仕立師助手メール 37週間目

257日目
バルモラに向かう途中にあるびしょびしょの沼を進まなくて済んで、グラニーは嬉しいわ。この老体では、確実に膝が悲鳴を上げていたでしょう。キャラバンの人が言うには、ドワーフの砦へ向かう前に立ち寄る価値がある場所は、ここが最後らしいわ。

258日目
グラニーは灰の民がこんなに倹約家だとは知らなかったわ。大きな虫の古い死骸を鎧として使う人もいるって知ってた?キチンと呼ばれているわ。本土へ戻る前にグラニーも集められないか試してみましょう。あなたも今後の配達で送ってほしければ、グラニーに教えてね。

259日目
グラニーはアーキングハンドとかいう名前のドワーフの古い砦に首を突っ込むことにしたから、しばらく連絡が取れなくなるかもしれないけど、心配しないで。グラニーがすぐ戻って話を聞かせてあげるからね。

260日目
お目の高いお客様、店主は在庫補充のために未知の危険と恐ろしい死が待ち受けている深く危ない穴を探索中ですが、この者が引き続き「グラニー・グラヴィウスの穏やか雑貨店」でお客様のご要望にお応えいたします。ホウカーがお届けしました。

261日目
お目の高いお客様、この者が保証いたします。万が一店主が尖った岩に粉砕される、古代の歯車にすり潰される、悪魔のような人物や物体からゆっくりと入念に切断されるような目に遭ったとしても、規定により契約期間中は引き続き全ての配達を行います。ご安心ください。ホウカーがお届けしました。

262日目
ひさしぶりね!グラニーはバルモラに戻って老体をいたわってるわ。残念だけど、あのアーキングハンドとかいう所で特筆すべきことはほとんど何もなかったわ。ただ、動かない古いドワーフの扉があったから、グラニーは数日間埃だらけの部屋を調べないといけなかった。古い歯車を持ち上げようとして、もう少しで腰を痛めるところだったわ。

263日目
グラニーは、丁寧に磨きさえすればそれなりの値段になりそうな古い皿やカップを見つけたわ。グラニーはこういう品にどれほどの値段がつくか確かめないといけないけど、直感だとあのドワーフの品にはそこまで手間をかける価値がなさそう。もっと家の近くで、良質で穏やかな雑貨がたくさん見つかるからね。地面の下でもないし!