西スカイリムの記録

Western Skyrim Register

あの人形についてAbout That Doll

ヴァルドロルド

人形についてだが…ドラゴンの家から放り出してくれ。崖の上から蹴とばそうが、私の知ったことではない。あの惨めな女は我々に挑戦するため、勇気の枯れ草を腹に詰めて永遠の時を過ごすだろう。君があれをどうしようと私は本当に構わない。とにかく私の目に入る場所から排除してくれ。

我々の物資の供給経路については、もっと注意する必要がある。それに人の目や耳はあらゆるところにあることを忘れるな。誰一人としてドラゴンの家に連れて行くような危険を冒してはならない。我々が真の脅威となるために十分な強さを得るまで、影の中に潜むことが確実に成功する唯一の道だ。

イルムへの手紙Letter to Irm

愛しいイルム

今日、高きイングフレドから新しい仕事を得たの。だからもう少しここにいるわ。調査していない洞窟から鉱石サンプルを探して欲しいと頼まれたの。ついて来られないように注意しなければならなかった。彼は「偶然」ここで私に会うことを望んでいたみたいね。あのスキーヴァー。彼と恋煩いのケルバーンの間で注目を集めすぎてしまった。まるで彼らが、私をいやらしい目で見ていることに気づかなかったように。でも、あなただけを見ているからね?

とにかく、いいサンプルを見つけたわ。届けるためダスクタウンに戻る。いくつか仕事をした後で地上に向かう。運が良ければもう1週間か2週間で、一緒に寝られるわよ!

あなたのイングヤ

追伸 髪を切らないでね!あの柔らかい手触りが大好きなの。

イングフレドの作業命令Ingfred’s Work Order

トカゲ

そろそろ探鉱を学ぶべきだ。

話をした地域に行ってくれ。もし何か有望そうなものを見つけたら、サンプルを採取してダスクタウンの私のところへ持って来て欲しい。それぞれサンプルの採取場所を忘れるな!ボーナスは良い貴金層を見つけた者のものだ。運が良ければ、この場所から出ていく手段を買えるかもしれない。

高きイングフレド

くすねられた毒Pilfered Poison

お前が私の物を盗んだ哀れな輩なら、惨めな人生の終わりへようこそ!毒の効果は素早い。俺はただの漁師かもしれないが、卑劣な盗賊の殺し方ぐらいは知っている!

そして、あなたがここにある私のささやかな罠で窒息した不運な臆病者でないなら、このメモをモーサルの港に持って来てくれ。私の物を盗んだ人間か、他の何かについて情報があれば金を払おう!

アングラー

クラウディナ・イルデーンの仕事The Exploits of Miss Claudina Ildene

フィービ・ペロナード 著

偉大なるクラウディナ・イルデーンの仕事を見学するのは、とても興味深くためになる経験だ。彼女自身が自分の業績について多くの話を書き記しているが、その職業の真の秘訣を明かしてはいないように思える。もちろん、クラウディナは虚飾を好む人ではない。彼女は事実だけを記す。それはそれで興味深いものだ。だが彼女は、自分の手法の本当の驚異をあまり考慮していない。驚くべき偉業をいともたやすくやってのける、彼女の才能がいかに美しいことか!この文書で、私はクラウディナの偉大さを語ってみようと思う。

呪われた馬屋事件
最近、クラウディナと私はウィンドヘルムに呼ばれ、ある家族の馬屋についての悩みを聞いた。彼らは馬のいるところで奇妙なものが見え、騒音が聞こえて馬が落ち着かないと述べた。ある年長の兄弟の1人は幽霊を見たと主張した。幽霊は何かを伝えようとしていたが、意味は分からなかったという。

クラウディナはすぐこの事件に取り掛かった。彼女は馬屋の周囲に結界を設置し、それぞれの仕切りに香りのついた塩をまいた。馬は喜ばなかったが、我慢してもらった。数時間経過したが、何も起こらなかった。家族は眠りに着いたが、クラウディナは起きて見張っていた。彼女は何時間も馬屋を見張った。無言で、ただ観察していた。私もこの体験には興奮していたが、それでも疲労に耐えられなくなった。目を開けているのも辛かった!だがクラウディナは身じろぎもしなかった。彼女は石像のように監視を続けたのだ。

そしてついに!周りから囁き声が聞こえてきた。空中に光の揺らぎが現れ始めた。霊魂がクラウディナの結界にかかったのだ。霊魂はおぞましい咆哮をあげ、私は(恥ずかしながら)子供のように泣き叫んだ。クラウディナは当然ながら取り乱した様子もなく、立って亡霊に挨拶した。彼女は命令するような低い声で「目的を教えなさい」と言った。

霊魂は男の姿に変化したが、その衣服は大昔のものだった。彼は私たちがいて都合が悪いとでもいうように、当惑した様子だった。言葉を話すとは思っていなかったが、彼は口を開くと実によく通る声でこう答えた。「ずっと伝えようとしていたんだ!あの連中が、私の墓の上にこの馬屋を建てたことを!」
クラウディナは霊魂と長く話していた。会話を全て書き写すのはとても無理だったが、気の短い客が冷静な商人と話し合う様子によく似ていた。クラウディナは霊魂の心配事に耳を傾け、適切なタイミングでうなずき返し、いくつか質問をした。

それで終わりだった!霊魂の相手を済ませると、クラウディナは家族と話し合い、馬屋を別の場所に建てるよう言った。彼らは幽霊の問題が平和的に片づいたことに喜び、すぐ作業に取り掛かった。これは言っておく必要があると思うが、家族はクラウディナに、仕事の報酬としてかなりの大金を払うと言ったが彼女は断った。私がそのことについて尋ねると、「あの人たちは金持ちじゃなかったし、私も大したことをしたわけじゃない。簡単な仕事だった。ゴールドは彼らが持っていたほうがいいわ」

クラウディナのメモClaudina’s Notes

以下の場所で、奇妙かつ霊的な活動の可能性に関する報告が民から寄せられている:

– 街の北にある洞窟は祟られていると噂されている。洞窟から奇妙な音が発せられており、数名の住人が彼らの言う「冷たい風」が吹いているのを感じている。

– ある鉱山労働者が水辺での昼食を恐怖により中断された。流れのゴボゴボという音に混ざって、得体のしれない声が叫んでいるのが聞こえたという。その声は「お前は終わりだ」か「私も欲しい」と言っていたようだと説明している。当人は昼食を共にすることを恐れ、その場を離れた。

– 鉱山労働者グルモグは晩に何杯か飲んだ後で帰宅する途中、幽霊のような力で押され、橋から下の水に落とされたと主張している。グルモグの誰もが知る習慣を考慮すると、この件で唯一不思議な点は、このような事件がもっと起きないことだと住民は考えているようだ。いずれにせよ、引き続き調査する。

– 山の尾根に沿って浮かぶ光が目撃されている。付近の光るキノコが発する光だろうか?それとも霊魂か?調査する。

ケルバーンの作業リストKelbarn’s To-Do List

今日の目標

採掘サンプルを見つけて、ダスクタウンにいる高きイングフレドに持って行く。

イングヤへの詩を完成させる

ブラックリーチの奥深く
お前は私の心を盗んだ
そして私は…

    奥へと叫ぶ?
    あなたの桃をもぐ?
    深く願う?

