ロスガーの遺物

Wrothgar Relic

アグラ・クルン

アグラ・クルン
Agra Crun

マラキャス信者たちの最初の守護者として知られる伝説の盾夫人、トロール殺しのバグラーの「血の盾」。

盾夫人バグラールは初陣で、小さな体には大きすぎるほどの両手マトックを装備した。だが残念ながら、戦闘のさなかバグラールは剣と盾を使うことになった。より小さい武器を押しつけられ、顔を赤らめて戸惑い、それを見た他の戦士達に嘲笑された。

軽めの武器を手にしたバグラールは戦場で猛威を振るうようになった。その剣は敵が一太刀返す前に数回突き刺し、盾はどんなものでも防ぐようになった。こうしてトロール殺しの異名を勝ち取った。

バグラールは自らの腕前をマラキャスに感謝し、バラゴグの血の粛清の間、身を捧げて信頼に足る守護者となった。盾は「血の盾」を意味する「アグラ・クルン」の名で有名になった。

ウズビダクの兜

ウズビダクの兜
Uzdabikh’s Helm

ファルン峠の戦いにて1001人のレッドガードを屠ったと言われる、オーク族の伝説的英雄の兜。

ロスガーの歴史は戦争の歴史だ。ウズビダクはファルン峠の戦闘のさなか、どこからともなく現れ、誰よりも名高い英雄となった。

ウズビダクの性別については諸説あるが、ウムサ主事は女性説を好んでいる。ウズビダクの戦闘部隊はレッドガード兵の侵略からトンネルを防衛する任務を任されたが、敵が全軍を送り込んでくるのは想定外だった。

戦闘部隊は次々に倒れ、ついに立っているのは彼女だけとなった。彼女は弓、斧、ナイフ、さらには素手でも戦い、トンネルは血まみれになった。その日、1001人のレッドガードが亡くなった。ウズビダクの兜は神の加護を受け、どんな攻撃からも彼女を守ったという。しかし駆けつけたレッドガードの増援部隊は、彼女のひしゃげた兜の周囲に、レッドガードの死体が積み重なっている光景を目にした。

グスラグの仮面

グスラグの仮面
Guthrag’s Mask

かつてはオークがタムリエルの全種族に紛れるために変装に使っていた仮面。現在は風変わりな歴史的遺物となっている。

オークでおそらく最も有名な外交官は、第一紀の9世紀末から10世紀初めに活躍した石語りのグスラグだ。雄弁な演説で、オルシニウムの攻城戦を10年以上引き延ばしたが、ダガーフォールへ向かう途中で亡くなったのは避けられない事態だった。

その交渉術とは別に、彼の魅惑の仮面の物語はそれ以上に興味深い。言い伝えによると、仮面には、オークの容貌を観察者にとってもっと魅力的に変える力があったという。だが、仮面の力にはそれ以上のものがあった。大使と密偵は、グスラグの仮面を数世紀の間、外国でオーシマーの大義を促進するために利用した。

記録に残っている仮面の最後の持ち主は、謎に包まれたファルン要塞の「族長の目」だ。矢が仮面を貫き、大密偵の額を突き刺したとき、仮面の力は消えた。力が消えた後も、仮面は歴史的意義のあるアイテムとして残されている。

クランの地図

クランの地図
Map of Clans

深遠の暁紀終わり頃に存在していたオークの要塞13ヶ所の場所が書かれていた古代地図だが、ほとんどの場所が色あせていて解読は難しい。

オーシマーの人々は、その歴史の大半において、記録を取ることを避け、伝統的な口述に頼った。しかし初期オークの学者サグボ・グロー・ツットは口承の伝統を、かの有名な著書「13クランの歴史」にまとめた。すでに原本は消失し、おそらく破棄されたが(サグボが述べた各クランの起源や領土について、同意しないクランもあった)、初代の要塞の場所が書かれた地図は現存している。

サグボによるクランの地図は、経年と水、エール、血の汚れで古びているが、深遠の暁紀の終わりに13の各クランが拠点を築いたと彼が信じていた場所を示している。現存できたのは、経緯は不明だがブレトンの博物館の手に渡ったからだ。クログ王は地図を購入したが、品物は届かなかった。

コールドウィンドの頭蓋骨

コールドウィンドの頭蓋骨
Coldwind’s Skull

この頭蓋骨は古いが、見事に修復されている。これの持ち主だった熊はさぞかし巨大だっただろう。

トラグ王は存命中、ロスガー最強の雪熊を味方につけた。雪熊は幾多の戦場で王を騎乗させ、その速さと冷酷なまでの勇猛さで「コールドウィンド」の異名を取った。

しかし長い年月が流れ、コールドウィンドは弱っていった。トラグ王は北の彼方に彼女のための巣を見つけてやった。そこで雪熊は眠り、食べ、連れ合いを見つけ、その血統を継ぐたくましい子熊を数多く残し、ついには年齢には勝てず亡くなった。トラグ王は巣の一部を墓に作り変え、忠実なる友人を埋葬して封印した。

