴ(虫なし)、1樽
酸っぱい飴、1箱

コソルの契約Kotholl’s Contract

フラール家の記録係へ

これは、オブシディアン・ゴージの商人とコソル・アイアンフィストとの間における拘束力のある契約であり、契約期間中にコソル・アイアンフィストが前述の商人、旅人、名家の一員の身を守ることを誓約するものである。

誓約者は地域で不正行為がないか見回りし、道を通る旅人を必要に応じて護衛し、フラール家の全関係者とその所有物を守る。それは自身の命と引き替えにでも行うものとする(不可避の場合に限る)。

本契約は合計30日間有効である。契約期間終了時に、誓約者は報酬として別途の雇用書類で同意された量の金額を支払われる。本契約の更新は可能だが、フラール家による業務の査定結果と全関係者の同意を必要とする。

ディーンガー・フラール

サドリス・モラの収税記録Sadrith Mora Tax Records

以下の税金を毎期の初日に全額納付すること

トレンドラス・ヴェロラー-27ゴールド
マンウェ・レルスレン-5ゴールド
ルルナンナリエル-16ゴールド
ブレライン・デュロ-257ゴールド
タイラス・アルヴォア-45ゴールド
レディ・ジャクシルス-372ゴールド
ダンドリル卿-389ゴールド
ムルザルト-7ゴールド
ブルネルフ-62ゴールド
リシドリン-59ゴールド
ティラノス・ギララム-78ゴールド

合計-1317ゴールド

シー・アムリの積荷目録Sea Amri Shipping Manifest

船:シー・アムリ
航程:アレンシア港からヴェリン港
船員数:15
客員数:5
貨物:ハチミツ-20樽、シカの皮-50枚、絹-3反
地図を確認。砂州の移動?岸にマオマーの姿あり。

シルヴェナールの目録Silvenar Manifest

・生きた雄牛、12
・雄牛の肉(塩味)、12
・卵、10000
・生きた鶏、200
・小麦粉(ウェストウィールド産)、14バレル
・砂糖(テンマー産)、6バレル
・塩、12樽
・エール、12ケグ
・ハチミツ酒、6ケグ
・ビール、20ケグ

メモ:ハチミツ酒、エール、ビールのケグを明記する時は、必ず控え目、もしくは暗号で書くこと。ウッドエルフの婚約の儀には少し…珍しいアルコール飲料を飲むことが含まれている。ハチミツと動物の脂肪、それ以外にも他のアルドメリ・ドミニオンの者が好まないような材料でできたものだ。高貴なウッドエルフはこれ以外の飲み物が必要なことは承知しているが、わざわざその…別の飲み物を表立って出す必要はない。失礼だと思われてしまうため。

シロディール商人の嘆きA Cyrodilic Merchant’s Lament

パクトとその規則はひどい!聖堂にいる首の硬いダークエルフの護衛もひどい!ヴォドリンに金切り声で追い出された。まるで彼らの大事な星霜の書に小便でもかけに行ったかのような扱いだ。

今のシロディールじゃ、手頃な値段で品質のいい物を提供するのは犯罪なわけか?確かに大都市の市場では値段に利幅が入ってるが、旅する時間と道中の危険、衛兵の費用、それに家族と過ごせない時間を考慮すれば、お買い得だ。

パクトが要らないと言うなら、カバナントが喜んで買ってくれるはず。パクトがカバナントの領土に向けて軍隊を配備してるという情報もありがたく受け取ってくれるだろう。その情報の方が商品なんかよりもずっと金をもたらしてくれるかもしれない。捕まらないようにしないといけないが。

ああ、帝国の時代よ。侵略者に呪いを!

スープ用の肉Meat for Soup

トカゲ:パリパリ

マッドクラブ:おいしい

ジャッカル:匂いが強い

ネズミ:軽食向き(スープに不向き)

ゴブリン:まずい(食べるな)

スティボンズのクハーロア確認リストStibbons’ Qharroa Checklist

1.レディの休憩用のお酒を冷やせるような、日陰の小さな池を探す。

2.レディのスエードブラシの毛から邪魔な砂を取り除く。

3.レディの現在の状況を改善する本を読む。ホーリンズ・スタンドの服飾品商人が薦めていた「ガーゴイルの謎」がいいかもしれない。

4.レディが砂漠の太陽について文句を言ったら、寄せ集めを入れたトランクの中に色んなパラソルが入っていることを思い出させる。

5.ウェイレストで購入したサソリの抗毒素の効き目を確かめるため、小さなものに自身の致命的でない箇所を刺させてみる。

6.グロバートの不朽の遠征用衣料店に抗議の手紙を書き、傷がつかない保証付きのワマスの皮製チュニックとズボンのアンサンブルが明らかにすり切れたため、レディが非常に落胆したことを伝える。

7.案内役の指関節の骨に怪しいところがないかどうかを内密に調べる。あの運の良さはどう考えても信用できない。

スローターフィッシュの料理法How To Prepare Slaughterfish

海でハンノキ板のスローターフィッシュを料理する方法

材料

 塩水
 スローターフィッシュの切り身、1ペース
 ひきたての黒コショウ、適量
 酢、1カップ
 炎の塩鉱石

作り方

スローターフィッシュの切り身を14時間以上塩水に浸しておく。また、ハンノキの板を水に入れ、浮いてこないように重石を置く。

デッキに屋外用の薫製箱を用意し、加熱容器に炎の塩鉱石を入れる。火打ち石と鉄で点火し、高温にする。

スローターフィッシュを塩水から取り出し、冷たい淡水で塩分をよく洗い流してから水分を拭き取る。板を水から出して、魚を板に寝かせる。挽き立ての黒コショウで味付ける。

スローターフィッシュを最低8時間燻す。5時間半経った時点で出来具合を見る。フォークでほぐせば出来上がりだが、塩気が強すぎてはいけない。魚が薫製にされる分だけ塩気が減る。好みで薫製時間と塩分を調節すること。

注意:どんなことがあっても決して、温度を上げるために炎の塩鉱石にキンドルピッチを合わせないこと。とても危険で負傷や死につながりかねない。P.N.コエラカンスの料理人が試したら、焼かれて海に消えていった。

セットリストSet List

1.オルガのスミケット
2.抑圧の時代
3.粗い歌
4.オークでなくてよかった
5.ベッドのラグナル
6.もっと粗い歌
7.フローミルの歌
8.暗黒の金耀
9.かわいいダンメリ女
10.アイレンの愚行
11.愛するロベルアセルへ捧げる歌。永遠に愛し続ける最も美しい者で、他の者は自分にとっては何の価値もない。

ターヴァズ・バウンティの台帳The Tava’s Bounty Ledger

コイグリン村で降ろす積荷:

ピンクザクロ12箱
トゥルーンニンジン22箱
渋いお茶4箱
コメットワイン15樽
ドラゴンスター・エール20バレル
干し塊茎30袋
キンドルピッチ・ウイスキー3バレル
イレッサン・パイン材30枚

ダマールの台帳Damar’s Ledger

売ったもの:
山羊、10ゴールド
冬の穀物、30ゴールド
皮の切れ端、2ゴールド

交換したもの:
赤ワインとヤヌラー(+10ゴールド)とを交換

買ったもの:
山羊、2ゴールド
樽入り赤ワイン50ゴールド

チュラスの錬金術日誌Churasu’s Alchemy Journal

激昂の調合薬:この混合物はワスプを2時間ほど激怒させる。

怒ったワスプは自分たちと異なる匂いをした者を刺す。

***

激昂の調合薬の作り方:ワスプの胃を1つすり潰し、トロールの脂肪3滴とウィスプライトの粉2つまみを混ぜ入れる。これで1回分だ。

重要!薬をもっと作るには、1回分当たり粉を1つまみ多く入れて、液を安定させること。

ディエル家との契約Contract with House Diel

漁師、ハルヴィレ・ミルトリンとその仲間宛て

話し合ったとおり、取引内容を記した署名付きの契約書を送る。お互い望んでいる効果をもたらす「霊薬」入りの瓶も受け取ったはずだ。必要な量を調達するために、ダガーフォールにある様々な極悪非道な組織と関わらなくてはいけなかった。注意してほしい。

1日の漁獲量に対して瓶の中身を全て使い、その魚を放置してハーピーに食べさせる。効果は数日中に現れ始めるはずだ。

薬のかかった魚を食べたハーピーは、極めて凶暴になる。ハーピーの脅威が高まれば、対処する必要が出てくる。ハーピーを全滅させれば、ダガーフォールは沿岸まで拡大し、投資を100倍も増加させられる。

秘密は厳守すること。その間に私は別のグループを雇って、ハーピーと卵を調達しよう。どうせだから、まだいる間に利益を得てしまうのだ。事件の始まりは誰にも知られてはいけない。ただ民のために義務を果たし、困難に陥った偉大なるダガーフォールの都市を助けているように見せかけなくてはならない。

—ダガーフォールのアライン・ディエル卿

ディレインの工場の注文書Deleyn’s Mill Order Form

購入者:アライン・ディエル卿

強くて頑丈な木材を使って輸送用の箱を製作する。箱は、壊れやすいハーピーの卵を保護し、生きたハーピーを収められるほど大きくて頑丈でなくてはならない。とりあえず、10箱くらい作れるだけの木材が必要だ!

アライン・ディエル卿は大量の注文を入れていて、近いうちに再注文をする可能性も高いらしい。今回の注文にある詳細事項は、あくまでも分かりやすい目安として指定しているので注意すること。ディエル卿がダガーフォールの外にある荒野で狩りをするとかしないとか、噂話を広めたりしないように。

この注文には十分に注意を払って至急対応すること。貰った金に見合った最高級の品物を届けられるようにしよう。

質問があれば工場まで来るように。

—モリック・ミラー

デレゴアの遺失物Deregor’s Lost Goods

-ナイフ、ボズマーの骨(2)
-さいころ(3)
-カード(パック)
-本:「同胞団の偉大な導き手」
-本:「ドゥエマーの法の由来」
-本:「風の言葉」
-羽ペンとインク(黒)

レリサ船長へ

他にも難破で失われた所有物はありますが、これらが特に惜しまれているものです。なくなったものを取り戻せれば、乗組員の士気が上がるはずです。

—デレゴア

トゥース・モールの契約書The Toothmaul Contract

トゥース・モール部族の者は、その被扶養者も含めて、これをもって恒久的にベールの継承者との同盟を結び、いかなる資源も継承者の望み通り提供すると約束することに同意する。これらの資源には、継承者の必要に応じてトゥース・モール部族を肉体労働や戦闘員として招集することも含む。

その見返りとして、継承者はトゥース・モール部族に対し、予備物資にある使われなくなった装備の中から武器や防具を提供するものとする。

ドノロンのケーキDonolon Bakes

ちょっとしたお祝い事のためのペイストリーであれ、大事な記念日のための壮大なケーキであれ、最高のレシピが欲しいのなら、泡立て魔術師と評されるハイロックとモロウウィンドのベテランパティシエ、この私シェフ・ドノロンの書いたレシピ以上のものはない。それぞれが手作りで、最も厳しい台所環境でテストされている。

大切な行事にぴったりな、本当に最高のケーキを求めるなら、ドノロンの記念ケーキをお試しあれ。何層にも分かれた塔のような見た目で観客を虜にし、しっとりした食感は口の中をお祭りにする。当然ながら私のレシピを完璧に真似できる者はいないので、究極の体験がしたくば私に依頼してくれ。現在の待ちは3年と7ヶ月なので、あなたの祝祭に合わせて前もって計画しておくように。

もしくは、幸運にも私の記念ケーキ引換券が手に入れば、一気に行列の先頭だ!

ドノロンの記念ケーキ

材料:
-バナナ、潰したものではなくスライスしたもの
-小麦粉、ふるいにかけたもの
-ハチミツ、北方のものが最も良い
-魔法のボウル、特許取得済み

手順:
魔法のボウルに材料を入れる。力強くかき混ぜる。魔法の力で材料が何段ものケーキへと凝結していくのを待つ。友人たちと仲良く切り分けて召し上がれ。

(もし魔法のボウルを持っていなければ、というか間違いなく持っていないと思うが、古典的な方法で材料を焼くか、私に作ってもらう他ない。ただし私のサービスの需要の多さとその待ち時間については上記を参照)

トリンの鍛冶メモTryn’s Smithing Notes

・延ばし。ハンマーで細いのを幅広くする。
・据え込みは簡単そう。端をハンマーで叩いて太くする。
・アイマンは見た目どおり鈍いんだろうか?
・パンチ、飾り付け。マエサがあとで見せてくれる。
・さらに延ばしに時間を費やした。のみ用に先細りにし始めた。
・作る刃物についてロランダに相談しないと。長さは?
・曲げの途中でやけどした。もう嫌!
・溶接をした。マエサと働くのは簡単で面白い。コツがつかめそう。
・父さんが、まず最初に蹄鉄を作れだって。もう嫌!

