ロスガーの書

Wrothgar Writings

アイスハート戦士長へTo Warlord Ice-Heart

アイスハート戦士長

この約束の金とあなたのクランへの独占販売権目当てに、私は我が民を裏切り、すべてを危険にさらしている。遅延やミスがあってはならない。オルシニウムでの私の努力を確実にするため、すでに金の一部はカジートの商人グループに渡してある。

物資のキャラバンが、僻地のクランの越冬を支援するために十分な食料を持って、じきに商人の門から到着するだろう。キャラバンは毛皮、薬などの物資も運んでいる。あなたのクランの役に立つはずだ。私の出した予定表を参照すれば、不意打ちを食らわせられる。

速やかに攻撃し、ハーピーを使って物資をキャンプに空輸しろ。気をつけろ。バズラグ族長と部下の兵士達が、通商路をパトロールしている。あのオークは残忍だ。奴らを全力で避けるよう、戦士達に話しておいた方がいいだろう。

ヴァルチャー

アヴァリアンの巻物The Scroll of Avalian

「戦士の神の書:3:24—アヴァリアンの戦い」から抜粋

そして火山は雷のような轟音を立てて噴火した。大地は震え、空は灰に覆い尽くされた。それでもアヴァリアンの意志はくじけなかった。彼は敵を見つめた。溶岩と石でできた猛々しい神を。トリニマクに祝福されし子、アヴァリアンは剣を抜き、山に突撃した。山には溶岩が流れ、道を覆っていたが、熱で脚が焦げる間もないくらい俊敏に進んだ。風のように素早く山へと飛び込み、野獣の心臓に剣を突き立てた。

アグラ・クルンAgra Crun

盾夫人バグラールは初陣で、小さな体には大きすぎるほどの両手マトックを装備した。だが残念ながら、戦闘のさなかバグラールは剣と盾を使うことになった。より小さい武器を押しつけられ、顔を赤らめて戸惑い、それを見た他の戦士達に嘲笑された。

軽めの武器を手にしたバグラールは戦場で猛威を振るうようになった。その剣は敵が一太刀返す前に数回突き刺し、盾はどんなものでも防ぐようになった。こうしてトロール殺しの異名を勝ち取った。

バグラールは自らの腕前をマラキャスに感謝し、バラゴグの血の粛清の間、身を捧げて信頼に足る守護者となった。盾は「血の盾」を意味する「アグラ・クルン」の名で有名になった。

アズヌラからのメモNote from Azhnura

ウシェナト

受け取った報告書には、お前の最近の新入者2名が数日間引き延ばしたあげく、うわべだけ従順に振る舞って教官や監視係を安心させて逃げ出そうとしたとあった。好ましくない事態だ。彼らの会話は本音だったに違いない。彼らはトリニマクに心を開き、思いを捧げていたのだろう。

候補者2人を対決させるという最近お前が出した案は、有望そうに思える。結果が待ち遠しいが、以前のより気に入っている。

アズヌラ

あなたの小さな友、エドゥについてYour Little Friend, Edu

この手紙が無事に届くことを願っています。シロディールでの作戦は伝説となっています。帰還された折には、武勇伝を聞かせていただくことをとても楽しみにしております。

新たな都、オルシニウムへのご家族の移住はほぼ順調に進みましたが、しかしながら途中で大切な仲間を失ってしまいました。調教したリークルの召使のエドゥです。旅の最初の晩に姿を消しました。

あの者をとても気に入っておられたことは存じております。タムリエル語を教えたり、正しいテーブルの準備を教えられていらっしゃいましたから。道化師の日にあの者にガウンを着せてやっていたのが思い出されます。可愛らしい奴でした。リークルにしてはですが!「乙女のキス」を売るとおっしゃって、化粧を塗りたくったエドゥを出した時の男の子たちの顔を覚えておられますか?朝食を戻してしまった子もいました!

エドゥが消えた夜にテントの側で騒ぐ声が聞こえましたが、兵士たちは何でもないと断言しました。しかし朝になるとエドゥは消えていました。逃げ出したとも思えません、ご家族にもとても気に入られてましたから。おそらく道に迷ったのでしょう。ともかく、遺体を見つけることはできませんでした。

誠に残念なことですが、ご心配なく。あの小さなエドゥはどこかで自分の仲間に出会い、教わった通りにテーブルを準備していることでしょう。

あなたの友
エメロード

ヴァイアの巻物The Scroll of Vaia

「戦士の神の書:4:18—ヴァイアの勇気」から抜粋

槌が振り落とされても、ヴァイアは崩れ落ちなかった。破壊者ロガルは、すでにその魔法の槌の力で全軍を打ち砕いていた。だが、ヴァイアの決意は揺るがなかった。頭に盾をかざした彼女は、トリニマクに見守られていることに気づいていた。大きな破壊音、雷のような轟音、それにそばの木々が倒れる音が、あたり一面にこだましていた。だが砂埃がおさまると、大地に砕け落ちていたのは、ヴァイアの木の盾ではなく、ロガルの強大な槌だった。

ヴォーグロシュ・ロットタスクの汚い戦法指南Vorgrosh Rot-Tusk’s Guide to Dirty Fighting

よし、間抜け面したエルフ好きのバカども。静まれ!今日は貴様ら不細工なクズどもがアリーナには「名誉」がないとか、そういうくだらねえことを愚痴ってやがったから呼びつけた。見てみろ、貴様らは自分のケツの臭いをかいでる牙のない子犬も同然だ。どうせ時間の無駄だろうが、貴様らの鈍いオツムにありがたい知識を叩き込んでやる。

名誉だと。フン!名誉について教えてやろう。名誉とは小さな孤児どもの言い訳だ。どうして大好きなパパが油断して、ウッドエルフに石のナイフで殺されちまったのかを説明する時に使うんだ。名誉とは自尊心を守りはするが、ケツは風に晒したまま矢に貫かれちまう盾だ!名誉とは勇敢なオークの大敵だ。このしがらみを早く捨てるほど、戦いに勝つ確率が高くなる。

戦闘で重要なことは一つだけだ。間抜けに殺される前に殺すことだ。つまり頭を使って弱点を探し、鎧の隙間を見つけるんだ。よく聞け。名誉とは鎧に開いた大きな隙間だ。

まず最初だ。貴様ら青二才どもが相手に向かって頭を下げてるのを見かけたら、しばき倒してやる。相手に頭を下げさせろ。相手が下を向いたら、膝を顎にお見舞いして歯を叩き折ってやれ。

必ず敵の目を潰せ。土、雪、血しぶきはどんな斧にも劣らず使いやすい上に、どこにでもある。敵の顔に何かを投げつけてないのに、二撃目を振りかぶってるんなら大間違いだ。

常に、必ず、絶対に股間を狙え。2、3発食らわせろ。下にいいのが入ったらオーガだって、お気に入りのお人形をなくしたブレトンの女の子みたいにすすり泣く。

話すのをやめるな。俺が言いたいのは紅茶とクランペットを交えた楽しい会話じゃない!相手の不細工な母ちゃんのことや、姉ちゃんのベッドがきしむことや、父ちゃんの臆病さのことだ。そいつらの名前を知っていれば文句なしだ。言われたことに本当のことが含まれていれば効果は絶大だ。ただ口に出せばいいってもんじゃない。本気で罵れ!怒った戦士は失敗する。そして失敗は相手を殺しやすくしてくれる。

手刀を食らわせられないなら、蹴れ。蹴れないなら、殴れ。殴れないなら、噛みつけ。噛みつけないなら… ふむ、噛みつけないならきっと間抜けなことをしでかしたんだろう。

よし、今日はここまでだ。マラキャスのひび割れた牙にかけて、なぜわざわざこんなことをするのか分からない。帯を締め直して訓練を続けろ!

ヴォシュ・ラクVosh Rakh

宗教再生の研究 王の書記官ウグドルガ 著

何世代にも渡り、オークは3つの不変の真理を信仰してきた。それは要塞、恨み、マラキャスの怒りである。しかし、一部の伝承と著名な学者によれば、マラキャスの前にトリニマクがいたという。ヴォシュ・ラクという最近生まれた運動が信者を増やし、人気を集めている。この運動はオークをその民のルーツへと回帰させ、戦士の神トリニマクに栄光を取り戻し、オークにとってふさわしい地位を回復することを約束している。

オルシニウム再興という構想を受け入れた者がこの新興宗教の信者となるのはまったくいぶかしむに当たらない。その信仰と教義は統一ロスガーという夢想にあつらえて作ったようなものだ。ヴォシュ・ラクは荒々しく粗暴なオークの気質を「文明化」したいと説く。オークを向上させ、他の種族と対等の地位に押し上げ、それどころかさらなる高みへと引き上げたいのだ。また彼らは古代都市オルシニウムを再建し、新たに誕生する強力なオーク国家の輝かしいシンボルにしたいのだ。とはいえ、クログ王はこの新たなトリニマク信仰を支援し、オルシニウムに聖堂を建てるほどであるにもかかわらず、自身はヴォシュ・ラクの過激派信者とは関係を持っていないようだ。

ヴォシュ・ラクとは何者か?これは簡単に答えられる問いではない。この運動のメンバーは皆、その素性を隠しているからだ。祝賀や祈りの集いでは、トリニマクの金色の肌を模したオーク風の黄金の仮面を被る。その名を翻訳すればオーク語で「勇気の刃」となり、トリニマクの伝説の武器、ペニテントを指す。彼らは自身をトリニマクの剣の化身になぞらえ、古臭く、息苦しい伝統を切り払い、新たな道を拓くという。彼らは伝統が「何世代ものオーシマーの民を虐げてきた」という。

オークの古参衛兵の多くはヴォシュ・ラクをいずれ消え去る愚かしい流行と見ているが、一方でオークの生き方を破壊するまで止まらない危険な狂信者と見ている者もいる。いずれにせよ、古参衛兵はその主張や甘言に振り回されることを拒んでいる。彼らの言葉によれば、オークを「強く逞しく、どんな軟弱なエルフよりもマシな」者にする伝統を捨て去る気はない。彼らは要塞とクランという概念を墨守し、単一オーク国家の創造を求める声を拒絶している。彼らが恨みを抱き続けるのは、悪意と恨みが腹の中の炎と心の中の怒りを燃え立たせるからだ。呪いと裏切りの神マラキャスへの篤い信仰を抱き続けるのは、マラキャスが争いと血塗られたマラキャスの掟を与えてくれるからだ。

しかしヴォシュ・ラクにとって古参の衛兵は、単にトリニマクの助けで克服できる試練の一つでしかない。マラキャスは貧弱で、執念深い偽者で、トリニマクの栄光をかすめ取ろうとしているのだと言う。オークがトリニマクを受け入れ、種族として団結すれば、トリニマクはどのような戦が待ち受けようと援助と救いをもたらしてくれる。オルシニウム再建の戦いからリーチの民との戦争、そして他の種族との名誉と栄光をかけた戦いでも、トリニマクは勝利と栄光をもたらすという。

追記:これを執筆している時点で、噂が出回り始めた。ヴォシュ・ラクは汚い上に危険な戦術を使ってオークの心を引き付けようとし始めたというのだ。今のところ噂の裏付けは取れておらず、古参衛兵の怒りにまかせた言葉以上のものではないが、書き加えておくことにした。調査を続け、発見したことを後の書物に記録するつもりである。

ヴォシュ・ラクの命令Vosh Rakh Orders

我々の密偵は所定の場所にいる。オルシニウムの暮らしにすっかり溶けこんだから、街の者なのかヴォシュ・ラクの一員なのか誰にも見分けられまい。この点では儀式用の仮面がうまく役に立った。

クランの族長達はムートに集まる時、罠に足を踏み入れているとは全く気づかないだろう。我々は、トリニマクの勇気ある神聖な剣として目的を成就させる。頑固な族長達を抹殺し、真の統合を果たしたオーシマーの国を築くのだ。

ガントレットを終了し、最終試験に合格した信者の第1グループを、ただちにオルシニウムに派遣しろ。彼らの任務は単純だが重要だ。ムートが始まる前に、街の裏切り者達はどんな犠牲を払っても拘束しなくてはならない。彼らに続く第2グループは、万一に備えての後方支援役だ。

愛するリーダーより
愛するリーダーより

ウシェナトのメモUshenat’s Notes

これまでのところ、冷気を利用して、トリニマクの神聖なる光の道へ人々を向けさせる方法には満足している。グラグズと彼の火による「洗礼」が、徴募のやり方としてはおぞましいと強く感じざるを得ない。生存率はお粗末なものだった。その上、火は人を恐慌に陥れる。恐慌に陥った人には理屈が通じない。真の対話に必要なのは、候補者の心に入り込み、恐怖から抜け出す道を示してやり、トリニマクの神聖なる恩寵をしっかり受け入れさせることだ。

私の方法は、手堅すぎるほどだと思う。(はは。文字どおり堅いのだ。氷を使うのだから確かにそうだ)。私が考案した氷の構造物を使って、逃げ出されないようにして窮地に追い込むことで、不必要に恐慌へ陥れることなく苦痛と安心の両方を与える。さらに特典として、軽めの(といっても私から見てだが)苦痛を終わらせる選択肢を徴募兵に与えるのは、自分で言うのも何だが、卓越した案だ。忘れずにヘンガートにメモを送り、スイッチと氷の台のデザインへの感謝を伝えよう。