ある日、彼女が復活するという噂が流れた。再び目覚める兆しが、彼女の頭蓋骨に現れるという。こんなことができるのはロスガーの英雄だけだ。ただの伝説かもしれないが。

ザンダデュノズの心臓

ザンダデュノズの心臓
Heart of Zandadunoz

この不快な遺物はかつては脈打っていた心臓で、おそらくオブリビオンからタイタンを召喚する力を持つ聖句箱として使われていた。

初代オルシニウム崩壊後の暗黒の時代、邪悪なタイタン、破壊者ザンダデュノズがロスガー南部を恐怖させた。追い詰められたオーク達は、ザンダデュノズに仕え信仰を捧げる教団まで設立した。

ザンダデュノズの信徒は、このタイタンの名の下で異端者としての活動を行った。同時に、他の戦士達のグループがタイタンを抹殺しようと集結した。スルズ・グロー・ファルンは五十人団を率い、ロスガー南部を守るべく身を捧げた。

果てしない戦闘が数週間続いた後、スルズの部隊は教団に勝ったが、多大な犠牲を払った。スルズは生き残ったわずか12名とともに、「名誉の休息地」に隠れたザンダデュノズを攻撃した。炎に身を焦がされながらも、タイタンの胸から激しく脈打つ黒い心臓をもぎ取り、オークの英雄となった。この心臓は聖句箱に姿を変えたが、オブリビオンからタイタンを呼び起こし、再びオーシマーを脅かす可能性があると言われている。

スコゾッドの腕当て

スコゾッドの腕当て
Thukhozod’s Bracer

言い伝えによると、これは最初のスコゾッドが自分の戦士としての腕前を誇示するために作り、着用していた腕当てだ。

オーシマーの伝説の中でも、偉大なスコゾッドの伝説ほど尊ばれ、恐れられている伝説は数少ない。この偉大かつ強力な死霊術師は、不老不死なのか、何世代にも渡って存命した。もちろんどの伝説も、偉大なスコゾッドについて1人のオークが見たり聞いたりしたものだ。彼の隠れ家を探したと言う者は他に5人いるが、この謎の人物の痕跡は見当たらなかったという。

伝説の死霊術師の真実が何であれ、彼のさまざまな物語で、左腕に装着している貴重な腕当てについて語られている。魔力はないが、美しく人目を引くという。オーシマーの栄光の館にとっては、貴重な追加展示品となるだろう。

ツェンガナズの目

ツェンガナズの目
Eye of Zthenganaz

言い伝えによると、この目はオーシマーを偵察するのに使われていたが、強力な呪術師によって呪いをかけられてしまったという。

ツェンガナズの目は、ギアのような車輪の上に備え付けられた大きな宝石で、言い伝えによると、第一紀の初めにオークの要塞を調べに来たドワーフによって作られた。オーシマーとドゥエマーの衝突や敵対行為については、記録でも口承でもほとんど残っていないが、この目の伝説には、どんなことが起こりえたか、いくらかヒントが含まれている。

ある物語によれば、オークの呪術師である呪い作りのシュラグが、奇襲時にこの目をつかみ、呪いをかけた。それからというもの、これを卑しい目的で遠くのオークの要塞を覗くために使うと、頭をおかしくさせる異様な光景が見えるという。

ルキンダレフトの遺跡周辺でシュラグが死ぬと、この目は歴史から消えた。

トラグの腕輪

トラグの腕輪
Armlet of Torug

最初のオルシニウムを築き上げたトラグ・グロ・イグロンが愛用していた、宝石がちりばめられた腕甲。

トラグ族長は、略奪者がその遺体を見つけることを許さない。

トラグ族長は、より弱きオークが自身より高い位置に埋葬されることを許さない。

* * *

トラグ族長は篭手を抱え、瀕死の体に鞭打った。

山頂に登ると、自ら築いた石塚に入った。

* * *

そしてソロウのキスを魔法の腕輪の上に置いた。

こよなく愛した宝物をふさわしいオークが手にするまで、永遠に待ち続ける。

トリニマクの家庭用偶像

トリニマクの家庭用偶像
Trinimac House Idol

かつてはトリニマクの崇拝者の住まいを守っていた古代の像。

この第一紀後期の古代トリニマクの家庭用偶像は、初代オルシニウムの時代にもトリニマクを熱心に信仰していたオークが、家庭内の私的な信仰としても実際に存在したことを示している。

こうした小さな像は純金製で、トリニマクに捧げる野獣を様式化した形をしている。家内安全と安らぎをもたらすもの、そして個人信仰の中心的存在として家の中に安置された。この時代のものとしてトリニマクの印を持つ金色の熊、豚、ヤギ、さらにはホーカーまでもが見つかっている。

