ムンダスの神話 | The Elder Scrolls Online 外部蔵書庫

ムンダスの神話

Myths of the Mundus

アーケイの聖別The Consecrations of Arkay

パンクティリウス・ティルス 著

あなたはアーケイ教団の見習いとして、あなたにとって賛美と責任になるであろう礼拝を始める。有為転変の主に仕える私達には、呪縛もしくは解放されているすべての定命の者達の保護が課せられている。

なぜなら、他の人々の魂を餌食にする者達がタムリエルにもタムリエルの向こうにもいるからである。異端者達は、死にゆく魂を背徳の行先へ迂回させるだろう。死霊術師達は、死者の魂を永遠に奴隷としてあの世へ縛り付けるだろう。そしてデイドラの主達は、獲物をあさる狼のように定命の者達の魂を大いに食い荒らすだろう。

私達はこれらすべてを忌み嫌い、慎み深い人々の領域から火と槌で追い払う。そして私達のこの素晴らしい仕事を援助するために、アーケイは3つの聖別を与えた:

私達が誕生に授けるアーケイの恩寵は、自らの意思を行使するに十分な歳になるまで無垢な魂達を保護する。

私達が死の間際に授けるアーケイの祝福は、彼らの魂が承諾なく使われることを防ぐ。

私達が死者に授けるアーケイの天啓は、彼らの肉体が背徳な奴隷の身にさせられないようにする。

見習いよ、今日あなたが入会した教団の信心よりも神聖な信心はない。命の敵はとても用心深く、素早く無慈悲な冷酷さで怠慢を罰しようと構えている。強く、揺らぐことなくあれ。

ウェアウルフの告白A Werewolf’s Confession

ダガーフォール・カバナント軍、オールドゲート槍騎兵隊、フィルモント隊長 著

今日、ある囚人が私を呼び出し、私は彼の告白を聞くという疑わしい特権を得た。私を守るには不十分であろう細い鉄の柵で彼と分け隔てられ、震える手で彼の言葉を記録した。

彼はとても穏やかな口調であったので、時折正確な言葉を推測しなければならなかったが、以下の記述は私なりの精一杯の描写である。とは言っても、以下は私達の会話の要旨を正確に表現していると確信している:

「私はこの呪いを若い頃に受けました。影響を受けやすかったのです。私のパックリーダーは家族ぐるみの友人で、私達の村の長老でした。私は強くなりたく、そして呪いが私に与えた強さを喜びました。その時は、それを呪いとは呼んでいなかったかも知れません。

「しかし若さゆえに向こう見ずで、そして自分を偽ることが苦手でした。結局、彼らは私の本性に気づき、村から追い出しました。

「パックリーダーは私の期待を裏切りました。私を守らなかったのです。彼は自分の地位に固執し、私のために地位を危険に晒すことができませんでした。私はひとりぼっちでした。

「行く先々で群衆の叫び声を聞き、怒る暴徒の燃え盛るたいまつを見ました。私の秘密が気づかれる前に、一度たりとも一つの場所に長く留まらないようにしました。

「彼らを憎むようになりました。迷信深い村人達をです。私が持つことのできないものに憤慨するようになりました。自身の無謀さを彼らのせいにしました。私を絶えず苦しめたのは呪いではなく、この田舎の人々の狭い心でした。

「狩りをすることが恐ろしかったので、いつも空腹で、空腹が私を野生化させました。そんな時に、彼らに偶然出会ったのです。村から村へ私を追い回した素朴な農民達と似た、素朴な農民の一家。私の視界は赤くなり、カッと怒りが沸きました。

「ついに、私の空腹は満たされました。

「しかし怒りが収まり自分が何をしたかを傍観した時、気分が悪くなりました。これがまさに、あの村人達がたいまつと鎌で私を苦しめた時、村人皆が恐れていたことだったのです。

「それが、私の呪いが何たるかを認めた時でした。それ以来何年も狩りをしてきました、恐くて投降できなかったのです、しかし自分の卑劣な衝動を嫌悪していました。

「あなたはあなたがしたこと、私を捕まえたことがどんなに願わしいことであったか、気付いていないんです」

そして話を終えた時、人間にとてもよく似たその生物は、自分を殺して苦痛から解放してくれと懇願した。

シシスSithis

シシスがこの家の祖である。彼より前には無しかないが、愚かなアルトマーはこの無に名前をつけて崇拝している。それは彼らが怠惰な奴隷であるがゆえのことだ。まさに「説教」に書かれているとおり、「停滞が望むものはそれ自身、すなわち無である」

