西スカイリムの楽器

Western Skyrim Bards College Collection

アテイアの横笛

アテイアの横笛
Ateian Fife

伝説のフルート作りの家の印が入った、見事な作りの横笛。

インペリアルの伝説の笛職人パーテロン・アテイアが死の直前に作った笛の一つ。パーテロンの笛は希少であり熱烈に求められていたが、これは彼が死ぬ前に完成させた最後の笛である。パーテロンは特別に吟遊詩人の大学へ寄贈し、長く保存され楽しめるようにした。

彼の横笛のいくつかは今もタムリエル中で使われているが、大部分は収集家か、アテイア家の才能ある笛奏者の元で隠されている。

コスリンギのリヴァイアサンビューグル

コスリンギのリヴァイアサンビューグル
Kothringi Leviathan Bugle

銀と青の角笛。簡素なデザインだが、強い音が鳴る。

絶滅したブラック・マーシュのコスリンギ人はごくわずかな遺物しか残していないが、吟遊詩人の大学はこの悲しげな楽器をその文化とナハテン風邪の被害を思い起こさせるものとして大切にしている。

この陽気なラッパはブラック・マーシュを徘徊する怪力の獣、リヴァイアサンの角から作られている。消えたコスリンギの人々の肌に合うよう、銀青の染料で染められていた。

大きく、良く響く音色は往時のコスリンギの人々のように、喜びと希望に満ちている。

ジャハル・フソジャ

ジャハル・フソジャ
Jahar Fuso’ja

この装飾がはめ込まれたカナンは、明らかにカジートの爪で作られたものだ。

第二紀の初頭、カジートが入学し教職につく許可と引き換えに、エルスウェアのたてがみがこのカナンを吟遊詩人の大学に寄付した。当時は拡大するレマン王朝のインペリアル支配に対して、カジートの支配層が彼らの文化を保護して拡散するための手段を模索していた。

このカナンはエルスウェアに壊滅的打撃を与えた、スラシアの疫病の終焉を告知する祝祭で演奏された。祝祭の楽器を意味する「ジャハル・フソジャ」と名付けられたこの楽器は、現在も我々に生命の誇りと、古い曲を思い出させる。

スカイトーカー

スカイトーカー
Sky-Talker

この粗雑なハンドドラムは、アルゴニアン奴隷を勇気づけた。

この太鼓はシャドウフェンで無数に起こったある奴隷の反乱で、無名のアルゴニアン奴隷によって使用されたものだ。持ち主の名は失われてしまったが、このスカイトーカーという太鼓は、暴動の最中に他の奴隷たちへ伝言を送るために使われていたと言われている。「太鼓の声」は、しばしば反逆者に偉大な功績を与えたようだ。

この太鼓は精神を奮い立たせて魂を鼓舞する必要がある時、最悪な状況であっても音楽が力を与えられることを、吟遊詩人に思い出させている。

テンダークロー

テンダークロー
Tenderclaw

古代カジートのエスラジ。使い古されているが、素晴らしい状態を保っている。

現存する中では屈指の古さを誇るエスラジであるテンダークローは、タムリエル全土の吟遊詩人が最後に目指す地としての、リンメンの評価を強固なものとした。名高いカジートのスカルド、アーン・エクスカーは長年、叙事詩「ファドマイの死」を一週間演奏する際にこれを弾いた。

それ以降、アーン・エクスカーがこの楽器から引き出した完璧で魅惑的な音に到達した音楽家はいない。伝説によれば、テンダークローはカジートの神々からの贈り物と言われている。アーン・エクスカーは、自らが選ばれし者であるかどうかを決して明らかにせず、謎にすることを好んでいた。