古代トリニマクの崇拝施設であるパラゴンの記憶の周囲は、長年に渡ってこれらの小像の産地となっていた。現存する偶像を回収できる可能性が最も高い場所だ。

ドワーフライト

ドワーフライト
Dwarf Light

ドゥエマーによって作られた、機械のような見た目のランターン。もう動かないが、その精巧な作りには目を見張るものがある。

ドワーフの遺跡は、ロスガーのどこよりも意外な場所にある。オーシマーは鍛冶屋と職人の種族として昔から、ドゥエマーの発明品に魅了されてきた。

オーシマーの歴史と複雑に絡み合ってきたそうした遺物の1つが、不思議なドワーフライトだ。民話によると、ウルボク・ルーインウォーカーが、秘密のドゥエマーの遺跡で炎の必要ないランターンを見つけた。だが、そのランターンを所持した者には不幸が続いたらしく、ランターンを持って夕暮れの散歩をしていたウルボクは穴に落ち、首を折った。

ボックとシャビフク兄弟の逸話もある。兄弟は悪名高いこのドワーフライトを使って、ニジャレフト・フォールズ周辺の探索を試みたが、それ以来、兄弟とランターンは行方知れずとなった。

ヌザヴァの金床

ヌザヴァの金床
Nuzava’s Anvil

モークル・クランホールドの高名な鍛冶夫人の旅行用金床で、他の鍛冶屋は誰も使うことができないと言われていた。

金属細工師の初期クランの中で、最も尊敬された金属細工師の一人がモークル・クランホールドのヌザヴァだ。篤く尊敬されたこの鍛冶夫人は、モークルの武器や鎧の特徴的なスタイルを決定づけた。

腕前を買われて引っ張りだこだった彼女は、要塞間の移動のお供として持ち運べる、旅用の特製金床を持っていた。その金床に刻まれた精緻な彫り物は、秘密のルーンではないかと疑う者も少なくなかった。彼女はそうした噂を一笑に付し、自分の技は魔力で高めるまでもないと言ったが、噂は消えなかった。

真偽はともかく、伝説ではヌザヴァの金床を使おうとした鍛冶屋の誰もが仕事中、事故に見舞われたという。槌が壊れ、金属が粉々になり、誤って指を強打することさえあった。ヌザヴァは異国への長旅から戻る途中、金床もろとも姿を消した。氷の岸から彼女はすぐに帰ると伝言をよこしてきたが、彼女が現れることはなかった。

バロス・ブラッドタスクの装身具

バロス・ブラッドタスクの装身具
Torc of Baloth Bloodtusk

槌のシンボルが施された重い金のネックレスで、かつては伝説的なオーク指導者の物だった。

オルシニウムのワイルドボアーと呼ばれたバロス・ブラッドタスクは、ロスガーの敵と戦った。特に、ブレトンとレッドガードの侵略軍と。

彼の伝説の装身具、槌をつけた重い鎖は突き刺してくる剣をそらし、レッドガードの攻撃から自らを救った。しかし鎖は切れ、装身具は現在「名誉の休息地」と呼ばれる場所の近くで歴史の中に埋もれている。

フロストブレイクの聖杯

フロストブレイクの聖杯
Frostbreak Chalice

砦の紋章が描かれたゴブレットで、このゴブレットから飲むとどんな液体にでも回復の力が宿ると、一部のオークに信じられている。

フロストブレイク要塞は、元々ロスガーの奥深くにあるブレトンの要塞で、兵士達が放棄して以来荒れ果てていた。オークのクランがたびたび移り住んできたが、じきにこの遺跡にはブレトンの亡霊が取り憑いていると言って出て行った。

マラグ・クランを率いるガスツォグ族長は退散を拒否し、自分用に指揮官の兵舎を設けた。彼は要塞の印が紋章として描かれたゴブレット、フロストブレイクの聖杯を愛用した。というのも、この杯で飲んだものはすべて復活の力を持つと信じていたからだ。

他の族長達もこの伝統を続け、この古代の杯にまつわる偉大な伝説は高まっていった。噂では、リーチの戦士長ウルフォン・アイスハートがこの地を引き継いだとき、気に入りのワインをこの杯で飲み、味がまずくなると言った。すると要塞から外に吹っ飛ばされ、近くの雪の中に沈んだという。

マッド・ウルカズブルの氷の彫像

マッド・ウルカズブルの氷の彫像
Mad Urkazbur’s Ice-Effigy

氷だけで作られたオーガの長老の小さなレプリカで、溶けることがない。

歴史が過去に追いやられることはない。重要な出来事が起こるに伴い毎日作られる。例えば、オーガの呪術師マッド・ウルカズブルの脅威について見てみよう。このオーガの長老は残忍な獣の中で強いリーダーとして頭角を現し、ロスガー北部の荒野に小さな軍を編成した。

このいかれたオーガは屈強な仲間達を統率するだけでなく、雪と氷を操る魔法の持ち主であるという話が伝わっている。そんな彼の目覚ましい能力の1つに、氷で自分の付呪複製を作りあげる力がある。こうした彫像は最初子供の人形並みに小さいが、成長し、味方として戦ってくれるほど大きくなる。

現在の危機的状況を脱すれば、博物館は行事を祝うために喜んで氷の彫像を展示するだろう。きちんと付呪する前に回収すると、彫像は小さく凍ったままになる。ここ最近の危機的状況に対して絶好の遺物だ。

