付呪師助手メール 5週間目

29日目
我らの仕事は今も阻害される事無く続くが、不快な夢も同じく続いている。だが今晩はいつもと違う夢を見た。「収穫者」と名乗る男が、彼が捕らえた者の一人を殺せば強大な力を与えてくれると言ってきたのだ。私の剣を、敵の魂を喰らう棍棒と取り換えると。私が答える前に、エズダブの声で目を覚ました。

30日目
私はまた夢を見た。あの収穫者と名乗る存在が、人を殺す代償として力を与えると言ってきた。その犠牲者は鉤爪のような檻の中に閉じ込められ、私の前で跪いていた。私はそれを拒否したが、その瞬間、収穫者が騒めき、私は目覚めた。エズダブによれば、私は夜の間に目覚め、我々がいた洞窟からどこかへと出ていっていたらしい。私は今まで眠りながら歩くなど、したことはないというのに。

31日目
この最近のアブナブの乱文について、このエズダブが彼に代わってあなたのお許しを請い願いたい。アイレイドの遺跡で例の生物と遭遇して以来、彼はどこかおかしいのだ。旅の途中でおかしな訛りのダンマーの魔術師に出会ったのだが、彼が言うにはその生物は災厄の四柱神に属する下僕であり、その死によって災厄の四柱神に目を付けられてしまったらしい。私は理解した振りをして彼に頷いておいた。

32日目
栄えある雇い主殿、今度もいつもと同じように最高級の素材をご用意した。これを手に入れるため、私達二人でリッチを倒した事実を含めると、その勝利がなお甘美に感じられる。奴の居た洞窟から追い立てられ、近くの川を半分ほど遡った時点で、私達は奴を剣で斬れることに気が付いた。そして比較的速やかに、奴を命無き骨の粉へと変えてしまう事ができた。

33日目
栄えある雇い主殿、あなたを私よりも豊富な見識を有する数少ない方とお見受けしてお聞きしたい。あなたはヨクダの剣聖たちの伝説を信じているだろうか?彼らが異教なる東方の魔術と対峙しうる、いにしえの剣術を守る者たちであったと。私にはそれが、ただ単に他の剣士以上の力を持つ者に関する話では無く、むしろ剣術の重要性を説く比喩に思えるのだ。

34日目
栄えある雇い主殿、私達は本日、魔女の魔術結社に遭遇した。奴らほど私が憎んでいるものはいない。魔女たちがどこからその超自然的な力を得ているのかは知らないが、邪悪である事は違いない。運よく奴らは寝ていたので、我々で洞窟内の品々をすべて奪って脱出してきた。ぜひ有効に使って頂きたい。

35日目
栄えある雇い主殿、学者たちは私を無知と嘲るかも知れないが、ヨクダの剣聖達(私よりも知力と文化に秀でた者たちは「アンセイ」と呼ぶ)が、己が霊体から刃を作り出すことができるというなら、一体なぜ鋼鉄の剣などを持っていたのだろうか。全く馬鹿らしい。おかげでこの件についてエズダブとは殴り合いになりそうだった。