ノースグレン農場の求人Northglen Farm Opportunities

求人情報

製粉助手:業務内容は以下のとおり。グラインダーを操作し、小麦とトウモロコシの両穀物を粗びき粉や殻粉にする。ビートルオイルでの油差しなど、細心の注意を払って機械類と施設を維持する。聖ヴィタシュ、製粉の守護聖人、ハサミの研磨人、浴場の案内人に毎日捧げ物をする。応募者は製粉作業の知識と指10本全てを所有していること。

カラス類抑止役:業務は、しつこい害鳥を怖がらせる、追い払う、殺す、その他の方法を使ってノースグレンから一掃すること。支払いは1羽当たりの報奨金。応募者は、カラス類駆除の経験を証明できる具体的な例を持って面接に来ること。

農場大工:業務は、家具、フェンス、家屋、農業用施設、簡易な乗り物、農場の道具などを含むがこれに限定されない木製アイテムの作成と修理。応募者は、自分の道具を持ってきてその使用を実演すること。よい推薦書がある者は優先的に考慮される。

レタス取扱者:業務は、レタスの植え付け、手入れ、収穫、洗浄。応募者は前屈、引き抜き、立ち上がり、の一連動作を倒れずに行えること。推薦書は不要。

カボチャ商人:業務は、熟したカボチャの選定、荷車への積み込み、荷車の移動、荷車からの荷下ろし、ノースグレン農場の農産物売店の店番をエバーモアの市場の日に行うこと。応募者はカボチャ栽培を熟知していることを証明でき、球体の積み上げ能力に秀でていなくてはならない。

応募は直接ノースグレン農場のマージ・ゲアクロフトまで。

バークバイト要塞の呪術師のリストBarkbite Stronghold Shaman’s List

必要なサンプル:

-井戸の水

-地元で火にかけてある料理

-保管箱にある衣類

ハインドクォーターズの宿帳The Hind-Quarters Registry

記録1
・カジートの砂糖商人が衛兵とチェックイン

記録2
・ハイエルフの巡礼者がチェックアウト。

記録3
・マオマーの船乗り一団がチェックイン。
・満室。空きなし。

記録4
・カジートの商人と衛兵がチェックアウト。マオマー達にチェックアウトするよう「促された」と主張。
・商人が出ていった直後にマオマーの船乗り2人がチェックイン。
・満室。空きなし。

記録5
・マオマーの一団が全員チェックアウト。最終週の支払いを拒否された!ウロンディル大使に請求書を送ろう。

ピアカルモの買い物リストPircalmo’s Shopping List

次回サマーセットに行く時に入手:

-羽ペン、10
-紙(良質)、本10冊分
-紙(使い捨て)、本30冊分
-小さなガラス製の小瓶(今回は金属製を選ばない)
-火傷クリーム
-絹の切れ端(アラーニャ用)
-木材用ニス(金属製小瓶でできた傷を直すため)
-金属製の留め具(アラーニャ用)、2握り分
-小割りの木材(アラーニャは何に使うのだろう?)

フラール家の交易哲学House Hlaalu Philosophy of Trade

フラール家の基本的な哲学を理解したければ、その紋章を見るべきだ。天秤は釣り合い、取引、妥協を表している。これらの不可欠な概念は、一族が成し遂げようとする全てに影響し、行動の指針となる。

全ての事柄に釣り合いを求めること。天秤がどちらか片方に偏ってしまえば、誰かか何かがおろそかになる。誰かがおろそかにされると、予測できないことや争いが起きて世の中を不安定にしてしまう。この考え方は一族の全員が受け入れなくてはならない。貪欲、欲望、争いから解き放たれるには、関係者全員が釣り合いを見つけなくてはならない。

取り引きは一族にとって武器であり、道具であり、方法である。一族は、需要と供給の間で価値と収益が自由に動く時にこそ栄える。フラール家は、正直な商売を行う全ての者との、開かれた取引の維持を追求する。金や品物を持っているのが身分の低いアッシュランダーであっても拒絶しない。この方針によって一族は保護され、力を持つ。最強の防御はやはり金で作った壁であり、フラール家の利益をもたらす壁に対して、多くの敵が砕け散った。

全ての紛争における高潔な結末とは妥協である。互いが何かの取引で釣り合いを求めて歩み寄るなら、妥協こそが自然な結末となる。異なる側に立つ両者が協力し合えば、いかなることでも成し遂げられる。ただし全ての者が道理をわきまえているわけではない。時には妥協するよう説得しなくてはならないこともある。フラール家の衛兵はそのような時のために待機している。

ホーカーパイのレシピRecipe for Horker Pie

ホーカーの肉
赤小麦粉
酵母

ニンジン
ジャガイモ

粉と酵母と塩、少量を使ってパイ生地を作る。生地の4分の1程度をパイの上部用に取っておく。

肉と野菜を適当な大きさに切り、塩と少量の水で味付けをする。それをパイ生地に入れ、残りの生地で蓋をする。高温のかまどに1時間入れる。

マティースンの鋳造目録Mathiisen Forge Inventory

ブレストプレート(鷲の彫刻)、4
鋼鉄の剣、10(ジャジーラ、柄を次の出荷のため忘れずにはめ込むこと)
鋼の盾、2
木の盾、4
短剣、4(直刀1、曲刀3)
釘、2ダース
馬の蹄鉄、18
鋼のインゴット、25(マティースンの刻印を押す)

モラグ・マールの収税記録Molag Mar Tax Records

以下の税金を毎期の初日に全額納付すること

ボイアント・アーミガーのエイシナ-75ゴールド
ジョリッペ・ギヨン-17ゴールド
ラルシニルサ-12ゴールド
研究者スヴァージャーダ-46ゴールド
ボイアント・アーミガーのアルヴラ-22ゴールド

合計-172ゴールド

やることリストThings to Do

1.破壊呪文を学ぶ。
2.先週の実験の後始末をする。
3.サナルダーディル教官に謝罪の手紙とお見舞いカードを書く。それからギルドの幹事に謝罪の手紙を書く。
4.破壊呪文を学ぶ。
5.錬金術と付呪台の修理について問い合わせる。
6.修理代の借金を頼む。
7.次週の訓練に向けて材料を再確認する。
8.破壊呪文を学ぶ!

より薄い醸造酒A Subtler Brew

記録380
今回できた分には満足できない。弱い胃袋用に刺激を和らげないと、今度の結婚式もまたレッドファーが供給することになる。3回連続で十分だ!

記録381
ホーヴァーに9日寝かせてある樽を掘り出された。ヴェリン港の旅の祠で手に入るよりも質のいい陶器が必要だと何度も言ってるのに。

記録382
成功!ホーヴァーの腹部が発酵を早めた。分離してしまう前に沸かさないといけないけど、間に合うと思う。

ルーストの密売人台帳Roost Smuggler’s Ledger

現在の在庫:
未加工のムーンシュガー、42バレル
精製済みのムーンシュガー、12バレル
加工済みのムーンシュガー、4バレル
「S」、7ケース(80瓶/ケース)

ケナーシズルースト周辺はドミニオンのこそ泥がうろついてるから、生産は控え目にしなくてはいけない。出荷はなし!未加工のムーンシュガー以外は全て隠す。ドミニオンの奴に聞かれたら、ムーンシュガーは涼しい場所で保管するのが一番だと言ってやる。砂糖を保管する涼しい場所、それはまさに風のトンネル全域だ。

ジョーンとジョーデが救世主を送ってくれたかもしれない。仲間の一人が、小銭稼ぎをする気があるドミニオンの船乗りに出会った。もし古いシーキャットの船が浅瀬に近寄れたら、バルケルガードに急行させることができる。

外板と肋材Strakes and Futtocks

船大工親方、カーリー・ラインリン 著

これは重要なのでしっかり注意を払うこと。アリクルのキャラベル船の建造方法なら知っていると思っているだろう。だがセンチネルの新しい王が、造船所に全ての船を同じ標準仕様で作るよう命令を出した。そうすれば部品は標準化されているから供給しやすく、同じことを繰り返すから作るのも早くなると考えたわけだ。それが正しいかどうかは分からない。だが、彼が王様だということは分かってる。我々は王の金を使っているのだから、彼のやり方に従う。

竜骨の据え付け方法に変更はない。最も長い木材を中心にして接合し、端には角度のついた幹から切った板を使って曲線が組み込まれるようにする。しかしここで新しいやり方だ。竜骨、船首、船尾材は全て、さねはぎで接合することで、外板を固定して平行に保つ。そして柱はただ1本の木材ではなく、内材と外材で作って曲線を強化する。

中央の肋骨を最初に組み立ててから前方、そして後方をやるのは変わらないが、新しい方法では、当て木を上方、中央、下方部に使って、残りの肋骨の据え付けを補助する。分かるか?そうしたら外板を通常どおり肋材から当て始めて、内船殻で終える。

これを全部終わらせたら、次は策具や装備に取りかかる方法を説明しよう。

楽な仕事An Easy Assignment

ホルマー、

年季奉公の残り期間について、鉱山の外での仕事に再配置してほしいという要請を受け取りました。その要請については、これまでの3度の要請と同様にすぐさま拒否しようと思った。奥さんが寂しがっているとか、鉱山で働くと「息が詰まる」のは、私のせいではない。借金を発生させたのは私ではないし、返済するために楽な仕事を与えるのは私の責任ではありません。

ただし、今回は少し頼みがあります。ゴブリンの「族長」である1人が、他の労働者を扇動しているそうです。鉱山を仕切っているのが誰なのかを奴に見せつけてやるために、あることをやってください。族長はいつも羽色の宝石「トーテム」を身につけています。価値の低い物ですが、原始的な形で大事にしているに違いありません。

それを盗んで、私のところへ持ってきてください。そうすれば借金は免除しましょう。ゴブリンも、宝石を失った「族長」がどれだけつまらない存在か気付くはずです。そうすれば、鉱山はまた平穏を取り戻すでしょう。

スリィ

基本合意書Letter of Understanding

レンドロへ

頼まれたとおり、来月にリフテンを訪れる期間中、警備面で便宜を図る点を全てリストにしました。

これ以上もう文句を言わないこと。冗談ではなく、ばかげた要求を受け入れるのはこれで最後にします。未熟な猫のように臆病ね。もういいかげんにしなさい。

・近距離でのボディーガード。全員、私が絶対的な信頼を寄せるノルド。息子がチームを率いる。

・多彩な変装。市内にいる間、毎日異なる組み合わせのローブを提供する。マーラの司祭のふりをすることに抵抗がないといいけど。

・とんでもない食べ物の要請。あのメニューのために、うちの料理人がどれだけのムーンシュガーを頼んできたと思ってるの?