リークル族長王の笏

リークル族長王の笏
Scepter of the Riekr King-Chief

かつてはオークの族長の力の象徴だった笏で、現在はリークル族長王の手中にある。

「族長王」を自認する屈強なリークルが近頃、オルシニウム北東部を震え上がらせている。彼が使う古代の笏は、かつてロスガー北部で繁栄したオーガク・オーククランの初代族長、クロスが作ったと博物館は考えている。オークのクランにとって力と権威のシンボルであり、「族長王」も同様の使い方をしたらしい。

この歴史的な遺物が下等なリークルの手に渡っている間、オーシマーは安らげない。下等なリークルがどんなに屈強でもあろうとも。

黒い羽ペン

黒い羽ペン
Black Quill

ハグレイヴンの羽で作られた魔法の羽ペンで、言い伝えによるとこのペンで書かれたことは永遠に忘れ去られないという。

口承の伝統と物語に大きく依存してきた文化のため、オークの大半はものが書けない。伝説の語り部のラゾサは、その例外として有名だ。

吟遊詩人のラゾサは、その時代最高の語り部であることに満足しなかった。自分の物語が後世に残ることを確実にしたかった。そのためハイエルフの魔術師に、ハグレイヴンからむしった黒い羽に付呪するよう頼み、黒い羽ペンを作らせた。

この黒い羽ペンで書くと、どんな物語でも忘れられることはなかった。少なくとも伝説ではそう伝わっている。ラゾサは、この付呪した羽ペンを見習いに譲った。こうして受け継がれていった最後の持ち主は、コールドパーチ洞窟近くで失踪した。洞窟は、黒い羽をむしられたハグレイヴンの住みかだったのだ。

最初の憲章

最初の憲章
The First Charter

オルシニウムの元の集落のための最初の法律の概要が書かれた名高い書物。

トラグ王は、単なる新たなオークの集落にとどまらないものとして、最初のオルシニウムを建設した。文明と繁栄を誇る壮大な街を構想したが、オークの文化を反映、発展させた形を望んだ。そのため、街の運営を規定する権利、特権をまとめ上げ、現在「最初の憲章」の名で知られる文書を作成した。

「最初の憲章」には、トラグ王がオークの暮らしにおいて最重要だと考えたことが書き残されている。初代オルシニウムの崩壊後、「最初の憲章」は破壊されたと信じられていた。しかし言い伝えでは、その文書は襲撃者の戦利品として現存しているそうだ。襲撃者は沿岸への帰還途中に殺され、文書は西の山々のどこかで行方知れずになっているという。

獣の角笛

獣の角笛
Horn of Beasts

旧オルシニウムの攻城戦で使われ、ロスガーの獣を召喚して街を守らせることができた。

ロスガーの呪術師である野歩きのズブルガトは、自らの少なからぬ力のすべてを野獣の角笛に込めていた。オルシニウムを「トラグの愚行」と呼び、生涯の大半に渡って避けたが、攻城戦開始後まもなくして街に現れた。

野歩きとゴルカール王は互いをあまり好きではなかったが、王は獣の角笛を快く受け入れた。ズブルガトは「月の周期ごとに1回までしか使ってはならない」と警告し、去って行った。王は角笛で、熊やエチャテレなど多くのロスガーの野生動物を召喚して集め、街の壁を守らせた。

攻城戦の初めの頃、角笛は戦争の行方に大きな影響を与えた。だが残念なことに、王が月の周期に3回使うことに決め、3回目を吹いた時、角笛にひびが入った。角笛は今も旧オルシニウムのどこかに眠っていると言われる。

水銀

水銀
Liquid Silver

粘度の高い銀が入った重い小瓶で、触ると冷たく、生き物のように動いている。

ロスガーの山々は、あらゆる種類の鉱物と鉱石に満ちている。金、銀、鉄が大量に見つかる。だが、この地とタムリエル以外では見つからない稀少金属がある。その1つが入手困難な水銀だ。

水銀は錬金術師が称え、鍛冶屋が欲するが、つるつる滑るため、両者にとって実用的な価値はない。今のところは。

水銀は重く粘着性のある金属で、治癒や寿命を延ばす効用があると考えられている。また、ウェアウルフに悪影響を与える効果があるとも信じられている。そのため水銀を注入したボルトは、どの戦士ギルドの武器庫でも貴重で大事な部品となっている。ロスガーのアージェント鉱山は、かつて稀少金属の豊かな産地だったが、もう長年使われていない。

百人隊長の印章

百人隊長の印章
Centurion’s Signet

帝国軍で最初に百人隊長の称号を得たオーシマーが、皇帝によって授けられた印章だ。

「オーシマーが世界中の目の敵にされた時代がある。我々は戦い、死ぬだろうが、名誉を捨てたりはしない。世界に対し、彼らが言うよりも優秀なことを示すだろう。そしてもしも滅びるならば、敵の喉をつかんだまま滅びるだろう。」