これを見つけた親切な方へTo the Kind Stranger Who Finds This

この者はどうかお願いしたい。

この近くで採掘サンプルが入った袋を見つけて…それをダスクタウンにいる高きイングフレドに届けて欲しい。

彼は質問するだろう。過去の影があまりにも近づいていると伝えて欲しい。彼がアダンズダに会うことはもうない。
この者はもう行かなくてはならない。

彼に皿を洗うよう伝えて。彼にはわかるはずよ。

シャウラスの歌Chaurus Chant

カチ、カチ、カチャリ
シャウラスが襲いかかる

カチ、カチ、カチャリ
速やかに殺してほしい

カチ、カチ、カチャリ
暗闇から飛び出してくる

カチ、カチ、カチャリ
もっと大きな棒があれば

カチ、カチ、カチャリ
これで虫の餌になる

すべての古遺物収集家に告ぐ!Calling All Antiquarians!

あなたは古遺物に情熱を注いでいますか?古代の遺物に心が躍りますか?寝るのも忘れるほど文化や歴史に惹かれていますか?手を汚す作業は好きですか?

古遺物収集家協会は胸躍る新たな機会のために、有能な学者、考古学者、探検家を求めています。

世界を見よう!忘れられた遺物を取り戻そう!古代の謎を解こう!土から何かを掘り出そう!

該当する方は、ソリチュードにあるグウィリム大学北支部にいるヴェリタ・ヌミダまでご連絡ください。歴史に名を刻みましょう!

レジナス・ブーカ

(補遺:高い教養と秘術に対する生来の才能を持つ方のみ応募してください。私の時間を無駄にしないように。 -V.N.)

ドービンへの手紙Letter to Dorbin

ドービン

この緊急任務を引き受けてくれてありがとう。成功したら大学はこの恩を忘れることはないだろう。

渡した手付金が十分であることを祈っている。ソリチュードの吟遊詩人の大学にいる私のところに顔を出して変装を受け取ってくれ。それから、できる限り目立たないようにお願いする。

レイボーン

ドラウグルと竜教団Draugr and the Dragon Cult

竜教団の歴史家、スコルンヴィニル・キルンド 著

竜教団の古代の信者と、その司祭の関係について詳述した小さな書物がある。多くの人がこのつながりの深さについて理解しようと試みてきたが、結局は真の犠牲を痛ましいほど過小評価するに至るのみだった。

長く忘れられた竜教団の墓の広間をさまようドラウグルは、単なる足元のおぼつかぬ心ない獣を大きく超える存在である。彼らは我々の最強の守護者だ。全てを竜教団にささげた者は、ドラゴンプリーストへの奉仕に永遠を費やす者なのだ。彼らの崇拝が尽きることはなく、今もなお続いている。我らの祖先の敗北から長く。このことは励みになるはずだ。これはスカイリム全体が、竜教団を単なる遠い昔の記憶だと考えている証だ。我々の存在が実際に嗅ぎつけられることはない。

ドラゴンは我々の司祭に永遠の命を約束した。ドラウグルは礼拝する忠実な従者であり、司祭の死後も彼らを支える。毎夜彼らは目を覚まし、畏敬される司祭に力を移す儀式を行い、もう一度眠りにつく。永遠なる守護者。時間にも環境にも止められない、最も純粋な礼拝。

我々はドラウグルを愛しむべきだ。我々の最も名誉ある兄弟なのだ。

ネルフセアの警告Nelfthea’s Warning

隊長!沿岸に向かってくる船がある。見たことのない大きさだ。ランプは消えているが、欠けたところはない。襲撃だ!出られる者を連れて阻止に向かうが、他の者の援護も必要になる。できるだけ早く。

ネルフセア

ヘイルナの日記Heiruna’s Journal

旅の間に偶然出会えるだろうと考えていたさまざまな集団の中で、想定さえしていなかったのが竜教団よ。これは全くもって馬鹿げている。そこまで妄想するのは不可能だったと考える者もあるでしょう。しかし、結果は極めて明白ね。

私は彼らを隠れ家らしきものまで追跡した。彼らはそれを「ドラゴンの家」と呼んでいるが、見た目としてそう大したものではない。彼らはかつて強大だった勢力の屍のような場所に暮らしているが、彼ら自身も屍でしか有り得ない。仮に私がドラゴンの召喚を検討するほどイカれていたら、間違いなくもう少し陰鬱でない場所で実行するでしょう。実際のところ、そのような召喚に必要とされる機知や力を持ち合わせているかどうかはとても疑わしいと考えている。しかし、それでも彼らの理想は危険よ。

少なくとも、私があの馬鹿どもを排除することを戒める者はいないでしょう。過去に自分で法を執行することで様々な悪影響を被ってきたけど、これは別問題よ。芽生えたばかりの竜教団を虐殺する?ほとんど英雄になってしまうじゃない。

モル・カズグールの歴史A History of Mor Khazgur

歴史家、カレナ・エスムリー 著

モル・カズグールのオークは、オークととしても特に気難しい人々である。この情報を編纂するのは簡単ではなかった。我慢強い鉱山労働者が何人か、私の質問攻めを少々の苛立ちと脅迫だけで済ませてくれなかったら、この記述が可能になることはなかっただろう。

ロスガーを去って以降、モル・カズグールのクランを創設したオークは豊かな鉱山を見つけ、そこに身を落ち着けることにした。当初、鉱山は自給自足できていた。この場所には資源があふれ、オークは定住して生活を軌道に乗せた。彼らは鉱山の周囲に居住地を築き、栄えた。