ドゼンのタルハルパ

ドゼンのタルハルパ
Dozzen Talharpa

リラのより粗雑なバージョン。死んだ双子の兄弟の腱からジブハンが作った。

この素朴なリラの来歴が語るのは双子のブレトンの兄弟、ドゼンとジビハンの物語だ。競争意識を持ってはいたものの、とても仲の良い兄弟だった。彼らの残した物語は、街の広場でタルハルパを使った音楽コンテストに関するものだ。彼らが観衆を賑やかでテンポの速い掛け合いで魅了すると、人々は踊り始めて歓声をあげた。民は聞いたこともないような素晴らしいコンサートだったと記憶している。その後、ジビハンはドゼンに家まで競争しようと持ち掛けた。丘の中腹の道が狭くなった時、ジビハンがドゼンの前に出た。家が近づき、勝利が目前に迫ったジビハンはゴールの前に振り返ったが、そこにドゼンの姿はなかった。

ドゼンは丘を転がり落ち、巨大な石に激しくぶつかっていた。彼は激しく血を流していた。ドゼンは青ざめて浅い呼吸をしながら、思い出せるのは音楽コンテストで勝利を収めたことだけだと言った。街の住人たちは勝者がいないと宣言していたが、あの絡み合った曲には感銘を受けていた。

最後が近いことを知り、彼はジビハンに自分の腱を使って新しいタルハルパを作り、それを演奏して人々を勇気づけ、踊ってもらうよう誓わせた。ジビハンは言われた通りに兄弟の腱を使ってこのタルハルパを作ったが、喜ばしい気持ちで演奏することはできなかったため、吟遊詩人の大学に寄付したのだった。

ペトラループ

ペトラループ
Petraloop

この精妙に作られたリュートは、背面の落書きによって台無しにされている。長年演奏していた学生の仕業だ

温かい音色で音が良く伸びる、マスター・ペトラによって作られたこのリュートは他に類を見ない楽器だ。この興味深い名前は長いセッションの終わりに、「ペトラのリュート」を求める酩酊した数多くの吟遊詩人にちなんだものと言われている。

裏には、大学で最も有名な吟遊詩人の名が数多く彫られている。

ラジーンの影

ラジーンの影
Shadow of Rahjin

この控え目なリラは、ラジーンの祝福と呪いを共に受けていると言われている。

伝説によれば、若く愚かな吟遊詩人がラジーンと取引し、誰でも望む者を曲で誘惑できる力を手に入れた。トリックスターの神はこの取引を面白いと考えたようで、7つの影の1つをこの若者のリラの弦に磨きをかけるために送り込んだ。

しかし、このような取引には常に代償が伴うものだ。若者のリラが欲望に満ちた情熱を刺激する一方で、その曲は寝取られた恋敵の嫉妬の怒りも同じように掻き立てた。しばらくの間、若者には運がついていた。挑戦、決闘、深夜の逃走など、物語の題材をもたらすほどだった。

だが運とは回転する車輪であり、やがて彼に背を向けた。彼は殺され、リラは別人の手に渡った。間もなく他の音楽家が楽器の秘密の力を発揮させる方法を発見し、最終的に同じ運命を迎えた。そして、この循環は数百年繰り返された。

大学が入手した後は徹底的に試験し、ラジーンの影を退けてはいる。しかし、演奏したいという者の安全は保障されない。

リリータング

リリータング
Lilytongue

第一紀から残っている、アルトマーがデザインした優雅なハープ。

アルドマーのハープであるリリータングは、時が記録されてからずっと、アリノール宮廷で最高の演者によって演奏されてきた。リリータングは、偉大な作曲家ロルメルヴァルによって作られた最も魅惑的なアリアの一部を演奏するために使われた楽器だ。このハープはユヴィチル戦争の間に姿を消し、破壊されたものと思われていた。新たな王家のハープが替わりに演奏へ用いられた。

リリータングは500年以上も行方不明になっていた後、100年ほど前に再び姿を現した。現在は歴史と優れた美を併せ持つエルフ職人の比類なき工芸品として、吟遊詩人の大学が光栄にも所有している。