・不本意ながら、同伴者を1人迎え入れることに同意する。そのジュダージにはこちらのネットワークにアクセスさせ、できる限りの対応をする。

これで満足でしょう。満足でなければ、来月に面と向かって文句を言いなさい。

-レイデラ・ブラック・ブライア

魚介類の料理Seafood Supper

結婚する時のために母が書き留めてくれた簡単なレシピ。4人前。

マッドクラブのケーキ

移動には向かないが、新鮮なものがなければ残りもののマッドクラブをこうして使える。マッドクラブの味が土っぽいと感じる人もいるので、かなり強めに味付けた方がいいかもしれない。

汁の多い肉を1ポンド分取れるマッドクラブを蒸して、軟骨や殻を取り除く。

肉の中に、インペリアルの粉と大麦粉を半分ずつ混ぜたものを半ポンド加える。水を加えて丸められる硬さにする。塩とすり潰したコショウの実でたっぷり味付けする。

しっかり優しく押し潰して、小さなパイを複数作る。油を塗った鉄板で両面がパリッとするまで焼く。

バタグリアのグリル

この料理は炭の上に置いて温め直すにも向いているので、前もって作っておいてもよい。マッドクラブのケーキを作っている間、火の端に置いてもよい。ただし全面に火を通すため、何度か返すのを忘れないように。

バタグリア草を1/4ペック集める。土や小さな虫などを洗い落としたら、細かく刻む。

大きなフライパンを火に乗せ、牛肉の脂を入れて溶かす。バタグリアが濃い緑になるまで炒める。好みで塩コショウとニンニクを加える。

1日置いたパンに盛りつける。

銀ザリガニのサプライズSilver Crawdad Surprise

材料:

銀ザリガニ2匹(洗っておく)
タマネギ1個(みじん切り)
ニンジン2個(角切り)
トマト2個(薄切り)
だし汁2カップ

作り方:

トマト1個分をだし汁と合わせ、その中にザリガニを入れる。30分ごとに裏返しながら、涼しく乾燥した場所で合計4時間漬けておく。

ザリガニを取り出し、漬け汁はとろみがつくまで煮詰める。

そこへタマネギ、ニンジン、残りのトマト、そしてきれいな湧き水を少量加える。きれいにしたザリガニを戻して1時間蒸し煮にする。

軽食と即席料理Small Meals, Fast Meals

著者-荒野を走りし者

ウサギ:とても早いけどおいしい。シチューまたは蒸し煮。街で耳を販売。

カラス:歯ごたえ抜群!沼地の鳥に似てる。バンフォーで味付け。

犬:味方の前では食べないこと。ノルドにとっては聖なる動物の1つなので怒らせてしまう。代わりにペットに。

猫:おいしい!こちらも味方の前では食べないこと。これも聖なる動物。通りで拾って、しっぽを隠すのを忘れないように。

山羊:角以外は全部。角は硬すぎる。

ドブネズミ:胆ビールを塗って焼く。おいしい!船乗りにも喜ばれる。

サル:かわいいけど臭いが強い。ドラゴンの舌汁を塗ってからセイラルの酒を塗って焼く。

結び目に関する説明A Treatise on the Knot

ホイッピング結びは一時的な使用に耐えるが、強度が欲しければストッパーとヒッチに頼ろう。一人前の船乗りなら、装備用のロープに一重結びを使わないことくらいは知ってるはずだ!

ストッパーは、処罰のために取っておいたほうがいい。鞭打ちも、ちょっとした工夫でかなり強力になる。九尾の鞭を持った船乗りには、どんな船乗りも逆らってはいけない。

しかし結び目の中でも特に貴重なのは、信頼できるヒッチだ。縛る時も支える時も使えるが、訓練した者なら簡単にほどける。風にも雨にも負けない。若い船乗りよ、しっかり学べ。油断できない海で、唯一忠実な仲間となるはずだ。

懸念、陳情、苦情Concerns, Petitions, Complaints

ケスラ・ハーネットが、自分の敷地内に鶏小屋を2つ建てる許可を申請。新鮮な卵があれば料理が向上し、イーファン・ハーネットの消化と振る舞いの改善につながると訴える。許可保留。近隣住民との話し合い中。

学者のヨンネが、墓地にある古い地下聖堂の修復に対する補助を要請。墓石の状態に関する懸念に留意。

ドレル家の宿屋の代表者が、鉱山計画における銀生産について話し合うために会見を要請。日程を調整する。ミシェルは鉱山と採掘について知識が深いので、立ち合いを求めなくては。

小リンダス・スリエルが器物破損で連行されてきた。ある種の植物系染料を使って、デイドラのシンボルをハース・ヴェネットの大事な豚に描いたもの。スリエルの理由は、「面白いと思ったから」。私もハース・ヴェネットもこの言葉を面白いとは感じなかった。レイネット・スリエルは、小リンダスに損害の代償を払わせる代わりに、一定期間の奉仕をさせることを懇願した。申し出についてはハース・ヴェネットと話し合われる。

リンダス・スリエルは80時間の社会奉仕活動を行い、学者のヨンネがクレストシェイド墓地にある墓石と地下聖堂を修復する手助けをする。ハース・ヴェネットの「あのごろつきにはうちの家畜に近寄ってほしくない」という発言は、この罰を決定する際十分に考慮された。

宿屋の主人ドバス・エンティックが、小規模の岩盤滑落によって宿屋の裏側が少し損傷を受けたため、後片付けをする手助けを要請。彼とその他数名は、山から来る弱い振動が最近増えていると言及。

治癒師メリエルが、ジョナ・マロースを治癒中であることを報告。メリエルによると、何らかの夜驚症である可能性があるが、何が原因かは分からないという。何らかの熱病?とにかく、ジョナは今のところ健康に見える。この若者は元々単純な男だが、決して問題を起こすタイプではない。数日のうちにまた治癒師と確認をしよう。

黒肉ビールの醸造についてOn the Brewing of Dark Meat Beer

まず第一に、肉と虫が全て落ちるには何年もかかる。それも自然に落ちなくてはいけない。クロスウィングは怖がって死ぬと強い苦みを持つからだ。

そして、アルフィクの内臓の最も細いひも17本を樽の上に張る。熟成させた肉をひもに押し付け、しっかり腐敗するまで落ちないようにする。そこへ赤縞模様のカエルの皮をみじん切りにしたものを振りかけ、クロスウィングが酔っ払って満足したまま液体に入るようにする。

これを毎月、3年以上、樽を満たせるだけの肉と虫が集まるまで続ける。その後さらに魔法を使う。クロスウィングとミミックを呼び寄せる呪文が必要だ。そしてフリップバック、ツリーホッパー、ホーヴァーの幼虫を寄せ付けない呪文も必要だ。

緑のカビの成長を助長する呪文と、茶色と白のカビを予防する呪文もある。その後、樽を9年以上、緑のカビが変化するまで密閉させておく。自分達の寿命が長くて良かったと思わないか?

-匿名のボズマー醸造者

婚約の儀の歌リストThe Handfast Song List

アラネア
 女王の思い出
 時の流れ

レイエン
 葉と枝、血と骨
 霊魂の狩人のバラード

バズル&ダダジ
 ひとつがふたつに
 月の夢
 雷のレクイエム

雑用Chores

ジェンヤへ

いない間にやっておいてほしいことを書いておいた。帰ってくるまでに全部終わらせておくこと。でないとデザートはなし。怠けた体を動かせ!

1.馬屋を掃く。
2.蹄鉄を注文する。(今回はマティースン鋼を指定する)
3.鞍に油を塗る。
4.在庫を確認する。
5.馬屋の雌馬にブラシがけする。
6.馬房を洗う。

従士のスケジュールAppointments for the Thane

メラ従士、こちらが今日の予定です。言われたとおりできるだけ細かな記述は避け、可能な限り市内を歩き回れるよう時間を割り振りました。希望されているほどの巡回時間ではありませんが、他に執り行っていただかないといけない事柄が多すぎるのです。それから、コヌンレイカーのイベント用には時間を作れませんでした。申し訳ありません。

7:00
-朝食、朝の「巡回」散歩
-8:30までに戻る

9:00
-衛兵の報告

9:30
-ウィンドヘルムの陳情者

12:00
-昼食、昼の「巡回」散歩
-1:15までに戻る

1:30
-衛兵の最新報告
-衛兵の視察と「戦闘訓練」

4:00(遅くてこの時間。可能なら早めがよい)
-ウィンドヘルムの陳情者

7:00(陳情が終わればもっと早く)
-訪問する従士と一緒に夕食とお酒

8:00
-夜の運動、「巡回」

9:00
-夜の入浴と衛兵の報告

10:30
-ジョルン王と寝酒

11:30
-就寝(少しは休んでください)

「笑う月」の台帳Laughing Moons Ledger

記録1:

47-三日月の聖堂
3-ラナビ
3-カルプ・サ
13-ミストラル兵舎

記録2:

16-ジュライラ
6-スナーガ
7-ラナビ
8-マオマー大使館
17-双子月の舞踏
18-ラナビ
13-ミストラル兵舎

記録3:

6-スナーガ
0-ラナビ(審査待ちで停止)
3-カルプ・サ
11-ミストラル兵舎

記録4:

38-三日月の聖堂
2-スナーガ
15-双子月の舞踏
13-ミストラル兵舎

記録5:

16-ジュライラ
2-スナーガ
17-双子月の舞踏
6-ミストラル兵舎

記録6:

8-スナーガ
3-カルプ・サ
16-マオマー大使館
11-ミストラル兵舎

記録7:

1-スナーガ
57-三日月の聖堂
7-双子月の舞踏
7-ジュライラ
11-ミストラル兵舎

記録8:

13-双子月の舞踏

商人によるヴァレンウッド案内A Merchant’s Guide to Valenwood

(抜粋)

頭部グリーンシェイドで商売をしたことのあるまっとうな商人なら、古い商用トンネルを避けなくてはいけないと知っている。

昔、最初に緑へ通り道を作るよう頼んだ時、トンネルは重要な近道で、森の中に住む野生の生き物から身を守る方法だった。

今は、不正で不法で不愉快なものであふれている。裏の顔を持つ商人達が、怪しげな商品を驚くような値段で動かしている。闇商品、スクゥーマ、何でもありだ。真っ当な商人かどうかを見極める確かな方法は、あそこのトンネルを通り抜けることだ。

このため、危険であるものの、トンネルを避けて下方の橋を渡っていく、骨の先にあるルートを勧める。

ヴァレンウッドの商人へもう1つ助言するとすれば、しっかり武装して移動し、夜には見張りをつけることだ。ヴァレンウッド周辺のウッドエルフは盗みを働くことで有名で、見知らぬ者に対しては極度に非友好的だ。

基本的にウッドハースなどの大きな集落付近に留まる方が、自力で奥地のグリーンパクト・ボズマーに対処するよりいい。ウッドエルフはウッドエルフに対処してもらえばいいのだ。

商売の才覚The Buying Game

アブバエル・ティムサー・ダディサン 著

とても多くの人がただ単純に、必要なものを表示されている価格で購入している。それは実に悲しい事態である。商売はすべての人に対して広く開かれているものであり、招待状も必要ない。それが商売というものであり、交渉のゲームでもある。しかしそれは真剣に遊ぶゲームでもある。さらに付け加えると、「丁寧に」だ。エルスウェアでは、店主が物を買ってくれそうな客にお茶や砂糖菓子を提供したり、商売を始める前にきちんと会話をするのは普通なことである。この著しく文明化された伝統は、実用的な目的を持ち、買い物客は販売商品をじっくりと観察することができる。買い物客側にそうする義務があるわけではないが、受け入れないのは無作法ともとれる。

この特殊な商習慣が文化として根付いているかどうかに関係なく、店主と買い物客がお互いに笑顔と暖かい言葉をもって挨拶をすることは賢明である。ちょうど、戦いを始める前の剣闘士がする敬礼のように。

価格交渉はタムリエルの至る所で行われているが、もし買い手の提示する額があまりにもばかげたものであれば、それは店主を侮辱することになり、ゲームは終わってしまう。もし、商品が10ゴールドで売り出されていたら、6ゴールドの値を付けてみて、どのあたりで折り合えるか様子を見る。

非常に興味のあるふりをしてはいけないし、商品の質をバカにしてもいけない。たとえそれ相応のものであってもだ。細工品の質の高さに感嘆したとしても、非常に残念そうにしながら、ただその額では買えないと言うほうがいい。店主はあなたの趣味を誉め、ニッコリと笑いながらも、あなたのお世辞に抗おうとする。

ほとんどのゲームの勝敗は、店主たちのタイプを判定できるかにかかっている。「田舎の商人は無知だから簡単にだませる」、「強欲な都市の商売人の売る商品は偽物」などと型にはめて見てはいけない。また、キャラバンは買い物にも取引にも向いていると言っておく。

何を、どんな人物から買おうとしているかを知る才能は、何年も実践を重ねた結果もたらされるものである。店に入る前にその地域や商人の特質を知るべきである。その地域特有の先入観も知っておくべきだ。たとえば、私の出身地であるモロウウィンドではアルゴニアンは確実に疑念のまなざしで見られている。もし、店内を回るあなたの周りに店主がくっついてきて、自分が万引きするのではないかと見られているようであっても驚かず、侮辱されたと思わないことだ。同じく、ノルドやブレトン、そしてシロディールも、サマーセット島では時折商人に冷たくあしらわれることがある。もちろん、どこの場所のどんな店主がどれだけ広い心の持ち主であっても、カジートやボズマーが店に入る時は警戒心を示すであろう。たとえ店主自身がカジートやボズマーであってもだ。