現在の鉱山の監督官サルスグレグは、長い指導者の家系に連なる人物である。サルスグレグの祖父と父親は、クランの族長を務めていた。彼らは鉱山自体が栄えていた、いわば黄金時代にクランを導いた。クランはかなりの成功を収め、オルシニウムと分断されても快適な生活を送れた。

サルスグレグが父親から鉱山を相続するのは当然のことだと考えられていた。彼がその前に結婚していたことを考えると、奇妙ではある。このクランは伝統に忠実と言えないが、それでもこのことは私を驚かせた。

サルスグレグにとっては不運なことに、父が族長を受け渡す準備を整え始めた頃、モル・カズグールの鉱山は枯渇した。完全な枯渇ではないが、没落は急激だった。かつて栄えたクランは突如として、死滅の危機に立たされたのである。鉱山が枯渇すれば、彼らには何も残らない。

幸運にも、新しい族長が頭角を現した。若く力強いウルジクというオークが、族長の座を求めてサルスグレグに挑んだのである。彼女は勝利し、クランにかつての栄光を取り戻させるため、新しい採掘手法を即座に導入した。

ラシルの日記のページRasir’s Journal Page

今回はいいところまで来ている。感染源が見つかっていないのがとてももどかしい。何かが食べ物に混入したか?水?動物だろうか?ブラックリーチには多くの謎がある。私が知ることはきっとない。

しかし、もし聖域を浄化できたら私は英雄だ!トランヤやスコルのようにではないが、半分くらいは英雄になれるだろう。また自分の能力を活かせるのは気分がいい。さて、レシピに取りかかろう

ラシルの日記のページ、2ページRasir’s Journal, Page 2

思いがけないことに、ここブラックリーチには治療薬の材料が全て揃っている!理にかなってはいるだろう。この奇妙な場所で生まれた病には、そこの植物相に解熱剤があると思われる。

鍵はその多様な果実の中から、ブラックリーチモレルを見つけ出すことだった。これはとても高い効果のある治療薬をもたらす。とは言え、成功を確実とするために被験者は必要になるだろう。

ラシルの日記のページ、5ページRasir’s Journal, Page 5

被験者は自ら現れた。

本道に沿った洞窟の1つに感染者がいる。だが、結果がどうなるかは予想がつかない。感染者は信じられないほど凶暴だ。私はこの実験を、命を大きな危険に晒して行う。

そのため、中へ入る前に治療薬の大部分を隠していく。私がこの試験を生き延びられなかったら、他の誰かがこの責務を引き継がなくてはならない。

ラシルの日記のページ、8ページRasir’s Journal, Page 8

珍しいキノコを用意した。

治療薬の準備はできた。

あるいは、これまでになく準備が整った。試験を行うため、洞穴の北東にある小さな洞窟に向かう。

運が良ければ、これが最後の日記にはならないだろう。

リリスからの手紙Letter from Lyris

相棒へ

アイスリーチの魔女が喪心の嵐の背後にいる証拠を集めたわ。あたしはソリチュードへ向かって、ガーヒルド女王に知らせる。彼女は合理的なようだから、上級王スヴァーグリムが謁見を拒否し続けたとしても、あたしが一人で戦争を始めないようにしてくれるでしょう。

ソリチュードで合流して、一緒に女王と話しましょう。

リリス・ティタンボーン

ロズヒルデへの手紙Letter to Roshilde

ロズヒルデ

移動しなければならない。これを手にしたら、最初の地上行きの支度をするんだ。すぐに全員を引き上げる人員がいなくなるだろう。昨日の夜、またセントリーがザバシルの身体をえぐり取った。

彼は生きているよ。ただ、もう運搬はできない。

愛しい人へFor My Love

マクステン

私はあなたへの愛を、ずっと捨て切れないのではないかと恐れています。おそらく、それが私を愚かにするのでしょう。私がより強く賢ければ、きっともっと早くここを出ていたのでしょう。あなたと恋に落ちる前に、あなたのありのままの姿を見ていたかもしれない。しかし、私はここにいます。ここまで来るのにあまりにも長い時間がかかった。あなたの手で苦しみすぎてしまった。

あなたが私にしたことは、意図的であろうとなかろうと許すことはできない。さらに悪いことに、このことであなたが正気を取り戻したように見えない。こんな言葉があなたの胸に響かないことは分かっているけど、それでも書いておきたい。あなたの仕事は何の恵みにもならないし、命を救うこともない。あなたは自分が決して理解できない力に手を加えている。そして、それがあなたを腐敗させている。あなたが意に沿わない被験者に、生きた人々に行っている不快で冒涜的な儀式はとてもおぞましい。

ひょっとしたら、あなたはずっとこうなると知っていたのかもしれない。これを待っていたの? 自ら進んで、今の恐ろしいあなたになることを、進んで受け入れたの? いえ、そんなことはどうでもいいのでしょう。あなたがこれを読んでいるなら、私は去った後よ。追わないで。探しに来ないで。

どうか間違えないで、マクステン。私の一部は、あなたをずっと愛している。その一部を、切り離せたらよかったと思ってはいるけれど。この手紙を、燃やせるものなら燃やしたい。

フレイウェン

回収対象の品Things to Salvage

ドワーフのジョッキ
ドワーフ・スパイダーの脚
センチュリオンの兜(あるいはその一部)
ドワーフセントリーのキラキラ輝く部品
歯車
折れたパイプ

海の巨人の上陸The Sea Giant’s Landing

– 海の巨人の船は巨大だが、巨人のサイズを考えれば小さいとも言える。推定:あのような船では4人も乗れば座礁する可能性がある。また、操船はただ1人の担当と思われる。

– 船に不自然な損傷は見られない。推測:海の巨人は意図的に西スカイリムへ来たもので、風に煽られて航路を外れたか、何らかの危機的状況から逃れて来たのではない模様。

– 船は今も航海可能な状態。提案:付近の洞窟を調査し、海の巨人が上陸した兆候がないか確認する。ここが最初の目的地か、最終的な目的地ではない可能性がある。

日没後、海の巨人の船に密かに侵入する。獣は鈍感で注意が散漫な様子なので、気づかれることはないはずだ

海の巨人の動きThe Sea Giant’s Actions

– 私が到着した時、海の巨人はキャンプを設営していたが、どうやらその夜には落ち着いていたようだ。散らばった内臓や残骸から判断するに、この地域には地元の狩人がいたが、巨人がさっさと始末したらしい。