レマンのウォードラム

レマンのウォードラム
Reman War Drum

レマン王朝のドラム。帝国の敵の破滅を意図したものに違いない。

レマンがスカイリムをアカヴィリから防衛した際、彼の軍には多くの鼓手が同行した。この太鼓はそのような兵士の所有物で、ペイル峠の戦いでアカヴィリがレマンに屈服した場にあったものと思われる。さらに何人かのレマン王朝の指導者へ引き継がれたが、最後のレマン皇帝が暗殺される前には使用されなくなっていた。それ以来、太鼓は相続、贈答、征服の際に、首長から首長へ受け渡された。

現在、この太鼓はスカイリムの偉大なる英雄の宴に鳴らされる。

恐妻家のモラチェリスのパンフルート

恐妻家のモラチェリスのパンフルート
Pan Flute of Morachellis Hag-Husband

古代ノルドの脚骨から、愛を込めて作られたパンフルート。

このパンフルートは伝説のスカルドであり元教官でもある、恐妻家のモラチェリスの所有物だった。彼はこの世に知られぬ楽器に熟練した数少ない者である。その奇行で名高いモラチェリスは、このフルートを不運な出来事で亡くなった双子の片割れの足の骨で作ったと言われている。常に遊び心にあふれたこのスカルドは、時にこの噂を肯定し、時には否定した。

不安を感じる笛の素材と演奏時の衛生に対する疑問から、モラチェリスが指導する生徒を持つことはほとんどなく、後継者もいなかった。

絹の叫び

絹の叫び
Shriek-of-Silk

古いヴォッサ・サトル。この音を出せる魔法の蛙は、遠い昔に死に絶えたのかもしれない。

数少ない高名なアルゴニアンの旅吟遊詩人、柔き嘴が300年にこのヴォッサ・サトルを大学にもたらした。現在、習得の難易度が屈指の楽器と見なされている。

その後数百年に、楽器は演奏のためではなくいじめのために使われるようになった。習得が容易で、特定の音があらゆるアルゴニアンに受け入れられて興奮させるため、ある時点で上級生が新入りの吟遊詩人にヴォッサ・サトルを始めるよう告げるのだ。もし正しい音を出せないなら、それは十分な肺活量で吹いていなかったからだと言われる。

吟遊詩人の大学職員は最終的にこれをやめさせ、このヴォッサ・サトルは現在アルゴニアン音楽理論の非常勤教授、二つの夜の愛用楽器として、誇り高い扱いを受けている。

磁鉄鉱

磁鉄鉱
Lodestone

理解できない職人技によって作られたリラ。カリソスがシェオゴラスから騙し取ったとも言われている。

これは大吟遊詩人にして全ニルンで名を知られる音楽家、カリソスの楽器として崇められている。このリラは彼と共に、数十年にわたってタムリエル中を旅した。

カリソスはしばしば、どのようにしてマッドゴッドのシェオゴラスを出し抜いてこの楽器を手に入れたかという物語を語った。シェオゴラスに出会った時、カリソスはすでに熟練の吟遊詩人で、シェオゴラスが聞いたことがないような、もっとも官能的なラブソングを演奏した。カリソスはこの狂乱の王子に、彼の質素なリラにはディベラのむき出しの情熱が植え付けられていることを納得させたのだ。

シェオゴラスはそれを欲しがり、代わりに磁鉄鉱と呼ばれる楽器をカリソスに与えた。彼が栄光と名声をもたらすことを断言しながらカリソスの魂に結び付けたリラは、栄光と名声を実現した。

しばらくしてから、カリソスの偉業と才能は吟遊詩人の大学の卒業生の間で伝説となった。しかしある朝、磁鉄鉱が大学の練習室で発見され、それ以来カリソスの消息は一切不明となった。それ以来、カリソスは定期的にシェオゴラスの怒りから逃れてタムリエル中を旅するが、最後には捕まってしまうのだと長く考えられている。

首長殺し

首長殺し
Jarlsbane

この美しい曲線の弦楽器にはヴィベクの印があり、伝統的なダンマーの音階にチューンされている。

この卓上弦楽器はヴァーデンフェルのヴィベク卿の代表団から上級王スヴァートルに贈られたものだ。ダンマーの音調の構造に慣れていなかった宮廷音楽家たちは、これを「はなはだしく調子外れであまりにも理解しにくい」と断言した。これはレドラン家の大吟遊詩人のエンドロニ・セルヴィロによって発見されるまで、長くブルー・パレスに珍品として置かれていた。