この言葉の主は、帝国の百人隊長に叙せられ、皇帝に仕える栄光を勝ち取った初のオーシマーだ。

そのオークの百人隊長の名前は歳月に埋もれてしまったが、彼の印章はそう遠くない10年前、パラゴンの記憶周辺で見つかった。

碧水晶の槌

碧水晶の槌
Hammer of Glass

この槌は碧水晶から作られたようだが、ダイヤモンドのように硬い。

初代オルシニウムは、当初街というより武装キャンプだった。やがてキャンプは村となり、村は街へと発展した。わずか数年で、人と建物の集合体として無秩序に広がり、隙だらけで攻撃の絶好の的になった。

鍛冶夫人のモーツガは、トラグ王の多くの妻の中で最初の妻であり、最も偉大な妻だった。街の周囲に石壁を建てて街の境とするために、熟練した石工を探した。石工は熟練の職人であると同時に、記録的な早さで任務を遂行できる戦士や交渉人としての技量も備えていなくてはならなかった。彼女はクスバーグを選出し、任務を任せた。

クスバーグは任務を言われたとおりに成し遂げ、旧オルシニウムの周囲に、今も残る堅牢な壁を建てた。報酬として、クリスタルの塊から彫り出した、碧水晶の槌を賜った。その印象的な彫刻は旧オルシニウムの遺跡の中にまだ残っていると信じられている。

太古オーク スタイル

クラフトモチーフ88
Ancestral Orc Style

グレナンブラの歴史家、アーメレ・メナント 著

オークは誇り高き民で、エルフの神々の中でも最強の者がデイドラ公ボエシアによって害された後、その神から生まれたとされている種族だ。その歴史の大半において恐れられ排斥されてきたオークと、タムリエル上にある彼らの痕跡を無視することは、我々を危険にさらすものだ!オルシニウムの発展段階を観察することなくして、彼らの歴史を語ることはできない。オルシニウムで繰り返された歴史の始まりは、第一紀にトラグ・グロ・イグロン首領の下でオルシニウムがオークの避難場所となった時だった。文明が花開き、この新たな国家の優れた鍛冶屋が、彼らの戦士をその強さにふさわしい鎧で武装させた。

ブーツ

太古のオークはブーツを重なり合う厚い金属の板で作っていた。オークの鍛冶屋はブーツの爪先で刃のように切らせ、命を奪えるほど鋭利にした。ブーツの内側に張られた厚い毛皮は、金属が肉体に食い込むのを防いだ。

ベルト

頑丈な革と強化した金属で作られたオークのベルトは、支えと腹部の保護の役目を共に果たした。腰帯はあばらの範囲まで広がり、固い素材で着用者を包み込んだ。巧みかつ激しく金属に彫り込まれた、怒りに満ちたオークの形相がバックルに彫られていた。

初期におけるオーク戦士の独特の美学は、この兜にもっともよく表されている。オークは細部にまで驚くべき注意を払った彫刻で、金属に無慈悲な顔を描いた。先端を尖らせた青銅の牙は、敵に自分が誰を相手にしているのか思い出させる以外に、実用的な機能はない。暗く、憤った顔の軍隊は確実に大きな恐怖を呼び起こした。

脚当て

初期のオークの戦士は、鍛冶屋と金属細工師としての技術を脚の防具にも使い続けた。精密に繋げられたチェインメイルは、最も鋭い刃からも肉体を守った。このような重さのグリーヴは、他の種族であれば馬鹿馬鹿しいほど動きを鈍らせてしまうだろう。だがオークの兵士に、命を奪うため迅速に動く必要はない。

初期のオークは矢筒さえも金属で包んでいた。持ち歩くには重かったが、その代わりにほぼ貫通されることはなかった。矢筒の底にある金属はトラグの顔で飾られ、その図案は弓のリムまで広がっていた。尖らせた金属の装飾が弓の端から突き出す様は、まるで牙のようだった。

胸当て

オークのブレストプレートには輝く青銅が多用されていた。着用者の胸の上には薄い金属のプレートがあり、体にしっかりと固定されて先細りの形になっていた。前面では恐ろしく描かれたトラグ・グロ・イグロンが睨みつけ、大胆にも着用者と争おうとする者の心に、恐怖を植え付けた。

太古のオークは、その時代の平均的な剣と比べてはるかに大きな剣を振るっていたと見られる。彼らがより長く、より厚みのある武器を振るう力があったためか、あるいは単純にその外観と感触を楽しんでいたためかは熱い論争を呼んでいる。しかし確実に分かっているのは、柄には同じようにトラグ・グロ・イグロンの顔が入っていたことだ。彼はあらゆる困難にもかかわらず、オークが力を手にした象徴だったのだ。

肩防具

オークが恐ろしい相手だということは、我々のほとんどが知っている。彼らはタムリエルのほぼ全ての種族よりも背が高く、体格も良い。例えそうだとしても、この戦士たちには不十分だった。オークの鍛冶屋は肩のポールドロンを輝く金属で念入りに仕上げ、実際よりも大きい印象を与えるため、上向きに角度をつけた。すでに並外れた種族であるが故に、この効果は敵を心底震え上がらせたに違いない。