– 巨人は時々浜辺を行き来しているが、何か特別なものを探しているのか、ただ時間を潰しているだけなのかははっきりしない。

– 海の巨人はもう数時間ほとんど動いていない。休んでいるようだ。もっと近づいて、眠っている間に船へ乗り込めるかどうかを試してみる。奴がここで何をしてるのかは分からないが、私の存在に全く気付いていないのは確かだ。

海の巨人の捕食Sea Giant Predation

ヴァーセント・アードレイ 著

危険多き北の海でも、海の巨人ほど船乗りに恐れられている謎はほとんどない。伝説の生物と言われるほど希少であるにもかかわらず、海の巨人は第一紀からノルドの海の物語に登場する。海の巨人と出会ってから長い歴史があるのに、文化や行動についてはごくわずかなことしか知られていない。

漁師の物語から収集できる証拠によれば、地上に留まって群れを築く巨人と異なり、海の巨人は複雑な道具を使用し、集団で協力して自然の獲物を狩る。海上の氷の下に潜む鯨を。

マンモス飼いはマンモスの群れと協力関係を築いて平和に暮らすが、海の巨人は狡猾で無駄がなく、恐れを知らない捕食者である。大変な幸運により、私は海の巨人の狩りの成果が浜辺に打ち上げられたものを観察できた。勤勉な博物学者の目からすれば、死骸も豊かな情報源になる。

鯨の死骸に接近したところ、臭いを除いて最も強烈な印象を与えたのは、背びれの上から突き出た木製の大きな棒だった。ノルドの太腿より幅の広いこの棒は、鯨の皮の内部で折れているようだった。先端は硬い骨を削ったもので、銛に似た構造で先が尖っており、鯨のあばらの上の脂肪に引っかかっていた。深い傷だが、致命傷ではなさそうだ。

ではこの獣はなぜ死んだのか?その分厚い皮は恐るべき事実を物語っている。切り傷が背面や側面に付いており、かなり大きな肉の塊が切り取られている。刃で切り落とされたのだ。海の巨人は、どうやら鯨を生きたまま削り取ったらしい。

これには前例がないわけではない。ヅラゾグや狼が大型の獲物を狩る戦術は見たことがある。獲物に傷を負わせて出血とショックを狙うのは有効な作戦である。海の巨人の頑丈な骨格と強大な腕力、そして冷気への耐性があれば、極寒の水中に飛び込んで獲物と取っ組み合いをするのもたやすいだろう。戦いは凄惨なものだったに違いない。大人の鯨を無力化するには、6体以上の巨人が必要だと思われる。

船乗りは海の巨人の船を凍りついた荒野で見たと主張している。島ほどに大きな船で、ギザギザの槍で武装されていると。もちろん、こうした報告は空想に近い誇張と一般に思われている。だが狩猟部隊が乗る船は、とてつもない大きさでなければならないだろう。

海の巨人について我々が知らないことはまだまだ沢山ある。より小さな船を連携させ、正確な攻撃を行う知性はあるのか?あるいは単一の船に固まって、機会がやって来たら獲物へ襲いかかるだけなのか?彼らはどうやって、鯨を海底からおびき寄せるのか?突然現れた嵐によって元の居場所から引き離されたこの死骸は、解答よりも多くの疑問を投げかけている。

海の巨人の野営地The Sea Giant’s Camp

– 海の巨人のキャンプファイアは普通のたき火以上だが、予想されるほど大きくはない。1人か2人の巨人が心地よく温まる大きさだ。

– 相対的に言えば、キャンプも同じように小さい。おそらくここには2人以上の巨人がいない。他の巨人が雪の中での睡眠を楽しんでいるのでなければ。

– 備蓄も乏しいようだ。巨人の集団が必要な量としては、だが。船には最大でも数日過ごせる薪がある。食料はごくわずかだが、陸に着いた後で狩りをしようと考えていた可能性はある。

– これはとても小さな部隊だと考えられる。一番あり得るのは我々のような斥候だが、機敏さや鋭い観察眼は全くない。おそらく何の問題もなく、さらに近づいて調べられるだろう。

弓術大会Archery Competition

お知らせします:

弓術大会は中止になりました

理由は

関心の欠如のため

問い合わせはモリン首長まで

協会の通信ガイドAn Introduction to Circle Correspondence

古遺物収集家協会へようこそ

この高名な協会へ新たに入ったメンバーには、たくさんの質問があるでしょう。アルケインの通信に関する、下記にガイドを書いたわ。

あらゆる旅人が知っている通り、タムリエルはあまりに広く連絡が難しい。伝令を使った手紙は遅延するか破損することが多い。到着するだけマシね。隊商で送った小包は定期的に盗賊が襲う。私たちの仕事は繊細であるため、こうした粗雑な手法は需要を満たさない。幸運なことに我々の高名な創立者、チュルヘイン・フィーレは長距離通信の賢い方法を編み出した。あなたの古遺物収集家の目が鍵になる。

オリエンテーションの間に入手した古遺物収集家の目は、ここグウィリム大学支部にある中心の目と強力に結びついている。私たちの筆頭秘術師、ガブリエル・ベネレはあなたが発見した古遺物の画像をすべて召喚できる。これにより、私たちの勤勉な学者は、あなたが発見してからすぐに解析を開始できるのよ!

ガブリエルは解析結果をあなたの目に転送できる。古遺物の書に簡単な注記を添えてね。対象の複雑さを考えると記述は短いけど、情報が助けになることを祈りましょう。

ここで、古遺物収集家の目が計り知れないほど貴重であることをもう一度伝えておくわ。何ヶ月も調べたけど、その能力については表面的なことしかわからなかった。使用時には十分注意してね!

もし質問がさらにあるなら。ガブリエル・ベネレまで連絡して。良い探索を!

-ヴェリタ・ヌミダ

交渉の成功に必要なものNecessities for Successful Negotiations

オベレール・ペティット 著

交渉は難しいものだ。すでに合意が成立している集団であっても、お互いの喉を掻き切ることしか考えていないような集団でも、人々の間で交わされる会話の誘導は慎重に行われるべきだ。

あなたが実績のある外交官や事業家であっても、交渉は必須の技術である。誰にでも学べるが、練習を重ねて洗練させなければならない。私はここに、熟練した交渉者にとって重要ないくつかの技術を列挙しておく。

忍耐!交渉は時としてひどくストレスがたまるものだ。他の人々があなたを困らせるために力を尽くしている時でも最後まで冷静さを保てれば、間違いなく皆が合意に達する助けになるだろう。声が大きくなるか、気分が落ち着かないと感じるようになったら、感情が収まるまで休息を取ることを考えよう。

快適で広々とした会合の場所を持つこと。狭くて不愉快な場所では、交渉も不愉快なものになりがちだ。話し合うべき問題を切り出してもらう際には、安心してもらうのが望ましい。地域に関係なく、暑すぎないようにすること。暑いと緊張しやすくなる。それが防げない場合は、冷たい飲食物を提供すること。

会合の間は、全員の話をきちんと聞くこと。誤解されている、あるいは完全に無視されていると感じている集団がいると、交渉は開始する間もなく雲散霧消してしまうことが多い。全員に自分の事情を説明する時間を与え、その言葉を理解すると確約すれば、交渉は遥かに進めやすくなるだろう!

