図書館を作った話

情報集積サイトを作るうえで気をつけること

狼トカゲ

(※サイトに関わる話オンリー、Twitterでの私的な事は一切関係ない)
(※あくまで自分で自分の軌跡を振り返っただけなので、この文章を引き合いに出して誰かと比べるのはおやめください)

まず前提を数点ほど書きます。
この文章をElder Scrolls Onlineをやってる人以外が読むのかという疑問はあるけれど、もし知らない人が読んだ場合のことを考えての前提です。

【1】何を作ったか

Elder Scrolls Onlineという、TESシリーズのネットゲーム内に散在している、世界観の分かる情報(特に文字情報と容量の軽いアイコン程度)を集積していくサイトを作りました。
以下の文章は、そのサイトを作っていく過程で思った事、気をつけた事、今思っていること、これからこうなって行きたいということを自分の気持ちの整理のために書いています。

【2】なぜ作ったか

日本語版サイトで、本の内容の日本語情報を完璧に載せてる所がなかった(公式は掲載なし、ファンサイトで一部載せてる、という所は幾つかあった)
※:なお、ゲーム中にある文章(本、メール、盗品説明など)は全て英語版WIKIで公開されており、一部のレア本(Popが稀で集めにくい本)はベセスダ(開発元)の公式サイトで掲載されてたりする。

LoreBooksというアドオン(開発・運営公認)があり、このアドオンのとあるチェックボックスにチェックを入れると全ての本がジャーナルに追加されるが、対象は英語、ドイツ語、フランス語であり、日本語はハブられていたので、個人個人が頑張って集める以外に道がなかった。

【3】どうやって作ったか

【個人でやると決めてから】
文字を打ち込む時間、誤記をチェックする時間、それらを維持する情熱の捻出はまぁ自分なら出来るだろう、と無根拠な自信を元に考えて
※:TESシリーズは技術があればTxtデータを直接見ることはできるけど、Online版ではそれは規約違反である。それゆえSSを取って手打ちで写す、OCR(文字認識)で読み取って誤認識チェックをする、どちらかをしなければいけない。
どうせならいい物にしたかったので友達でESOプレイヤーでもあるWebデザイナーさん(匿名希望)に飯を奢ったりしつつ意見を聞いた。
無料WIKIサービス(Blogger)を使って相談する用の骨組みとコンテンツ内容(7カテゴリ、100冊ぐらい)を突貫で作って「こういうコンテンツをこんな感じに見せたい」と相談して『それならこういうのがいいよ』と意見を貰い、WordPressでやっていく事、それに最適化されたデザインなどを詰め合った。
WordPressで見た目を綺麗にするとなるとドメインとレンタル鯖がいるので毎月お金が出ていく、ただまぁこれは世界観に関連するグッズなどをアフィで置けばいいだろう。そんな儲かるほど人が来るとは思えないけど、気に入った人が利用して赤字が少し減ればいい、という目的で「図書館にある変な売店」に見えるようにネタグッズを置いた。
※:英WIKI、相場サイトなどの情報系ファンサイトは、ドメイン代・鯖代などを賄うためのアフィや広告を掲載している。なのでおそらくそれぐらいなら許されるのでは?と思ってる。
何回か組んで色々作ってたこともあり「まぁお前が人に相談してまでやるって言った事なら最後までやるだろう」とありがたいお言葉を頂けたのでCSSやJavaScriptの分からない所を助けてもらいつつサイト作成を行う。
でも管理や更新はしないし、問題が起きた時に全部ひっかぶるのはお前だぞ、ということで自分一人が表に出る、と決定

【4】WIKIじゃだめだったのか

【WIKIじゃ駄目だと思う】
まず自分自身がWIKIを作ろうという運動の発端になる事が多い2chのネトゲ系の板をあまり見ない(鯖が落ちた時に見にいく程度)人間だったのと
ゲーム系WIKIが数年前の@ウィキ騒動と、現在も蔓延するアフィ目的WIKIで大打撃を受けてまだ立ち直れてないと思っており、そのせいで編集できる人たちの多くは嫌気が差してしまってるのも知っていたため、協力者を募って調整するぐらいなら自分でやった方が早いと思った。
さらに、作るに当たって下調べで原文と日本語訳文を色々突き合わせた結果、順不同や誤記が多く、そこに拘ってくれるほど熱意があり無償で長期間協力してくれる人はいないと思った。
仮に居たとしても、担当者ごとに編集の癖は出ると思ったのでソコが不揃いだと個人的には許せなかった(図書館内の本棚は統一された規格であるべき過激派)

そして、これが一番大きいけど、どうせなら自分が理想とする外見で、電波が弱い所でもきちんと携帯で読める図書館サイトが欲しかった。

【5】どういうこだわりがあるか

【怪しいサイトだと思わせない】
責任の所在を明確に、問題があった際の窓口(お問い合わせ用のGoogleの送信フォームとTwitter垢)の設置、サイトマップ・誤記誤植について・サイトの目的などを提示。
巷に怪しいWIKIが多々あるからこそ、方針を示すような基本になる長ったらしい文章をきちんと真面目にお堅い調子で書いて
利用者に不信感を与えないように、営利目的のアフィブログとは思えないけど、これだけの金にもならない文章を書く程度にはやる気がある個人なのだと思ってもらえるように。少なくとも何かあった場合は自分が全て対処するという印象を持たせたかった。
ここだけの話、その文章を考えるのが一番時間が掛かった。(一週間ぐらい)

