調理師助手メール 12週間目

78日目
私は酒場でハチミツ酒を飲んで哲学的な気分に浸りながら、この文を書いています。私は運命の女性とは絶対に巡り合えない気がします。とはいえ、あそこの歯無しのカジートも、あの口髭生やした女性も、テーブル3に座ってる人は全員、私と同じ運命を辿る気がします。

79日目
次の配送分を同梱しておきます。昨晩ヘルガという女性に出会い、彼女と一晩中愛し合いました。私達が目覚めた時、私は朝日に照らされた彼女を眺め、彼女は私の目を覗き込み、結婚したいと言いました。彼女に良い巡り合わせがあることを願いたいですね。

80日目
あなたへの調理素材を同梱しておきます。ところでおもしろい報せが届きました。アルフォンスから手紙が届いたのですが、濡れ衣を着せられて王家の監獄に放り込まれたそうです。まあ、やってない罪に問われた、というより「全力で逃げなかった」、ということみたいですけどね。

81日目
この手紙を送ろうと歩いていたら、街の衛兵が後を尾けていることに気付きました。そこで私が詰め寄ると、私は被害妄想が過ぎるって言うんです。でもそんなはずありません。私の問題は被害妄想じゃなくて、他人から好かれているという根拠のない思い込みなんですから。

82日目
品物を同梱しておきます。まだ確定しては居ないのですが、シロディールにおける私達の同盟の活動を支援できるように、軍隊に志願することを考えています。もしそうなったら、私の代わりを見つけられるように、できるだけ早くお知らせしますね。

83日目
前回お送りしたお話については忘れてください。シロディールで軍隊に志願することはやめました。私の決意は変わりませんが、万が一にでも彼らが間違っていたとしたら、彼らのために死ぬことも間違いになってしまいますから。あと物品を同梱しておきます。

84日目
あなたの下で働き続けることにして、本当に良かったです。あなたは雇い主としてはとっても寛大です。お金だけでは幸せへの鍵は手に入らないって言いますけど、お金を貯めれば鍵なんて作れるんじゃないでしょうか?とにかく品物を同梱しておきます。

調理師助手メール 11週間目

71日目
あなた宛ての品物をお送りします。数ヶ月ぶりに温かいお湯の風呂に入ることができ、とても気が休まりました。しかしそれも片方の足に指が6本ついている事に気が付くまででした。何か恐ろしい呪いをかけられたに違いないとパニックになり、街で一番高額で優秀な治癒師に診てもらいました。その結果、余分な指は単なる靴擦れだということが判明しました。

72日目
今回の品物です。今日は酷い一日でした。実はまた悪党共の襲撃から命からがら逃げ出してきたんです。地元の人々は私が「怖がる兎のように逃げ出した」と言うでしょうが、それは違います。むしろ勇敢かつ高貴な兎が約束に遅れていたので仕方なく、といった感じです。

73日目
いつの日か、誰もが恐怖と偏見を捨て、ノルド人達を馬鹿にできることを願っています。(品物を同梱しておきます)

74日目
品物を同梱しておきます。ところでタムリエルの女性が全員、精神的な問題を抱えている気がするのは私だけでしょうか。

75日目
そういえばあなたがモラグ・バルの軍勢に対して戦いを挑んでいると聞きました。奴のことを知れば知るほど、嫌いになっていきます。頑張ってください!品物を同梱しておきます。

76日目
すみません、寝坊しました。今回の品物がそれでも時間通りに届くと良いんですが。時々、自分が偉業を成すための唯一の障害は、結局自分だって気がします…

77日目
調理素材をお送りします。今日は興味深い一日で、酒場のケンカに巻き込まれました。相手のヒザには顎で打撃を与えて、奴の拳には鼻血を塗りたくってやりました。これであいつも懲りたでしょう。

調理師助手メール 10週間目

64日目
道中で危ない目に遭いました。血に飢えたゴブリンの集団がすぐ近くを通り、あと少しで隠れていた場所が見つかってしまうところでした。言っておきますが、私は死を恐れているわけではありません。ただ、死が起きる時にその場に居たくないだけなんです。

65日目
現在はバーンダリの商人達のキャラバンと行動を共にしています。このカジート達はあまり私のことが好きではないようです。私も昔から猫派ではありませんし、犬と一緒に育ちましたので、カジート達もそのことを一瞥で見抜いたのだと思います。一瞥とは言いましても、目の端からギロリと睨みつける一瞥ではありましたけど。品物を同梱しておきます。

66日目
あなた宛ての品物をお送りします。このカジート達はどうも気に入りません。彼らは皮肉ばかりで粗暴、私の良い所を理解しようともしません。今日、昼食の席で同胞意識を高めようと、ちょっと乱暴な酒場の歌を歌おうと誘ったのです。なのに私の歌は徹底的に却下されたのです。