採掘者の日記Scraper’s Journal

この場所は滅茶苦茶だ。

オルグヴァルはここで財宝が見つかると言っていた。彼はここが古いドワーフの工場か何かだと考えている。この事業に参加している者の大半にはどうでもいい。ただ給料がほしいだけだ。

このトンネル掘りは厄介極まりない仕事だ。これまで見つかったのは、目が痛くなるあのクリスタルだけだ。こいつはブラックリーチ中にあるし、きっと価値なんてないだろう!それに加えて、トンネルを開けば奥には俺たちを喰おうとする何かが待っている。生きたまま皮を剥ぐドワーフの防衛装置、気味の悪い昆虫、何か恐ろしい怪物だ。

さらに悪いことに、オルグヴァルは下水で腐ったスキーヴァーの死体みたいな臭いがしやがる。生まれてから一度も風呂に入ってないんじゃないか?ここは腹の立つことばかりだ。空気は通らない、逃げ場もない!耐えがたいくらい不潔だ。言葉では表現できない。ここに来て自分で経験してもらうしかない。だがどんなに嫌いな相手でも、そんな目に遭わせるのは気が引けるほどだ。

オルグヴァルが死んだら、俺の言葉は正しかったってことだ!

くそ。地表に戻ったら、このドワーフのガラクタの一部は売れるかもしれない。生きて戻れたらな。

治癒薬の場所(最初の手掛かり)Directions to Cure, First Clue

この上の古い道を行け。

水晶の台座に着くまで南へ向かえ。

アーチを左へ曲がれ。

湖で足場を探せ。

治癒薬の場所(第二の手掛かり)Directions to Cure, Second Clue

2本の柱の間を北に向かって泳げ。

右に曲がって浜辺へ向かえ。

治癒薬の場所(最後の手掛かり)Directions to Cure, Final Clue

一番右側の塚から鍵を掘り出せ。

湖の端にある扉に入れ。

新たな溶液の指示書New Solution Instructions

私はこの石を溶かす薬と、これを使用するべきだという族長の主張を信用していない。しかし彼女は族長であるため、我々は従わねばならない。

とは言え、彼女が要求する生産量を満たすため、仕事で命を落とすような真似をさせるつもりはない。魔法の薬が、下にいる時間を縮めることはない。深く潜るほど空気は乏しくなり、坑道は不安定になっていくだろう。そこで割当量を達成するため、レシピの量を4倍とする。これでより早く成果を挙げ、坑道にいる時間を短縮できるはずだ。

細挽きして乾燥させたショーク樹脂 x4
煮立てた雪熊の胆汁 x8
アッシュピットの粉 x4

別途指示があるまで、前のレシピではなくこの指示書を使用すること

マゾグ

青白い肉食の獣Pale Creatures with a Taste for Flesh

地下の施設も、洞窟ももう知ったことか!どうしてオボルの言うことを聞いてこんな仕事を引き受けちまったのか、自分でも分からない。ゴールドの約束のせいか?それは間違いない。名誉と、もしかしたら首長になれるって考えもあったか?可能性はある。

とにかく、簡単な仕事のはずだった。洞窟に忍び込んで、辺りを見て回る。この伝説の青白い獣が実在するという証拠を見つけて、オボルのところへ持ち帰る。報酬を受け取って、雨あられの称賛を受ける。うん。そして沼地をアルゴニアンに売りつける。

こいつらは一体何なんだ?地元の老人がファルマーと呼んでいたのは聞いた。ゴブリンの一種に見えるが、考えが甘かったらしい。この忌々しい怪物に、脇腹をえぐり取られちまったからな!罠にかかったホーカーみたいに血が出てる!それにあの虫の羽音も聞こえる。近づいてきてるんだ。

誰かがお前をぶっ殺してくれることを祈るぜ、オボル。この――

石を溶かす薬のレシピStonemelt Potion Recipe

材料:

煮立てた雪熊の胆汁 x2
細挽きして乾燥させたショーク樹脂 x1
アッシュピットの粉 x1

石の組織の中で適切な反応を確実に行わせるため、材料は規定の割合を正しい順番で入れなければならない。

最初に雪熊の胆汁でベースを作り、その中にショーク樹脂を軽い泡状になるまでゆっくりとかき混ぜながら入れる。アッシュピットの粉を静かに振る。ただし、使用前に溶液をかき混ぜすぎないこと。

使う準備ができたら、勢いよく振って狙う表面に注ぐ。

墓荒らしの嘆きGraverobber’s Lament

オボルが正しかったかなんてどうでもいい。この沈んだ墓に、ドミニオンの艦隊を沈めるくらいの財宝があったって知るものか!今考えているのは、このおぞましい場所を無事に出ることだけだ!

古代のノルドが最悪のものを埋めた場所だと伝説にあったら、それが誇張じゃないとは思わないだろう?その最悪のものが、荒らしてきた他の死体みたいに横になって死んだままでいないなんて、誰に予測できる?

