鍛冶師助手メール 11週間目

71日目
探していた男を、丘の上の小さな村で見つけた。彼はダークエルフだ。イルトン・ベランの名で知られている。タムリエル中のあらゆる種類の魅力的で歴史的な伝承を集めている。太古の遺跡の場所を示してくれる人がいるとすれば、イルトン・ベランをおいて他にいない。彼とは明日、面会する約束をしてある。

72日目
イルトン・ベランは腹立たしいほど小さな男。エルフと同じくらい小さいが、自らが巨人であるかのように振る舞う。そして、自分の声の響きを愛している!私は何度か危うく短剣を自分の耳に突き刺したくなる衝動に駆られたけど、彼はよく分からない話を延々と続けたの。でも、ようやく私が元々聞きたかった話題に入ってくれた。

73日目
「インダレン遺跡」とイルトン・ベランは芝居がかった調子で言った。「これ以上取り憑かれていて、これ以上危険な場所はない」。実はインダレンは裕福なダークエルフの一家で、約100年以上前に大邸宅に住んでいたみたい。そして何かが起こったらしいけど、それ以上話を聞くのはやめにした。

74日目
なんてお喋りなの!けれど、少なくともイルトン・ベランは評判どおりの男。インダレン邸の名で知られる取り憑かれた廃墟の、正確な位置を教えてくれたわ。亡霊と、失われた財宝と、言葉で言いようのない危険について語ってくれたけど、冒険が待っているというのに、どこの誰がそんな退屈なあれこれを気にする?材料は入っているわ。

75日目
後援者様、これはひょっとすると、あの詐欺師のナルシス・ドレンの上を行く冒険になるかもしれない。とにかくインダレン邸の廃墟に忍び入り、亡霊や未知の危険を避けて、失われた財宝を少なくとも1つ見つけ出しさえすればいいの。鍛冶屋の炉で雪を溶かすくらい簡単よ!幸運を祈って!

76日目
こんなにも気難しい亡霊に驚かされるとは知らなかったわ。ダークエルフの亡霊?ええ、亡霊と出会うのは初めての経験だったけど、彼らは最悪の集団。気味の悪いいたずらに対して、少しでも恐怖心を見せるのを拒むと、不機嫌な顔で引っ込んでしまったの。例外は、ベールのレディだけ。

77日目
インダレン邸の取り憑かれた廃墟を探索しているとき、恐ろしい霊魂、ベールのレディに出会ったの。この堂々たるダークエルフは、破壊された宴会場の残骸にいた。彼女の背後は見えるのに、その顔は薄いシルクのベールに隠れている。彼女は柔らかく刺すような声で尋ねた。「なぜここにいる?」