この手法の最新版は、これまでになく効果的なようだ。少なくとも、一定水準の楽しみをもたらす。2人の候補者を同時に氷の台に置き、両者にスイッチを渡した。そしてここからが非凡なところだ!どちらのスイッチにも相手を解放させられるのだ!だから、どちらかが相手を生かすために自らの命を犠牲にする?そして生き残った方はどうなる?生き残った方の罪はトリニマクの光への道を開くだろう。生き残った方は、トリニマクを十二分に余すところなく受け入れるだろう。相手を死なせてしまったことを受け入れられないからだ。その心と魂は、完全にヴォシュ・ラク、そしてトリニマクのものになるだろう。

この対決させる手法は、正直言って少し時間を食うが、台が崩れ始めたとき、どちらが先に決断するか楽しく見ていられる。実験が進むほど、ますます楽しめる。

ウスノクの巻物The Scroll of Usunok

「戦士の神の書:4:22—ウスノクの怒り」から抜粋

ウスノクが狩りをするのは食料や遊びのためではなかった。殺しのスリルのためでもない。力を証明するためだ。彼の前で立ち上がった野獣は、木々よりも高くそびえていた。自らの拳と、信じる神トリニマクの祝福しか武器はなかったが、前進し、一発お見舞いした。トリニマクの祝福を受けた彼には一撃で十分だった。一瞬で終わった。どんなに多くの鱗や脂肪や筋肉を持つ生き物でも、彼が怒って標的を殴る力は止められなかった。野獣は叫ぶことも泣くこともほとんどできないまま倒れた。ウスノクは浮かれなかった。喜ばなかった。ただ次なる挑戦を求めて狩りに行くだけだった。

ウズビダクの兜Uzdabikh’s Helm

ロスガーの歴史は戦争の歴史だ。ウズビダクはファルン峠の戦闘のさなか、どこからともなく現れ、誰よりも名高い英雄となった。

ウズビダクの性別については諸説あるが、ウムサ主事は女性説を好んでいる。ウズビダクの戦闘部隊はレッドガード兵の侵略からトンネルを防衛する任務を任されたが、敵が全軍を送り込んでくるのは想定外だった。

戦闘部隊は次々に倒れ、ついに立っているのは彼女だけとなった。彼女は弓、斧、ナイフ、さらには素手でも戦い、トンネルは血まみれになった。その日、1001人のレッドガードが亡くなった。ウズビダクの兜は神の加護を受け、どんな攻撃からも彼女を守ったという。しかし駆けつけたレッドガードの増援部隊は、彼女のひしゃげた兜の周囲に、レッドガードの死体が積み重なっている光景を目にした。

ウッドエルフの伝言The Wood Elf’s Message

私達 がとても小さなエチャテレを愛しているって知ってた?

今、 君は群れなどあれやこれやにいる。暮らして幸せ?

いる のを見ると、君は穏やかで落ち着き払っている。

ところ で君が提供するチーズはおいしくて、とても評価されている。

ハ、 宿屋と酒場、砦と城、ハッ、小さなエチャテレ、

隠し ているのは王と国。人生は不公平ね。

部屋 がきっと毛に覆われた背中にある。いつでももう1袋積むのよね?

合 わせた知識で、皆に欠けていることを教えてくれる?

言葉 では伝えきれないくらい愛している、小さなエチャテレ。

オークは マンモスや野兎よりも素敵だと、知っている。

きっと 心配しないで、もうこれ以上戸惑わせない。

匂わない 愛を、育った証にちょうだい。最後の抱擁に。

オーガの氷の長老The Ice Elder of the Ogres

私は、通常の(そして気まぐれな)マッドクラブからアルゴニアの残忍で強いワマスまで、タムリエルの野生生物の調査にかなりの時間を費やした。オルシニウムに招かれたときは、手つかずの野生を探検できるチャンスに小躍りした。

私達のキャラバンはオルシニウムの街に着きもしない内に、卑劣なウィンターボーンの襲撃を受けた。護衛達は殺されるか丘に逃げるしかなかったため、私も彼らの後を追った。まもなく私は迷子になった。動揺した私は谷に落ちた。

その記憶を最後に、再び目覚めたときは、青い毛の巨人達に囲まれていた。私の健康状態を気にしているようだった。あるいは後で私を食べるために生かしているのか、そのどちらかだ。オーガは、厳密に言えばゴブリンの眷属であり、知性のほどは知られていないが、大半の動物よりはるかに賢い。私は通常、知性の高い種族の研究は行っていない。こういう状況に置かれている彼らについて、私は観察結果を記録したくなるほど興味を引かれた。

私の見たところ、ロスガリアンの山麓に住むオーガは、ウェイレストでたまに出会う粗雑な獣もかなり進歩的だ。彼らの中の数人は、おそらく長老で、氷の操作に関連する、ある種原始的でトーテム信仰的な魔法を使っているようだ。彼らの1人が近づいて来て、私が彼らに向けるのに劣らない好奇心を見せてこちらをしげしげと見た。そのとき、驚くべきことが起こった。

私は落下時に足を折り、出血し、歩けない状態だった。そのオーガの長老が片手を上げ、私は攻撃を予期した。ところが、エネルギーの光の束が私の足に向かって放たれ、足の動きを止めた。傷が縫合されながら、骨が治っていくのを感じた。痛みはひどかったが、同時に爽快な気分だった。

治った脚で立ち上がると、周囲のオーガから動揺と興奮のうなり声が聞こえた。驚かせてしまったと思ったが、騒ぎの音は外からだった。オーガの会話とは普通の話術ではなく、うめいたり声を発するものだ。オーガ達は「ウルカズブル。ウルカズブル!」と同じ言葉を繰り返した。現実とは思えなかった。

テントを出て目にしたのは大虐殺の光景だった。ひときわ激しく怒っているひときわ大きいオーガが他のオーガ達を怖がらせていた。大きなオーガは、骨の鉤爪を腕に装着していた。それで地面を叩いた。その衝撃に氷が飛び散り、他のオーガ達を激しく打ち、転倒させた。私の脚を治したオーガは、きらめく雪の球のようなものを大きなオーガに向かって放った。それが命中すると、大きなオーガは後ずさり、叫んだ。彼が身振りをすると、周囲の雪が上昇し、彫像のようなものを形成し、戦いに加わった。

この暴力騒ぎにオーガ達が気を取られているうちに、私は逃げ出した。いつか完全に回復したら、ウルカズブルと彼の氷の彫像がどうなったか見に戻るかも知れない。

オークと死後の世界についてOn Orcs and the Afterlife

比較宗教学者 エリサ・ムーアクロフト 著

宗教と死後の世界に関する信仰をオークに語ってもらうのを難しく感じたことは一度もない。どこのオークのクランと要塞にも豊かな口承が息づいているのだから、驚くには当たらないだろう。むしろ驚かされたのは、一貫性のある全体像を描くことの困難さだった。最も基本的な概念においてすら、どの口承も一致することがなかった。

対立する信仰がオークの魂を巡って角を突き合わせている今、耳にした多くの物語が極めて感動的であると同時に恐ろしいものに思える。さらに、このテーマに関する書物は一冊も見つけることはできず、関連書籍でこの題材に言及しているものを見つけることもできなかった。死後の世界や、あの世での褒美や罰を受ける場所に関してオークの概念を学ぶ唯一の方法は、適切な質問を重ね、様々な口承に耳を傾けることだった。膨大な研究と無数の聞き取り調査の末、ようやくオークにとっての碧落の岸やソブンガルデの物語に相当するものを発見した。実際、様々な口承において一致が見られるのはそれだけのようだった。アシェンフォージはそのようにして発見された。

マラキャスを信奉するオークが死後に約束された褒美とは不死、豊富な食物と酒、そしてアシェンフォージの奥深くで繰り広げられる永遠の戦いである。アシェンフォージはオークのクランの人生における、3つの不変の真理の精髄だ。要塞、恨み、マラキャスの掟である。各概念を説明し、オークの死後にどう関わっているかを解説し、その意味を明らかにしよう(少なくとも各要塞が明らかにしようとしている程度に)。次に、異なっているだけでなく、時に矛盾する物語をなんとか一つの話にまとめられるように最善を尽くそうと思う。

アシェンフォージはアッシュピットにあるマラキャスの要塞の中心に鎮座する。一部の学者は、マラキャスのオブリビオンの平原が塵と煙と灰だけでできているという。しかし信者は永遠の虚空に、彼らが重視するものや、不死となった彼らの存在を強化するために必要なものすべてが含まれていると信じている。オークの要塞の究極形態であるマラキャスのアッシュピットの城壁は、平原に果てしなく広がり、星々の向こうへと伸び、エセリウスにまで至り、生の世界から次の世界へと渡った偉大なオークに開かれている。マラキャスの要塞の中で、すべてのオークは族長で、族長は1000の妻をはべらせ、1000の妻にはそれぞれ1000の奴隷がいて、あらゆる仕事をこなしてくれる。要塞の壁は100フィートの高さがあり、煙に覆われた空へと伸び、研磨された鋼と鍛えられた鉄でできている。壁の内側には石の砦、鉄塔、そして中央広場を囲む巨大なロングハウスがあり、アシェンフォージの住人の住み処となっている。

アシェンフォージとはマラキャスの鍛冶場の中で無限のスペースを占有する巨大な高炉で、その燃え盛る炎は太陽よりも熱いと言われている。タムリエルのオークがマラキャスの掟に従うことによって、この炎が燃え続けるとのことだが、詳細は後述する。この炎の中で、生の世界から渡ってきたオークは、まず焼き戻しの儀式を受けねばならない。オークは石炭の中に投げ込まれ、死後の世界に持ち込んだあらゆる恨みが熱され、溶け、最後には次世代の生身のオークとなる。タムリエルでの恨みが焼き戻されて生の世界に送り返されることで、不死のオークはようやく新たな存在として恨みを結べるようになる。とりわけ根深い恨みはアシェンアンヴィルというアシェンフォージの脇に据えられた巨大な作業台で鍛え、伝説的な品質の武器や鎧にできる。

アシェンフォージを燃え立たせる熱は白熱した炭から生まれる。オークの語り部が私に話してくれたところでは、この炭は血塗られたマラキャスの掟が具現化したものだという。掟によって空虚、裏切り、破られた約束の炎が燃え盛り、新たに生まれたオーク一人一人に、生の世界を突き進ませる悔しさと怒りの土台を叩き込むことができると考えている。それは前の世代が努力し、マラキャスの掟を守り抜くことで、必ずや後に続く世代が前の世代よりも向上させたいという願いなのだ。

それでも、マラキャスの信奉者は不死、食事、そして絶え間ない戦闘という褒美をアシェンフォージの奥深くで与えられると信じている。終わりなき戦いの日々、終わりなき美食、そして自らの力を見せつけ武具の凄さを誇れる機会で満ちた永遠の生が続くと。

トリニマク信者の信仰と比較すると、その面白さがことさら際立っている。語る者によって要塞ごとに異なり、歪み、成長するマラキャスの口承とは違い、トリニマク信者の伝承は驚くほど一定しており、彼らは喜んで語ってくれた。ことに大司祭ソルグラはこの報告の執筆に多大な貢献をしてくれた。トリニマク信者が死ぬと、彼らはエセリウスに昇り、先人に迎えられると彼女は語る。トリニマク信者の死後の世界もまた、終わりなき争闘と祝賀に満たされているが、前の世代の一族と再び共に暮らせる点が強調されている。結論としては、トリニマク版の方がマラキャス信者の野蛮かつ感情的な信仰に比べていくぶん穏健なように思われた。

オークのクランとシンボル学Orc Clans and Symbology

抜粋
記憶のクラルサ 著

オルシニウムの時代、すなわち現在イレの名で知られる聖堂が最初に創建された時に存在した街の時代、この地域にオークの6つのクランが名を高めた。この各クランは現在、もっと強大なクランに吸収されるか、単純に消滅するかして姿を消したが、最盛期にはオークの文化とオルシニウムの繁栄に強い影響を与えた。これらのクランとその目印となるシンボルを見てみよう。

クラン・ブラゴシュ、槌のクラン
鍛冶の技術で有名なこのクランは、特殊な鎧と武器を作り、物資の商人として知られる。残された証拠により、後にモークル・クランに吸収されたことが示唆されている。

クラン・パンドラム、火のクラン
原始的な治癒師と呪術師があふれるほどいたという噂があるクランで、火を操って武器や、様々な用途に用いる道具として使ったと思われる。オルシニウムの2度目の攻城戦後、歴史から消えたと見られている。

クラン・エンクレイヴ、星のクラン
この謎めいたクランについて知られていることと言えば、独自の目的で他のクランを援助したことくらいだ。ロスガーの荒野の奥深くに今でも存続しているという根強い噂がある。

クラン・ルクシン、狼のクラン
このクランは、夜間に効果的で恐ろしい襲撃をすることで有名だった。暗闇での行動に熟練しており、奇襲をかけて敵を殲滅することも少なくない。後にシャトゥル・クランに吸収されたと考えられている。

クラン・ムルタグ、岩のクラン
現存する最古のクランの1つで、ロスガーの山々を拠点とし、岩場の奥深くを切り出して住居にしている。

クラン・ラスカール、フクロウのクラン
弓の名手のクランで、驚異的な追跡、捜索能力で有名だった。あらゆる種類のフクロウを崇拝し、とりわけシロフクロウを崇めている。

オーシマー栄光の館The House of Orsimer Glories

王の命令:オーシマーの民の輝ける英雄と、ロスガーの歴史についてのあらゆる遺物、家宝、古代の書物をできるだけ速やかに収集し、オーシマー栄光の館に引き渡さなくてはならない。