ここから出られたら、オボルにはもう黙っちゃいないぞ。もし出られなかったら、ここのアンデッドどもに教えを乞うことになるが。

俺がここで死んだら、オボルが惨めな人生を終えるまで化けて出てやりたいからな。

無記名の採掘日記、37ページUnnamed Mining Journal, Page 37

…ついにシャドウグリーンへ到着した。洞窟は日が当たって温かい。壁に少し氷があるのは珍しい。上の通路を試す。何もなし。明日の朝はもっと奥に行く。

物資
サルトリス3袋、粗びき1つ
乾燥湿地ウナギ5匹
スラッジ粉2袋
ロウソク15本
油脂2鍋
フェクの袋はまだ大丈夫だ。メートのカゴはもうすぐ空になる

シセイ25日

下の通路で火山の活動を感じた。これが温かい理由だ。同時にいい鉱石が見つかる前兆でもある

無記名の採掘日記、42ページUnnamed Mining Journal, Page 42

シセイ28日

カオク。スプリガンがシュサジャを殺した。地上に戻ったら彼女が死んでいた。私の物資が散乱してしまった。それでもあと数日は大丈夫。まだ鉱石のサンプルもある。シュサジャがいなくなって寂しいが、今晩はグアルのシチューを作ろう。

今日の発見: マグマの湖がある。さらに奥へは行けない。炎の湖があぶくを立て、火花を吹き出す。でも危険だとは思わない。あともう一日調査してみよう。いい鉱石がなければ移動すべきだ。お金を稼がなければ。

物資
新鮮なグアルの足
乾燥湿地ウナギ2匹
ロウソク9本
油脂1鍋
フェクの袋はまだ大丈夫

無記名の採掘日記、45ページUnnamed Mining Journal, Page 45

シセイ28日

今日、底にて探索のために炎の精霊を召喚。驚くべきものだ。泡のような炎で召喚を行うと燃え上がる。山さえ精霊の動きに合わせて揺れる。きっとお互いに話をしているんだと思う。ここは安全じゃない。炎の魔法が多すぎて、シャドウグリーンを怒らせてしまう。

いい鉱石はないが、シャドウグリーンの秘密は誰かにとって黄金に価するものだろう。スプリガンについても警告してあげたら、十分な報酬をくれるかもしれない。

物資
グアルの足半分
乾燥湿地ウナギ2匹
ロウソク5本
フェクの袋は空

旅に向けた食料品のリストFood Item List for Travel

従者スヴァインは食べることが大好きだ!彼を満足させられるものが揃っているか確認しよう。

パン6斤
スイートロール25個
タマネギ10個
乾燥ホーカー3樽
サルトリス3袋
チーズ18ブロック
ニンジン7ブッシェル
小麦粉5袋

持てる限りの魚(誇張ではない)

スタルリム・フロストキャスター スタイル

クラフトモチーフ46
Stalhrim Frostcaster Style

(帝国公認の民族誌学者、アルフィディア・ルプス博士による以前は公表されなかったメモ)

…ログロルフ王との会合の後、私はスカイリムの数多い傍流の文化の衣服を調べる時間をとった。スカイリムには、北部タムリエルで良く知られた主流のノルドとは異なる人々が数多く住んでいた。こうした傍流の中には北部国境を激しく襲うことで有名かつ悪名高いリーチの民のクランのように、野蛮の域を出ないものもある。しかし、私は以前知らなかった服飾文化と出会う機会があった。亡霊の海の島、ソルスセイムのスコールだ(スペルが間違っていないことを祈る。メモは走り書きで行った)。

リーチの民とは異なり、種族的にスコールはノルドに属する。しかし、異種族として最初に八大神を信仰した大陸の親族とは異なり、スコールは原始的な一神教を信じたままだ。唯一の創造神「オールメイカー」を崇めている。この古代の信仰の呪術師の少なくとも一部は、氷結魔法を専門にしている。彼らは「フロストキャスター」と呼ばれる(これは、全て衣服の展示場所の隣に置いてあった石板に書かれた情報である)。

フロストキャスターの衣服の最も興味深い点は、見慣れない半透明で青と白の物質、「スタルリム」を多用していることだ。見たことがない、水晶のような鉱物である。自分に誰も注意を払っていないことを確認した後、私は手を触れ、こすって叩いて見た。それは硬く、カットされているが滑らかで、はっきりと冷気を放出していた。大使館の燃えるたき火の熱を物ともせず。私は魅了され、スタルリムを釘で引っかくことまでした。何の傷もなかった。これには驚かされた。「野蛮」と評される文明が、鋼で傷もつけられない防具の物質を生み出せるものだろうか?

太古ノルド スタイル

クラフトモチーフ87
Ancestral Nord Style

ビャルナス・ホワイトウィスカース 著

イスグラモルの家の十三代目にあたるハラルドが、その名高い家が生まれながらの権利と征服により保有した権利の主張を放棄し、タムリエルに彼自身の王国であるスカイリムを築くために上級王の外套を身に着けたのは、第一紀143年のことだった。エルフの討伐と彼の旗の下における人間の結集を祝して、ハラルドは新しい土地であらゆる職人に任務を命じた。戦士たちに武装させ、ノルドの最初の軍隊を築くために。

ブーツ

ハラルドの軍隊の装備製作においては、初期の段階で足に合わないブーツの過剰発注を防ぐための配慮がなされ、硬化された皮革や鋼鉄、真鍮など柔軟性のない装甲は、戦士の靴の上からすねや膝に紐で巻き付けられるように作られていた。爪先なきコルンは、装甲を素足に装着することで知られていた。

ベルト

ほとんどの者には丈夫な革の鞍帯で十分だったが、ハラルドの戦士は民衆との区別の証として、毛皮と飾り鋲がついた革の鞍帯を装備した。兵士はどのような記章をバックルに付けることも許可され、多くの者が自分の家の紋章のようなものを得意げに飾り付けた。

全てのノルドの兜が角兜ではなく、付けるように指示したのもハラルドが初めてではないが、伝統を取り入れ、漠然と共有されていたイメージを石のように強固にしたのは彼の軍の装備だった。とは言え、どのような大きさや形状が戦闘の妨げを最小化するかについては、まだ意見が分かれていた。

脚当て

装備に必須だとハラルドが布告するまで、初期のノルド戦士の間で足全体を覆うグリーヴは、一般的ではなかった。かさ張ることに対して兵士から不満が出たかもしれないが、厳しい冬の行軍の間には、厚みのある熊の毛皮に感謝しただろう。

スカイリムの国内が初めて一定期間平和になったことで、多くの柵や防御施設が取り壊され、再利用された。強度のあるこの地のアッシュ材の多くが、リカーブボウや矢となった。

胸当て

ハラルドによる統治の初期においては鋼鉄の供給が限られていたため、硬化皮鎧、チェインリンク、ブロンズプレートやスケイルメイルが軍の胸当ての大部分を占めていた。しかし、胸に飾られる王家の記章メダルは、常に鋼鉄で鋳造されたものだった。

ハラルドの軍隊の長い刃は、トロールの角の形をした柄からそびえたつオークの木のように伸び、倒された木の全ての力を込めて、敵の頭に襲い掛かることに備えていた。そして彼らの軍は、スカイリムの境界を拡張し続けながらそれを実行した。