スヴァーグリム王はダンマー芸術への理解を深めるため、寛大にもこの楽器を大学に寄付した。

(「それでも金切り声を上げるウナギみたいな音がする!」と金属の飾り板の碑文の下に彫られている)

終わりなき鐘

終わりなき鐘
Chime of the Endless

この小さく携帯できる鐘には、カジートのシンボルが刻まれている。叩くと素晴らしく澄んだ音が鳴る。

この小さな鐘はジズ・クラアのアデプトであるユジッラを、僧房の仲間全員を殺したドロ・マスラの無慈悲な攻撃から守った。ユジッラは鐘をリズミカルに叩いて、恐ろしい夜を通して彼女を守ったジョーンとジョーデに対する賛歌を作った。残念ながら賛歌は失われてしまったが、鐘は残っている。

大学はカジートの仲間に敬意を表し、この鐘の使用を制限している。

青い憧れのリュート

青い憧れのリュート
Lute of Blue Longing

このリュートは、愛を裏切られた女王の霊魂に呪われていると言われる。

この楽器は呪われた吟遊詩人グジャルドレッドのものだった。彼が東の王国の宮廷で演奏している時、女王がこの麗しい吟遊詩人に心を奪われた。冷酷にも、彼は女王を誘惑するために甘いバラッドを作曲した。彼に愛されていると信じ込んだ女王が衛兵を下がらせると、グジャルドレッドが部屋にやってきた。

夜明け前に彼の楽しみは終わり、この不実な吟遊詩人はこっそりと部屋を出て城から逃げ出した。無情にも欺かれたことに気づいた女王はグジャルドレッドに恐ろしい呪いをかけ、自ら命を絶った。彼は自らの裏切りの歌を歌わずにはいられぬようになり、リュートを手に取るといつでも女王の霊魂が姿を現すようになった。

このリュートで愛の歌を演奏すると、女王の霊魂が見られることがあると今も言われている。

嘆きの笛

嘆きの笛
Highmourn Dizi

この簡素な木製フルートは、アカヴィリで一般的な楽器である。

アカヴィリ様式のフルート。前アカヴィリ最高顧問サヴィリエン・チョラックの葬送で演奏された楽器だ。

この笛が演奏され、悲し気ないつまでも忘れられない音色を耳にすると、アカヴィリの忠実な参列者は遠く離れた故郷の声を聴いて泣き伏したと言われている。アカヴィリではない者さえ、その死を悼む切ない音調には心を動かされた。中にはアカヴィリ以上に感動していた者もいたようだ。

長き炎

長き炎
Long Fire

失われたヨクダ大陸への郷愁を誘うタンブラー。

このタンブラーはヨクダの芸術を代表しているものだ。この楽器は、フランダー・フンディングのハンマーフェル遠征軍にいたソードシンガーの持ち物だったと考えられている。

伝承によればヨクダの吟遊詩人は、自分の楽器を神聖で神の霊魂が宿っていると見なしていた。長き炎との名は砂漠の中央で吟遊詩人が仲間と集まり、星とわずかに燃える火に照らされながら失われた故郷の曲を演奏する、静かな夜に由来する。

雷の王

雷の王
King Thunder

印象的なオーシマーのドラム。鳴り響く低音は、初代オルシニウムの時代から続く伝統である。

オーシマーの典型的な太鼓、雷の王はその低音と大音量の双方で知られている。この祝賀と戦争の際に贈られるオークの太鼓は、彼らの戦争じみた儀式の基盤をなすものとして、複雑なリズムを生み出す。

この太鼓はオルシニウムが包囲している間は隠されていて、後にファルクリースのヤシュナグ・グロー・ヤズグ要塞のものとなった。太鼓はハックヴィルド首長により、ヤシュナグ族長と勇者たちの勝利を記念して大学に贈られた。