もし、本当に気に入った物や必要な物が見つかれば、その場で、自分の買える最高の値段で買うべきだ。他の大きな街ではもっと手ごろな価格で手に入れられるかもしれないと思い、私はまれにみる興味深い品々を何度逃してきただろうか。自分が間違っていたと気づく頃には時すでに遅しで、1週間後、店に戻って見てみると欲しかったその商品は消えているのだ。適正価格で買ったものが、もう一度見かけた時にはとても買えないようなさらに高い価格で売られていることがある。時には衝動買いが最高の作戦となる。

ゲームの動きを察知できるようになれば、誰でも勝利を掴める。

食料品の注文Provision Requests

干しイノシシの切り身、7袋
バター、10壺
赤ハチミツ酒、4ケグ
リスの砂糖漬け、8樽
砂糖味のニシン、1ケグ(小)
干し魚、5ブッシェル
ムーンシュガー、2ブッシェル
糖蜜、10ケグ

神秘の書の受領証Receipt for Arcane Tomes

ヴェロイン・ギンバート
秘術の蜃気楼
センチネル

暁星の月12日

ギンバート様、ごきげんよう。

最近注文した本を確かに受領しました。
すなわち:

-星の5つの先端
-石喰いの聖なる儀式
-二つの秘密
-聖ヴェロスの遺物
-タムリエルのチーズ

リストの最後にある本には驚きました。手元の記録を確認したところ、5冊目の本は「ボエシアとその化身」のはずです。このようなミスが起きてしまうのは分かりますが、できるだけ早くこの間違いを正していただけるようお願いします。

敬具

レディ・シンナバー
第五教義の塔
タネス

聖なるワマス:世話と餌やりThe Holy Wamasu: Care and Feeding

聖なるワマスは何でも食べるが、この聖なる獣には多様な食料を与えて満足させておく方が賢明である。ワマスが満足なら飼い主も満足…そして安全だ。

ただし、聖なるワマスに餌の与えすぎは禁物だ!食べ過ぎた稲妻のドラゴンは、その余分なエネルギーを数種類の方法で発散させる。不快なだけの方法もあれば、危険な方法もある。

マッドクラブ、カゴーティ、ボズマーを取り入れて試してみよう。また、聖なるワマスは生きた餌を好む。餌の時間になるまでは健康的に丸ごと保っておくこと。

対応中の注文Pending Orders

・コールドムーン宿屋、ウィンドヘルム、20樽(特別ブレンド)
・イスグラモルの宮殿、ウィンドヘルム、80樽(王の祝賀会用)
・番人の詰め所、カイネスグローブ、2樽(特別に甘口)
・釣りキャンプ、ヨルグリム下層、10樽(スパイス入りハチミツ酒)
・トルヴァルドの伐採キャンプ、5樽(ミックス)

大学で使う必需品Academy Supplies

新入生の皆さん!

シャド・アツーラ魔法大学への入学決定、改めておめでとうございます。学習に必要な物品は下記の通りです。大学にはこれらの物を持ってきてください。リスト内の品は全てモーンホールドの商人地区で購入可能です。見分けやすいよう、それぞれに自分の名前を記してください。

衣類:
学校の灰色ローブ、3セット
防護用の革製手袋
夏用マント
冬用マント

書籍:
「見習いの手引き」、アラムリル著
「火を知る」、ドックシン著
「変性術の変性」、赤のダンカン著
「マジカの要素」、アルバノン、レニル著

道具:
大釜1つ
ガラスの小瓶1セット
真鍮のフォーカス1つ
訓練用具(杖や棒など)1つ

仲買人ルルエレの報告書Factor Luluelle’s Report

「ウィスパリング・オイスター」でセンチネルから到着:

-3樽のザクロワイン
-4箱のマウンテン・ジャーキー、1箱は損傷を受けて腐敗がひどい
-2箱-

ああ、何の意味があるの?荷物は10日ぶりに来て、価値だって20ゴールドドレイクにもなりはしない。たとえ買い手のいるどこかへ送るために必要なキャラベル船があったとしても。船は全て戦争用に「徴発」されて、たとえ船があっても軍需物資は入手できない。ロープも、ピッチも、木材も、帆布も、どんな額を払っても見つからない。今はとにかく「カバナントのために武器を!」だから。でも実際のところ、早く戦争が終わらないと難破したも同然よ。

まだ息子のデュラントがいたら良かったかもしれないけど、さっさと第1メネヴィアン斥候隊に入隊してしまって、今では家が空っぽだし。もういいや、樽を1つ開けて中身を味見してしまおう。一緒にやりたいなら、左側の2番目の空倉庫にいるから。

-ラチェリー

釣りキャンプチェックリストFishing Camp Checklist

-釣り竿を束ねる
-ナイフとフックをきれいにする
-絡まった釣り糸と網をほどく
-餌を切っておく
-ハチミツ酒の瓶を開ける
-ハチミツ酒の瓶をもう1本開ける
-ヴォルジャーの店からハチミツ酒を注文
-釣る

洞窟への物資Supplies for the Delve

ゼティーシャ、このみすぼらしい怠け者め。ここにあなたが署名した書類があるから、約束は守ってもらう!

引用すると、「ゼティーシャとクーナはここに、アレンシアの南にあるクーナの洞窟として知られる鉱山への供給契約を結ぶ。クーナの洞窟に毎週提供される物資には、次の様々なアイテムが含まれる…」と書かれた後に、契約書の下へいくと、「ここに署名する…」で、あなたの名前がある。

クランマザーを巻き込ませたくはないでしょう、来週末までに物資が入ったと鉱山から連絡が来なかったら、カジーラに言ってやる、その後は、ドーンミードに伝えてやる。もう1つ「防衛の契約」を結べたらきっと喜ぶと思うし、あなたの家ってほら…燃えやすいでしょう。

クーナ

届出記録、第二紀541年~第二紀542年Vital Records, 2E 541—2E 542

第二紀541年:

今年は出産なし。

ステラ・ジェダニスがロバート・ジュレレットと栽培の月10日に結婚。岸辺のジュレレットの家に住む。

パトランド・ズーリック、35歳、真央の月4日にビョルサエ川で酔って泳いでる間に溺死。遺族は妻のメドヤ・ズーリック。

シャムロン家全員が、リーチから侵略を受けた際に死亡。街は燃やされ、以前の記録は失われた。

神よお守りください。

第二紀542年:

ロベルタ、薄明の月25日に誕生。ステラ・ジュレレットとロバート・ジュレレットの息子。残念ながらステラは薄明の月28日に、赤ん坊を見ないまま産褥熱で死亡。遺族は夫のロバートと娘。

ラーラ、恵雨の月28日、道化師の日に誕生。母はメドヤ・ズーリック、亡きパトランド・ズーリックの妻でありブラック・ドレイクによる侵略の生存者。

豚に必要なものWhat a Pig Needs

豚飼いのフランソワ・ウィックトン 著

豚飼いというのは意外と大変だ。腕のいい豚飼いはもっと大変だ。豚が必要とするものは数多くあり、それを与えるのは豚飼いの役目だ。

豚には、中で転げ回れるような泥、寝るための乾いた干し草、そして飲料と風呂に使うきれいな水が必要だ。

豚の食事には残飯が必要だ。ほとんどどんな残飯でも構わないが、豚はトウモロコシ、果物、野菜、キノコ、小麦を好む。

しかし何よりも、豚には愛情が必要だ。豚を愛せば見返りを期待できる。

任務と賞金Contracts and Bounties

ファングスノウト:ウェアウルフ。ミックスウォーター浅瀬付近で3人の女性を殺害。チェック。

バークトゥース:暴れクマ。ウィンドヘルムとエルダーグリーム聖域の間でスカルドを殺害。チェック。

スキンリッパー:トロールの親分。クラグワロウ付近の人食い集団のボス。チェック。

デスクロー:巨大コウモリ。カイネスグローブ付近で羊の群れ3つを襲った。

配達予定と目録Delivery Schedule and Manifests

薄明の月10日
エバーモア:食料7箱、衣類5箱、家庭用品、宝飾品(10点)
ホーリンズ・スタンド:食料4箱、家畜(豚4、ヤギ2、鶏10)、200ゴールドドレイク
カーナードの隠し場所:食料1箱、衣類その他1箱、10ゴールドドレイク

薄明の月28日
エバーモア:食料4箱、家畜(豚2、ヤギ2、鶏5)、100ゴールドドレイク
ホーリンズ・スタンド:食料5箱、衣類2箱、家庭用品、宝飾品(6点)
カーナードの隠し場所:食料3箱、衣類その他3箱、豚1、鶏4、60ゴールドドレイク、宝飾品(3点)

蒔種の月9日
エバーモア:食料2箱、豚1、鶏3、10ゴールドドレイク
ホーリンズ・スタンド:食料1箱、衣類1箱、家庭用品、宝飾品(2点)
カーナードの隠し場所:食料7箱、衣類その他5箱、豚3、ヤギ4、鶏14、150ゴールドドレイク、宝飾品(9点)

蒔種の月27日:
エバーモア:人質を帰して300ゴールドドレイクを受け取る。
ホーリンズ・スタンド:人質を帰して500ゴールドドレイクを受け取る。
カーナードの隠し場所:食料11箱、衣類その他8箱、豚11、ヤギ14、鶏25、1500ゴールドドレイク、宝飾品(19点)

武器の目録Armament Inventory

コンダリンとキャノンリーブ・マラニーの了承済み。ベール外部へ配給しないこと。

重斧、20
斧槍、35
短剣、100
重弓、45
矢筒、300
兜、30

アイレンが島にいる今こそが絶好の機会だ。うまく利用するには早く行動を起こさなくてはならない。

ベールの女王に栄光あれ!

物資と雑品Supplies and Sundries

ティルラニへ

俺も狩人たちも、冬の需要には応えきれない。口を開けて待ってる者達が多すぎる。(中には少しじゃ満足させられない口もある)

街はウィンドヘルムの資金で潤ってる。ラナの提案を受け入れて、次に寒波が来たら外部の助っ人を雇うことにする。

ギルドに手助けをしてもらうことで、空腹と食事という違いが生まれるはずだ。

ダージ 著

補給係の報告Quartermaster’s Report

宛先:スリィ・ドーレス
用件:鉱山の運営費、労働者

不本意ながら、あなたの指示に従って以下のとおり鉱山運営費、特に労働者の費用について報告をまとめました。

熟練の鉱山労働者:15ゴールド/日、食費10ゴールド/日
アルゴニアンの鉱山労働者:10ゴールド/日、食費8ゴールド/日
一般労働者:8ゴールド/日、食費8ゴールド/日
年季奉公人:0ゴールド/日、食費4ゴールド/日。ミス:1/10ゴールド/日
ゴブリン:0ゴールド/日、食費1ゴールド/日。ミス:不明

熟練の鉱山労働者とアルゴニアンの産出量は1日当たりほぼ同等で、一般労働者の少なくとも2倍です。年季奉公人の産出量は個人差が大きいですが、長期的に見て、平均でも一般労働者に勝ることはほとんどなく、年季奉公の期間が終了すると鉱山に残ることはまずありません。

ゴブリンは不確定要素です。これまでのところ一心不乱に掘っていて、鉱山から出てくるもの自体には全く興味を示さず(別途、従業員による窃盗の記述を参照)、ただ同然の賃金で働きます。ただし不満の声を、特に連中の呪術師から聞いたことがあります。予測不可能ですから、控え目に、それも短期間だけ雇うことを提案します。

魔術師ギルドの許可証Mages Guild Authorization

魔術師ギルドはここに妖術師カルガンドが、エルデンの木の下にあるエルデン洞穴と呼ばれる埋葬地のトンネルへ行き、バッカーラとドレシアン・モントゥの両魔術師の失踪について調査を執り行う許可を与える。両者が失踪したのは、キャノンリーブ・オラネスがエデンの穴の奥で正体不明の儀式を終え、未知の魔法現象が発生した後である。

オラネスの活動についてはサルモールの組織の関知しないところで行われたため、ギルドはサルモールから情報を引き出せなかった。そのためギルドは妖術師カルガンドの調査に2つ目の目標を命ずる。キャノンリーブ・オラネスの目的と、儀式を行った方法を解明せよ。

目録(極秘)Inventory (Confidential)

ネレイナの確認用。人目のある場所に放置しないこと。

・廃棄された胸当て、脚当てとポールドロン付き(合わない)、157

・一枚刃の軍用短剣、73

・広刃の剣、87

・歩兵の盾(ひもなし)、58

・平矢尻の矢、638

・軍仕様の短弓、10

約束手形Promissory Note

この手形は、コザンセットのジョロー・アトナズダールが借金全額を、回収されなかった期間中の標準的な利子と合わせて支払うことを約束するものである。

薬剤師の台帳Apothecary’s Ledger

マンドレイクの根、2本
・支払い済み

デイドラの心臓、1個
・新顧客、支払い済み

デイドラの血、10瓶
・新顧客、注文品だが支払い済み、匿名

硫黄、5個
・新顧客、注文品だが支払い済み、匿名

ダリル
・注文なし、怪しげな客——衛兵に通報?