肩防具

この毛皮の張られたプレートの大きさは胸当てを補う役目も果たしたが、その大部分は人目を引く体格をさらに誇示するため、強調することが主な役目だった。

手袋

素手で握ることにより、凍り付く汗が武器を手の中でしっかりと安定させるという主張もあったようだが、ハラルドの軍は中綿入り手袋と、それに併せて寒さ以上のものを回避するための強化革、もしくは金属の腕当てを戦士に支給した。

アトモーラのロングボートがロングハウスへ変化してから長い時間が経っていたが、その影響は溺死への不安から解放された、厚みのある装備を身に着けた戦士が持つ重い盾の上に生き続けていた。かつて頑丈な木材が帯状の鉄に固定されていた部分は、今となっては鋼鉄が張られている。

現在ほどは希少ではなかったが、賢者と賢女はスカイリムの軍隊でめったに見られない存在だった。魔闘士はハラルドが自らの印と主張する、ドラゴンを大きな鋼鉄の杖の先端にあしらっていた。

戦棍

これまでの軍隊の人数をはるかに超える軍を武装させる方法について、ハラルドは賢い回答を持っていた。備品を部隊の中で共有できるようにすれば良いのである。ノルドの戦鎚の広く角ばった先端部分は、斧の三日月の刃とは似ても似つかない。しかし、それ以外の作りは一致している。

短剣

ほとんどのノルドが実用的な目的で自前のナイフを携帯していたため、軍が供給した短剣は、短剣というより剣に似通ったものだった。幅広の刃にどっしりとした重さで、突き刺すより叩き切る方に適していた。

初期のノルドは自らと祖先を区別したがっていたが、アトモーラの遺産に対しては尋常ならぬ誇りを抱いたままだった。我々の語り継がれてきた歴史上、両手斧よりも敬意を示された武器は存在しない。武器を統一したことで全ての戦士がウースラドを振るえたわけではないが、ハラルドが基準を高く定めたため、戦争に赴く戦士は確実に頑丈な鋼の武器を受け取ることができた。

ドレッドホーン スタイル

クラフトモチーフ55
Dreadhorn Style

ドレッドホーンクランのゲリグ・ブルブラッド 著(注釈はレナ・ハンマーハンズ)

強情なものどもよ。古き道は打ち捨て、狩猟の父の恐ろしき勇者、ドミーハウスを受け入れよ!これより彼の道が我らの道となる!武器と防具を作るための新たな教えを聞き、生まれ変わったクランに装備を与える仕事に取り掛かれ。ドレッドホーンとして!

(フォージでこれを発見した。屑のための屑仕事の手引きよ。野蛮人が文字を読めるなんて思った?まして書けるなんて)

ブーツ

ジェラール山脈の無慈悲な石によって我らの足は硬くなってきたが、熱い血をたぎらせ続け、選ばれし者への突進に備えるため、雄牛の毛皮を足に纏え。

(すっかり緩んだ紐に躓くまではね)

ベルト

ミノタウロスの分厚い皮と毛ではらわたをきつく締めあげれば、簡単に零れ落ちないだろう。ガードルの中心にドミーハウスの象徴を留めれば、彼の偉大な力が戦いへの渇望をかき立てる。

(汚らわしい牛糞め!愚かな迷信は槍もつるはしも止めやしない。別に私は構わないけど)

狩猟の父は勇者を我らに示した!選ばれし者の容貌を身に着け、この協定を称えよう!我らが雄牛の兄弟の姿に新たな鋼の頭蓋骨を作り、鋲と口金とバンドで飾れ。お前が自分の頭を飾れば、戦いの中でそれがお前の顔になる。

(自分が汚らしい無能なリーチの犬だったら、私だって何かもっと素晴らしいものに見せかけたいと思うわ)

脚当て

伝統に従い、我らは脚と腰を革のキルトで保護する。だが、その上に着けるのは雄牛と巻き上げた蔓の紋章だけだ。今や我らは皆ドレッドホーンだ。古きクランの色とグリフは過去のものだ。

(このうんざりする雄牛を去勢すれば、大事な乳しぼり娘のスカートに対する調子もすぐに変わるでしょう)

弓の木材を切り出す時は、導きに同盟者の角を使え。そうすれば彼らも狩猟の父の恩恵を受けられるだろう。ブラッドルートの蔓の繊維をきつくねじり、飢えた葉脈で弓に弦を張れ。山肌を研ぎ、歯を与えよ。そして獲物に向け、猟犬のように解き放て。

(石の矢はノルドの鉄の敵ではないけど、雨のように浴びせられたら卑劣な一撃が当たるかもね)

胸当て

フォージの産物で貴重な心臓を常に守れ。それがあるべき場所だ。鋼の上に巻き上がる蔓のグリフを用意して、この真実を思い出せ。フォージの贈り物の下で、肉体を雄牛の皮、毛、角に委ねるのだ。

(石と置き換える前から、連中の心臓は黒く空っぽよ)

フォージの牙と爪は血を味わうためのものだ!熱い金属を飼いならし、切っ先に唸り声をあげる歯を持つ、幅広い刃にせよ。柄を革で包め。そして好きな場所で剣を握れ。しかし、決して刃を渇かせてはならない。

(これは真実ね。剣の刃は私たちと同じようにリーチの民の血を求めている。覚えておくといいわ)

肩防具

我らの兜と組み合わせれば、我らのポールドロンは共に行進する肩幅の広い野獣の姿を得る助けとなる。革か鋼で作れ。だが毛のついた皮をマントとして示すことを忘れるな。

(この蛮人が狼を崇拝していたなら、四つ足で歩くように告げてたでしょうね)

手袋

ニルンクラッツが胸の中で鼓動を打つ時も、肌のタトゥーとして留まる時も、利き腕を走り抜ける力をノルドに見せてやれ。革の腕当て、毛の生えた皮、クランの鋼の象徴が、必要な保護の全てだ。

(真のノルドの力が、胴だけ残して手足を切り落としたらどう感じるのか見たいわね)

突進しようと頭を下げた雄牛のように、彼らに似せて鍛造した盾を掲げ、その力を我らのものとせよ。真鍮の表面に焼き印を押し、角の王に選ばれし者のグリフの印をつけろ。

(未加工の純粋な鉄の塊は上等な刃を妨げられるけど、担ぐだけで疲れてしまったら意味ないわね)

ドミーハウスはこの土地に代わって語る。血塗られた角の姿を振りかざせ。従う以外の選択肢はなくなる。略奪された故郷の枝を取れ。鋼に示された、狩猟の父に選ばれし者の顔を据え付ければ、この象徴は彼が行うように自然の力へと命じるだろう。