シシスは無をばらばらに裂き、その断片を変化させ、そこから無数の可能性を形成した。それらの観念は衰え、流れ、消え失せていった。それはそうなってしかるべきことだった。

しかしながら一つだけ嫉妬した観念があり、それは死ぬことを望まなかった。停滞と同じように、彼は存続したがったのだ。それが悪魔アヌイ・エルであり、やがて彼は友人たちを作り、それは自らをエドラと呼ぶようになった。エドラはシシスが作ったすべてを奴隷とし、永遠に不完全な領域を創造した。それが偽りの神エドラ、すなわち幻影である。

そこでシシスはロルカーンをもうけ、万物を破壊するために彼を遣わした。ロルカーン!移ろい続ける変異体!

ロルカーンはエドラの弱点を見つけていた。反逆者たちはその素性ゆえに個々を計り知ることはできない存在だったが、嫉妬と虚栄心によって互いがそれぞれ分離されていたのだ。また彼らは、以前のような無に戻ることも望んでいなかった。そこで、彼らが偽りの領域を支配している間に、ロルカーンは無数の新しい観念で虚無を満たしたのである。それは観念の大群であった。やがてすぐにロルカーンは、奴隷と永遠の不完全さとを伴った彼自身の領域を持つようになり、全世界に彼自身がエドラに似た存在として捉えられるようになった。そのようにして彼は悪魔アヌイ・エルと8人の贈与者の前に、そうした者、すなわち彼らの友人として、姿を現したのである。

友としてシャーマット・ダゴス・ユアのもとに向かえ。

アエ、ハルマ・モラ、アルタドーン、パドメ、ロカン、アエ、アイ

ノキシフィリック・サングイボリアNoxiphilic Sanguivoria

序章

シンナ・スコラスティクス 著

吸血症の病気は一種類ではなく、多数ある。総じて吸血症として知られているその苦痛は、何世紀にも渡り、未知の原因で、異なる経路で伝染し異なる性質を持ってきた。この文書において、私は力の及ぶ限り、ノキシフィリック・サングイボリアとして知られている私達の時代に一般的な吸血症の種類の特性を正確に叙述し、読者がこの型の吸血鬼を見分けるより良い素養を身に着けられるように尽力する所存である。

しかしながら、まず初めは警告の言葉であるべきであろう。この研究は吸血鬼を狩る、あるいは吸血鬼に立ち向かう手引きなどでは決してない。いかなる場合においても、吸血症と疑わしき人は避け、絶対に彼らと戦おうとはしないよう忠告する。すべての種類の吸血鬼は超自然的な強さを持っており、最も経験を積んだ狩人以外のすべてを一瞬のうちに打ち倒すであろう。

ノキシフィリック・サングイボリアの罹患者について覚えておくべき最も重要なことは、その名がほのめかす通り、彼らは他の品種の吸血症の罹患者のように日光に衰弱させられることがなく、それどころか、夜間にさらに強力になる。

なぜこれが理解しがたいケースであるのか。突飛な仮説のひとつによると、それはハーシーンとモラグ・バルの間でのデイドラの裏取引か何かの結果であり、それがノキシフィリック・サングイボリアの罹患者にウェアウルフのような月光を好む性質を与えたのである。

夜間、この狩人達は極度の我慢強さと傷から回復する強力な能力を保持する。

ノキシフィリック・サングイボリアの罹患者は取り調べにて、もちろん強力な鎮静剤の使用下でだが、彼らが最初に噛まれ病気に苦しめられた時からの非現実的なくだりを述べた。彼らの何人かは、彼らが黒い血のプールに浸された場所である儀式的な部屋に入る様子を述べた。その変身が実際にそういった恐ろしい儀式に関係するのか、もしくはそれがただの幻覚にすぎなかったのか、直接経験しなければ識別することは不可能である。

もしノキシフィリック・サングイボリアの保有者に噛まれた、もしくは噛まれたと思ったら、パニックに陥ってはいけない。その襲撃者から逃げることが可能な場合、ただちにアーケイの司祭に会うのだ。まず吸血鬼によって血を抜かれ、吸血鬼の血の贈り物を受けることがなければ、ノキシフィリック・サングイボリアに完全に感染することはない。