サルトリスの花粉、15グレイン
・支払い済み

炎の塩鉱石、8グレイン
・ジュライリア用に注文、配達時支払い

デイドラの血、10瓶
・新顧客、注文品だが支払い済み、匿名

鶏の羽、5
・支払い済み

デイドラの血、10瓶
・新顧客、注文品だが支払い済み、匿名

流通メモDistribution Notes

・デューン方面にもっと製品を動かさなくては。高い需要には旺盛な供給が必要だ。

・ハドランの最後の積荷は予想よりも早く出ていった。そろそろ再供給が必要なはずだ。

・バーラットのレンドロと交渉を開始して、海外の流通について話し合い始めた。パクトとカバナントに資産があるため、流通網を拡大できると彼は確信している。

・元継承者の兵士たちを接待して、オーリドンでの流通について話した。まだあの地域と深いつながりがあるから、安く買い付けができる。

シャドウフェンの伝承

Shadowfen Lore

ある母親の童謡A Mother’s Nursery Rhyme

お子さんは5人だそうですね、お母さん。そう聞いてますよ。
5人ですって?いいえ、今夜は4人しかいません!
可愛くて素直な子供が4人。
その4人きりですとも!

お子さんは4人だそうですね、お母さん。そう聞いてますよ。
4人ですって?いいえ、今夜は3人しかいません!
夜更かしして床に就くのが遅れた子供が3人。
その3人きりですとも!

お子さんは3人だそうですね、お母さん。そう聞いてますよ。
3人ですって?いいえ、今夜は2人しかいません!
おとなしくて恥ずかしがり屋の子供が2人。
その2人きりですとも!

お子さんは2人だそうですね、お母さん。そう聞いてますよ。
2人ですって?いいえ、今夜は1人しかいません!
お歌を唄っている子供が1人。
その1人きりですとも!

お子さんは1人だそうですね、お母さん。そう聞いてますよ。
子供ですって?よしてくださいな、子供なんていませんわ!
みんな今頃はお父さんと一緒。
もうここでは暮らしていません。

スリルの日記Suril’s Journal

—薄明の月4日

今度の研究プロジェクトは植物がらみだ。となれば、シャドウフェン以上におあつらえむきの場所があるだろうか?なにしろ雰囲気からして違う。肌にまとわりつくようなこの湿気が、これほどまでに緑豊かな土地を生み出すのだ。きっと研究材料にできる新種が見つかるだろう。

—蒔種の月8日

雨にはうんざりだ。もうひと月降り続いている。地面がぬかるんで、ろくすっぽ現地調査もできやしない。こんな時期にストームホールドにやってきたのは、どう考えても失敗だ。

ただ、救いもある。ギルドホールを自分好みに模様替えする時間が取れたことだ。と言っても、ひと部屋だけだが。これまで——特にダボンズ・ウォッチでの一件以来——時間や空間をなかなか自由に使えなかっただけにありがたい。監視所では、いささか思い込みが過ぎた。まあ、研究者というのは誰しも時々過ちを犯すものだ。それも仕事のうちと見るべきだろう。

—蒔種の月22日
ようやく雨があがったぞ。

—恵雨の月1日
地衣類の驚くべき新種を発見した。「ブラック・マーシュの植生辞典」の背に生えていたのだ。

—恵雨の月3日
アークメイジに手紙を書いた。配置換えを希望する内容だ。できればアリクルにでも落ち着きたい。

ナハテン風邪についてOn the Knahaten Flu

公文書保管人ネレミンデューレ 著

背景:
この病気がどのように発生し拡散したかは謎に包まれている。情報を集め、解明の糸口にしたい。

アルゴニアンはこの風邪に免疫があるように見える。このことが、ある憶測を呼んだ。長年ダークエルフの元で奴隷にされてきた彼らが、復讐のためにこの風邪を持ち込んだのではないかというのである。ただし、こういった主張は立証も反証もされておらず、さらなる調査が待たれる。

対策:
この風邪の急速な蔓延を防ぐ方法としては、感染者の所有物を焼却処理する(残念ながら、この方法は時折、遺された家族まで焼き殺してしまうという事故を起こす)、感染者を一ヶ所に隔離する(または、壁に塗りこめる)、感染者を船に押しこめ、どこへともなく流してしまう、などが挙げられる。通常の治癒呪文や霊薬は効いたり効かなかったりと、この風邪に対する効果には一貫性が認められない。

症状と経過:
患者はひとまず漠然とした体調不良、食欲不振、疲労感を訴え、数時間たつと、その他の症状を発現するようになる。具体的には涙がとまらなくなり、肌には粒状の、痒みを伴わない真っ赤な発疹が生じる。

発症から24時間ないし36時間以内に、患者は鼻血に悩まされるようになり、涙にも血が混じるようになるのに加え、粒状の発疹は全身に広がる。この時点で、患者はぜいぜいと苦しげな咳をするようになる。発症後36時間から48時間が経過すると、咳のたびに血痰を吐くようになる。

ほとんどの場合、発症からわずか72時間で死に至るが、なかには5日から7日のあいだ生きながらえる患者もいる。

治療:
ナハテン風邪は、最初に流行したときから、すでに封じ込め不可能という印象があった。信頼できる治療法はいまだに確立されていない。

今から10年前、ペリザーダという若いレッドガードが、夢のなかで神々から治療法を教わったと主張。夢で見たとおりの治療法を再現した彼女は、住民もろとも焼き払われることが決まっていた村で臨床試験を行った。すると、この治療法が効果を発揮し、村は救われた。

その治療法は、クランフィアの爪を塩水で煎じたものを飲むというものだった。クランフィアの爪は、本物はもちろん、本物かどうか怪しげなものまで闇市場で盛んに取引されるようになり、結果、価格が暴騰した。インチキ療法によってむしろ死期を早めた患者があまりにも多かったせいで、ペリザーダの治療法が公式に認可を受けることはなかった。のちにペリザーダ自身がこの風邪で死亡したことから、彼女の治療法の効き目はせいぜい「疑わしい」という評価に落ち着いた。

いわゆる「クランフィアの煎じ薬」が知られてからというもの、ナハテン風邪を治すという触れ込みのさまざまな治療法が雨後の竹の子のごとく現れた。いずれも、何かを煎じて飲むという点は変わらない。最貧層では、チキンスープが重宝された。安いだけでなく手に入りやすいからである。それを飲めばたいてい咳がおさまり、呼吸が楽になった。

チキンスープは決して効果のほどが保証された治療法ではないが、入手がきわめて容易であることは確かだ。もしこの恐ろしい風邪が再び流行るようなことがあれば、試してみる価値はあるだろう。

粒状の発疹は炎症を起こさないので、そのまま放置する患者も多い。しかし、発疹を包帯や湿布剤、あるいはただの布で覆っておけば、治療や看病にあたる者への感染が少なくなるようである。比較的寒冷な土地や冬季におけるこの感染症の広がりが格段に遅いのも、このことから説明できる。

その他の治療法について何か情報をお持ちの諸兄は、どうか私宛てに報告書を送ってほしい。さらなる調査の材料にしたい。

まともなツルハシThe Right Mattock for the Job

重労働だと聞いてはいたが、フースマヒームもまさかこれほどきついとは思っていなかった。報酬を受け取るためには1日にかご8つを一杯にしなければならなかったが、いかんせん、フースマヒームの道具はどれもこれも粗悪品だった。小さなツルハシは鉤爪の生えた手で扱うようにはできていないし、それがありあわせの道具でこしらえたものとなれば尚更だ。

錆色の液体がスラグの山から滲み出し、作業員の鱗を黒みがかったオレンジ色に染めてゆく。フースマヒームはもっと奥の土と岩を掘り返そうと、かごを引きずりながら数フィート這い進んだ。じくじくと湿った土塁で見つかる多種多様な試料を掘り出すべく、鉱山労働者たちは岩を砕き、泥をかきわけてゆく。

フースマヒームの隣で作業をしていた男が声をかけてきた。「かご8つ分、集まったぜ。そっちは?」

「もうちょいで7つめが一杯になる」フースマヒームは答えた。「お前はいつも速いな、「しっぽ割れ」。何かコツでもあるのか?」

「がんばることさ」「しっぽ割れ」は笑って言う。「それと、大きなツルハシが買えるだけの金を貯めることかな」

「汚いぞ!」言葉とは裏腹に、フースマヒームは笑いをもらした。

「それじゃお先に」

そのとき、階段状になった壁から乾いた砂が滝のように流れ落ちてきた。坑道の崩落には慣れっこの鉱山労働者たちは、自分の収穫をひっつかむと、すばやくその場を離れる。

「あれを見ろ!」誰かが叫んだ。まだ一緒にいたフースマヒームと「しっぽ割れ」は、そろって頭上のスロープを見あげた。ずるずると滑り降りてくる岩くずからあがる土煙を通して、2人は自分たちに向かってくる複数の人影を認めた。どれもかかとに体重を乗せてスピードを殺し、両手を広げてバランスを取っている。

「オーガだ!知らせ——」

みなまで言わないうちに、「しっぽ割れ」は一撃を浴びて地面に転がった。

10体を超えるオーガが、ごつい拳だけを振りかざしながら、丸腰の鉱山労働者たちに襲いかかってきたのだ。フースマヒームめがけて右のフックが飛んでくる。彼は身をかがめてそれをかわす。かごはまだしっかりと胸に抱えたままだ。村に帰ってみんなに知らせなければ。少なくともここ12ヶ月というもの、鉱山の近くでオーガの姿を見ることはなかったのだから。

フースマヒームは駆け出した。まだ後生大事にかごを抱えていることに気づくと、すぐさまそれを投げ捨てる。これで両手が自由に使えるぞ。と思ったのもつかのま、フースマヒームよりも腕力に勝る粗暴なオーガにしっぽをつかまれ、ぐいっと引き戻された。その途端、そいつが怒りと苦悶の入りまじった叫び声をあげる。「しっぽ割れ」がまともな大きさのツルハシを、フースマヒームのしっぽをつかんでいるオーガの手に叩き込んだのだった。

「逃げろ!」「しっぽ割れ」は叫んだ。

ルビーのネックレスThe Ruby Necklace

干し草の俵をもう1つ納屋の2階に運び上げたマークルは、また肩に痛みが走るのを感じた。筋肉のこわばりをほぐそうと、肩を回してみる。

「助かったよ。ありがとう」と、アルゴニアンの商人が言う。マークルはコスリンギ族に向かってうなずくと、荷車を引いてその場をあとにした。

あの商人が馬の飼い葉にする干し草を山積みにしてズークのもとにやってくるようになってから、もう数ヶ月になる。兄弟のフーグが生きている頃、その取引を仕切るのはフーグの仕事だった。運搬の手配、俵の荷下ろし、代金の授受。こういったことはフーグがやっていたのだ。ところが、そのフーグが病魔に取りつかれた。体が色鮮やかな発疹に覆われ、高熱が出たと思ったら、1週間と経たないうちに死んでしまった。

そして今はマークルがその商人との取引を仲介している。それにしても、筋肉痛がこれほど酷くなければなあ、とマークルは驚いた。どう見ても、自分は死んだ兄弟のような力自慢じゃない。もっとがんばらねば、と自分を奮い立たせはするものの、本来、肉体労働よりも勉強や読書が好きなマークルだった。

「とにかく、帳簿を確認しないとな」マークルはそうつぶやきながら、自分の小屋に入っていった。兄弟が病みついて以来、ついつい帳簿をほったらかしにしていたが、さっき配達があった分はきちんとつけておかないとならない。

マークルが支払い台帳をひらくと、ページのあいだにはさまっていた紙切れが1枚、ひらひらと床の上に舞い落ちた。そこに書かれている文字が兄弟の筆跡だと気づいたマークルは、紙片を拾いあげる。

