太古アカヴィリ スタイル

クラフトモチーフ92
Ancestral Akaviri Style

帝国軍隊長カエリウス・カロゲルス

我々はペール峠でアカヴィリの勢力を止めた。私はそれで終わりかと思ったが、あんなことになるとは誰も予測しなかった。血気が収まり、沈黙が大地を覆うと、レマン・シロディールの声を聞いたアカヴィリは跪き、彼に仕えると誓った。今や略奪者の残党は我らの軍の一部である。彼らは我々のそばで戦う。妙な時代になったものだが、内部で争っても自らを弱らせるだけだ。私はツァエシの戦士たちをよりよく理解するため、この報告書を書いている。彼らの戦闘知識から記述を始めるのが無難だろう。

ブーツ

アカヴィリの足防具には長い緑の紐がよく使われる。この紐は脛の前で結び目を作り、防護範囲を固定する役割を果たすことが多い。

ベルト

アカヴィリの防具の細部へのこだわりには驚かされる。ベルトのような極めて単純なものでさえ、人目を引く極上の意匠が施されている。ベルトというよりペンダントのように見えるものもあり、暗い色の青銅の縁に収められた、護符の彫刻が付いている。

アカヴィリの兜は外側に伸び、顎の部分で膨らんで円形になる。湾曲したフェイスガードは兜の中にしまい込まれており、装着者の顔面を部分的に、あるいは完全に覆う。

脚当て

我々の新しい兵士たちは足周辺の素材を緩め、足の動きを自在に保っている。必要な防護は通常腰に装着し、展開して下に降ろせるようになっている。彼らが戦場であれほど素早く動けるのは、この柔軟性のおかげだと思われる。

アカヴィリの弓は我々のものよりはるかに重い。弓全体の形状は似ているが、触ってみるとより重く感じるし、かなりの耐久性がある。繊細な手で削られたというより、鍛冶師の炉の中で生まれたかのように見える。

胸当て

アカヴィリは胸防具を小さなプレートで作る。このプレートは水平に結び合わされており、優れた防御力を誇る。このデザインを補完するため、アカヴィリは花形と蛇の結び目のリボンをかたどった金属細工を加えている。

アカヴィリの剣に用いられる職人技は注目に値する。私はアカヴィリがこの見事な武器を作る際に行う、極めて綿密な作業を幸運にも観察できた。鍛冶師は剣を作る素材を、正しい密度が得られるまで何度も繰り返し折り畳む。その後鍛冶師は光る液状の調合薬を剣に塗り、それが奇跡のように刃を湾曲させる。この作業はとても長いが、完成品へと研ぎ澄ませる段階はさらに長い時間がかかる。アカヴィリはこの特別な武器を完成させるため、何日も費やすほどである。

肩防具

アカヴィリは肩当てを強靭だが形状を変えやすい素材で作る。これにより肩を全方位に回せるようにしつつも、装着者を攻撃から守ることができる。この素材はしばしば水平に重ねて層を作り、きつく結び合わせることで全体が構成される。

手袋

アカヴィリの多くは指をむき出しにする。彼らの手袋の素材は手のひらから前腕までしっかりと覆うが、指は覆わないまま残しておく。アカヴィリの手袋の大半には防護のための素材も含まれており、丈夫な皮か、その他の柔軟な素材が使われる。

アカヴィリの全ての武器と防具の中で、私が最も高く評価するのは盾だ。重いバックラーの表面に、空飛ぶドラゴンの形をしたシルエットが配されている。晴れた空を見上げ、この姿を見る恐怖は容易に思い浮かべられる。

私はまだ杖を持ったアカヴィリに出会ったことはないが、彼らが頭に着ける金属の輪には多大なる興味を抱いている。アカヴィリが歩くたび輪がぶつかって鳴る、美しくもおぞましい音は、聞く者を骨まで凍りつかせる。

戦棍

両手持ちでも片手持ちでも、アカヴィリの戦棍は触れた瞬間骨を粉砕する。少なくとも、見た時にはそのような印象をもたらす。私は幸運にも受ける側に立ったことはない。この武器についたスパイクも、短剣並みの鋭さを持っているように見える。

短剣

私の仲間の多くは、針のように鋭いアカヴィリの刃に倒れた。彼らの短剣の刃先はわずかに触れただけでも出血させるが、それに加えて尖端は致命傷を与えるために研ぎ澄まされている。この武器を使えば穴を開けるのも、骨から皮をはぎ取るのも容易だ。

アカヴィリの斧は遠くから見れば我々のものと大きな違いはないように思えるが、近くで見ると全く違う。この武器の先端には、重厚な渦巻が綿密に刻まれている。その結果、刃の鋭さにも劣らぬ美しさを持つ仕上がりになっている。

ツァエシ スタイル

クラフトモチーフ53
Tsaesci Style

ブレイズの歴史家 ディル・トネナカのキアサ・ヴェーダ 著

「アカヴィリ」とは何を意味するのだろうか。第一紀の終わりに我が先祖がタムリエルへ現れてから長い間、アカヴィリとはツァエシの人々とその遺産を指すようになった。ツァエシは遠い東のアカヴィリ大陸で、最も洗練された文明である。子供たちが学校で教わる通り、第一紀28世紀の初頭にツァエシは大規模な武装使節をタムリエルに送った。神話的な目的があったようだが、ここでその問題に触れるには紙幅がない。このツァエシ軍は、シロディールのレマン将軍の敵として登場し、その後味方になった。その後レマン将軍は皇帝レマン一世となり、第二帝国が誕生した。

私の祖先はこのツァエシ軍にいた。実際のところ、多くのインペリアルが今ではアカヴィリの血を引いていると主張できるし、そうするべきだ。「アカヴィリ」という名前が、最近の蛮族カマルによる愚かでどうしようもない、徹底的に撃退された侵略によって汚されていなければ。しかし、ここで彼らのことはこれ以上語らない。

代わりに、ツァエシのことを語ろう。子孫以外に多くは伝わっていないが、これは我々が歩む蛇の職人の道の特徴によるものではない。我々の祖先はレマンの配下と自由に技術を共有していた。時間の経過とともに古いスタイルは希薄になり、評価を落として行ったが、蛇の道をそのまま示す例がリンメンのトルネカに残っている。私が歴史家として働いている街だ。

我々の伝統的な防具を見てみよう。入念に堅い板を結び付け、動きやすく刃を防げる防具を生み出した。弱い部分が重ねて守られていることに注目していただきたい。全てが身体の動きに合わせて動くようになっている。

仮面の兜は陰気で荒々しく、角や派手な紋章をつけて恐ろしいシルエットを生み出し、無敵の悪魔の戦士に見せている。

距離に対応した三種の刀、短剣、両手剣、細く片刃の曲刀は素晴らしく、素早い斬撃が行えるようになっている。必要なら先端で突くこともできる。

盾の美しさは奇妙なほどだ。我々が戦闘で盾を使うことはほとんどないが、長年受け継がれて来た職人の基準に沿った盾が作られ、装飾されている。

そして、蛇頭の弓を恐れるといい。赤と黄土の縞模様は、生と死の両面を表し、この二つが常に近くあり、近くあるべきであることを示している。矢でさえも細心の注意によって作られている。

蛇の職人の道を進みたいと望むなら、ここで鎧職人を目指すと良い。