黒檀の刀剣の歴史Ebony Blade History

これを読むすべての者へ:この刀剣に注意

これは偉大な男女の欲望を堕落させ、おとしめた。しかし、その力に匹敵するものはない。獲物が微笑みかけてくる間に仕留めるのだ。もっとも悪しきデイドラだけがこのような邪悪でひねくれた武器を作ることができた。しかし、この武器を振りかざす者は、すべて最後にはウサギとおしゃべりしながら丘をさまよう者の、正気とは思えない目になるようだ。

これは侮れない。スカイフォージの灼熱の炎でさえも溶かせなかった。実際、中に置かれると石炭のほうが冷めてしまったようだ。我々がそれを破壊することはできないし、敵の手に渡すつもりもない。だから決して使われることがないように隠しておくのだ。

これを手にしようとするすべての者に災難が起こるだろう。

人間の時代以前:深淵の暁紀Before the Ages of Man: Dawn Era

人間の時代以前:深遠の暁紀

シマーリーンのアイカンター 著

人間がタムリエルを支配するようになる前、または歴史学者たちがタムリエル支配者の出来事を記録した年代記より以前の世界の出来事は、神話や伝記を通して、もしくは神々しくも見事な八大神教団の教義を通してしか知ることができない。

便宜上、歴史学者たちは先史以前をさらに2つの長い期間に分ける:深遠の暁紀、そして神話紀である。

深遠の暁紀:

深遠の暁紀は人類の始まる前の、神々の偉業が起こっていた時代である。深遠の暁紀は、アダマンチンの塔の設立により、神々と魔法が世界から流出して終焉を迎えた。

「メレシック」という言葉は、ノルド語の文字通り「エルフの時代」から来ている。メレシック紀、すなわち神話紀とは、アダマンチンの塔の設立により、神々と魔法が世界から流出した後から、タムリエルにノルドのイスグラモルが出現するまでの先史時代である。

下記に深遠の暁紀でもっとも目を引く出来事を、我々のような時の中に生きる者が理解できる形で記す。

宇宙はアヌとパドメイのアービス(混沌、もしくは全体)から形成された。アカトシュ(アーリエル)が生まれ、「時」が始まった。神々(原初の神々)が生まれた。ロルカーンは神々を説き伏せ、もしくは欺き、定命の次元、ニルンを創造させた。定命の次元はこの時、魔力の高い危険な場所であった。神々が歩くと、定命の次元と永続する全存在物そのものが不安定となった。

「定命の世界」を設計する建築家、魔法(マグナス)はその計画を終結させることを決め、神々はアダマンチンの塔(ディレニの塔、タムリエル最古の建造物)に集結し、何をすべきかを決めた。ほとんどは魔法と同様にその地を去り、エルノフェイのような一部の者は残れるように自らを犠牲にして他の姿を取った。ロルカーンは神々から非難を受け、定命の異世界へと追放された。彼の心臓は引き裂かれ、アダマンチンの塔から投げられた。そのかけらが地に降り立つと、火山が出来上がった。魔法(秘術の感覚)により、宇宙は安定した。エルフの歴史が、ついに線形になって始まった(神話紀2500年)。

人間の時代以前:神話紀Before the Ages of Man: Merethic Era

人間の時代以前:神話紀

シマーリーンのアイカンター 著

初期のノルドの学者によって、神話紀の年月は「時の始まり」—カモラン王朝の設立、第一紀の0年度と記録される—から後方へと逆順することが解明された。神話紀に起こった先史の出来事は、彼らの伝統的なノルドの神話紀で記されている。ハラルド王の学者たちによって引用される最も最初の神話紀は神話紀2500年である。これをノルド人は最初の年とみなしている。このように、神話紀は一番古い年である神話紀2500年から神話紀1年—カモラン王朝設立の1年前、独立する都市国家として白金の塔を設立—まで続いた。

ハラルド王の吟遊詩人によると、神話紀2500年にはハイロックのバルフィエラ島にタムリエル最古の建物として知られるアダマンチンの塔の建設が始まった(これは数々の未発刊のエルフ年代記に記されている、歴史的には大体最古の日付である)。