「ルビーのネックレスに気をつけろ」

マークルは眉根を寄せた。うちにはネックレスを買う余裕なんかない。それがルビーのものとなれば、なおさらだ。兄弟はいったいどういうつもりでこれを書いたんだろう?肩をすくめると、マークルは紙片を丸めて机の横の火鉢に放った。それから外套を膝にかけ、たまった帳簿を片づけにかかる。今日はやけに冷えるなと思いながら…

その晩、細君が心配そうな表情でマークルの顔をのぞきこんできた。咳き込み、悪寒に震えながら机にかじりついている亭主を見つけた彼女は、なかば引きずるようにして床に就かせたのだった。マークルの喉には、紛れもない発疹がみみず腫れのようにつながって、首輪のようになっている。

「ルビー…」うわごとを口走りながら喉をかきむしるマークル。ナハテン風邪が一番新しい犠牲者に牙を剥いた瞬間だった。

我ヲ忘レルナカレRemember Me

トンネル…それとも洞窟だろうか?薄暗く、じめじめして、それでいて暖かい。鱗の歌はおぼろげな明かりを目指して走った。狭い空間に自分の足音がこだまする。だが、前に進めば進むほど、深い泥に沈んでゆく。

「この程度の泥に沈むなんてことがあるか?」思わず声に出してしまう。「俺はブラック・マーシュ生まれだぞ」

泥に足を取られ、もうそれ以上先に進むことができなくなると、鱗の歌はこうべを垂れ、頭上で絡み合う植物の根に結んだ露が滴り落ちる音に耳を傾けた。すぐに終わるさ。ヒストのもとに召されるだけだ。ただ、アルゴニアンの端くれとして、泥に溺れて死ぬのが情けなかった。

そこで不意に目がさめた。またあの夢か。ここ数週間というもの、鱗の歌は毎晩同じ夢に悩まされている。洞窟の出口近くまでたどりついたような気がするのも毎回同じだ。出口に辿り着けさえすれば、何もかもはっきりするに違いない。そう思いつつ、毎朝、夢の意味が少しも解き明かされないまま目覚めるのだ。

「決まってるさ、ヒストが語りかけてるんだよ」卵の兄弟、裂け目のある尾が言う。「今夜はこっちから訊いてみたらいい。何が望みだ?って」

「やってみるよ」と鱗の歌は答えた。「ただ、目がさめるまでは夢だってことに気づかないんだよな」

裂け目のある尾は傍らの棚に置かれた土器の壺に手を伸ばすと、中から葉っぱを分厚く巻いて蔓で結わいたものを取り出して鱗の歌に渡した。

「そいつを焚くといい。お香が頭をはっきりさせてくれるかもしれない。ヒストのご託宣なら、きちんと聞かなきゃ駄目さ」

鱗の歌はうなずいた。さすがは裂け目のある尾だ。いざというとき頼りになる。その日はひさしぶりに、夜が来るのが待ち遠しかった。

香を焚いた鱗の歌の小屋は、濃い灰色の煙で満たされていた。床すれすれの低いところでは、煙が霧のようにどんよりとぐろを巻いている。まさかこれほどひどい臭いがするとは思わなかった。それでも、鱗の歌は煙がゆっくりと部屋に広がってゆくのを眺めた。そのうちに、だんだんとまぶたが重くなってくる…

…ここは洞窟だろうか?それともトンネルの中か?ぬかるんだ地面近くに、煙の層ができている。鱗の歌は走るのをやめ、煙に手を伸ばした。話しかけろ。訊ねるんだ。言葉を発しろ。さあ。

「何か言いたいことがあるのか?」鱗の歌は思い切って訊ねた。

「ワタシハ死ンデイル」

「死んでいる?お前は誰だ?」

すると、煙が1つにまとまって、フード付きのマントを着た人の形になった。陽炎のようにゆらめき、しっぽが小刻みに震えている。「ワタシハ死ンデイル」人の形をした煙は繰り返した。「ソレガナケレバ、ワタシノスベテハ永遠ニ失ワレル。ソレヲ見ツケルノダ。忘レルナ」

「それ?それとはなんだ?」

鱗の歌は人の形をした煙のあとについて暗い道をたどった。いつもの夢と違って、もうぬかるみに足が沈むことはない。2人とも、無言で歩を進めてゆく。鱗の歌は用心しつつも、意外に平静だった。

数時間も歩いたと思われること、ようやくトンネルの出口にたどりついた。陽炎のような人影は大きくため息をつくと、1本の委縮した樹木を指さした。

「ヒストだ」鱗の歌の声に驚きがにじむ。「これがそうなのか?たしかに死んでる…だが、どうして?」

「忘レルナカレ」そう言い残すと、人の姿をした煙は雲散霧消してしまった。ただその前に、鱗の歌の手にムネミックの卵を1つ、託していった。

自由の代償Freedom’s Price

代金が支払われ、取引が成立した。波風を立てる者は新しい主人の所有物となったのである。

センドラサ・ルラリスは、たった今買い付けたばかりの奴隷がすでに購入済みの奴隷の群れに加わる様子を眺めた。あまり長く見つめたものだから、波風を立てる者がセンドラサの視線に気づく。一瞬2人のまなざしが交錯するが、双方あわてて目をそらした。奴隷が主人と目を合わせれば、鞭打ち10回の刑に処せられる。

市場から屋敷まではたかだか7マイルの道のりだが、センドラサには屋敷に帰り着くまでの時間が永遠にも感じられた。自分の城を構え、波風を立てる者を連れ帰れるようになるまで、何年も辛抱強く待ったのだから無理もない。

「全員、離れに連れていきなさい」召使の手を借りて馬から降りながら、センドラサはそう命じた。「ただし、あれだけ」と言って、波風を立てる者の方を示す。「居間で待たせておいて。身のまわりの世話をさせることにしたから」

「かしこまりました、奥様」

手袋をはずしながら屋敷に入ってゆくセンドラサの足取りは軽かった。彼女は笑いながら独りごちる。「ついにやったわ!これで私の思い通りになる」

最後に恋人と口づけを交わしてから、どれぐらい経つだろうか?人目を忍ぶ逢瀬のたびに、互いの後ろめたさから狂おしく抱き合ったあの頃から、いったいどれほどの月日が流れただろうか?2人の仲が露見してからというもの、自分はどれほどの苦しみを味わっただろう?まるで——と、センドラサは苦い思いをかみしめる——愛する恋人がアーチェインたちの手で売られていくのをなすすべもなく見守るだけでは、償い足りないとでもいうように。

それ以来、センドラサがついに波風を立てる者の居所を突きとめ、自分の手に買い戻すまで、時は恐ろしいほどゆっくりとしか進まなかった。今度こそ誰にも邪魔させない。仲を引き裂かせはしない。2人は一心同体なのだ。

扉が開き、波風を立てる者が部屋に入ってきた。奴隷の作法を守り、目を伏せている。センドラサはつかつかと彼女のかたわらを通り過ぎると、扉を閉めて鍵をかけ、それから恋人に向きなおった。

「会いたかったわ」ささやくようにセンドラサは言う。

次の瞬間、2人はひしと抱き合っていた。センドラサは波風を立てる者の鱗に優しく、探るように指を這わせる。

拷問されたのね?あいつら、ただじゃおかないから!

波風を立てる者はかぶりを振った。その拍子に背びれがぱたぱたと揺れる。「平気よ。あなたに会えたんですもの。傷なんか癒えるわ。でも、アーチェインたちは…」

「大丈夫、あの裏切り者たちにはもう、指一本触れさせないから」

「ねえ、聞いて」波風を立てる者は言った。「あなたのご両親はアーチェインに大金を支払ったわ。どこだろうと、彼らの目が光ってる。あなたが私を買い戻したことはいずれ伝わるでしょうし、そうなったらきっと連れ戻しに来るわ」

「じゃあ自由民にしてあげる。そうすれば手出しできないわ!」

「どうかしら」とアルゴニアンはささやいた。「アーチェインは自由民でもお構いなしに売りさばくわ。2人で安心して暮らそうと思ったら、モロウウィンドを離れるしかないの」

「わかったわ。さあ、キスしてちょうだい」

暮色が近づくなか、センドラサと波風を立てる者はスカイリムとの境界を目指し、北西に向けて旅立った。

「リフテンは安全かしら?」波風を立てる者はささやいた。追っ手をまくために、あえて道をはずれてからもう数日になる。

答えようとしたセンドラサの喉を、矢が射抜いていた。片手で矢をつかむ彼女。その目は驚愕にみひらかれている。すぐさま二の矢、三の矢が飛来し、ダークエルフが地面にくずおれたときには、とうに息はなかった。

「晴れて自由の身だな」そう言いながら、アルゴニアンの射手が暗がりから姿を現した。

波風を立てる者は言葉もなく、ただ呆然と射手を見つめた。

「手荒な扱いを受けてないか?」射手はそう言いながら近づいてくる。「これでブラック・マーシュに帰れるぞ。もう君は奴隷じゃないんだ」

波風を立てる者はセンドラサの亡骸にすがりつき、すすり泣くのだった。

塵の影Dust’s Shadow

彼女には、月光の閃きしか見えなかった。それが鋭い直線となって傍らに立つ男を射抜いたと思ったら、次の刹那、男はうめき声を漏らしてがっくりと膝をつき、そのまま横ざまに倒れていた。

「八大神の名にかけて、一体全体どうなってるの?」恐怖に駆られたローミンガはつぶやいた。が、それ以上言葉を継ぐことはできなかった。鱗に覆われた手で、口もとを覆われたからだ。

「これでカタはついた」低い、しわがれ声が言う。と同時に、ふわふわした灰の塊が空気を満たし、ローミンガは咳き込んだ。このアサシンはなぜ私を殺さないんだろう?

灰の霧が晴れると、ローミンガはその場に自分しかいないことに気づいた。傍らの地面に残った血の染みだけが、相棒が息絶えた場所を示している。目が暗さに慣れるのを待って、彼女は注意深くあたりを見まわした。やはり誰もいない。ローミンガは自由な両手で顔を覆い、祈りを唱えた。

カイネよ、わが女神にして導き手よ。トカゲ族の魔手から救ってくれたことを感謝します。必ずや奴らを根絶やしにせねばなりません」

「よく言った。ではその報いを受けてもらおう」

刃に肉を貫かれる感触を覚えた次の瞬間、傍らにアルゴニアンが現れた。ローミンガは口を動かすが、声にならない。アルゴニアンの武器が突き刺さった喉に、思わず両手がいく。

「お前が一味だという証拠はなかった」アルゴニアンはローミンガのシャツで刃を拭ってから武器を鞘におさめた。「やむなく引きあげようとしたところで、お前が自ら罪を認めてくれたのは助かったよ。そうでなければ、すぐにまた別のシャドウスケールを送り込むはめになるところだった」

ローミンガがくずおれるのを見ながら、シャドウスケールの暗殺者は付け加えた。「今やわれわれは全員がパクトに加わっているのだ…お前たちのような裏切り者以外はな」

言い終えると暗殺者は姿を消し、ローミンガも息絶えた。

浅いプールA Shallow Pool

浅いプールしか求めない
根を生やすための水
霧と影
空に向かって伸びる枝葉

恵みの雨しか必要はない
夜のとばり
ぬくもりと雨
暗闇を伝わる葉のざわめき

浅いプールしか望まない
思い出が抱かれ
古い物語が語られ
我をヒストと呼ぶ子らに取り巻かれる

美しきアルゴニアンの乙女Fair Argonian Maiden

来たれ、わが恋人よ、話そうではないか
来たれ、美しき乙女よ、語らおうではないか
鱗と鱗を触れ合わせ
頭のてっぺんから尾の先まで娶せようではないか
美しき乙女
ヒストの乙女
そして樹液にまみれた恋人よ

ストームヘヴンの伝承

Stormhaven Lore

アダマントの塔Tower of Adamant

ソリチュード、吟遊詩人の大学、住宅建築家フレーム 著

ハイ・フロスガーを除いて、スカイリムのどこを見てもディレニの塔のようなものはない。自然のものである大きな山とは違って、その塔は建造物である。しかし伝説が真実であるなら、建てたのは人やエルフではなく、エドラ達ということになる。

イリアック湾にあるバルフィエラの島の中心高く、切り立つ荒涼とした場所にそれはあり、時の始まりから建っている。建物を構成する物質が未知で不朽なことからアダマンチンの塔と呼ばれており、それと第零の塔はムンダスに存在するどの建物よりも古い建造物である。