【挿絵いる?】
実は個人的にはいらないかなーと思ってるけど、偉そうなこと言っても結局情報転載サイトであることに変わりはないので何か付加価値を付けたかった。価値になってるかは分からないけど。
訴訟だけはやめてくれよな!というDMMへの想いと祈りを込めて毎日毎日描いてます。

【ESOの紹介ページについて】
公式サイトがワンタム以降のアップデートを汲んだ紹介を作ってくれない悲しさから作りました。これに関しては本当に悲しさと怒りしかない。
やってない人向けなので情報過多にならないように気をつけてはいます。

【6】何に気をつけているか

【情報は公平に扱う、えこひいきをしない】
自分は親アルゴニアンでダークエルフに対してまぁ言わなくても分かると思うけど超絶アレな気持ちを抱いてるんだけど、
読んでてムカつく本とか自分のオススメ本とかあるんですけど、そこらへんの個人の嗜好や主観は「図書館」には不要だなと思ってるので、全ての本に対して平等に扱おうとは思った。
でも魔術師ギルドのクエストラインで関わる例の本たちは、読んだNPCがエライ事になった本なので何か仕掛けたいとは思った。
これはESOプレイヤー向けというより迷い込んだTESファン向けに、例のアイツがいるんだという片鱗を見せたかった。(メインストーリーのネタバレ本も何か良いワンクッション置きたいとは思ってるんだけどまだ思いついてない)

一方で、今までのシリーズのファンで既出本なんて要らんよ、という人もいるだろうしという事で新規本にマークを付けることにする。
(新規と既出の境界線が難しい時はあるけど、単なる翻訳違いなら既出、時代を経ての追加・削除・編纂が見られれば新規としてる)
あと、存在するなら英題も併記して、このサイトの内容や日本語版の翻訳が信用できない、という人が自分で英語版の内容を調べやすいようにした。自分で英語が読めるようになると楽しいよ、というキッカケになればという思いもあったりはしますが。
(この点についてはTES 3ファンサイトの「長靴が履きたいネコ」さんの考えに全面的に同意しています。)

まとめると

読んだ人が思う感想は自由であるべきだし、そこに余計な先入観は与えたくない。
でも読む前に「この本は新刊だよ、これはヤバイ本だよ、英語版はこれでググってね」という案内は付けたかった。

【できるだけ明るく振舞いたい】
人間なんだから体の不調とか、低気圧とか、よく分からない要因で謎の自信喪失をすることもあるけど
少なくともTwitterで喚いても同情が買えるわけないし「そんなにつらいならやめたら?そのサイト」と言われるのが関の山だと思ってるので、そう言うときはシロディールで敵をぶっ殺したりお気に入りの街でボケーっとしてリセットするように努力はしてる。
仮定の話だけど、技術とか知識のレベルについて同じぐらいの人が二人いたとして、陰鬱で暗いことばっかり言う人よりも、明るくて「この件は全部俺に任せとけ!」って言う人のほうがついて行きたいとは思う。
だから自分自身の趣味の技術レベルの話とか、個人的なコトもなるべく暗いことは言わないように気をつけてる(それでも特に絵に関しては漏れてる自覚はあって翌日青ざめたりしてる)

【一度やると決めたら最後までやる】
これは色んなことに言えるけど、自分でやりたいと決めたことを周りに「無理だよ」とか「できっこない」と言われても、最後までやり切れば「やり切った」という事に対して自分への信頼が築かれるし、途中で放棄すれば信頼はマイナスになる。
自分だけで済めばいいんだけど、自分が挫折して後から同じことをやろうとする人が出た場合、「どうせあいつも○○みたいに失敗するぜ」とあらぬ陰口を叩かれたりする原因になったりするので、そこは覚悟の上で始めた。
奇異の眼で見られることもあるし、内心では失敗を待ち望んでる人もいるだろうし、だから言い出しっぺって辛いな、と思う時は稀にあるんだけど結局このサイトを最も必要としてるのは自分なので、そう言うときはその気持ちと応援の言葉を思い出して黙々とやる。
※:そうは言っても、周りの人間関係がヤバすぎて逃げ出したとか(自分に非がないのにそういう雰囲気の所は素直に逃げたほうがいいと思ってる、これを責めるのはヤベー奴しかいない)、やったはいいけど思うように上手くいかなかった、って事は何回もあったけど、失敗したからって人を笑う人間とは元からウマが合わないし、やり切ったことで「出来はともかくとして、できるとは思わなかった」って言いながら見直してくれた人もいるので、とにかくやり切るべきだと思う。終わった後の好評や悪評は次に作るモノの反省材料にすればいい。

【7】〆

【しめくくり】
自分の記憶とか感情の整理のために書いた文章は大体これが全部です。
このサイトがあることで、仮に日本語版のサービスが終わったとしても日本語翻訳版の情報が残るし、RPをする人、TESファンで歴史や世界観をより深く知りたい人、もしいるならTRPGやファンタジー創作のネタとして使いたい人の助けになればと思ってます。
欲を言うなら、開発初期の対人バリバリな空気で敬遠してた人達に、ESOも色々クエストや世界があるんだなって知ってもらって、より多くの人に遊んでもらうきっかけの一つになりたいとは思ってます。

「サイトを運営する人って、何考えながらやってるんだろう、何のためにそんな時間を浪費してるんだろう」って言うのはなかなか見えづらいなということを感じたので、少なくとも自分はこう考えてる、ということをここに残しておきます。

2018年3月27日
狼トカゲ