67日目
カジートの一人が私の寝袋の中にトカゲを入れたのです。自分の人生自体が冗談みたいな気がしていると、悪戯的なジョークには中々笑えないものですね。品物を同梱しておきます。

68日目
お元気でしょうか?今回の配送品をお送りします。カジート達から「ムーンシュガー」という甘いお菓子を貰ったのですが、何だか唇の感覚がありません。

69日目
2日間連続で酒とムーンシュガーを飲みまくった結果、私が眠っている間にカジート達は出発し、置き去りにされてしまいました。あとどうしてもパンツが見つかりません。

70日目
パンツ無しで街の門にたどり着いたおかげで、街の衛兵たちに逮捕され、何時間も尋問されました。そしてようやく私が危険人物ではないと判断したみたいで、古いボロボロのズボンも貰いました。どれもこれも月耀だからでしょうか。月耀は大嫌いなんです。品物を同梱しておきます。

調理師助手メール 9週間目

57日目
初めてデイドラをこの目で見ました。今でもあの姿が目に焼き付いています。三日間逃げ続けて、一睡もしていません。少し頭がクラクラしていますが、気分は問題ありません。とにかく理性を失わないよう努力しています。たとえ木々が私に語りかけてきても、無視するよう頑張ります。

58日目
例のポールドロンが良い値で売れたので、再びデイドラに出会ってしまった場合に備えて、大柄で屈強そうな傭兵を雇うことにしました。大きな傷跡に眼帯、そして口数も少ないのです。ちなみに名前は「イミ・ガナイ」というそうです。変な名前だと思いませんか?品物を同梱しておきます。

59日目
傭兵の名前は結局「カル」とのことでした。あまり喋らない性質のようで、家族について訊くと「死んだ」。結婚していたかと聞くと「二度。二人とも死んだ」。友達は多いのか訊くと「お前だけ」。彼の言う友達が、まだ生きてる敵のことを指しているような気がして、少し不安です。

60日目
あなたへの品物をお送りします。ところで興味深い出来事がありました。カルが私の命を救ってくれたのです。オークの略奪者達に襲われた際、彼は一瞬も焦ることなく6体全員を倒してみせたのです。彼は本当に私の友なのかもしれません。

61日目
今日、カルから伝えられました。彼は街に戻って、フラワーアレンジメントの勉強を始めるそうです。あの大男が居なくなるのは寂しいことですが、誰しも己の目指す道を進むべきですから仕方ありません。

62日目
私はタムリエルを愛しています。そこに住んでいる人々は嫌いですけど。品物を同梱しておきます。

63日目
少ないかもしれませんが、品物を送ります。夜に雨が降り続け、道は泥沼と化しております。私はもう慣れたのか、それとも乗り越えたのかは分かりませんが、そのことに昔ほどイライラしなくなりました。ちなみにまた酔っ払っています。

調理師助手メール 8週間目

50日目
本日、賭けで知ったのですが、グアルの乳を簡単に絞る方法なんて存在しないらしいです。あなたへの調理素材をお送りしておきますね。

51日目
あなたへの品物を送ります。ちなみにカジートたちの作法についてご存じありませんか?夕食の席で招待客が毛玉を吐き出した場合、どう反応するのが正解なのでしょうか?

52日目
私の新しい旅仲間は、移動は夜に限ると言って譲らなかったのですが、私にとっては普段と睡眠時間が逆転して、非常に不便なものでした。さらには道から離れて一人で狩りに出かけて、何時間も経ってから獲物も無く戻ってきた時は、流石に疑い始めました。彼は吸血鬼なんて太陽に誓って知らないと言っていたのですが、その辺りは日の出と共に明らかになりました。ところで、吸血鬼の灰は何かに使えないものでしょうか?

53日目
今日、とてつもなく巨大な蜘蛛を目撃しました。しかも毛むくじゃらで、まるで狼の毛皮を着ているかのようでした。そんな事あり得るのでしょうか?とにかくあなた宛ての品物をお送りします。

54日目
今朝目覚めると、もう何年も愛する家族と会っていないことに気が付いて、後悔の念に駆られました。でもそこで、そもそも冒険者になった理由がその愛する家族にうんざりしたからだと思い出し、後悔の念も消え失せてしまいました。特にアルフォンスのせいで。

55日目
新たに気が付いたのですが、ダークエルフ達ってこちらを殺そうとしてこない限りは、とても寛大な人々なんですね。

56日目
とある行商人が「ポールドロン」という良質な防具を売ってくれました。ただこれがヒザに着けるものなのか、ヒジに着けるものなのかは恥ずかしくて訊けませんでした。なので近頃は、物事を理解しようとしない方が色々と単純で済むんだ、という結論に至りました。それでもとっても良い買い物ができましたね。