銀の薔薇 スタイル

クラフトモチーフ106
Silver Rose Style

公文書保管人バーソロミュー 著

我々の名称が示すとおり、栄誉ある銀の薔薇の騎士の制服は、騎士団の知恵と導きによって世代を経るごとに力強く、美しくなっている。私はここに銀の薔薇騎士団長ティエリック・サラゼンが第二紀579年に定めた、武器と防具の形状と機能の主な要素を記録しておく。

ブーツ

銀の薔薇はウェイレストの服屋でよく見られる柔軟な革で作った、細長いブーツを好む。分厚い獣皮や強化革に比べると耐久性は落ちるが、素材の柔軟性でこれに勝るのはエルフの薄布くらいだ。このブーツはまた、プレートメイルを着て長い行軍をする際にも快適性を高めてくれる。

ベルト

制服の六点式ベルトは腰を魅惑的に包み込み、薔薇の紋章が付いたバックルで、上に伸びる薔薇を蔦が支えるようにしっかりと固定する。このデザインは激しい運動の最中にも、全ての長ダブレットやタバード、タセットを力強く支える。

歩兵と騎兵の大半はバイザー付きのサレットを好む。高い防御力と広い視界に、必要に応じた快適さを保証するためである。これと対照的なのが完全に頭を覆う重装兜で、似た多くの兜とは違い、重装兜には頭蓋に沿って3つの強化されたアーチが付いている。両手槌による一撃にも耐えられるだろう。

脚当て

ブーツと同様、銀の薔薇の脚当ては極めて柔軟な革で作られており、肌によく密着するため動きの自由度が高い。硬化させた革を側面に加えて強化することで、特に騎兵が最も頻繁に攻撃される角度に優れた防御力を発揮する。

我らの弓職人はほとんどロスガーのマホガニーだけを扱っている。硬いことで悪名高いこの木を加工する技術は極めて繊細で洗練されているため、素人の目にはまるで陶芸家が粘土をこねているように見えるだろう。自然の木目に沿って注意深く切り、磨くことで、通常は曲がることのない木に驚くほどの弾力を与えている。

胸当て

ハイロックの名高く栄誉ある騎士団として、我々は聖なる薔薇の紋章をダブレットやジャーキン、タバードのよく見える部分に飾っている。これは壮麗ながら危険な気高さの証である。制服や旗の赤、黒、銀色は権威の印であると同時に、戦場でまみえる敵に対する警告でもある。

銀の薔薇の剣は他の騎士団に見られるものよりもさらに頑丈な作りでなければならない。太い中子と細く削った刀身を重く補強した鍔に付け、オグリムやデイドロスのような怪物と衝突した際に刀身ごと弾き飛ばされることを防いでいる。折れた刀身でもないよりは良い。

肩防具

しっかりと固定された肩防具は、最も軽装の戦闘員にとっても、後方での小隊戦闘や駐屯地の防衛に重要な役目を果たす。我らの騎士は不必要に動きを鈍らせることなく、最も防御力の高い前面を敵に差し向けられる。防御力を犠牲にする代償は、側面攻撃に反応できる機動力で十分に補える。

手袋

手袋の構造は他の騎士団と大きく違わないが、銀の薔薇の篭手は八大神全ての聖堂で聖別されている。この祝福は我々の戦士が戦場でデイドラの遺物を奪取する際、デイドラの影響を防ぐための安全策だ。

我々の防具職人が作る盾はどれも芸術作品であり、ハイロックのどんな銀細工師も羨む精巧な彫刻細工が施されている。焼きつけた鋼鉄の外枠は装着者と装飾の両方を保護し、より柔らかい銀には一定の延性があるため、割れることがない。

銀で覆った鋼鉄の杖は魔闘士の基本的な道具であり、接近戦での攻撃を受け止め、定命の者とデイドラを問わず、相手に骨を砕く一撃を加えることができる。薔薇のつぼみのシルエットは、魔術師の手の中で咲くのを待っている魔術の潜在力を表している。

戦棍

銀で覆った鋼鉄を用いる剣や斧の先端とは違い、我らの戦槌は第一紀後期の騎士団にいた冶金学者ヴィッカロ・バウモントによって作られた、銀とプラチナの特殊合金を用いている。鋼鉄ほどの耐久性は持たず、とても高価だが、この合金はクランフィアの分厚い頭蓋骨さえも粉砕できる効果があると証明されている。

短剣

短剣は騎士の主要な道具ではないが、我々の大切な世界を歪めようと目論む邪悪なデイドラという癌を切除するためには欠かせない道具である。銀色に輝く鋼鉄製の刃は細く削られており、ごくわずかな鎧や皮の隙間も刺し通せると同時に、弱点をこじ開けられる程度の威力も確保されている。

刃に金箔と線細工を施してあるものの、この湾曲した斧は装飾品ではない。きらびやかな外見の下にはダガーフォール鋼の骨格が隠されており、表面の純銀がオブリビオンの怪物を切り裂くのと同様、定命の敵の鎧も軽々と叩き割れる。