付呪師助手メール 25週間目

172日目
船に乗り込もうとする海賊たちに、淑女らしからぬ振る舞いに及ぼうとした瞬間、ダガーフォールの艦隊が霧を破って西から近づいてきました。海賊たちは留まって戦うことを選ぶのではないかと思いましたが、命令の叫びを聞きました。「撤退だ!」と、誰かが命じました。「引け!」と、また声があがりました。

173日目
海賊船は去りました。今ごろ上級王の黄金に積まれた財宝を手にすることができずにがっかりしていることでしょう。実のところ、私もがっかりしています。船に乗り込んできた海賊の頭を叩き潰すのを楽しみにしていたからです。仕方ありませんね。さあセンチネルに到着です。新しい素材を同封しました。

174日目
センチネルはアリクルの西岸にある砂漠の宝石です。この都市の尖塔とドームが港に近づく上級王の黄金を迎えてくれました。エステルさえも新たな街を探検することに胸をときめかせているようです。船旅と海賊との戦いがもたらした興奮がまだ冷めやらないというのに。ヴェロインが歓迎してくれるとよいのですが。

175日目
ヴェロイン・ギンバートはすごい方です!まず店に入るなり、彼女は私の正体を見抜きました。そして私の本性を受け入れると、はるばる旅してきた目的を尋ね、未知の付呪の技法を手ほどきしてくれたのです。何時間も教師と生徒として過ごすことができました。素晴らしい体験でした!

176日目
お客様、私です。メリナ・キャッセルです。お送りした素材はかの高名な付呪師ヴェロイン・ギンバートのお供をして集めたものです。ここにいる間に実に多くのことを教わりました!しかし、ああ、良いことには必ず終わりが訪れます。ノースポイントまでの船旅を手配し、明日は出航です。

177日目
エステルと私はブロークンフィンでの航海を手配しました。リベンスパイアーには数日で帰り着くでしょう。静かな船旅のひと時を学んだ付呪の復習にあて、ヴェロインの教えを記憶に刻み込むつもりです。海賊が襲ってこなければの話ですが。その時はやじ馬たちの目の前で、私の闇を解き放ってやるつもりです。

178日目
ああ、帰りの船旅は平穏でした。海賊の影はおろか、空には雨雲さえなく、水面を切って進む船を荒々しい波が揺することすらありませんでした。正直に言うと、少しがっかり。退屈で、とにかく、とても残念でしたね。でもようやく家に帰って来れました。きっと何かレイヴンウォッチ城で楽しいことが持ち上がっているはずです。