グレイムーア スタイル

クラフトモチーフ85
Greymoor Style

ソリチュード衛兵、ヴィッドグリル隊長 著

グレイホストについて紹介する必要はないだろう。蘇った古代の軍隊で、躊躇なく命を奪いこの地を蹂躙している。敵を知っておくことは重要なことだ。この恐怖と刃を交えた者は多いが、その武器と防具に関してはひどく誤解されている。そこで私は、グレイホストの武具に関して知る限りのことを詳述することにした。読者がより備えられれば幸いだ。

ブーツ

グレイホストの衣装のデザインは格調高く繊細で、その意図を誤解されかねない。ブーツも同様だ。薄い黄金のプレートが、強化された靴底までを覆っている。短剣のように尖った爪先は、短剣と同等のダメージを与えられるだろう。

ベルト

グレイホストのベルトは黄金のコウモリが際立つ。デザインは様々だが、翼を広げた姿は共通している。機能より装飾を重視しているようだ。グレイホストが固執している華美な様式を強調しているのかもしれない。

グレイホストの兜は、暗いオニキス色のプレートで補われている。頭頂部にはドラゴンのような鋭い角が飾られている。バイザーの上には翼のように広がる黄金がアクセントを加えている。面頬を開けたままにしている者も、覆いの中から野獣のような眼光がのぞいている者もいる。この兜を見ると…鋭さを感じる。

脚当て

グレイホストは黒い革のグリーヴを好む。プレートと同じような扱いだが、夜にはほとんど見えない。隠密性を重視しているのは間違いない。もっとも大抵は、腰回りや膝の周囲に黄金の金属を加えて防御を強化している。

グレイホストは羨ましいほど素晴らしい弓を作る。メッキを施され、アーチを描いた翼が矢筒と弓を飾っている。その二つの組み合わせは単純な戦闘を、戦場で目を奪わずにおかない闇の美しさと恐ろしさを備えた何かへ変貌させる。

胸当て

グレイホストの胸には黄金の紋章がある。胸全体に広がるデザインも、中央の小さな部位に意匠を凝らしたものもある。鎧の深く暗い黒に対して黄金の輝きが映え、見る者に畏敬を覚えさせる。

グレイホストの短剣と同じく、剣も細く精妙になっている。その外見はほとんど針を思わせるが、だから危険でないわけではない。その金属は頑強で、肉も筋も貫き通せる。そしてあまりに刃が薄いので、その攻撃が見えにくい。

肩防具

グレイホスト軍の肩は、吸血鬼の牙のように鋭い黄金のポールドロンで守られている。兵士の実際の肩幅をはるかに越えて伸び、より厳つく屈強に見せている。肩当てのへりは、剣と同じように鋭く見える。

手袋

黒い革のため、グレイホストの手は夜間にほぼ見えない。とどめの一撃を受ける前には、月明かりで黄金の閃光を目にするかもしれないが。

グレイホストの盾を飾るのは、重くねじくれた金属だ。精緻な装飾が恐怖を誘う。そのためにこの盾は、彼らのシンボルとなったのだろう。金属の中に恐ろしい顔を見たという者もいる。持ち主がかざすたび、盾がおぞましい笑みを浮かべるように見えたという。

グレイホストの杖は戦棍に酷似していて、違いはサイズが小さい点だけだ。杖の先端は恐ろしい鉤爪を思わせる。吸血鬼の王を模したのかもしれない。いずれにせよ、恐ろしい姿をしている。

戦棍

個人的には、グレイホストの戦棍が三叉鉾と似ているように思える。複数の穂先が打撃力を補っている。穂先は均等に先端で揃えられ、鉤刃は肉へ食い込み引き裂く。

短剣

無知な者が一見すれば、グレイホストの短剣は脆そうに思える。だが多くが証言するように、この細身の刃は刺突向きだが、どんな短剣にも劣らず危険だ。設計の精密性が、この短剣を特に危険な武器へと仕上げている。

グレイホストの斧は実に恐ろしい。黄金の大きな二枚刃が恐るべき破壊のアーチを繰り出す。彼らの他の武器と同様、この斧は優雅なために真の危険性を認識できないかもしれない。美しさに騙されてはならない。