オーシマー栄光の館の多くの展示場所を、歴史的に貴重なアイテムで埋め尽くすことが目標だ。ウムサ館長には、博物館に寄贈される全アイテムに対して報酬を与えるものとする。

詳細を知り、求められる遺物のリストを入手するには、オルシニウムにあるオーシマー栄光の館にいる、ウムサ館長に尋ねるとよい。

オールド・スナガラの育て方Old Snagara Breeding Guide

これが読まれているということは、おそらく私は亡くなっているだろう、ここ最近10人の世話人達と同じく。私が学んだ知識が次の世話人の役に立つよう今これを書いている。

あまりやることはない。オールド・スナガラが檻にいるか確認すればいい。彼女は数日置きに子供を産む。どうやって雄牛が自分の役目を果たせるくらい彼女に接近しているのかは不明だが、いつもこそこそしている。一部の治癒師は、伝統的な妊娠方法でなくてもいい動物もいると言ってたが、彼女は私の牙を引っ張っているだけのはずだ。

安全に関する助言:
1.檻を開けてブラッシングや毛づくろいをしてはならない。オールド・スナガラに噛まれる!
2.子供が到着したら、応援を頼め。運ぶには、少なくとも12本の手で抑えてもらう必要がある。
3.子供はすぐに檻に入れろ。逃げられてしまうから。

一番大事なのは、オールド・スナガラの前で子供を殺さないことだ。最初の世話人がそれをやった。その後、彼は彼女に穏やかでない目に遭わされた。

用心しろ、健康と幸運を祈る。これが読まれる頃には私は引退して金持ちのデブになっていたい。死ぬのではなくな。

オリハルコンに関するメモNotes on Orichalcum

オリハルコンとは、思うにタムリエルで最も不思議な鉱物だ。オークが好むのも実によく分かる。実際のところ、両者には多くの共通点がある。オリハルコンは緑色で、抜群の硬度を誇り、鋼より強く、とても扱いにくい。まるでオークのように!

大抵の鉱山労働者はオリハルコンの鉱脈を目にすると喜ぶ。採掘にそれほど苦労しないですむからだ。というのも、オリハルコンは脆い頁岩で発見される。堆積には脈石がないので、選鉱も不要だ。この鉱石の真の難関は精錬作業にある。

オリハルコンの精錬は困難なことで悪名が高い。低熱を維持し続けないと脆くなり、ひび割れてしまう。往々にして鉄がつなぎとして使われるが、私が話したオークの鍛冶は、この手法を怠惰さと腕の悪さの表れだと言ってはねつけた。ガーズボグ・グラグログという高名な鍛冶によると、純粋なオリハルコンは鉄との合金として精製されたものよりもずっと軽くて強いのだという。双方を検査したが、私も同意していいと思っている。両方とも非常に重いのだが、重量の差に軽視できないものがあった。巨大なプレートアーマーを好むオークに、重量の違いは多少でも重要なのだ。

オリハルコンの武器は従来の金属製の他の武器よりも切れ味が長続きし、錆びや刃こぼれにも驚くほど強い。ユニークな色味も特筆に値する。ハイエルフのガラスのように派手ではなく、鉄や鋼のように地味でもない。

ここオルシニウムの鍛冶屋たちからもっと話を聞きたい。学ぶことはまだまだある!

オルシニウムの隠しトンネルThe Hidden Tunnels of Orsinium

「オークの街の秘密」より
建築家グリルバー 著

次にオークがオルシニウムの街を再建すると決心した時、街路の下に、包囲の結果街が再び陥落しても脱出ルートとして使えるトンネルを作ろうと決めた。そのトンネルは現在も残っており、オルシニウムの最新の石が基礎の上に置かれている。

王の職人は街の建設を続け、トンネルの中には封鎖され崩壊したものもあった。しかし、トンネルの大半は、より古い建造物の古代の基礎の下に隠されたまま、街の下を縦横に延び続けている。架空の物語「オルシニウムの戦闘」に描かれている、こうしたトンネルの中で最も有名なのは聖堂トンネルで、オルシニウムの聖堂からスカープ砦の裏山までつながっているという。

上記の物語によると、秘密の通路がトンネルへの道を守っている。トンネルにたどり着くには、少なくともその物語では大族長の息子が、謎を解いて秘密の通路を開かなくてはならなかった。

秘密の通路を開くことを、聖堂の司祭が許してくれる時が来るのを楽しみにしている。そのときこそ、二枚舌のバンゴールの物語は事実に基づいているのか、まったくの架空なのかはっきり見極められる。

オルシニウムの戦いThe Battle of Orsinium

二枚舌のバンゴール 著

オルシニウムの戦いは激しさを増した。奇襲攻撃にすでに動揺しているクランが聖堂に撤退すると、ブレトンはついに壁を突破し、街になだれ込んだ。クランの族長達はすぐに撤退しなければ、愛する聖堂の中で死ぬことになると覚悟していた。

背後の聖堂の扉に掛け金を掛けたとき、大族長は振り返り、長男に指示した。聖堂の下のトンネルへの道を開けるには、柱を正確に配置する必要がある。これから言う言葉を覚えていれば、道は開ける。

そう言って大族長は次の言葉を伝えた。「私の目は戦場を眺めているが、心は穏やかだ。右側面はクラン・ルクシンが激しく戦い、敵を寄せ付けない。左側面はクラン・ブラゴシュが盾として、見えない場所から守っている。頭上はクラン・ラスカールが丘を守り、弓を構えている。

今度は大族長の息子の出番だ。あの言葉を思い出し、クランとシンボルの知識を呼び起こすのだ。さもなければトンネルは開かず、オークのクランは滅びるだろう。そんなことを許してはならない。

カル・イートの日記Kal-Eeto’s Journal

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とても寒い。それにとてもひもじい。何日も経ち、あの青っぽい生き物に襲われた傷は熱をもって燃え上がるようだ。体全体は震えているというのに。頭をはっきりさせねばならない。何としてもだ。熱のせいでまともに頭が働かないが、このパズルが宝へ導いてくれるはずだ。見つけ出してやるぞ。古いメモの切れ端が残されていた。どうでもいいオークの話だ。たいまつが夜を照らし、槌が剣を生み出し、剣が狼を殺すとかいう話だ。頭痛が収まってくれないものか。

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狼、たいまつ、フクロウ、槌?槌、たいまつ、フクロウ。狼、狼、たいまつ。槌。クギ。狼の耳のパイ。ごちゃごちゃになってしまう。腹ペコだ。

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何を書いたんだっけ?しばらく気を失っていた。いくらか熱が下がった。とても寒い。暖を取れるのは魔術師のロウソクだけだ。ロウソクだ!これを使って覚えておこう!

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よし。疲れ果てた。ここは広すぎる。ちょっとだけ休もう。とても、とても寒い。ブラック・マーシュの家。家。家に帰る—

キレスのノート、1ページKireth’s Notebook, Page 1

このノートは非凡なダンジョン探検家であり、ドゥエマー遺跡の熟練した探検家であるキレス・ヴァノスの所有物である。

と、いうわけで、兄弟のレイノーとの最新の冒険について書きたくてウズウズしているの。オーク国家を助けるためロスガーに専門家を呼び込む案内を受け取ったとき、そのチャンスに飛びついたわ。私は古代遺跡をうろうろするのが大好きだし、レイノーはドワーフの遺物をいじくり回すのが大好きだもの。

オルシニウムに着いた次の日、朝早くから教えられた場所へと向かった。その遺跡が実際にドワーフのものであったと確信するのに時間はかからなかった。レイノーによると、ツェンガナズと呼ばれる古代遺跡でほぼ間違いないみたい。

遺跡の外側を調査して状況を探っていたとき、私が、えっと、遺跡の中へ飛び込んで見てみることにしたの。いや、だめよ。ノートの中では絶対に嘘はつかないと誓ったもの。本当は滑ったの。中へと転げ落ちてお尻を打った!あんなに痛くなければ面白かったんだけど。でも、雪のおかげで少しはましだったわ。

キレスのノート、5ページKireth’s Notebook, Page 5

ここはすごい!私たちが今まで見てきた遺跡と違って、ここには動く装置や古代のガーディアンがある。足元に気をつけないと。スパイダー・コンストラクトや転がる大玉に追いかけられたくないもの。あと、センチュリオン!暗くて怖い遺跡の中で、あんなのと出くわしたくないわね。あれ、ちょっと待って…

今気づいたけど、ノートの最初の2ページがなくなっているわ。こういうのは嫌いなのよ!もっと持ち物を大事にしろっていつもレイノーに言われるんだけど、あのオルシニウムの商人が欠陥品を売りつけてきたに違いないわ。だってこの製本を見てよ!もうひび割れてほつれているじゃない!要塞の壁のように頑丈だなんて、よく言えたわね!

まあ、遺跡の中に転がり込んでしまったんだから、レイノーに怒られないように成果をあげましょう。ドワーフのパワーコアを見つけてあげればいい。彼はそういう古臭いものを集めるのが大好きだから。もしかすると今回は、ああもすぐに爆発させないかもしれない。

キレスのノート、11ページKireth’s Notebook, Page 11

あれは… ええ、多分そうよ!あの部屋の中にドワーフのパワーコアがあるわ!すぐに中に入って手に入れよう。レイノーが喜ぶわ。これを渡したときの表情が早く見たい。

やっぱり、新しい作戦を考えたほうがいいわね。私はいつも正攻法で結果を出してきたけど、今回ばかりはそれが最善とは思えない。あの部屋の中はドワーフのコンストラクトでいっぱいだし、パワーコアの近くにはツェングのガーディアンっていう怖そうなセンチュリオンがいる。もう少し辺りを調べてみて、あのパワーコアをこっそり盗む方法を考えてみるわ。

キレスのノート、17ページKireth’s Notebook, Page 17

ここに来られなかった兄弟は羨ましがるでしょうね!彼は暗くて危険な場所を這いずりまわるのを嫌がるけど、彼がいじくり回して楽しんでいるものは、大抵こういう所で見つかるのよ。「私がドワーフの遺跡に入らないと、レイノーはドゥエマーのもので遊べないのにね」っていつも言ってる。とりあえず言われた通りメモをたくさん取ってるから、彼は後でそれを見返すといいわ。

ああもう、オブリビオンに堕ちろ!このノート、ハチミツ酒を飲んでいるノルドのゲップみたいにページが落ちているわ。つまり頻繁に、最悪のタイミングでよ!大事なものをなくしてないといいけど。

あら、あれ面白そうじゃない!ドワーフの工学と職人技の賜物ね!あの円が素晴らしいわ!車輪の中にまた車輪があって、全てが中心を起点に回っている感じ。というか、稼働していたときは回っていたんだろうなという想像に過ぎないけど。

レイノーならこれの役割が何だったか分かるかしら?そういえば、兄弟は一体どこにいるの?本当に私のことが大事なら、機械の蜘蛛なんて怖がってないで助けに来るはずでしょう!それか、せめてロープを投げてくれたらいいのに!

グスラグの仮面Guthrag’s Mask

オークでおそらく最も有名な外交官は、第一紀の9世紀末から10世紀初めに活躍した石語りのグスラグだ。雄弁な演説で、オルシニウムの攻城戦を10年以上引き延ばしたが、ダガーフォールへ向かう途中で亡くなったのは避けられない事態だった。

その交渉術とは別に、彼の魅惑の仮面の物語はそれ以上に興味深い。言い伝えによると、仮面には、オークの容貌を観察者にとってもっと魅力的に変える力があったという。だが、仮面の力にはそれ以上のものがあった。大使と密偵は、グスラグの仮面を数世紀の間、外国でオーシマーの大義を促進するために利用した。

記録に残っている仮面の最後の持ち主は、謎に包まれたファルン要塞の「族長の目」だ。矢が仮面を貫き、大密偵の額を突き刺したとき、仮面の力は消えた。力が消えた後も、仮面は歴史的意義のあるアイテムとして残されている。

クラーラの日記Kraala’s Journal

騒音、騒音、騒音!騒音で溺れちまうわ!

薄汚いオークどもが一日中鉄を叩いて、木を切って、石を砕いている。休む間もなくね!自分の家ですら、臭いウィンターボーンが通路をうろつき、咳き込んでは汚らしい鼻を拭っている。招かれざる客たちからは古い鹿皮と腐敗臭がしている!奴らにも使い道はあるけど、あまりに少ない。少なすぎる!

安らぎを与えてくれるのは鳥たちだけ。その声は騒音を打ち消してくれる。そして騒音がやんだとき、そのささやきだけが残る。あの汗臭い野蛮な男たちが森の中をバカみたいに駆け回っている間、鳥が本物の情報を持ち帰ってくれる。秘密という名の情報を。もっとたくさん鳥がいたらいいのに。空を鳥で埋め尽くすわ。そうしたら私の手が届かないものはない!

たくさんの鳥?そうよ!なんて名案なの!

もっと鳥を作りましょう!