手袋

古代ネードの芸術作品は、最も初期のオークが残虐な行為を楽しみ、野蛮な法の元に暮らしていたことを示唆している。完全な真実かどうかは定かでないが、メッキ金属の手袋を見れば、残虐行為の効率性に重点を置いていたことが分かる。このような手袋があれば、武器を持たないオークも恐ろしい敵となる。金属で覆われた拳から放たれる一撃は、人の顔を破壊し得るだろう。

もしかしたらオークの金属細工を最も見事に示すのは盾かもしれない。オークが残忍で野蛮だったと言う者は、明らかに彼らが作った素晴らしい彫刻を見ていない。人目を引く両角を備えた強靭なオークの兜は、盾の面の特色となっている。

オークの杖と戦棍がやけに似通っていることに気づくと、研究者は思わず笑ってしまう。破壊力が同様ではないが、最も一般的な杖にはやはり先端に重量のある金属の塊がついていた。多くのデザインがこの塊の底にあるオークの顔の彫刻につぎ込まれた。小さいものではあったが、高く掲げられた彫刻の銀色の凝視を受けるのは、極めて恐ろしいことだったと推測される。

戦棍

戦士の戦棍の幅広の頭部には、同様に無骨なトラグ・グロ・イグロンが刻まれたいた。この重さがオーク戦士の生まれながらの強さを証明している。破壊的な衝撃を与えるために作られた鋭い金属は、どんな相手の骨も確実に砕いた。

短剣

最も小さな短剣でさえ、柄にはオークの怒りに咆哮する顔がついていた。刃は脅かすような角度で曲線を描き、この短剣を突破のために効果的な武器としていた。この武器は目立たないように作られなかった。太古のオークはそんなものを必要としていなかったのだ。彼らは敵味方に対して区別なく挑む証として、鞘に収めた短剣を誇り高く腰に下げていた。

オークは採掘の機会に恵まれた土地にいたため、強固で実用に耐える金属を利用できた。彼らの鍛冶屋は曲線というより先端と言えるまでに削り込まれた刃を持つ重斧で、オークの鍛冶屋の残忍な意図を真に示す品を形作った。

古代オーク スタイル

クラフトモチーフ21
Ancient Orc Style

オーシマー栄光の館、館長ウムサ 著

オルシニウムのオーク歴史博物館では、古代の祖先たちと同じ手法で作られた武器や鎧を展示中!「複製」と記された品はお気軽に手に取って、展示ケース内のオリジナルは目だけでどうぞお楽しみあれ。

ブーツ

古代オークの様式で作られた他の装備を見れば分かる通り、ブーツも飾り気がなく頑丈で、思いのほか美しい。愛らしい牙を除いて、引き締まったふくらはぎ以上にオーシマーを象徴するものがあるだろうか?古代オークのブーツ以上にそれを保護し、誇示できるものがあるだろうか?

ベルト

古代オークのベルトは四角や長方形が鎖状に連なる作りで、大きな腹部のバックルには抽象的なクランの印が刻まれている。その他様々な当時のオークの装備と同様、見た目以上の頑丈さを誇る。

単なる布きれに近いシンプルなフードから、牙付きの恐ろしいマスクで顔を覆う重装の角兜まで、古代オークの兜には様々なタイプがある。オーシマーの創造性の素晴らしさが証明されたと言えよう!

脚当て

古代オークの脚当ては、旧オーシマーの見事なブーツから自然に派生したものと考えられている。実際、一方がいつ生まれ、一方がいつ消えていったのか特定するのは難しい。これほどまでに見た目と機能を完璧に兼ね備え、オークらしさを漂わせるものは他にない。

シンプルかつエレガントな古代オークの長弓は、他の何にも劣らない1つの長所がある。それは破壊力である!この弓は鍛冶場で鍛えられた分厚い筋肉を持つ者にふさわしい。凄まじい力で引けば、鋼の矢がオーク以外のどんな鎧でさえも貫いてしまう!

胸当て

革や鋼鉄のプレートなどを使用した古代オークの胸当ては、素材を編み込み、複数の層にすることで動きやすさを損なわずに身を守ってくれる。そしてもちろん、その複雑な模様は見た目にも美しい!

古代オークの剣は片刃の斧の刃に似た細身の形状で、2ヶ所で長い柄につながっており、先端の下がわずかに湾曲している。武器全体に施された幾何学的な織り合わせ模様により、息を飲む美しさが醸し出されている。

肩防具

古代オークのポールドロンは兜の頬当てと同じデザインで、肩を保護する装甲が層になっている。同時に、戦士の盾の形状と装飾も採用している。こんなポールドロンなら、一日中でも眺めていられそうだ。

手袋

想像できる通り、古代オークの戦闘用手袋は明らかに鍛冶師の保護用の篭手から進化したものである。ほぼ肘の近くまで覆う装甲は、分厚いながらも戦士にとって重要な動きやすさを損なわない素材で作られている。つまり、最高の手袋だ!