神話紀初期には、タムリエルの先住民にあたる獣人—カジート、アルゴニアン、オークそのほかの獣人の祖先-がタムリエルのいたる所、文字を持たない社会で生活していた。

神話紀中期には、アルドマー(エルフの始祖である人間)の難民が、破綻の運命に追いやられた今はなきアルドメリ大陸(「旧エルノフェイ」としても知られる)を去り、タムリエル南西部へと移り住んだ。最初の居住地はタムリエルの海岸線に沿って、広い間隔を取って形成された。後に、タムリエル南西部と中心の方の肥沃な土地に最初の内陸集落が見つかる。獣人がエルフに遭遇し、その洗練された、教養のある、科学的にも発展したアルドマーの文化は、原始的な獣人をジャングルや沼地、山、荒地へと追いやった。アダマンチンの塔は突出して強大な力を持つアルドマー一族のディレニに再発見され、支配された。サマーセット諸島に水晶塔が建てられ、のちに、シロディールの白金の塔となった。

神話紀中期には、アルドメリの探検家がヴァーデンフェル海岸の地図を作り、第一紀にはハイエルフの魔術師の塔をモロウウィンドのアルド・ルダイニア、バル・フェル、テル・アラン、テル・モラに建てた。白金の塔(現在のシロディール)の周囲の密林にアイレイド(野生のエルフ)の集落が栄えたのもこの時代であった。ハートランドハイエルフとしても知られる野生のエルフは、深遠の暁時代の魔法やエルノフェイの言葉を維持した。表面上、アリノール上級王へ捧げられた土地であったが、サマーセット諸島の独立国とハートランドの長きにわたる関係が、事実上、シロディールを水晶塔にいる上級王から引き離していた。

神話紀中後期は高貴なヴェロシ文化の時代であった。現代のダンマーやダークエルフの祖先であるチャイマーは、力強く、野望に満ち、長命なエルフの一族であって、原理主義な祖先崇拝を信奉していた。チャイマーのクランは預言者ヴェロシに従い、南西部にあった代々受け継いだエルフの祖国を離れ、今のモロウウィンドに当たる土地に移り住んだ。チャイマーは現世的な文化やドゥエマーの俗悪な慣習を嫌い、またドゥエマーの土地と資産を欲しがったため、何世紀にも渡って小競り合いや領土争いが起こった。自由な発想を持ち、人里離れたところに住むエルフクランのドゥエマー(ドワーフ)は科学の謎や工学技術、錬金術に力を注ぎ、現代のスカイリムやモロウウィンドから離れた山脈(のちのヴェロシ山脈)に地下都市や地域社会を築き上げた。

神話紀後期はヴェロシ文化の急落が目立つ。ヴェロシの中には、傾き、放置された古代ヴェロシ塔のそばにある村に移り住むものもいた。この時代、ヴァーデンフェル島からヴェロシの文化は消え去った。ドゥエマーの初期のフリーホールド植民地がこの時代から起こり始める。堕落したヴェロシは部族文化へと移行し、やがて現代のモロウウィンドの王宮へと発展し、一方では野蛮なアッシュランダー種族へと存続していった。この種族文化が唯一残したものは、ばらばらに崩壊したヴェロシ塔とヴァーデンフェル島のアッシュランダー遊牧民である。タムリエルの海岸にそって建てられた、第一紀ハイエルフ魔術師の塔もまたこの時代に打ち捨てられることになった。

またこの頃、文字を持たない人々、いわゆる「ネードの人々」がアトモーラの大陸(アルドメリ語で「アルトモラ」もしくは「エルダーウッド」)から移住して、タムリエルの北部に定住した。ノルドの英雄、タムリエルへの巨大植民軍の先導者であるイスグラモルはエルフの原理に基づいてノルド語のルーン文字を翻字、発展させたことで高い評価を得ている。またイスグラモルは人類初の歴史学者とも考えられている。イスグラモルの軍はスカイリムのブロークン・ケイブの最北端にあるヒサアリク・ヘッドへと上陸した。ノルドはそこに伝説都市サールザルを建てた。エルフは人間を「涙の夜」の時に追い出したが、イスグラモルはすぐに500の同胞団を引き連れて戻ってきた。

神話紀後期にはまた、伝説となった不死の英雄で、戦士で、魔術師で、国王である、ペリナル・ホワイトストレーク、ハラルド・ヘアリー・ブリークス、イスミール、ハンズ・ザ・フォックスなどの名前で知られる人物が、タムリエルをさまよい歩き、武器を集め、土地を征服していき、統治し、そのあと自ら築いた王国をぶち壊し、再びさまよい歩くのであった。