(一体どんなデイドラ並に鬱陶しい生物についてわめいてるのか知らないけど、この手でそいつの頭を棒の先に突き刺してやりたいわ)

戦棍

ノルドの鉄の皮は簡単に切れないだろう。だが、奴らの内なる軟弱さは叩きのめして破裂させられる。派手な装飾で努力を無駄にするな。4面の棍棒はあらゆる角度からゆるぎない一撃をもたらす。その角は最も固く鍛えられた兜さえ砕くだろう。

(技術不足をカバーするための簡素なデザイン。凶暴に振り回すには十分ね)

短剣

獲物を狩猟の父に捧げるのは、最も殺戮者の刃にふさわしい仕事だ。骨を切り分けるためにずっしり重く、だが獲物の関節にねじ込めるように短く鋭さを保っている。そのため、指を引っかける鈍い刻み目を刃の土台に入れろ。

(何とも馬鹿げたナイフね。まともに皮を剥ぐには無駄が多すぎる。リーチの民の革が、犬の噛んだアレみたいなのも無理はない)

ここに居座っているノルドのように、ファルクリース要塞の木を切り倒せ。骨のような状態になるまで皮を取り除く。ジェラール山脈のように鋭く尖らせて鋼に縛り付け、斧が渇きを共に感じるよう、ブラッドルート・フォージの蔓で印をつける。

(獣らしいやり方だけど、これを振り回す腕力は危険よ)

ドラウグル スタイル

クラフトモチーフ38
Draugr Style

トレジャーハンターのナルシス・ドレン 著

ドラウグルの扮装をしたい?それはまったく合理的な考えだ!私もやったことがある。何度もな!以下の指示に従えば、ドラゴンプリーストの母でさえ本物と見分けがつかないほど、ドラウグルそっくりの装備が手に入るだろう!何と言っても、古代のノルドの墓から私のように遺物を回収したいのなら、あそこに住んでいるような格好をしたほうが、理論的にはずっと簡単になるはずだ!

まあ、理論的にはだが。

ブーツ

ノルドのブーツを1足用意する。簡素で分厚く丈夫なやつだ。それを暖炉か炉の隣で1ヶ月放置し、毎日1、2回水を吹きかける。金属に錆が浮き、革がひび割れて剥がれてきたら完成だ。

ベルト

ドラウグルは皆、厚い革製の、大きくて幅広いノルドのベルトを身に着けている。大きな円形の金属製バックルが付いているが、これは錆びついていたほうがいい。鋲や縁取り、ベルトから垂れ下がるタセットも同様だ。割れ目には残らず墓の土を塗り込んでおけ。

ただの兜ではなく、頭全体を覆うノルドのフルヘルムを手に入れろ。大きな角が付いていれば理想的だ。ここでケチってはいけない。角付き兜は古典的なドラウグルのシルエットを出すためにとても重要だ。鉈で革の部分に傷を付け、金属を槌でガンガン叩き、表面のあらゆるところに錆と墓の土を塗り込め。

脚当て

ノルドデザインの標準的グリーヴを1足用意して始める。肥やしの山に2週間埋め込んで「ドラウグル化」させる。のみで刻みつけて本物らしさを加えてもいいが、肥やしの工程が終わったら、誰も近くまで寄って見ようとはしないだろう。

1000年も墓で腐っていたにもかかわらず、ドラウグルの弓がどうやって柔軟性と機能を保っているのかは私にとっても謎だ。しかし問題なく使える。それは私の矢傷が証明している。とはいえ、「新品」のドラウグルの弓を引いた時2つに折れてしまうのが嫌だったら、新鮮な素材を使うことを勧める。適当に古く見えるようにして、地下墓地から引っ張り出してきたようなカビ臭い感じにすればいい。

胸当て

肌の露出が多いノルドの胸当てを1着用意する。「俺は強いので寒くても気にしない」という感じのやつだ。それを風雨に晒せ。革を日干しにして鋼鉄には錆を浮かせ、毛皮からは毛を引っこ抜け。そして最後にのみを使い、表面に全て傷を付けておく。これで由緒正しいドラウグルの胸当ての出来上がりだ!

古代のノルドは一撃必殺の大きくて重い剣を好んだ。だから軽く決闘向きのものは、ドラウグルスタイルの剣の場合避けた方がいい。それから刻み目や欠けがどれだけあろうと、刃は鋭利にしておくべきだ。

肩防具

伝統的なノルドの盾形ポールドロンを手に入れ、召使の荷馬車の外輪に1週間縛りつけておく。召使は荷馬車の揺れが耐えられないほど酷いと文句を言うかもしれないが、その場合はナルシス・ドレンの助言に従っているのだと言っておけ。そうすれば黙るだろう!

手袋

前腕下部をしっかり保護してくれる、中級のノルドの篭手を手に入れる。その後篭手を紐に結びつけて騎乗動物で数週間引きずれば、ドラウグル化できる。

古代のノルドは大型の盾を持っていた。奴らのレブナントも同様だ。使うのは現代の樫と鋼だが、ドラウグルの盾には古い模様を入れろ。それから重い斧で前面と縁に刻み目を入れ、百戦練磨の見た目にする。私はこのために重い木こりの道具を使った。繊細な細工なんて無意味だ!

ドラウグルのレブナントは「巧妙な技」を学んでおり、陽気な回復魔法や光の魔法をあまり唱えない。だから本物らしくするため、ドラウグルの杖は暗く不吉な見た目にしろ。私の経験から言えば、乾いた血痕を先端と柄につけておけば間違いはない。

戦棍

ドラウグルの棍棒は古くて脆そうに見えるかもしれないが、保証してもいい。あれは強くて硬く、油断すれば一瞬で頭蓋骨をかち割られる。ドラウグルの戦槌は埃と錆と蜘蛛の巣の覆いの中身を、丈夫な素材で作るべきだ。

短剣

ドラウグルの短剣はなぜこんなに不気味な見た目をしているんだ?だって、単なる古代ノルドの戦闘用ナイフじゃないか。アンデッドの戦士と一緒に1000年間埋まってただけだ。同じ見た目の短剣が欲しければ、錆と蜘蛛の巣を付けておけば間違いはないだろう。

ドラウグルスタイルの武器には3つの特徴がある。デザインは古いノルドのもので、通常は高級かつ高品質。さらに何世紀も墓の中に入っていたように見える。ドラウグルの斧は、この3つの特徴を全て示している。