グラグズ宛てのメモNote to Graguz

グラグズ

有望な候補者の改宗に対するお前の熱意には感謝するが、お前が担当した改宗における生存率がますます低くなっていることが気になる。ひょっとすると、もう少し「お前らしさ」を薄め、もう少し辛抱した方が、いたずらに全体の人数を減らすよりも、我々の数を増やして有益かも知れない。

もっと注意しろ。さもないと。

アズヌラ

クランのスポーツThe Sport of Clans

ヴォシュ・ボールは、オーシマーの最初期にまでさかのぼる長く伝説的な歴史がある。オーク達が集まってクランが生まれた頃、「勇気」のボールの概念が発展させられた。当初はスポーツや余暇の娯楽ではなく、クランの戦士の勇気と回復力を試すテストとして始まった。

ヴォシュ・ボールの最初期の形は、オークの頭部大の木や金属で作った重い球体を使った。白羽の矢を立てられた見習いの戦士が、中庭から1歩外れた最も奥に立つ。その見つめる先には、両手にヴォシュ・ボールを持った古参兵の隊列がある。古参兵達は、交代でヴォシュ・ボールをあらん限りの力で投げつける。一斉攻撃が下火になったとき、もしも見習いがまだ立っていられたら、勇気を証明したことになり、戦士としてより高い地位に昇格する。

年月が流れ、このテストは、組織化されたスポーツになり、クラン間で名誉と表彰のためにチームで競った。ボールは重い金属に代わって重い革になり、ルールや規則が体系化され、参加クランのあいだで承認された。

現在のクランの集まりでは、必ずヴォシュ・ボールの競技会で数日間、白熱した戦いを繰り広げる。ファルン・クランは現在連勝記録を保持しており、7連勝で他を大きく引き離している。ファルンの最優秀選手賞であるバズラグ族長は、「骨壊し」と自称する、迫力満点のえげつない球を投げる。

ヴォシュ・ボールのルールは絶えず変更されているが、根底のルールは不変だ。オーク6名でチームを作って対戦する。吊るした3個のヴォシュ・ボールで武装し、重いボールを力いっぱい投げつけて対戦相手を気絶させ、囲んだコートの制圧を競う。その上、オークの誰ひとりとして矛盾や混乱を見つけられないルールと規則が多数ある。問題ない。栄えあるヴォシュ・ボールの試合を目にしたものは誰でも、興奮状態に陥って息をのみ、勇気という言葉の定義を改める。

クランの地図Map of Clans

オーシマーの人々は、その歴史の大半において、記録を取ることを避け、伝統的な口述に頼った。しかし初期オークの学者サグボ・グロー・ツットは口承の伝統を、かの有名な著書「13クランの歴史」にまとめた。すでに原本は消失し、おそらく破棄されたが(サグボが述べた各クランの起源や領土について、同意しないクランもあった)、初代の要塞の場所が書かれた地図は現存している。

サグボによるクランの地図は、経年と水、エール、血の汚れで古びているが、深遠の暁紀の終わりに13の各クランが拠点を築いたと彼が信じていた場所を示している。現存できたのは、経緯は不明だがブレトンの博物館の手に渡ったからだ。クログ王は地図を購入したが、品物は届かなかった。

グルーロット族長の深い思索Deep Thoughts of Chief Gloorot

私のエチャテレが泥の中で転がったときの毛に、空が似ているのはなぜだ?

トリニマクかマラキャス?選ぶ理由は?どちらも無視しよう、過去は過去でいい。

私が木なら、完璧な存在だと思う。例外は鳥相手のときだ。鳥は嫌いだ。

牙を外すか牙で突き刺すか?なぜ選ぶ?

思考夫人がいればいい。彼女が私の思索について考えているうちに、私は別のことを考える。

風はどこから来る?そしてどこへ行く?それを考えると夜も寝られない。

オークは王に頭を下げるべきか?考えもみてくれ、彼が本当にオーク王なら、私達に頭を下げるよう言う訳がない。オークはその手のことはしない。

カブは回転させてから食べるのがいつだって最高だ。目が回るほど味がよくなる。

ウィンターボーン:脅威か迷惑か?

アルゴニアン:人か、自動で配達される手荷物と上着か?

大根はピリッとしてシャキッとする完璧な食糧だと思う。くそっ。腹ぺこだ。

クログ王年代記、1巻The Chronicles of King Kurog, Book I

ウェイレストの年代記編者、ゼフリン・フレイ 著

クログ・グロー・バグラクに初めて出会ったのはエルスウェアの荒野だった。ウェイレストからきた学者を装ってはいたが、私の本当の目的はカジートの故国で見聞したことをウェイレストのエメリック王に報告することだった。私は密偵という立場で、型破りでカリスマにあふれたオークの戦士と最初の邂逅を果たしたのだ。彼はロスガーからきたばかりで、ガスパール・ストーカーズという傭兵団で身を立てようと奮闘していた。聞く限りでは、勇敢で、頭が切れ、しかも抜群の身体能力を誇るとのことだった。私にも確かにそのように見えた。

ブレトンの傭兵団長、ガスパール・エスムリーはどんな種族にも門戸を開いていた。命令に従い、全力を尽くす限り、ガスパールは部隊に居場所を用意してくれた。クログは、彼に忠誠を誓う精悍な戦士数名を引き連れて入隊した。ほどなくして彼らはストーカーズの中で頭角を現し、最も危険な任務を任され、たんまりと分け前にあずかるようになっていた。

クログとは何度も会い、親しくなることができた。彼は女に色目を使われるのが好きで、彼同様にカジート料理の食べ歩きを好む、気立てのよいブレトン女をとりわけ気に入ってくれた。酒食を共にした折、油断した彼は、他の男の前では決して口にしないような話も聞かせてくれた。オークレストの街の薄暗く怪しげな酒場で密会を重ねるうち、あるときクログは自身の過去と将来の夢を語り始めた。

オークの要塞の悲惨な暮らしは誰でも話に聞いている。クログは、遠くロスガーにあるクランでの若かりし日のことを話してくれた。彼は若い世代で最も強く、聡明な男だった。強く、速く、そして多くの点で同世代やほとんどの年長者に抜きん出ていた。しかし、彼はクランでの暮らしに物足りなさを感じていた。戦で実力を示したかったのだ。世界を見聞したかったのだ。そして彼も族長も、クログが要塞に少しでも長く居続ければ、どちらかが死ぬことになると確信していた。それがオークの生き方だった。

不和を悪化させて族長に挑む代わりに、クログは腹心たちを引き連れてガスパール・ストーカーズという傭兵団のスカウトに身を投じた。ハンマーフェルやシロディールの紛争で勝利に貢献した後、傭兵団はエルスウェアへとやってきた。クログは得意の絶頂にあるようだった。珍しいものを見、うまいものを食べ、女たちを抱き(彼の言葉だ、私のではない)、戦という戦で勝ちまくった。スプーンですくったハチミツプリンをクログに食べさせ、もう片方の手は力強い腕に置き、無邪気を装って聞いた。「でもこの先はどうするつもりなの、逞しいお兄さん?」

「この先だって?」クログは笑った。「国に帰るさ。老いぼれ族長を殺し、クランを牛耳るんだ!」

クログは当然とばかりに言い放った。虚勢を張っているのではなかった。私の気を引こうとしているわけでもなかった。単に自分が信じていることを口にしただけだった。そして実際、私もそう信じた。彼は確実にエメリック王が注意しておくべきオークだった。よく覚えておいてほしい。

クログ王年代記、2巻The Chronicles of King Kurog, Book II

ウェイレストの年代記編者、ゼフリン・フレイ 著

クログがウェイレストを訪れた際、エメリック王に引き合わせることができた。彼はオークの戦士たちと連れ立っていた。ガスパール・ストーカーズ傭兵団との契約を辞退したばかりで、ロスガーの荒野への帰途にあったのだ。エルスウェアで親しくしていたよしみで、ウェイレストに寄るので会いたいという連絡をもらっていた。私はすぐに承諾し、滞在中は観光案内をすると申し出た。

数日の間、クログに街を案内し、ブレトン社会の様々な食物を紹介した後(クログは本当に食べることに目がない!)で、ウェイレスト城を内密に訪れ、彼を驚かせた。正直なところ、会談がどのような結果に終わるか多少の不安を覚えていた。クログは声が大きく粗野な上、社交上の儀礼についてはほとんど何も知らない。後から考えれば、心配するまでもなかった。エメリック王とクログは意気投合したのだから!政治や戦争に関して二人の考えは通じるところがあり、夢中になって相手を笑わせようとしていた。その晩の終わりに、クログはロスガーに戻って、クランの族長という自らの正当な地位を奪還する予定であることを打ち明けた。

「心配すべきか?」エメリック王は微笑みながら尋ねた。

「もちろん心配すべきですよ」クログは笑った。「ですが、あなたが気に入った。エメリック王。ハイロックに目を向けるのは、ファルクリースにあるヤシュナグの王国をなんとか再建してからにしよう」

二人が握手したとき、背筋に戦慄が走った。重大な出来事を目撃しているのだという直感があった。この瞬間がいずれどれほどの重要さを持つことになるのかは分からなかったけれども。クログが暇乞いをしようとしたところで、エメリック王は驚き続きのこの晩に、さらにもう一つの驚きを付け足した。「友よ」と、エメリックは切り出した。「頼みがある。レディー・ゼフリンをロスガーに同行させてくれ。彼女は遠くの国々での私の目と耳の役を務めてきた。そして私は、そなたの野望の行く末を何としても知りたい」

クログは再び笑った。周りを巻き込まずにはおかない笑い声だった。「自分の密偵をロスガーに連れて行けとおっしゃるのか?」またもクログは自身が多くの人が思っているような愚鈍なオークではないことを示した。彼がいつから私の正体を察していたのか考えてしまった。「ええい。彼女は愉快だし、食通だ。おまけにとびきりの美人ときてる。荷造りをしな。暖かい服を用意しておけよ。ロスガーの天気はちょっと肌寒いぞ」

そういう経緯で、私はクログの供をしてオークの国へと赴くことになった。

クログ王年代記、3巻The Chronicles of King Kurog, Book III

ウェイレストの年代記編者、ゼフリン・フレイ 著

ロスガーへの旅は思っていたよりも愉快なものになった。クログは陽気で快活な道連れであり続けた。それどころか、生まれ故郷に近づくにつれ、ますます上機嫌になっていった。道々、多くのことを語り合った。その中には抑圧的で厳格な民族の伝統の一部を変革するというクログの夢も含まれていた。「大きな都市をいくつも作るんだ。多種族が暮らし、教育と文化の施設も用意する」とクログは言った。「そして料理だ。とにかくいっぱい料理を呼び込む。ただの食い物よりずっといい」

ついにロスガーへの国境を越えると、クログの仲間のオークたちは沈鬱で深刻な面持ちになった。彼らはクログに味方し、族長に刃向かうことの意味を承知しており、それがもたらす結果を覚悟していた。だが、それでも、破滅の可能性への行軍が気楽なものであるはずがなかった。一方、クログは快活さを保ったままで、むしろ子供のようにはしゃぎ続けていた。彼はこの時のために一生を捧げてきたのだ。そして運命にまっしぐらに突き進んで行く覚悟ができていた。彼のことが心配ではあったが、彼を友と呼べることが誇らしくもあった。そして、大胆なことではあるけれども、クログが誇らしげに馬に乗っている姿を見るだけで胸が高鳴るのを感じた。私はこのカリスマにあふれたオークの戦士に、多少は心を奪われていたのだろう。

ある時点で、クログは私の視線に気づいたようだ。オークらしい魅力的な笑顔を見せ、ウィンクをすると「族長になったら、妻の一人に加えてやろう。答えはいつでも構わん」と言った。私は顔をそむけた。赤面してしまったのに気づかれていないことを祈った。この馬鹿げた申し出を笑ってよいのか、激怒して叫ぶべきなのか分からなかった。しかし考えがまとまって話をつけようとしたときには、クログは籠手をつけた手を上げていた。「ここからは、」彼は言った「一人で行く」

ボラズガー族長はクログを待ち受けていた。オークの巨漢戦士4人が族長につき従い、怒りに燃えた目でクログを睨み据えていた。その後ろには、クラン全員と思われる人々がこれから起こることを見届けにきていた。「族長にひれ伏して許しを乞う気か、クログ?」ボラズガーが嘲った。「いや、今日はよしとく、」クログは陽気に答えた。「今日はクランの支配権を賭けて挑戦しにきた」

遠くからでもボラズガー族長が憤怒に身を震わせているのが見て取れた。「無礼者めが」族長は叫んだ。「公平な勝負で俺に勝てると思っているのか?ええ?」

クログは肩をすくめた。「正直言って、勝てると思ってる。あんたは太り、弱くなった。一方、俺は遠い国々で戦を続けてきた」
クログが言い放った。「実際、この戦いのどこが公平なのか分からない」

憎悪の塊を叫びに変え、ボラズガーは武器を抜き、突っかけた。まったく対照的に、クログは静かに剣を鞘から抜き、構えた。そして無駄のない動きで族長の力任せの一撃を受けると、強烈な一太刀を見舞った。ボラズガーの頭は三度跳ね、その選り抜きの衛兵のブーツに当たって止まった。

場は長い間静まり返っていた。そして最初の声が上がった、「クログ族長万歳」残りの人々もこの声に続き、順番に強大なクログの前に片膝をついた。彼は微笑んだ。「今日はオーシマーの新たな始まりだ!」クログが宣言した。「お前たちを栄光へと導こう!誓ってもいい!」