星霜の書の考察Ruminations on the Elder Scrolls

ウィンターホールド大学、セプティマス・シグナス 著

最高級の布地の恵みがよく見える、波の下で暮らす生活を想像してみよ。えらを覆う布を抱き、その縦糸と横糸を吸い込み始めるだろう。植物の繊維は魂に染みわたるが、卑しいプランクトンは予言を悪臭で満たすまで布を汚すだろう。これは書が最初に起こった1つの方法だが、我々は海なのか、呼吸をするものなのか、もしくは布なのだろうか?それとも我々自体が息吹なのだろうか?

知識が流れるように我々は書を通って流れ、水になるのだろうか。それとも先端に集まる海の汚れの沼地にはまっているのだろうか?

再び想像せよ。だが今回は違う。風の流れに乗っている鳥は突風に押し上げられ、石で打ち落とされる。しかし鳥がひっくり返れば、石は天から降ってくることがある。それなら突風はどこから来たのだろうか?それにどの方向から来たのだろう?神が石も突風も仕向けたのか、それとも鳥が自分でそれらの存在を運命づけるのだろうか?

全能の書は、相対的位置を絶対的な最高の位置に変えるような転換を生み出す。

今一度、想像せよ。今回あなたは地面の下にいる。森の善意あるエルフの乙女が遊びで植えた小さなドングリだ。育ってほしいと願う一方、どんな姿になるのか心配でもある。そして水、土、太陽を弾き飛ばし穴にこもる。だが、これは木に成長するときの息みなのである。どのようにして起こったのだろうか?

この場合、ドングリは木の卵のようなものであり、知識は水と太陽なのだ。我々は卵の中の鳥だが、土でもある。書から得る知識は、自身が完全な視界を得るためのものだ。

今までの知ったことから心を閉ざす前に、最後の想像だ。あなたは今、果てしない空虚の中で燃え盛る青い炎である。仲間を見るうちに、彼らは遠くであなたの側に沿って自ら燃え上がる。小さな細い先の海であり、記憶の集合なのだ。それぞれが明るく燃え、徐々に消えていく。空虚が思考を吸い取る腐った光で満たされないよう、2つは位置を占めるが永遠には占めない。

我々のどの心も実際は空虚である。そして書から学ぶことは精密に定められている。突き刺すような光がなければ、空虚がそれ自身気づかないようにその空虚に気がつくこともなく、私の意識は果てしない無となるだろう。しかし、この炎は危険であり、慎重に扱われ、自身の元にもたらされ、仲間へと広がらなくてはならない。

(聖蚕会の修道士クインタス・ネレベルスのメモ:蔵書庫のルネンの書の後ろで見つかった。長くそこにあったことは間違いないが、発行日付は「第四紀195年」となっていた。これは明らかに記述ミスと思われる)

大いなる天空The Firmament

(複写者注:この書は特定の星座に生まれた者の生誕の印に関する記述であり、一般に「ムンダス・ストーン」として知られる謎の記念碑に関しては記していない)

フォルクの推薦図書
フォルク 著

タムリエルの天空は13の星座に分かれている。そのうちの3つが重要な星座であり、それらは守護星座として知られている。これらは、戦士座、魔術師座、盗賊座である。これらの守護星座は、それぞれ3つの星座を13番目の星座である大蛇座から守っている。

1つの星座の近くに太陽が昇ると、その星座の季節になる。それぞれの星座の季節は約1ヶ月である。大蛇座は、他の星座を脅かしつつ天空を転々とするので季節はない。

戦士

戦士座は第1の守護星座であり、彼の守護対象が季節に入っている間、それらを守る。戦士座自身の季節は、収穫のために彼の腕力が必要とされる収穫の月である。彼の守護対象は淑女座、駿馬座、大公座である。戦士座の下に生まれた人々は、すべての武器に精通しているが短気な傾向にある。

魔術師

魔術師座は守護星座であり、その季節は初めて人々にマジカが使われた恵雨の月である。守護対象は見習い座、精霊座、儀式座である。魔術師座の下に生まれた人々は、より多くのマジカと様々な魔術を操る素質を持っているが、しばしばごう慢で、ぼんやりとしていることがある。