ディレニのハイエルフは第一紀の始まりからバルフィエラを支配している。彼らは塔を取り囲むごく最近の砦しか所有権を主張できないにもかかわらず、その塔に自身の名を付けている(塔の地下墓地を調査する権利者は誰かという話は、答えのない議論である)。

私はアリノールのハイエルフと協議をしなかったが(する人なんているのか?)、ディレニのエルデン古物研究家である高貴なコロイデンは質問に答えてくれた。彼によれば、塔は神々がムンダスの運命を決めるために集まった深遠の暁紀に建てられたようだ。その頂点で、アルドマーの偉大な神アーリエルが詐欺師ロルカーンを殺して彼の心臓に矢を突き刺し、それを世界に向けて撃ち放ったという。心臓はただ笑い声に似た音を出して生き続けた。

その後、エドラはムンダスの事情から手を引き、ディレニが自身の物としているその塔を去っていった。彼らがそこで見つけた秘密とは何だったのか?今日まで何を隠しているのか?その秘密が何であろうと、ディレニはこんな程度の低いノルドの建築家には秘密を明かさなかった。

しかし、その周囲の8地点からディレニの塔の測量を行った結果、そこに秘密があるのは間違いないことが分かった。周知の建材を利用している前提で計算を行うと、あの規模の建造物を建てることは不可能なのである。

ウェイレスト、湾の宝Wayrest, Jewel of the Bay

(カンバーランド版)

長老サシル・ロングリート 著

ウェイレストはタムリエル西部にある最も輝かしい街の1つである。現代の美しさ、そしてその歴史の輝かしさ。ハイロックにある他のどの街よりも価値がある。ブレトンの文化にこれほど寄与した街はない。その街の賢き者達の魂は通りを見ればすぐに分かる。切り妻造りの屋根、雄大な並木道、香り漂う市場。ウェイレストの人々には、ダガーフォールの人々のように歴史に囚われるのではなく、その真価を見抜く力がある。ウェイレストを訪れた人は皆、近代的な街だと感じるのだが、そこには何世紀にもわたる文明こそが織り成せる魔法が存在しているのだ。

歴史家にとって、ウェイレストが創立された日を断言するのは困難なことである。ビョルサエ川がイリアック湾に注ぐ場所には、少なくとも第一紀800年からいくつかの集落が存在していた。ウェイレストの商人と漁師を取り囲むのは非友好的な集団ばかりであった。オークの首都オルシニウムはどんどん北の方向に勢力を伸ばし、西の島々には海賊や襲撃者が群がった。ウェイレストという名に何ら不思議はない。イリアック湾の東の端まで耐え抜いてきた多くの旅人にとって、ビョルサエにある小さな漁村は願ってもいない宿泊所だったのである。

スカイリム占領時代の自慢気な調査にウェイレストのことは一切言及されていない。ダガーフォールの年代記において、第一紀948年にジョイル王がガイデン・シンジに送った手紙には次のような言及がなされている。「オークはウェイレストの人々をずっと苦しめ、今にも大陸の中心に迫る勢いである」

ウェイレストが実際に栄えたのは、第一紀980年のオルシニウム崩壊の後である。勤勉な商人達が貿易同盟を結成する際の助けとなり、それにより湾での海賊の活動も衰退していった。商人として成功を収めたガードナー家は、街の中に城壁を巡らせた宮殿を建てると、そこで銀行やその他の商売を始めるに至った。ガードナー家のファランゲルは、第一紀1100年にウェイレストが王国と名乗ることを認められた際、王に任命された者である。

ウェイレストは一族によって支配されることになったが、商人が持つ偉大な力は相変わらずであった。多くの経済学者がこう主張する。苦境の中でもウェイレストが無限の富を得られるのは、商人と王のこの奇妙な関係に因るものだと。ガードナー王家の跡はカンバーランド王家が継いだが、ウェイレストの王が革命や暗殺によって退位させられることは決してなかった。ウェイレストの商人としての心を忘れる王は1人もいない。商人と王は互いに尊敬し合い、その関係は互いを強くしているのだ。

ウェイレストは荒廃、干ばつ、天災、海賊行為、侵略、そして戦争をその素晴らしい気質と実行力で乗り越えてきた。第一紀2702年、海賊や襲撃者、そしてスラシアの疫病からの保護を理由に、街の人口の大部分は強制的にガードナーの城壁の中へ移された。より愚かな人々には耐えられなかったかもしれないが、ウェイレストの人々は何世代にもわたって生き延び、タムリエルを豊かにしている。

オーク:我々の中の害獣Orcs: The Vermin Among Us

アブソロン・ソリック 著

奴らは穴をねぐらにして寝る。奴らは大量に繁殖し、腐った肉の臭いがする。賢い読者の諸君、これはスキーヴァーのことではない。オークのことだ。差し迫る脅威、無慈悲な大軍。「待て、ソリック。今や彼らとは同盟の仲ではないのか?」と諸君が言っているのが聞こえてくる。エメリック王の指揮を信じたいのならそれもいい。私達をオルシニウムの獣人に縛りつけている、このカバナントを信じたいのであれば。

しかし、実際諸君の信念は間違っている。王への信頼は間違いだ。この不完全な人間どもには残忍で邪悪な狡猾さが備わっているからだ。狩りをする狼の群れのように、オークは今でも草原に潜んでいる。私達の警戒が緩むのをじっと待っているのだ。陛下のような偉大な方々も、この単純な戦略によって誤りへ導かれるかも知れない。

奴らは今や私達の身近な存在だ。名誉ある獅子の守護団に仕えている。裕福な商人の護衛をしながら、傭兵として働いている。聖堂で聖職者の護衛としても働いている。賢い読者の諸君、分からないか?私達がこの獣達に贅沢を与えれば付け上がるだけだということを?あの粗削りの刃を、私達の鎧に突き刺す機会を与えているだけだ!

ブレトンがやるべき仕事を、奴らはその異常な力で奪っている。奴らの臭く厚い皮は、どんなレッドガードも太刀打ちできない防御を与えている。カバナント領域内の様々な都市で、オークが女性を強姦して異常な混血児を発生させているという話も増えている!

読者の諸君、これをどれだけ放っておくつもりか?この不潔な獣にどれだけ屈服するつもりか?私はもううんざりだ!今日、自身の村で志を同じくする者同士団結しよう。そして、この獣どもに対して反乱を起こすのだ!このくずどもに。この…オークどもに。

かつてOnce

〈告げ示す者〉ベレダルモ 著

かつて、我々は偉大であった。

かつて、バトルリーブは戦争の達人であり、サピアルチは賢く教養があった。かつて、我々はエルセリック海からロスガーの山々までハイロックのすべてを支配した。そしてネードは我らの奴隷であり、道具であった。

かつて、ティリゲルの白鳥ことディレニ・シグナスはバルフィエラとその塔を発見し、自身のものだと主張し、後から来た彼女のクラン全員に彼女の名を冠するように命じた。

かつて、錬金術は、アルテウムの初期のサイジックに入会依頼を受けたアスリエル・ディレニが「試料簡略年鑑」を編集するまでほぼ不明瞭であった。

かつて、レイヴン・ディレニの「エルドリッチ結合の法則」の確立以前は、付呪すべてが大変珍しいものであり、その試行のほぼすべてが失敗に終わるようなものであった。

かつて、アレッシア改革の間、リャン・ディレニは帝国に耐え忍んだ。彼のブレトン軍はディレニのエルフから武器の供給と指示を受け、東はマルカルスとエリンヒルまでを支配するに至った。オルシニウムのオークの要塞は何度も略奪を受けたが、そこを最初に略奪したのは我々ディレニである。

かつて、グレナンブリア湿原の戦いで、エイデン・ディレニの無数の軍勢はアレッシアの大軍に圧勝し、彼らをシロディールに追い返した。

かつて、下級デイドラの召喚でさえも恐れられ避けられていた頃に、コルヴス・ディレニは召喚の法則を体系化した。

かつて、ペレグリン・ディレニは自身の真なる意志をイリアック湾の波に変え、ラ・ガーダの船隊をセンチネルへ追い返した。

かつて、ペラディル・ディレニは石の精霊の軍団を召喚することで、リルモシート遺跡に散らばった瓦礫からたった1日でブラックローズ監獄を建設した。

そう、我々はかつて偉大だった。しかし、個人の功績が何であろうと、シグナス以来ディレニは皆、成功に恵まれることはなくなってしまったのだ。

なぜなら我々はゼロストーンの謎を解き明かせず、それによって守られたアージャント・アパーチャーを開くことができないからである。

成人すると、高潔な血筋のディレニは皆、塔の地下宝物庫へ案内され、ゼロストーンを見せられる。我々はそれに触ることができる。我々が決して使うことができない力、そこに流動する神秘的で並外れた力を肌で感じるのだ。そして隣接する金属製の壁にあるアージェント・アパーチャーを見せられる。その扉にはゆっくりと逆回転する13の輪の錠が付いている。決して開くことができない扉だ。

我々ディレニがストーンから力を吸収するか、アパーチャーを開くことができなければ、間違いなく他にできる者はいないだろう。我々は世界の高みへ戻り、壮大なことを成し遂げる。自身の失敗を受け止めずに済むように。

しかし、我々は死の間際に一度、それぞれの知識、功績を集結させ、もう一度地下宝物庫へと続く階段を作る。清算するために。ただ一度だけ。

大半は1日か2日以内に、死んだ状態か体がひどく捻じれた状態で発見される。私の最愛の人であるヘロンのように、中には生き延びる者もいるが、怪我がひどく、混乱状態で自分達に起きたことを理解できない。

私?私はトルマリン尖塔にある自分の部屋に留まり、昼間はヘロンの世話をして、夜は蔵書庫でアイレイドの書物の翻訳をしている。この生活にも十分満足している。

しかし、古代のグリモアやリブラスの魔術師のことを調べていると、長らく行方不明だった一族のアルケインの書物は秘密にしておくべきなのかどうか、時に疑問に思うこともある。

そこでこう考える。何の役にも立たない知識は存在するのか?そしてこう考える。この知識は何の役に立つのだろうか?

そして私は階下への長い道のりに足を踏み出す。

ただ一度だけ。

ハイロックの騎士団The Knightly Orders of High Rock

タネスのレディ・シンナバー 著

封建的な階級制度へのブレトンの愛着は、最も身分の低い小自作農民からウェイレストの上級王に至るまでハイロックのすべての側面に浸透している。ブレトンの騎士社会の興味深い現象においてこれほど明確なものは他にはない。

ここハンマーフェルで、私達レッドガードは剣の握り方を知る男女すべてに平等な市民権を与えている。そう、私達にも支配階級がある。もちろん文明には指示と管理がつきものだ。しかし、この貴族政治と比べると差はほとんどない。

ハイロックでは事情が異なり、皆が自身の階級の高さがどれくらいかを自覚している。それは、ディレニのエルフの大君主達から領土を解放したブレトンの一族にまで遡る。ハイロック文化の歴史の基盤には、エルフの支配を振り払った気高き勇敢な「ブレトンの騎士」の物語が存在している。この騎士達がディレニをバルフィエラの島に追い払った後、貴族の伝統を守るため、そして有事の際にハイロックができるだけ守り手を持てるように騎士社会を築き上げたのである。

少なくとも話ではそうなっている。今日、ハイロックにあるすべての王国と公爵領は独自の騎士社会を築いており、ブレトン解放の全盛期まで遡ると言われるほどの伝統も備えている。ダガーフォールの竜騎士団、アルカイアのフレイム騎士団、エバーモアの聖ペリン騎士団など、例を挙げればきりがない。

これらの騎士団は、その輝きを放つ大剣と鎖かたびらを正当化するために近頃どんな任務をこなしているのか?彼らの旗と豪華な式典の先を見越せば、騎士団はハイロックの社会において主に2つの目的を達成していることが分かる。

まず彼らは、多過ぎる貴族の息子や娘が満足できるほど「高貴な」職業を与えている。貿易によりハイロックが栄えたように、長い時間をかけて商人という職業は、貴族の子供達にとって君主に代わる職業として受け入れられてきた。しかし、実際には男爵の子供すべてに数字と交渉の才能があるわけではない。これらの数多いる後継者候補にとって、地元の騎士社会には常に自分のものにできる地位が存在する。

2つ目に、下層階級の人々に騎士爵を与えることは、社会(や、成り上がって行く君主)に対する顕著な貢献に対して報いる手軽な手段である。彼らはブレトンの社会において重要な階級を得ることになる。騎士のほとんどはこのケースだが、平民が戦闘以外の功績で騎士爵を受ける場合、その騎士団への在籍は名ばかりだ。そうした「卿」は有事に剣と盾を掲げることを期待されていない。しかし、彼らの功績が貿易において極めて重要なものであれば、新たな「商人騎士」は、騎士団の財政維持に対して、重要かつ持続的な貢献を期待される。

外交や貿易の仕事でウェイレストやエバーモアに来て、輸送会社の頭としてドリック卿が紹介されたり、宿泊所を束ねる経営者としてリザベッテ卿が呼ばれたりしても驚かないでほしい。目の前にいるのは、ハイロックの伝説的なブレトンの騎士の1人に過ぎない。

ブレトン:雑種か上位種か?The Bretons: Mongrels or Paragons?