彼の言葉を信じたのが、私だけでないことは明らかだった。

クログ王年代記、4巻The Chronicles of King Kurog, Book IV

ウェイレストの年代記編者、ゼフリン・フレイ 著

何年かが過ぎ去り、私はエメリック王とクログ族長の仲介役を頻繁に務めるようになっていた。この役目と族長との間の変わらぬ友情もあり、クログの身に起きた多くの重大事件を知る機会に恵まれた。さらに、事件そのものだけでなく、クログの考えや気持ちをも知ることができた。それというのも彼は私を信頼し続け、相談役を務めさせ、離ればなれになっているときでさえ手紙をくれるほどだったからだ。(だが、残念ながら、そういうことではない。彼の妻の一人となる申し出は受けなかった。クログは族長となって間もなく妻を集め始めた。厩舎の主が馬を集めるのと違っていたわけではない。だがそのことはまたの機会に書こう)

クログは数年を費やして権力を固め、クランに力を蓄え、自分の目標と理想を支持する族長たちと同盟を結んでいった。クログが大望の詳細を明かしたのは、およそこの頃のことである。「偉大なるヤシュナグの衣鉢を継ぎ、スカイリムに侵攻する」と彼は書き送ってきた。「ファルクリースでオークの王国を再興し、麗しのウェイレストに匹敵するオークの都を造る」。クログが北で活躍している間、エメリック王はハイロック中央部の問題と格闘していた。ショーンヘルムのランセル王がウェイレストに宣戦布告したのだ。王と密会した後、クログの元に向かわねばならないと意を決した。

ドラゴンスター付近でクログに追いついたとき、彼の軍勢はスカイリム西部の山脈に集結しつつあった。彼らは予想を越える困難に遭遇していた。ノルドは内戦で割れてはいたものの、有能かつ勇敢な戦士であることを見せつけた。ファルクリースへの道程は遠く険しかった。岩と雪はこの戦争が終わる前に両陣営の戦士の血に染まるだろう。ある晩、そばに腰を下ろし、燃え盛る炎を見ていると、クログはかつてエルスウェアで一緒に過ごした時のように腹を割って話してくれた。

「ノルドの奴らめ、」クログは言った。「少しは礼儀をわきまえて、武器を置いて道を空けてくれてもよさそうなもんだ。だが、そんなことは起こらない。敵対してないクランの連中は俺たちに賄賂を送って自分たちの手助けをさせようとする。俺たちが征服者だとは思っていない。傭兵だと思ってやがるんだ!ファルクリースの夢はこの雪と氷に打ち砕かれちまうんじゃないかと思い始めたとこだ。ノルドどもも、あいつらのハチミツ酒もクソくらえ!」

私はクログの膝に手を置き、静かに言った。「もし私が別の、もっといい夢を提案したらどうする?そしてその夢を実現する権限を与えたら?」クログはじっと私を見つめていた。そして立ち上がって、私を見下ろすと説明を迫った。答える代わりに、私は外套に手を入れ、皮の書類ポーチを引き出して、クログに手渡した。彼は炎の灯りで中身を読んだ。そして再び読んだ。さらにもう一度目を通した。それから、これは何かの罠なのかと尋ねた。私は罠などでないことを保証した。これは申し出だった。「あなたがエメリック王に手を貸し、エメリック王があなたに手を貸すの」と言った。そして私たちは夜更けまで話を続けた。

朝がくると、クログはすでにウェイレストへ復命させる要求のリストを用意していた。私は舌を巻いた。厳しい要求を突き付けてはいたが、エメリック王がランセルの戦争を一気に終わらせるために必要な力を貸すとも申し出ていた。エメリック王に書類を早急に届けると告げた。見返りとして、彼は自軍を待機させ、エメリックの号令に備えることを約束した。ただし、署名の入った文書を手にするまでは動かないとのことだった。

このようにして、オークがダガーフォール・カバナントに加盟し、クログはロスガーの王となった。

クログ王年代記、5巻The Chronicles of King Kurog, Book V

ウェイレストの年代記編者、ゼフリン・フレイ 著

ロスガーのクログ王の妻の話をしよう。彼が妻を娶り始めたのは、ロスガーに戻り、ボラズガーを倒してクランの族長となってすぐのことだった。最初の選択は純粋に政治的なもので、妻を娶って他のクランとの絆を強固にするためだった。この頃、私はクログの母親であるアルガの存在に気がついた。母親のことは何年ものつきあいの間に何度か話に出てきたことはあったが、彼の人生に大きな影響を与えてきたようには思えなかった。少なくとも、傭兵暮らしの頃は大きな存在ではなかった。

クログがクランの族長となるや、母親は彼が考えつきもしなかった重責を務めるために立ち上がった。彼女は鍛冶の大母の称号を受け、息子の結婚交渉に奔走し始めた。オークの伝統に詳しくない方のために書くと、クランの中で妻を迎えることができるのは族長だけだということを理解しなければならない。族長の役割はライオンの群れのボスのようなもので、若くて強い者にその地位を奪われるまで権勢を誇ることになる。ちょうどクログとボラズガーのように。族長の妻は要塞の中で最高位につき、部族の重要行事を取り仕切る。一方、族長は距離を置いて監督することになる。略奪の指揮であるか、クランを投じての宿敵との戦争かに関わらず、族長自ら指揮する活動は戦争だけなのだ。

族長の妻の中で最も影響力を持ち、権勢を誇るのが狩猟夫人で、アルガが最初にまとめようとしたものだった。何人もの若き候補者がその地位を狙ってしのぎを削っているという噂が流れたが、アルガとクログの心にはすでに目当てがあった。最終的には、シャトゥル族の有力な娘が選ばれた。シャトゥル族はロスガー高地で名を馳せる狩人で、クラン間の同盟を確固たるものにするのが目的だった。ノロガは忠誠を誓い、狩猟夫人の地位に就いた。

クログに鍛冶と採掘を監督する鍛冶夫人を娶る時が来ると、アルガは武器と鎧鍛冶で名高いモークル・クラン以外には目もくれなかった。明白な選択はモークルの族長の長女で、アシャカというオークの乙女だった。だがアルガが強い関心を示したのはその妹のタグハだった。この娘は2年の間、領外に出て、スカイリム西部の鍛冶師について修業してきたのだった。その経験、現代的な気風、そして明らかな知性によって、彼女がクログとそのクランの鍛冶夫人の座を射止めたのだった。

有力なクランをもう一つクログの旗のもとに呼び寄せる以外に必須条件があるとすれば、暖炉夫人の役割は家事を上手にこなすのはもちろんのこと、ありきたりのマウンテンベア炒めの域をはるかに超える料理の腕が求められた。年代記の前の巻で書いた通り、食物はクログの情熱の対象だった。戦いと食事のどちらをクログがより好むかは私にとっても極めつけの難問だった。そういうわけで、オーク的なしとやかさと類まれなる才能を兼ね備え、妻としての重責を担える者を見つけるには何年もかかるかと思われた。しかし最終的にはクログがエメリック王の救援に向かい、ランセルの戦争を終わらせようとしている間に、一大コンテストが催されることになった。

クログが留守の間に、少なくとも私はそう聞いたのだが、鍛冶母のアルガがいまだクログと手を組んでいない有力クランの中からふさわしいオークの乙女を集め、暖炉夫人の称号をかけて腕を競わせた。彼女の命で乙女たちはクログがかつて臨んだどんな争いにもひけをとらないほど荒々しく血なまぐさい料理戦争に駆り立てられた。女たちは自分の食材を追い、仕留め、捌かねばならなかった。異国からのスパイスを確保するために争うこともあった。さらには完成した料理を制限時間内に披露しなければならなかった。アルガとクログの最初の妻のノロガとタグハが、各挑戦者の料理を審査し、クラン・ムルタグのバラザルが勝利した。腕力(彼女はマウンテンベアを素手で屠ったと伝えられている)もさることながら、繊細なスパイスを巧みに使ったことが評価されたのだ。

クログには数多くの様々な身分の低い妻がいたが、そのほとんどについては多くを知らない。彼女たちは裏方で、表に立つことがほとんどなかったからだ。しかしながら、そのうちの二人は常にクログのそばに控えていた。護衛を務める盾夫人である。屈強な戦士二人がクログの家でこの役割についている。オシュガサとラズベラという戦士の姉妹だ。姉妹は互いに忠実で、また王にも同様だった。必要とあらばいつでも王を守るために身を投げ出す覚悟ができていた。ノロガとタグハですら、盾夫人の前では行儀よくしていた。

追記:各婚姻がクログと様々なクランとの結びつきをある程度は強化したものの、クログが王の称号を手にしたことで、娘との婚姻によってクログの傘下に加わった族長の一部が心変わりをしたことを指摘しておくべきだろう。族長たちは姻戚関係の手前、大っぴらにクログに反対することはなかったが、公に彼をオークの王として認めてはいなかった。このことを、きっと予想に難くないだろうが、クログは極めて不愉快に思っていた。

クログ王年代記、6巻The Chronicles of King Kurog, Book VI

ウェイレストの年代記編者、ゼフリン・フレイ 著

さて、数ページを割いてロスガーとオークの国に関するクログ王の壮大な構想を記録しておきたい。その計画がとりとめのない夢物語から、構想の核となり、やがてオルシニウムの再建を目指す戦略へと育っていくまで、何年にも渡って聞き続けた。

知り合ったばかりの頃のことだが、あるときクログは驚くほど大量の濃厚ムーンシュガーラムをあおり続けていた。そのせいで内省的、かつ恐ろしく饒舌になっていた。ところどころ微笑み、タイミングよく笑いをさしはさみ、また時にはお世辞と質問を交え、クログにたくさんのことを打ち明けさせた。そして夜が更けるにつれ、彼はオーシマーにかける夢を語りだした。オーシマーとは我々がオークと呼ぶ種族に彼が付けた名前である。

「要塞」。クログは言った。「あれは何世代にも渡ってオーシマーの役に立ってきた。だが伝統は、我々を助け導く一方で、足を引っ張りもする。時代錯誤な考えや無意味な規則で身動きが取れなくなる」。無論、話はそれだけではなかった。暴力の必要性を理解し、その卓越した使い手でありながら、彼は要塞の中ではあらゆることが暴力と殺人で解決されていることを嫌っていた。「大事なことを穏便に話し合うことがとても難しいんだ」と彼は嘆いた。「なぜなら、遅かれ早かれ誰かが重い物や鋭い物を手に取って、自分の意見を貫き通しちまうからだ。何かを変えねばならない」

次にこの話題が出たのは、糖蜜茶を飲みながらテンマー・フォレストへと沈む夕日を見ていた時だった。クログがこの件について以前に話して以来、色々と考えていたのは明らかだった。オーシマーの暮らしを向上させることに加え、今や政治的にも人々を高みに引き上げようと考えていた。「古い掟に囚われているようでは、他の王国はまともに取り合ってくれやしない、」と言った。その声にははっきりと苦悩がにじんでいた。「現代的な社会を築かないと、他の種族と対等に張り合っていくことはできないんだ。オーシマーの街や都市を作らねばならない。外交と貿易が行われ、古めかしく、抑圧的な要塞に見えないものをだ。同世代の仲間に畏れられるのは悪くない。交渉の時には大いに役立つ。だが恐怖を植え付けるような態度と振る舞いはどうだ?それは敵のために取っておくべきものだ。いつも出しっぱなしにしておいて、敵味方なくビビらせるためのものじゃない」

エルスウェアでの最後の日のことだった。私はウェイレストへ帰る支度にかかり、カジートの地方に長期滞在するのもこれで最後か、と思っていたところに、クログからディナーの誘いがあった。クログは近くの宿に個室を予約し、そこのシェフに二人のための別れの晩餐を用意させていた。干したシュガーミートとキャラメルをかけたスウィートケーキをほおばっていると、クログは故郷に帰って如何にして人々を助けるかという話の続きを語りだした。「過去の栄光を再建するつもりだ。おそらくファルクリースにあったヤシュナグの古代オーシマー王国を再建するか、オルシニウムの遺跡そのものを発掘することになるだろう」

クログの夢は目標となり、その気骨と魂の力を試すべく、自身に課した試練となった。それはクログがロスガーに帰還し、クランの族長としての地位を、彼を追放した「生意気なリーダー」(彼の言葉で私のではない)から簒奪することから始まる。そして他のクランの族長を彼の旗の下に従え、独立した小国で構成された国家を築くのだ。十分な大きさと力を持ったオークの王国を打ち立て、クログはその国の王として仰がれる。「エメリックに伝えておけ。次に会うときは対等であるか、さもなければ敵同士だとな!」クログは言った。「俺の治世で、オーシマーはウェイレストやウィンドヘルムの市民が享受しているあらゆる権利と機会を持つ。古いやり方を捨て去り、新たな時代の夜明けがオーシマーに訪れるのだ。これが俺の誓いだ!」

否定はしない。クログの言葉、情熱に胸を打たれた。彼が成功し、そのよき治世の下でオークが台頭し、繁栄すると信じたかった。彼が語ってくれたことを忘れはしない。後日、エメリック王がどうしても援軍が必要になったとき、私はクログのことを思い出し、エメリックに耳打ちした。こうして同盟が誕生した。

ゴーラーの日記 パート1Gorlar’s Journal, Part One

スコゾッドの聖域として知られる伝説の遺跡にたどり着いた。間もなく、スコゾッドのように強大で不死の死霊術師となる夢は実現する。偉大なる者は私の才能を見抜き、その願いを認めて下さるだろう。私が死者の秘密を学ぶことを熱望している同志だと分かって下さるだろう。

古の伝統に則り、自ら作ったゾンビを遺跡に送り、来訪を告げ、弟子入りの志願をした。それが昨日のことだったが、遺跡からの返事はない。大いなる者を怒らせてしまったのか?私の創造物の出来がよくなかったのか?