古代オークの盾は凧型で、何層にも編み込んだ金属で高密度の硬材を補強している。しかも、程良い具合に。なぜなら、重すぎて動きが遅くなる盾は近接戦で役には立たないためである!

魔法の彫刻家が生み出した奇跡と呼ぶにふさわしい古代オークの魔術師の杖は、先端部が金属で、オーシマーの恐ろしいソーサラーを模している。牙と角、まるで破壊の呪文を唱えているかのような半分開いた口。何とも威圧的ではないか!

戦棍

古代オークは鎧の作り方を心得ていた。そして、それを貫く武器の作り方さえも!古代オークの戦棍は片側のスパイクで革や鎖帷子の鎧を貫き、逆側の重いフランジ付きヘッドで鎧の装甲を叩き潰す。そして何より、破壊力と同様に美しさもずば抜けている!

短剣

古代オークは、武器の大きさは重要だと心得ていたらしい!短剣はショートソードほどの大きさがあり、刃は片刃で先端の下でわずかに湾曲している。殺傷能力も見た目も素晴らしい武器である!

古代オークの斧はシンプルな中に美しさを秘めている。曲がった巨大な刃には伝統的な幾何学的模様があしらわれており、実用的で殺傷能力に優れる。両手持ちの斧は、長い柄に2つの刃が付いている。この美しい武器が、姑息なダイアグナのアサシンの首をはねる瞬間が目に浮かばないだろうか?

トリニマク スタイル

クラフトモチーフ22
Trinimac Style

トリニマクの司祭、尊者ウーガス 著

エルフどもはトリニマクの戦士の理想が何たるかを忘れ去ってしまったが、我らオーシマーの中には今も生き続けている!トリニマクの末裔として、我々には顔色ひとつ変えない勇敢さと、大胆不敵さがある。我らはトリニマクの黄金の肌をしのび、黄金色に輝く武器や鎧を使用する。そして磨き抜かれたアクセントの黒檀は、トリニマクがロルカーンの心臓を引き抜いた際の血を表している。

ブーツ

トリニマクの末裔は戦士であり、つま先部分が金属で覆われ、黄金の英雄の輝きを放つサバトンを履く。

ベルト

トリニマクの崇拝者にとって、ベルトはオーシマーを団結させる黄金の英雄への信仰心を象徴するものである。英雄の黄金の兜を連想させるバックルの中心には、トリニマクの明確な視野を表すクォーツの結晶が飾られている。

トリニマクの戦士は勇者を模した黄金色の兜をかぶり、多くの場合、トリニマクの厳めしい表情を連想させる黄金のフルフェイス型バイザーを装着する。

脚当て

脚全体を覆う黄金色のグリーヴには膝当てが付き、途切れなく足元のサバトンと重なり合ってトリニマクの戦士の脚を守る。

我らの弓は、一本の矢で巨大なデイドロス、ゼットサックスの目を射抜いて倒したオーシマーの英雄、エルサレルの弓を模している。伝説によれば、エルサレルは黄金の英雄に敬意を表し、1日20時間を弓の練習に費やしたという。

胸当て

トリニマク教団の胸当ては、美的感性の極地を追い求める教団の姿勢を何よりも表している。複雑かつ華美な象徴が散りばめられ、精巧な作りで戦闘中の戦士を守る機能を最大限に高めている。身にまとうトリニマクの戦士は、何ともまばゆい輝きを放つ!

トリニマクの戦士の剣は、稲妻のような閃光を放ちながら鍛え上げられる。片手武器は短剣と同じように刃が2本に分かれているが、大剣は長く真っ直ぐな1本の刃が剣先の寸前で細くなっている。

肩防具

トリニマクの戦士のポールドロンは、黄金の勇者を乗せ、生きた悪魔クワルヴィッシュに報いを受けさせた大鷲ジルヴァラの翼のごとく、天に向かって伸びている。

手袋

トリニマクの信奉者は、細かい作業が可能なとても柔らかい革の手袋を着用するだけでなく、黄金色の金属の関節式篭手で手の甲を覆う。

トリニマクの戦士の盾にはヴァイアの黄金の灰、彼女が破壊神ロガルの一撃をはね返した盾を彫り出した木の模様が施されている。また、この模様はオーシマーの力、品位、団結を象徴する。

黒檀はトリニマクがロルカーンの心臓を引き抜いた時に、その血がタムリエル全土にこぼれて固まったものだと言われている。それ故、トリニマク教団では魔法の杖に磨かれた黒檀のノブと装飾を施す。

戦棍

トリニマクを信奉する者は、一発のパンチで巨大なマンモスを倒したオーシマーの英雄にちなみ、その丸い戦棍を「ウスノクの拳」と呼ぶ。円筒状のヘッドには鉛玉が収納されており、武器を振ると外側に転がって打撃の威力を高めてくれる。

短剣

短剣は最上級の鋼鉄から鍛えられる。2本の突き出た刃は、殺戮者であり守護者である黄金の英雄トリニマクの二面性を表している。

トリニマク教団の斧は、炎の山の心臓を割った際に損傷した英雄アヴァリアンの斧のようにギザギザな形状をしている。刃にはオークの力と団結を象徴するヴァイアの黄金の灰の模様が施されている。