エリンヒルのファラスタス 著

人間とエルフが交配できることは、神話紀の中期に最初の人間がタムリエルの海岸に辿り着いた頃から知られている。しかし、エルフと人間の交配が広まったのは大陸のごく限られた北西地域のみであり、そこでブレトンという人種が発生したのである。タムリエルの他の地域における人間とアルドマーの子孫との紛争の歴史を考えれば、このような交配がいかにして、またどうしてハイロックで発生したのであろうか?

その答えは、かつてタムリエルの北西部を支配していたエルフのクラン・ディレニの(エルフにとっては)独特な文化の中にある。出会った人間をすべて容赦なく奴隷にするシロディールのアイレイドとは対照的に、ディレニは征服した地元のネードを、単に貴族社会のカーストに組み込んだだけだった。上流階級のエルフは人間を臣下として支配する封建制度を敷き、その権利や特権には望んだ人間を誰でも相手にできる「性交の特典」が含まれた。魅力的なネードとの性交はちょっとした娯楽として考えられ、ディレニの貴族達は、極めて魅力的な人間の臣下をどれだけ抱えられるかを競ったのである。

このような性的関係から必然的に生まれた半エルフの子供は亜エルフと考えられ、ディレニの親の家族に引き取られることはなかったが、ネードの臣下の中でも特権を与えられることがよくあった。これにより、長い時間を経て、「ブレトン」(エルノフェクスの「ベラトゥ」もしくは「ハーフ」から)という名を与えられた混血の人間のカーストがはっきりと形成されるようになった。ブレトンは人間とだけ結婚することを許され、長い時間をかけて彼らのエルフの血はより薄くなり、ネードの外見が濃く出るようになった。

第一紀の頃は彼らも偉大な力を備えていたが、その頃でもクラン・ディレニのエルフは決して数が多くなかった。支配地域の拡大とともに、管理と支配は少しずつブレトンのカーストへと移っていった。第一紀482年に侵攻してきたアレッシアの大軍を打ち負かした後、クラン・ディレニは散り散りになり力を失ってしまった。エルフがハイロックの中央、最終的にはバルフィエラの島に逃れる一方、ブレトンは易々と彼らの跡を継いだ。ディレニが敷いた封建制度をそのまま受け継ぎ、彼らの地位に自分達の貴族を就かせたのである。

ディレニの伝統と自身を区別することを強要されてきたブレトンの貴族は、エルフやエルフに関するすべてを自分達から遠ざけることで新たな即位を正当化した。皮肉にも、古い貴族の家ほどエルフの血が強く残っていたのは言うまでもないが。ディレニは以前の臣下にますます中傷されるようになり、島のクランはさらに隔離されて孤立していった。しかし、彼らは今でも偉大な魔術師として知られており、第一紀907年に起きたレッドガードの侵攻を追い払うほどの力を持っていたことは間違いない。

ブレトンは自身を再定義し続けた。ディレニの支配に抵抗した気高い歴史の神話を創作し、タムリエルの沿岸地方で貿易を行う商人階級を育て続けた。女帝ヘストラとその軍団が第一紀1029年にバンコライ峠に到着した頃には、人間の帝国に加わり、八大神に帰依する態勢が整っていたほどである。レマンの支配下において、ハイロックは第二帝国の中ではおそらく最も安定して栄えた場所であっただろう。

そして、題目の(わざと挑発的にした)質問に戻ってくる。ブレトンは雑種か上位種か?その答えはもちろん両方である(もしブレトンを雑種と呼べば、少しばかりの鋼鉄が飛んできそうだが)。ブレトンという情熱的な人種を見れば、人間とエルフ両方の強さ、そして欠点も同様に体現していることが分かるだろう。

わが使命、わが誓いOur Calling, Our Pledge

ドゥラク修道院長 著

この一団に入ってきた新人はほとんどが私に「霊魂の守人になることの意味とは?」と尋ねてくる。この戸惑いは当然のことだと思う。アズラは道を示して下さるが、それがいつも我々が考えている方法で示されるとは限らない。彼女は私に話しかけてきたが、それも人生で2度である。それも夜に辛うじて聞き取れる穏やかな囁きのみであった。

ドリームシャードとはアズラの贈り物だ。我々が毎晩飲む夢見ずのの薬も同様である。アズラが予見するのは、悪夢の女王ヴァルミーナがこの地にいつ狂気の災いをもたらすのかということだ。我々がそれを止めない限り、数え切れない罪のない命が失われるだろう。

夢見ずの薬を飲めば我々はヴァルミーナの狂気から守られる。そうすれば他の人々を、夢で気を狂わされた魂や犠牲者を助けられるかも知れない。災いの時、我々は立ち向かう。これはアズラ、そして誓いによって示された…我が使命なのだ。

石喰いの聖なる儀式Sacred Rites of the Stonechewers

ネリック・ステロン 著

私は長期間にわたって石喰いゴブリンの部族を観察している。彼らの日々の活動を記録してきて、その習慣や日課に随分詳しくなってきた。ゆっくり時間をかけて、少しずつ彼らのキャンプの境界近くまで近付いた。時々姿を見せて相手に自分の接近を慣れさせるようにも仕向けた。ある時、木の後ろで用を足そうとしていた1人の戦士が私の監視所を見つけ、不平を言いつつ不格好でありながらも使いやすそうな短剣を取り出した時は、私の仕事もここまでかと思った。幸運なことに、部族の呪術師が私の近くへやって来ると、戦士に声を荒げて、彼の剣を振り払ったのだ。呪術師は私を指差して、自分の頭の側でゆっくりと手を回転させた。私が思うに、それはゴブリンの意思表現の1つで、格上の知性を認識したことを意味するのだろう。いわゆるこのような原始生物にそんな学識の一面があるとは誰が考えただろうか?

それ以降、敵対行動は一切なく、彼らの女子供とそれなりの距離を保っていれば、ゴブリン達は私の存在を許容してくれたのだ。時折、戦士が吠えてくることはあったが、私はただ自分の頭の横で手を回転させて「知性的存在」の意思表示を行った。すると、戦士は肩をすくめて自分の仕事に戻っていくのだ。

ゴブリンの宗教的な習慣について知られていることはほとんどないため、私は部族の呪術師を詳細に調べることにした。彼の仕事場のシンボルは骨の棒、おそらく大腿骨だが、その先端に小さな頭蓋骨を取り付けた物であった。その頭蓋骨もおそらくは幼児の物であろう。この頭蓋骨は様々な羽、とげ、そして動物の爪で飾られている。中は木の実の外皮のような物で満たされているため、振るとガラガラと大きな音を立てる。呪術師は、聖なる儀式の招集をかける際や女の食事の給仕が遅い際に、この神聖なシンボルを振り鳴らすのだ。

特に重要な儀式では、呪術師はそのシンボルを胸に当て、それから頭に当てた後、それを空に向けて「モロク!」と叫ぶ。最初私はこれに戸惑った。彼らがヅラゾグや子供を折檻する際に使う言葉「モールク」や糞便に対応する言葉「ムロコー」に類似していたからだ。しかし、少しずつその差異を学び、呪術師が叫ぶ「モロク!」にはゴブリンの神を呼び起こす意味があると、ある日私は気付いたのである。

その言葉がとても印象的だ。「モロク」は「モーロッチ」とそれほど違いがない。まさかゴブリンの神とオークの神は同一のものなのか?

このほどの発見ならウェイレストの大学で終身在職権を得られる!そのためにはこの発見を第三者が確認することが必要だ。だがどうやって?

夢から夢へTo Dream Beyond Dreams

百の預言の予兆 著

メネヴィア、緑多き愛しきメネヴィア、そこにある若いブレトンが住んでいた。彼は歴史的遺産を受け継いでおり、身の周りの世話は人を雇っていたため自分は何もする必要がなかった。間仕切り窓のところに座り、ひし形窓の外で田舎の風景が日の光とともに変化する様子をじっと眺めた。その日彼は、辺りが暗くなり就寝の時間になるまでずっとうとうとと過ごしていた。その後床に入った彼は夢を見たのである。

彼はどんな夢を見たのか?それは自身の所有地の夢だった。しかし日中のものよりも色が濃く、実物以上、さらに汚れのない清らかなものであった。夢のメネヴィアは現実のメネヴィアよりも現実味があり、起きている時よりも寝ている時の方が生を実感できたのだ。毎日彼は間仕切りのところで、夢を越える夢を見る方法を模索した。夢見のメネヴィア、レヴァリメネヴィアで永遠に暮らす方法を。

彼は「レヴァリメネヴィア」と言う。それは祈りの言葉であった。「レヴァリメネヴィア、レヴァリメネヴィア」。彼は何千回もこの祈りの言葉を口にした。すると、その言葉はみるみる「ヴァーメネヴィア、ヴァーメネヴィア」に変化していき、さらに回数を重ねて短くなっていった。そして最後には「ヴァルミーナ」となり、彼は何度もそれを繰り返す。「ヴァルミーナ、ヴァルミーナ」

そこで夢の形でヴァルミーナが現れ、彼のことを天上の夢見人、最初のナイトコーラーと呼ぶと、百の預言の予兆と名付けたのである。目覚めた後も、まだ夢の中にいるようで夢うつつで言葉を発し、彼は他の夢見人を彼のもとへ、レヴァリメネヴィアへ呼ぶのであった。

あなたもすぐに彼のようになれる。ナイトコーラーはそれを夢見てきた。ある夜夢を見たら、そこでその名前を言うのだ。そうすれば彼女が現れる。

霊魂の守人の創設Founding of the Spirit Wardens

信者のサークルの第三の番人、ジャニス・ムリック 著

第1章:ドゥラクの若年時代

ドゥラク修道院長は我々の崇高な指導者であるが、彼がその肩書に満足することはない。巨匠ウグバクがかつて言ったように、その理由はオルシニウムの廃墟での彼の幼少時代に関係しているようだ。オークにしては小柄なドゥラクが、オークにとっては馴染みの薄い神秘主義の道へ進んだのは、兄弟のいじめのせいだというのは誰もが考え得ることである。

ウグバクが言うように、ドゥラクの物語はオルシニウムから始まる。そこでの彼の運命は辛く寂しいものであった。ドゥラクの生活が一変したのは、デイドラ公アズラが囁きかけてきた夜からである。アズラは、ドゥラクが偉大な任務を完遂すると語ったのだ。彼はストームヘヴンへ行き、そこで彼女の名のもとに崇拝者の一団を築き上げる。この一団「霊魂の守人」が混沌の時、ストームヘヴンの人々が悪夢の狂気に苦しめられる時に向けて備えるであろうと。

ドゥラクはこの囁きを兄弟に教えるつもりはなかった。魔法の知識と身体能力が乏しいせいで、すでに嘲笑されていたからだ。彼は杖以外何も持たずにオルシニウムの家を出発し、ストームヘヴンへの長い旅を始めたのであった。

ドゥラクはストームヘヴンへ辿り着くが、「霊魂の守人」の一団をどのようにして築いて、どこで暮らせばいいのか見当もつかなかった。途端に彼は絶望した。ある夜、彼が嘆きの巨人の下で宿りをしていると、再び囁きが聞こえてきた。穏やかなアズラの声が語った内容はムーンリット・モーの西にある丘に隠された道についてであった。その行き着く先で、ドゥラクは草に覆われて見捨てられた古代の大修道院を見つけた。ここが霊魂の守人の本拠地なのだと彼は悟ったのだ。そして、そこがアズラへ通ずる我らが聖堂となったのである。

ドゥラクの指導の下、我々はヴァルミーナによる夢の災いに備えている。我々はストームヘヴンを悪夢から守るために築かれた。命尽きるまでそれを遂行しよう。

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