もう待てん!暗闇のゴーラーを無視するなど許せん、それが偉大なるスコゾッドであってもだ!しきたりを破り、招かれなくとも遺跡に行く。そうすれば大いなる者も対面せざるをえまい。伝説と対峙したその時に、果たしてどちらが軽んじられるべきかはっきりするだろう。

ゴーラーの日記 パート2Gorlar’s Journal, Part Two

偉大なるスコゾッドだと?ハ!奴はペテン師だ。実体のない幻だ。伝説のスコゾッド、国中で恐れられている不死の死霊術師に拝謁にきたというのに。この深い落胆は想像もできまい。スコゾッドなどいない。いるのはゴーラーだけだ!

噂の不死身の者はただの病み衰えた老いぼれオークだった。老齢と病で衰弱しきっていた。生意気な子供ほどの力もなく、私を畏怖させるどころか、明らかに奴の方が私に怯えていた!ほとんど労せずして奴のアンデッド軍団を奪い取り、聖域の所有権を奪った。惜しむらくは怒りと落胆のあまり、思わず衰弱した老いぼれオークを殺してしまったことだ。私に教えられる秘術があったとしても、奴はアシェンフォージへ持ち去ってしまった。

いや待てよ…

死体を蘇らせるだけでなく、生前の知識を抜き取る方法を編み出せないものだろうか?少なくとも時間潰しにはなる。

面白い。若いオークがやってきた。どうやら、こいつもスコゾッドを探しにきたようだ。ふん、暗闇のゴーラーは戦利品を分かち合ったりしない。スケルトンどもにあしらわせ、仕事を続けるとしよう。

コールドウィンドの頭蓋骨Coldwind’s Skull

トラグ王は存命中、ロスガー最強の雪熊を味方につけた。雪熊は幾多の戦場で王を騎乗させ、その速さと冷酷なまでの勇猛さで「コールドウィンド」の異名を取った。

しかし長い年月が流れ、コールドウィンドは弱っていった。トラグ王は北の彼方に彼女のための巣を見つけてやった。そこで雪熊は眠り、食べ、連れ合いを見つけ、その血統を継ぐたくましい子熊を数多く残し、ついには年齢には勝てず亡くなった。トラグ王は巣の一部を墓に作り変え、忠実なる友人を埋葬して封印した。

ある日、彼女が復活するという噂が流れた。再び目覚める兆しが、彼女の頭蓋骨に現れるという。こんなことができるのはロスガーの英雄だけだ。ただの伝説かもしれないが。

ザンダデュノズの心臓Heart of Zandadunoz

初代オルシニウム崩壊後の暗黒の時代、邪悪なタイタン、破壊者ザンダデュノズがロスガー南部を恐怖させた。追い詰められたオーク達は、ザンダデュノズに仕え信仰を捧げる教団まで設立した。

ザンダデュノズの信徒は、このタイタンの名の下で異端者としての活動を行った。同時に、他の戦士達のグループがタイタンを抹殺しようと集結した。スルズ・グロー・ファルンは五十人団を率い、ロスガー南部を守るべく身を捧げた。

果てしない戦闘が数週間続いた後、スルズの部隊は教団に勝ったが、多大な犠牲を払った。スルズは生き残ったわずか12名とともに、「名誉の休息地」に隠れたザンダデュノズを攻撃した。炎に身を焦がされながらも、タイタンの胸から激しく脈打つ黒い心臓をもぎ取り、オークの英雄となった。この心臓は聖句箱に姿を変えたが、オブリビオンからタイタンを呼び起こし、再びオーシマーを脅かす可能性があると言われている。

シャーファムの手紙Sharfum’s Letter

父さん

がっかりさせてしまうだろうから、夜のうちに旅立ちます。父さんに見つからないうちに。

行先は見当がつくでしょう。新しい都です。トリニマクの神官になることにしました。

スネッグを責めるでしょうけど、それはやめて。これは自分で決めたことなの。理由は、私がずっとオークであることを恥じてきたからよ。他の種族がショーンヘルム、ストームヘヴン、ダガーフォール、モーンホールド、エバーモアといった街を構え、強大になっていくのを横目に、オークは家もなくみじめなまま。オルシニウムでは、もうみじめな思いをしなくてすむの。

この手紙を目にするのがいつであれ、そして父さんがどう思おうと、父さんをいつも愛している。そして父さんのことを恥ずかしいと思ったことなんて一度もないことは覚えておいて。

あなたの娘、シャーファム

スコゾッドからの手紙Letter from Thukhozod

愛する息子へ

この長い年月の間どれだけお前に会いたかったか、言葉では言い表せない。きっと健康で強く育っているだろうと想像している。まだ乳飲み子だったお前を置いて行かねばならなかった理由は、ヤゾガから聞いていると思う。私の聖域は子供には合わないし、私の仕事は父親であることを許さない。私がロスガリアン山脈で最も恐れられる唯一無二の死霊術師スコゾッドであるということも、ヤゾガから聞いている頃だろう。彼女はそう教えるよう言われていた。

だが彼女は話の半分しか知らない。実は私は唯一無二のスコゾッドではない。最も近くその称号を受け継いだオークに過ぎない。私の本名はクログールで、ウェイレストの靴屋に生まれた。スコゾッドの名を私に引き継いだのは大叔父で、今度は同じようにそれをお前へと引き継ぐ。

私は老い、もう長くないことは分かっている。お前がスコゾッドになれば、アイレイドの遺跡はお前に反応し、ここの生き物たちはお前に仕える。それだけでも今まで想像しえなかったほど強大な力となるが、一番の宝はその名前だ。「スコゾッド」の名を聞くと誰もが恐怖で震え上がる。お前に文句をつけてくる奴はいなくなるだろう。

権利を継承するのに必要なことは、お前の血を私の血と混ぜるだけだ。この手紙に私の血を染み込ませているから、そこに自分の血を垂らすだけでいい。私と同じくらい、継承した力を楽しんでもらえることを願っている。

父より

スコゾッドの伝説The Legend of Thukhozod

おお、なんという伝説を作りあげてしまったのか!強大にして不死、そして死霊術を極めしスコゾッドに一体誰が挑もうと言うのか?スコゾッドは現在も、過去も、そして永遠へと続く存在だ。何百年も前に現れ、秘密の聖域を築き上げ、儀式と実験をひっそりと行ってきた。近隣の住民に畏れられ、族長や戦士長と付き合い、死者の霊魂と語らう。

今、永遠のスコゾッドとして30年という節目を迎えた。そこでこの汚らしくちんけな秘密を書き記すことにした。スコゾッドは一人だけでなく、無数にいた。そして私は代々続く強力な死霊術師の末代でしかない。

最初のスコゾッドが元のスコゾッドだ。彼は大望と夢を抱くオークの死霊術師だった。彼は三クラン戦争に参加した時、自身は不死身であると謳った。シャトゥル・クランの勝利に大きく貢献したことで、その功績を称えられた。しかし次に起こったことを彼が意図していたとは思えない。むしろ息子のグラゾズの手柄というべきだろう。

スコゾッドが唐突に死んだ時、息子にして見習いだったグラゾズは、事件を隠し通すことにした。彼は父の遺体を処分し、その父に成りすました。そのようにしてスコゾッドは生き続け、不死への行進が始まった。

我が祖先のオーク一人一人が刻まれたリストは何ページにも及び、この聖域の奥深くにある隠し金庫に保管されている。その中には少なくとも二人の娘が含まれている。自身の真の性別をまったく悟らせずに父の役割を引き継いだのだ。今、この忌々しい病に身を蝕まれながら、我が息子、コルゾスの到着を待っている。母親のヤゾガはあの子に自身の遺産を伝えているはずだ。これを書いている間にも、ここに向かっているはずだ。息子が新たな人生へと踏み出すのを手助けできるくらい、健康な内にたどり着いてくれるとよいのだが。

スコゾッドの腕当てThukhozod’s Bracer

オーシマーの伝説の中でも、偉大なスコゾッドの伝説ほど尊ばれ、恐れられている伝説は数少ない。この偉大かつ強力な死霊術師は、不老不死なのか、何世代にも渡って存命した。もちろんどの伝説も、偉大なスコゾッドについて1人のオークが見たり聞いたりしたものだ。彼の隠れ家を探したと言う者は他に5人いるが、この謎の人物の痕跡は見当たらなかったという。

伝説の死霊術師の真実が何であれ、彼のさまざまな物語で、左腕に装着している貴重な腕当てについて語られている。魔力はないが、美しく人目を引くという。オーシマーの栄光の館にとっては、貴重な追加展示品となるだろう。

スティボンズのやることリストStibbons’s To-Do List

– 装備をアルファベット順に整理する
– 食料を栄養価別に分類する
– 朝食にパン、チーズ、ドライフルーツを用意する
– 火で体を暖める
– レディの下着を洗濯、乾燥する
– アルコール飲料が十分かどうかを確認する
– 十分なアルコール飲料の1本を飲む
– キャンプ内の除雪をする
– キャンプ用に夕食の魚のシチューを用意する
– レディに野菜を食べさせる
– レディの下着の氷を溶かす
– (ここは寒すぎるため!)火が熱く燃えているか確認する
– 歴史的な相違点をカースサンと議論する
– レディの博物館への報告書を校正する
– レディの櫛とブラシを大きさ順に整理する
– レディの旅枕を膨らませ、寝袋を折り畳む
– レディのふわふわな枕の上に砂糖漬けの木の実を置く
– 明日のやることリストを書く

ゼイシャラの1つ目のメモZayshara’s First Note

残ったのは今やゼイシャラだけ。隠れ、祈り、泣く。

アジンは私の幼いエルザールが、この寒さや呪われた丘をうろつく化け物から生き延びられたはずはないと思ってる。あの子がはぐれたのは天の慈悲だと言う。エルザールはこの猛烈な吹雪の中で身をまるめ、安らかに眠り、やがて寒さで息を引き取っただろうと。

だけどアジンは間違っている。母親には分かる。

あなたのために残しておくわ。ちょっとした魔法の贈り物。覚えてる、ミストラルのおうちでこの者が色や渦を呼び出して笑わせてあげたでしょ?あなたが柔らかな手で叩いていたおもちゃが消えて、また現れたでしょ。おかしな詩やお話を眠る前にささやいてあげたでしょ?

こういう思い出の中で、あなたは私に会えるでしょう。私には分かる。

ゼイシャラの2つ目のメモZayshara’s Second Note

私たちはバーンダリ。旅する者。けれど必ず暖かな砂地に戻ってくる。灰色ではなく、緑の地へと。柔らかな声と笑いが聞こえる。アジンはいつだって必ず私たちのもとに帰ってくる。そしてエルザールが育ったのを見て笑う。旅ができるほど大きくなったぞ。そう言ってあなたを放り上げる。あなたが喜んで笑うから。

そうして旅をして商売をしてきた。私たちは交易の腕と、遠く様々なところへ旅をする力で一目置かれている。遠くまで旅をするから、この不思議な世界を他の人々よりずっと多く目にしてきたと思ってる。月は私たちの旅路を見守って下さる。

すべてはうまくいっていた。ロスガーにくるまでは。寒さ。危険。死。危険な生き物に襲われた。ウスリが古い遺跡を見つけ、そこに駆け込んだ。避難するつもりだった。ウスリとシュラが火をおこし、この者はあなたを探した。来る日も来る日も探したのよ、私のかわいい坊や。

風と雪はあなたの痕跡を消し去ってしまっていた。

でも母親には分かる。私のエルザール。あの子は生きている。他の人たちはこの者を憐れみの目で見る。悲嘆にくれるアジンですらそう。でもこの者には分かる。あなたにまたおかしな話ができるって。ゲームをして、あなたが笑う声をまた聞くことができるって。

母には分かる。

ゼイシャラの3つ目のメモZayshara’s Third Note

長い静寂の中、この者の心は悲しみで満ちている。希望だけが、いえ、希望の記憶がこの者をこれほど長い間支えてきた。熱にうなされて夢を見た。私のかわいい坊やが大人になっているのを。バーンダリの商人となり、がらくたや安物で誰かのポケットの金をせしめようとしている。

いつの日か、エルザールはこのゲームを見つけてくれる。覚えておいて。あなたの母のゼイシャラは悲しみの中でも、微笑みながらこれを作ったの。遺跡の中の闇と寒さの中、このささやかな魔法が幸せな記憶を照らしてくれた。

あなたはバーンダリ・クランの商人の息子。旅と駆け引き。それがあなたの血なの。あなたの遺産よ。

双子月があなたを照らし、祝福してくれるように。

センチネルからの積み荷はお断りNo More Shipments From Sentinel

お前がその特技に秀でていることは分かっている。それが名前の由来で、それを周囲に知らしめたいんだろう。

しかし、サソリはロスガーの気候に慣れていない。奴らは必然的に、最も暖かい場所——ここで唯一まともな屋外便所に向かう。バーズンガクは松ぼっくりみたいなのに手を伸ばして手を失いかけた。