マラキャス スタイル

クラフトモチーフ23
Malacath Style

鍛冶夫人ガーズボグ・グロー・グログ 著

鍛冶師たちよ!我らが熱い金属を叩くのは、ただ楽しいからではない。鍛冶を営むのは、マラキャスの栄光のためである!ずさんな仕事は許されない。アッシュピットで、オークの父に許しを請うはめになる品は作るべきではない。マラキャス教団のスタイルで装備を作りたい?それならば、正しい方法はただ1つ。不安定さを象徴する傾いた四角のシンボルを用いること。心してかかれ!

ブーツ

たとえ行く手に雪や氷、あるいは岩や灰が立ち塞がろうと、マラキャスは進み続けることを求めている。我々のブーツは最上級の革で作られ、靴底に小さなスパイクを付けて滑りにくくしている。また、どんな場所でも安定して進み続けられることがブーツには求められるので傾いた四角の模様ではなく、山形模様があしらわれる。上向きの模様は安定性、逆向きの模様はグリップを象徴している。

ベルト

我々はただでさえ腰を曲げるのが苦手なため、シンプルで幅が広すぎないベルトを好む。ただし素材には高級なマンモスの革など、できるだけ上質なものを使い、高品質なものへと仕上げる。なぜなら、マラキャスがそう求めているのだから!

我々の兜とフードは胸当てと同様に層状になっており、同じくマラキャスの傾いた四角の模様があしらわれている。頑丈ながら、重すぎることもない。裏切りは必然のため、オークは常に警戒心を怠らない。

脚当て

マラキャスはこう教えている。敵は卑劣な行動の前に口先だけの言葉を放つのと同様、上と見せかけて下を攻撃してくるものだと。それゆえ、グリーヴには特別なこだわりがある。

近距離で、正々堂々と、真っ向から戦うことがマラキャスの教えである。遠くから矢を突き刺すのは美徳に反する。マラキャスにとって弓は狩人の道具であり、戦士の武器ではない。そのため、マラキャス教団の弓は他の武器に比べて軽く、シンプルな作りになっている。

胸当て

戦闘中、層になって防御を固めるようにオークの父が指示すると、オークたちは前後左右にいる味方の戦士たちを援護する。マラキャスに名誉をもたらすチャンスは、皆に等しく与えられる。同じく、マラキャスの戦士は毛皮と硬い装甲が層になった胸当てを着用し、多くの場合は胸と背面上部を覆う大きな頭巾をかぶる。

マラキャスはこう教えている。オークが敵に囲まれた時は、敵を切りつけて突破口を開くのが最善の策だと。我が教団の剣は長く、湾曲し、両側に危険な刃が付いているため、そんな時にちょうど良い。自らが狩られる者となった瞬間、我々を追い込んだと考えていた敵は驚くだろう!

肩防具

戦闘中、層になって防御を固めるようにマラキャスが命じるように、我々の鎧もポールドロン、フォールド、コウター、膝当てで基本となる鎧の守りをさらに固め、それぞれに聖なる模様が施されている。広い肩周りを覆うポールドロンには、突起や浮き出し模様が施されることが多く、防御時に腕を保護する。

手袋

マラキャス教団の篭手は肘まで覆う作りで、はね返しを象徴する山形模様があしらわれている。必要に応じて、小手で攻撃を受け流す術も教え込まれる。また、味方のはずだった者に背後から襲われた時は、身を反転させて強烈な裏拳を浴びせることが、最大の防御であると心得ている。

マラキャス教団の凧型の盾には、聖なる山形模様と傾いた四角の模様があしらわれる。見た目には分からないが、硬材の板を折り曲げた鋼鉄で包む多重構造になっている。軽いながらも、この盾を破るのは不可能に等しい。

マラキャス教団の魔法使いたちは、そのエネルギーを欺まんに満ちた敵へとぶつける。そして、杖の先端には聖なる傾いた四角の模様が象られており、そこから放たれる破壊の呪文は敵に破滅と混乱をもたらす。言葉で惑わす者、マラキャスに栄光あれ!

戦棍

マラキャス!鍛冶場を司る者!鍛冶を生みし父!我々は槌を手に、鋼鉄を打つように敵を叩き潰し、戦いの中で御身を称えん!重き槌よ、傾いた四角の力を叩きつけたまえ!

短剣

マラキャスの短剣は用途が広く、頑丈な作りで、わずかに曲がっている。さらに、逆さにして背後から襲ってきた敵を刺せるように、両側に刃が付いている。裏切り者はどこにいるかわからない。

マラキャスの斧は、当然のごとく巨大な刃を持つ。刃は大きければ大きいほどいい。そして、表面に山形模様と傾いた四角の模様をあしらうのがマラキャス流となる。斧は何かを切り落として倒すためのものであるため、不安定さの象徴をあしらうのは自然なことだろう。質問は受け付けない。