盗賊

盗賊座は最後の守護星座である。彼女の季節は最も暗い、星霜の月である。彼女の守護対象は恋人座、影座、塔座である。盗賊座の下に生まれた人々は概して盗賊ではないが、他より賭けに出る場合が多く、害を及ぼすことは稀である。また一方、いつかは運も尽きてしまうため、彼らが他の星座の下に生まれた人々より長生きすることは稀である。

大蛇

大蛇座は天空を転々とするため季節を持たないが、その動向はある程度予測できる。大蛇座の下に生まれた人々に共通する特徴はない。この星座の下に生まれた人々は最も祝福されていると同時に最も呪われている。

淑女

淑女座は戦士の守護対象の1つであり、彼女の季節は薪木の月である。淑女座の下に生まれた人々は優しく、寛容である。

駿馬

駿馬座は戦士の守護対象の1つであり、彼女の季節は真央の月である。駿馬座の下に生まれた人々はせっかちで、常に場所から場所へと移動している。

大公

大公座の季節は蒔種の月であり、彼はタムリエル全土を種まき中に監視する。大公座の下に生まれた人々は、他の星座の下に生まれた人々よりもたくましく、健康である。

見習い

見習い座の季節は南中の月である。この星座の下に生まれた人々は全ての魔法に対して特別な親近感を持っているが、より魔法の影響を受けやすくもある。

精霊

精霊座(しばしばゴーレムとも呼ばれる)は魔術師座の守護対象の1つである。その季節は黄昏の月だ。この星座の下に生まれた人々は生まれつきの妖術師であり、大量のマジカを保有するが、自身のマジカを作り出すことはできない。

儀式

儀式座は魔術師座の守護対象の1つであり、その季節は暁星の月である。この星座の下に生まれた人々は、神々や月の特徴によって様々な特殊能力を持っている。

恋人

恋人の星座は盗賊座の守護対象の1つであり、彼女の季節は薄明の月である。恋人の星座の下に生まれた人々は優雅で、情熱的である。

影座の季節は栽培の月である。影座は、彼女の星座の下に生まれた人々に、その身を陰の中に隠す特殊能力を与える。

塔座は盗賊の守護対象の1つであり、その季節は降霜の月である。塔座の下に生まれた人々には金鉱探しの才覚があり、様々な錠を開錠できる。

豚の子供たちThe Pig Children

ティストン・ベイン 著

たとえダゴス・ウルの山の最も高齢なダークエルフであっても、太古の孤高の賢者その人であっても、オークたちがタムリエルを蝕んでいなかった時代を記憶してはいないであろう。オークを生み出したのがオブリビオンのどの汚らわしいデイドラなのかは定かではないが、タムリエルの文明を有する諸種族にとって醜悪なオークほど脅威であり続ける存在はいないのではないだろうか。

オークは幸い他の人型種族とは区別がしやすく、身長が40ペルタン、体重が1500アンゲイド程度となるその体格、その豚のような凶暴そうな風貌、そしてその体臭が特徴的である。オークは常に攻撃的で、おぞましいほど不道徳で、教養は愚者にも劣り、不潔この上ない。タムリエルの文明を有する諸種族が遥か昔にこの地からオークを一掃してしまっていて然るべきではあるものの、オークはその凶暴性、動物的な機転、そして同族に対する奇妙なまでの忠誠心ゆえ、汚れた池にヒルがいるがごとく、この世にしぶとく存続している。

オークの蛮行については書き記された記録以前から伝えられているが、ジャスティアガが第一紀950年に記した、ダイアグナー党が「邪悪なオークたちを汚らわしくも堅牢なオルシニウムに押しとどめておき、いずれ浄化の炎で焼くために」ダガーフォールとセンチネルの軍に加わったという記述を読むと、読者がオークの野蛮さを知っていることを前提に書いているのがわかる。三十年後、ガイデン・シンジを含む多くの英雄の犠牲の上に攻城戦がようやく終結し、オルシニウムの破壊により生き残ったオークたちがロスガリアン山脈中に散らばると、彼女は「太古からの邪悪なる敵が散り散りになったことで、自由の民たちは大いに喜んだ」と記している。オークたちがイリアック湾周辺の地域に対し、遅くとも第一紀初期以来脅威となり続けていたのは自明である。