雪の中での仕事を強いられたら、お前に砂は使わせない。屋外便所からサソリがいなくなるまでセンチネルからの積み荷は拒否する。

管理者

ツェンガナズの目Eye of Zthenganaz

ツェンガナズの目は、ギアのような車輪の上に備え付けられた大きな宝石で、言い伝えによると、第一紀の初めにオークの要塞を調べに来たドワーフによって作られた。オーシマーとドゥエマーの衝突や敵対行為については、記録でも口承でもほとんど残っていないが、この目の伝説には、どんなことが起こりえたか、いくらかヒントが含まれている。

ある物語によれば、オークの呪術師である呪い作りのシュラグが、奇襲時にこの目をつかみ、呪いをかけた。それからというもの、これを卑しい目的で遠くのオークの要塞を覗くために使うと、頭をおかしくさせる異様な光景が見えるという。

ルキンダレフトの遺跡周辺でシュラグが死ぬと、この目は歴史から消えた。

トラグ・アグ・クラザックTorug ag Krazak

ゴルトラッガ・トラグ・ネ・ムリムシュ・ロチャン・シム

ゴルトラッガ・トラグ・ネ・ロヒ・オルニム・ロチャン・ノルギム・クラザック

* * *

ゴルトラッガ・トラグ・デク・ヴォルキム・ロラク・エブ・ノルギミン・シム

トラグ・ダラグ・クラザック・エブ・ジュル・ウゴ・シム・レン・タム・ベシュカー

* * *

トラグ・ゲシュ・グラシュン・ズグカ・ウゴ・マジカ・ロリシュ

ウバ・エブ・ウバ・ウルガリック・ヴォシュ・オルニム・タラスク・トラグ・ゴルザルガ・ウベシュカ

トリニマクの家庭用偶像Trinimac House Idol

この第一紀後期の古代トリニマクの家庭用偶像は、初代オルシニウムの時代にもトリニマクを熱心に信仰していたオークが、家庭内の私的な信仰としても実際に存在したことを示している。

こうした小さな像は純金製で、トリニマクに捧げる野獣を様式化した形をしている。家内安全と安らぎをもたらすもの、そして個人信仰の中心的存在として家の中に安置された。この時代のものとしてトリニマクの印を持つ金色の熊、豚、ヤギ、さらにはホーカーまでもが見つかっている。

古代トリニマクの崇拝施設であるパラゴンの記憶の周囲は、長年に渡ってこれらの小像の産地となっていた。現存する偶像を回収できる可能性が最も高い場所だ。

トロールの脂肪の使い方基礎講座101 Uses for Troll Fat

うう。今日もまたオルシニウムだ。クラヴェル。正直に言うが、早いところオーリドンへ帰らないと狂ってしまうかも知れない。

この街で商売してる商人どもは恥知らずばかりだ!オークの露天商が何を売りつけようとしたか信じられまい。何気なく根菜とスノーベリーの詰め合わせを見ていたんだ。ちなみにどれもしなびて悪くなっていた。すると、歯のない商人が器に盛った脂肪を私の顔に突き付けた。器に山盛りの脂肪だ。信じられるか?それが伝説のトロールの脂肪だとかそういうでたらめを並べるんだ。誰がそんなものを買いたがるんだと尋ねると、彼はしょぼついた目を怒らせた。トロールの脂肪についてもっと知りたいか?今や私もエキスパートだ。

トロールの脂肪はタムリエルで最も高濃度な脂肪だと知っていたか?ホーカーの脂肪よりもだぞ。知らなかったろう。どうやら、この脂肪は優秀な潤滑油になり、特に寒い気候では理想的なものだそうだ。そしてロスガーが寒いことはよく知っているよな?

鎧がくたびれて見えるって?じゃあこの気色悪い脂肪を使ってみろ。タムリエル中を探したってトロールの脂肪よりいい研磨剤はない!湿布や他の様々な薬としても使える。窓枠に塗れば害獣避けにもなる。乾燥させれば気持ちの悪いジャーキーにもなる。煮ればとても強力な接着剤にだってなる。吸血症すら治癒できる!知らなかったな。

奴が寝室でのトロールの脂肪の様々な使い方を話し始めた時、失礼させてもらわざるをえなくなった。
それからマラキャスと話すときにも使えるとも言っていたな。それだけはちょっと面白いと思った。どうやら、トロールの脂肪をマラキャスの偶像に塗りたくれば、デイドラ公と話ができるそうだ。これは試してみないとな。なんで彼の緑の子供たちが、こんな粗悪品を売って回ってるのか聞いてみたい!

もう1週間ここを試してみるつもりだ。エチャテレチーズやマンモスの胃袋シチューをあと一度でも勧められたら、バルケルガード行きの船に飛び乗って帰る。お前がいようがいまいがな!

ドワーフライトDwarf Light

ドワーフの遺跡は、ロスガーのどこよりも意外な場所にある。オーシマーは鍛冶屋と職人の種族として昔から、ドゥエマーの発明品に魅了されてきた。

オーシマーの歴史と複雑に絡み合ってきたそうした遺物の1つが、不思議なドワーフライトだ。民話によると、ウルボク・ルーインウォーカーが、秘密のドゥエマーの遺跡で炎の必要ないランターンを見つけた。だが、そのランターンを所持した者には不幸が続いたらしく、ランターンを持って夕暮れの散歩をしていたウルボクは穴に落ち、首を折った。

ボックとシャビフク兄弟の逸話もある。兄弟は悪名高いこのドワーフライトを使って、ニジャレフト・フォールズ周辺の探索を試みたが、それ以来、兄弟とランターンは行方知れずとなった。

ナルシス・ドレンと失われたノートNarsis Dren and the Lost Notebook

あなたがこのノートを見つけたのなら、私が置き忘れたということだ。またしても。このノートが高名なトレジャーハンターにしてダンジョン探検家のナルシス・ドレンの物であることを覚えておいてくれ。恐縮だが、モーンホールドに足を運ぶことがあったら、フラミング・ネッチというコーナークラブのオーナーに届けてほしい。必ずや私の手に届けてくれるだろう。たとえ次の冒険がどこであろうとだ。

さて、仮に「ナルシス・ドレンと追放者の墓地」と呼んでいる冒険の記録を自ら執筆する羽目になっている。それというのも、書記兼見習いが外で待つことにしたからだ。彼女のために言っておくと、キャンプで待つように言いつけたのだ。だが、これまでその程度のことで私の側を離れたりすることは滅多になかった。今度に限って言いつけを守るとは!まあ、いい。考えを書き残したことがないわけじゃない。今日のような有名で人気の探検家となる前のことだが。こういう趣向も面白いかもな!

* * *
このクソッタレの墓地を何時間もうろついている!面白い古代ノルドの遺物を色々目にしたが、ここは地下室と石棺だらけだ。しかしこの墓地で見つかるはずのお宝は影も形もない。そのお宝とはドラゴンプリーストの仮面だ!手掛かりを調べ上げた結果、ドラゴンプリーストがこの場違いな埋葬場所に絡んでいるのは間違いない。結局のところ、そうでなければどうしてノルドがお気に入りのスカイリムから遠く離れたところにこんなものを建設したんだ?諦める前に、もう少し捜索を続けねば。

* * *
ふむ、予想もしなかったことだ。何を触ったのかはっきりしないが、何かをしてしまったに違いない。ノルドの死体が目覚め始めた!しかもドラウグルだ!私がどれほどドラウグルを苦手としてるか分かるだろうか。それはな、本当に心底嫌っているんだ。ほとんど召使のボーフリーのクモ嫌いと同じくらいだ!脱出して新たな作戦を考えねばならない。それに近隣の村にも警告をしておかないと。人には親切にしないとな。

ニコルヴァラの小屋の規則Rules of Nikolvara’s Kennel

1.ビーストマスターのいないところでヅラゾグに餌をやろうとしないこと。

2.常に腕と脚に防護用の革を着けること。

3.ヅラゾグの目を直視しないこと。

4.許可されている歌:酔っぱらいの犬、隠れ家の冬、魔術師の顔面にパンチ

5.禁止されている歌:好色なアルゴニアンの侍女、ヅラゾグを囲んで

6.ヅラゾグが檻から逃げ出した場合は捕らえようとせず、その場で殺すこと。

7.ヅラゾグは犬ではない。「スポット」や「ローバー」のようなニックネームをつけないこと。

8.油断は死を招く。

9.口笛を吹かないこと

ヌザヴァの金床Nuzava’s Anvil

金属細工師の初期クランの中で、最も尊敬された金属細工師の一人がモークル・クランホールドのヌザヴァだ。篤く尊敬されたこの鍛冶夫人は、モークルの武器や鎧の特徴的なスタイルを決定づけた。

腕前を買われて引っ張りだこだった彼女は、要塞間の移動のお供として持ち運べる、旅用の特製金床を持っていた。その金床に刻まれた精緻な彫り物は、秘密のルーンではないかと疑う者も少なくなかった。彼女はそうした噂を一笑に付し、自分の技は魔力で高めるまでもないと言ったが、噂は消えなかった。

真偽はともかく、伝説ではヌザヴァの金床を使おうとした鍛冶屋の誰もが仕事中、事故に見舞われたという。槌が壊れ、金属が粉々になり、誤って指を強打することさえあった。ヌザヴァは異国への長旅から戻る途中、金床もろとも姿を消した。氷の岸から彼女はすぐに帰ると伝言をよこしてきたが、彼女が現れることはなかった。

ネラモの日記、1ページNeramo’s Journal, Page 1

格言は正しいのかも知れない。成功とは成功した者にとっての不幸であり、成功できなかった者にとっての死であるというやつだ。プライドと虚栄心のために道を誤った気がしている。またしても。

オークは頑固で疑り深いが、皆よくしてくれた。その彼らにどう報いたか?コンストラクトの大群をけしかけ、ドゥエマーの機器で採石場を埋め尽くしてしまった。

彼らは採石場で懸命に石を切り出し、大いなる都を築こうとしていた。貴重なグレイストーンがもたらされるたびに、私はゴールと身の破滅へと招き寄せられていった。狙いは最初から彼らを遺跡へ誘導することにあった。採石場の下に遺跡が眠っていると確信していた。伝説上のドゥエマーの遺跡、ムジンダインが。派手な名前がついた(後に思い知らされたが)極めて危険な遺跡だ。

入口を見つけると同時に、ドゥエマーのオートマトンの大群に襲われた。奴らは息ができなくなるガスを撒き散らしながら現れた。どうやら防衛機構のようだった。採石場の作業員はシャベルやつるはしで身を守ろうとしたが、あっという間に制圧された。叫びがあちこちで上がり、混乱を極めた。私が辛くも生き残れたのはコンストラクトの性能を熟知していたからだった。幸運なことに、その知識を駆使して狩猟夫人シャボンの娘も守れた。

とはいえ、私は教訓から学ぶことができないようだ。経験がもたらすはずの知恵をつかみ損ねてしまうのだ。この遺跡の秘密を探り出さねばならない。オークたちの犠牲を無駄にしてはならない。

ネラモの日記、2ページNeramo’s Journal, Page 2

遺書としてこの数ページを書き残すことにした。確かに縁起でもないが、発見を世界に伝えねばならない!

自分の愚かさで採石場の善良なオークを死なせてしまった罪悪感に打ちのめされている。だが、それよりも後ろめたいのは、この遺跡で新たな発見があるたびにささやかな興奮を覚えていることだ。代償を知りつつも、探険にこのような喜びを覚えてしまうのは不謹慎だろうか?

ここまでくれば学術的な価値があると言ってもいいだろう。残されたのは仕事だけだ。採石場の作業員を生き返らせることはできないが、機器の拓本やサンプルを持ち帰ることはできる。遺跡は宝の山だ。これほど危険でなければ言うことはないのだが。

ネラモの日記、3ページNeramo’s Journal, Page 3

さらに深くへと歩み入る。遺跡の奥深くから凄絶な叫びが聞こえた。最も恐れていたことが確実になった。何かが住み着いているのだ。時を超えた何か。不死身の危険なものが。いや、ひょっとして、とてつもなく古く、メンテナンスの必要な機械がきしむ音を立てているのかも知れない。前者の方がよりドラマチックで詩に向いている。時がくれば分かるだろう。

これを見つけてくれた人よ。私は自らの愚行の果てに死を迎えることになったが、それでも平凡な最期よりはよかった。心からのお詫びとお悔やみをオークたちに伝えてくれ。とりわけ愛らしいシャボンに。彼女と仲間たちを巻き込んだことを、すまなく思っていると伝えてくれ。

それから、兄弟に伝えてくれ。いつも気にしていたと。財産はすべて彼に譲る。もちろん、私が生き延びられたら話は別だ。

ネラモ

バロス・ブラッドタスクの装身具Torc of Baloth Bloodtusk

オルシニウムのワイルドボアーと呼ばれたバロス・ブラッドタスクは、ロスガーの敵と戦った。特に、ブレトンとレッドガードの侵略軍と。

彼の伝説の装身具、槌をつけた重い鎖は突き刺してくる剣をそらし、レッドガードの攻撃から自らを救った。しかし鎖は切れ、装身具は現在「名誉の休息地」と呼ばれる場所の近くで歴史の中に埋もれている。

フォールズの警告Warning at the Falls

これを見たら、彼らに警告しろ。オルシニウムに警告しろ。

フォールズには工房がある。ニジャレフト・フォールズだ。そこのコンストラクトは動く。彼らは疲れ知らずだ。彼らは止まらない。そして彼らを破壊したら、それ以上のものになる。そのまま放っておいたら、じきにそのコンストラクトがオルシニウムを行軍し、私達全員を破壊する恐れがある。

フォールズを避けろ。あるいは軍を派遣し、滝の下に埋もれた遺跡を破壊しろ。

オルシニウムの命運がかかっている。

フロストブレイクの聖杯Frostbreak Chalice

フロストブレイク要塞は、元々ロスガーの奥深くにあるブレトンの要塞で、兵士達が放棄して以来荒れ果てていた。オークのクランがたびたび移り住んできたが、じきにこの遺跡にはブレトンの亡霊が取り憑いていると言って出て行った。

マラグ・クランを率いるガスツォグ族長は退散を拒否し、自分用に指揮官の兵舎を設けた。彼は要塞の印が紋章として描かれたゴブレット、フロストブレイクの聖杯を愛用した。というのも、この杯で飲んだものはすべて復活の力を持つと信じていたからだ。

他の族長達もこの伝統を続け、この古代の杯にまつわる偉大な伝説は高まっていった。噂では、リーチの戦士長ウルフォン・アイスハートがこの地を引き継いだとき、気に入りのワインをこの杯で飲み、味がまずくなると言った。すると要塞から外に吹っ飛ばされ、近くの雪の中に沈んだという。

ヘンリサ船長へのメモNote to Captain Henrisa

船長

いつも通り、任務の詳細は息子に教えずともよい。エシアンは真面目だが、冷徹な思考が求められる状況を乗り切る強さに欠けている。お前が艦隊の入港を遅らせるつもりなのはあれも知っている。息子と結婚したがめつい女が、緑の野蛮人どもの手に飛び込むのが遅れれば遅れるほどよい。エメリックの顔を潰してやりたいのだ。目下の者に平和と繁栄をもたらそうという奴の夢を打ち砕いてやりたいのだ。だが、それがうまくいかなかったかチャンスが訪れたのなら、私のトラブルをすべて解決する方法で、レディ・ソヴェレを片付けてくれて構わない。

ただ、うちのバカ息子にはすべて伏せておいてもらいたい。あれの軟弱な心が砕けてしまうだろうからな。

失敗は許さんぞ、ヘンリサ。

マテーレ男爵

マイルナへの手紙Letter to Mairrna

マイルナへ

なんてこった!みんなどこに行ったんだ?グラリシャン、エンゴテイン、マネシュタ… 先週まで一緒に飯を食っていたのに、今では一人も見つからない。ここ何日かで脱走者が異常に増えているか、何かとてつもなく悪いことが起こっているか。どちらかだ。

ここでは人がどんどん減り、鳥がどんどん増えている。しかも変な鳥だ。もしや、鳥が人を喰っているなんてことはないよな?後で話そう。今からウチュイラン戦士長と会わねばならない。彼が説明してくれるかもしれない。

ファスクーン

マクセヴィアン王の命令King Maxevian’s Orders

監視人の砦の騎士へ

この任務は決して喜ばしいものではないが、極めて栄誉ある任務だ。我が軍はオークに打ち勝ち、その首都を壊滅させ、土地を支配した。生き残った者は地域のあちこちへ散り、僻地の要塞や、さらなる遠方へと逃亡している。

だが戦いは終わっていない。獣たちが故郷に戻り、王国の再建を試みる日はやがて来る。何があっても、それを許すな!ロスガーの監視を途切れさせてはならない。オークが再び現れた時は、奴らを打ち倒すのだ。

監視人の砦で、5年間の任務に就いてほしい。任期終了後、騎士を派遣してお前たちをダガーフォールへ帰郷させる。この約束は必ず果たす。

王家と国への奉仕に感謝する
マクセヴィアン王
第二紀434年、薪木の月10日

マクセヴィアン王への手紙Letter to King Maxevian

ダガーフォールのマクセヴィアン王陛下

最大の敬意を込め、ここに再び手紙を書かせていただきます。

剣を持てるようになった年からずっと、この監視人の砦で任務に就いてきました。24年もの間、私と同胞は監視を続けております。王と国への愛は変わらずとも、食料や物資が減るにつれ士気も下がる一方です。このままでは、監視態勢が長く持ちません。

どうか、我々をこの任から解いていただけないでしょうか。

あなたの忠実なる従者
オレント・レテン隊長
第二紀458年、降霜の月27日

マグナーの正体The True Nature of Magnar

敵を知ることは敵を打ち破る第一歩だ。

マグナー・ベアストームは、またの名を子供喰いのマグナーという。奴はロスガー全土の群れを少なくとも50年に渡って率いてきた。その若い頃のことはほとんど知られていない。奴が人間の姿をしているのを見た者はいない。奴が子供であったことはないという者もいる。ハンティング・グラウンドから爪で道を切り裂いて現れた時、成長しきって憤怒に満ちていたという。

マグナーが初めてロスガーの山地に現れた時は、大勢の子供を真夜中にさらった。食べるためだったと思われる。騎士団は奴が子供たちを最初の群れの構成員に仕立て上げた可能性も排除してはいない。どちらの可能性がよりショッキングであるかは何とも言えない。

マグナーとは二度戦った。二度とも危うく死にかけた。奴は取り立てて敏捷でも、気配を消すのに長けているわけでもない。そんな必要はないのだ。最後に立ち向かった時、私の剣を少なくとも三度はまともに喰らったが、ひるみもしなかった。このために騎士団の一部には奴が不死身だと思っている者もいる。奴がハーシーンの化身で、月の野獣に姿を変えているのではないかという者すらいる。みんな与太話であるのは言うまでもない。よく聞け、新入り。マグナーは生身だ。奴を殺してそれを証明してやる。

ヴォラス・ナイトアイズ

マッド・ウルカズブルの氷の彫像Mad Urkazbur’s Ice-Effigy

歴史が過去に追いやられることはない。重要な出来事が起こるに伴い毎日作られる。例えば、オーガの呪術師マッド・ウルカズブルの脅威について見てみよう。このオーガの長老は残忍な獣の中で強いリーダーとして頭角を現し、ロスガー北部の荒野に小さな軍を編成した。

このいかれたオーガは屈強な仲間達を統率するだけでなく、雪と氷を操る魔法の持ち主であるという話が伝わっている。そんな彼の目覚ましい能力の1つに、氷で自分の付呪複製を作りあげる力がある。こうした彫像は最初子供の人形並みに小さいが、成長し、味方として戦ってくれるほど大きくなる。

現在の危機的状況を脱すれば、博物館は行事を祝うために喜んで氷の彫像を展示するだろう。きちんと付呪する前に回収すると、彫像は小さく凍ったままになる。ここ最近の危機的状況に対して絶好の遺物だ。

マテーレ男爵からの手紙Letter from Baron Materre

息子よ

ウィンドヘルムの密偵からの報告によると、ジョルン王が交易隊をオルシニウムに遣わしたそうだ。オークの街には奴らが先に着くだろう。パクトの下種どもに上級王エメリックが喉から手が出るほど欲している交易権を奪われるのを見過ごすのは悔しいが、ロスガーの緑の獣の相手をするくらいならノルドの方がマシだ。我々のような真のブレトン貴族はエメリックの真意がどこにあるのか、カバナントや他の計画にはどういう意図があるのか考えざるを得ない。

お前の妻は愛らしい女性だ。間違いなくな。だが彼女の政治観は野蛮人どもの利益を真のブレトンに優先している。彼女に正しい道を選ばせてやりなさい。真のブレトンなら、ロスガーはブレトンが治めるものだと心得ている。オークに褒美としてくれてやるものではない。

お前が心配しているのは分かっている。しかし、自分の意見は胸にしまい、父の言葉に従え。すべてうまくいく。

父、マテーレ男爵

リークル族長王の笏Scepter of the Riekr King-Chief

「族長王」を自認する屈強なリークルが近頃、オルシニウム北東部を震え上がらせている。彼が使う古代の笏は、かつてロスガー北部で繁栄したオーガク・オーククランの初代族長、クロスが作ったと博物館は考えている。オークのクランにとって力と権威のシンボルであり、「族長王」も同様の使い方をしたらしい。

この歴史的な遺物が下等なリークルの手に渡っている間、オーシマーは安らげない。下等なリークルがどんなに屈強でもあろうとも。

レディ・ローレントのやることリストLady Laurent’s To-Do List

– スティボンズに装備をアルファベット順に整理させる
– スティボンズに食料を栄養価別に分類させる
– 朝食を食べる
– スティボンズに汚れた下着を洗濯させる
– 探検隊の生き残りに演説する
– 明日行う、次のトラグの祠行きの計画を建てる
– 夕食を食べる(スティボンズが魚のシチューを作ることを期待して)
– 歴史の詳細についてカースサンと(再び)議論する
– 博物館への毎日の報告書を書く
– 魔術師ギルドとテレンジャーからの書簡を見直す
– ナルシス・ドレンとヴァノスたちからの手紙に返信する
– 次の分の回顧録を口述してスティボンズにすべてを書き出させる
– 気に入りの櫛とブラシで髪を100回ブラッシングする
– 手が疲れたら、スティボンズに髪をブラッシングさせる
– 就寝前に捜査官ヴェイルの新章を読む
– スティボンズがいつも枕に置いている砂糖漬けの木の実を探す
– 明日のやることリストを書き出す
– 私が就寝できるための仕事をスティボンズがすべて終えたか確認する

ロスガーの鳥Birds of Wrothgar

アリノール・バードウォッチング協会の副会長、ハイネリスによる観察日誌。

第二紀582年 降霜の月3日
まだロスガーに来て数週間だが、独特の珍しい鳥をたくさん見つけるという希望は叶わないかもしれない。今のところ、見つけたのは一握りのカラスや鶏だけだ。タムリエルの他の地域で見られるものに比べると少し大きめではあるが、それ以外に特徴的といえる点はなさそうだ。

第二紀583年 恵雨の月15日
もう6ヶ月以上、ロスガーの凍った荒地を散策し続けてきたが、記録するにふさわしいものは何も見つけていない。もう帰る準備を始めることにした。

第二紀583年 恵雨の月19日
暗い夜を乗り越えた後には、必ず朝日が昇るものだ!諦めかけていたそのとき、我が協会の歴史上最大ともなりうる発見をした。

昨日ロスガリアン山脈のとりわけ辺ぴな場所を歩いていたら、遠くでアオホオジロの鳴き声が聞こえた。気のせいに違いないと思いつつも、調査してみることに決めた。

ホオジロの声を追っていくと、次第に他の鳥の鳴き声も聞こえてきて、人里離れた洞窟へとたどり着いた。入口をのぞき込んだだけで、アオホオジロ、カナリア、カーディナル、それにミドリサンジャクまで確認できた。これほど多種の鳥が同じ場所に生息しているのを私はかつて見たことがない。

明日は洞窟の奥へと入っていく。一体何が見つかるだろうか?今までの人生でこれほどワクワクしたのは初めてだ

悪鬼の儀式Rites of the Abomination

棘と血。
ブライア・ハートの手足が揺れる。

羽と恐怖。
ブライア・ハートの手足が目覚める。

骨と爪。
ブライア・ハートの手足が殺す。

死ね、ブライア・ハート、そして再び生き返れ。

王のなぞなぞThe King’s Riddle

背が高く勇敢な、鎧を着た兵士はどこだ?
剣を手に、覆われた墓に眠る。

斧と弓を持った狩猟夫人はどこだ?
熊の爪にやられた。

黄金の剣を持った騎士はどこだ?
深い川で怪物と戦っている。

壊れた玉座に座る王はどこだ?
騎士も兵士も彼の家を守らない。

テーブルには何もなく、骨すらなく、
王は悲しみ、常に孤独だ。

王の命令The King’s Orders

愛しい盾夫人へ

ムートへの道はすべて封鎖しろ。まもなくことを起こすが、何にも邪魔されたくない。

玉座の間の扉を封鎖した後は、立ち向かい私に楯突く相手と戦うため、愛しい盾夫人の力がいる。特に、裏切ったあのよそ者には気をつけろ。

よそ者に注意しろ。そしてソルグラ大司祭に対処するために派遣した兵士と合流し、ムートへの唯一の道を封鎖しろ。彼女をヴォシュ・ラクのリーダーとした後は、一刻を争う状況になる。

まもなくオーシマーが、1つの旗の下に集う。クログ王とオーシマー国の旗だ。そのとき、我々は他国と対等な国家になるだけではない。他国を上回る国になるのだ。

愛しい妻よ、この日を忘れるな、今これから歴史を作るのだから!

お前の王

恩赦の提案Offer of Amnesty

監視人の砦を占拠している者たちへ

ダガーフォール王室の記録を見返している学者たちによると、今君たちのいる場所には、大昔に騎士の集団が派遣されたそうだ。彼らはオークたちのオルシニウム再建を永久に防ぐよう命じられた。

私は新しい王として、状況が変わったことを知らせなくてはならない。オークは信頼すべき味方になり、私はオルシニウムの再建を許可した。

君たちの長く辛い見張りは終わり、帰還すべき時だ。オークの旅人への強盗や殺人を止めるように。

この申し入れと共に王の使者を送ろう。完全なる恩赦と、これまでの仕事に見合うだけの金の入った箱を届けさせている。活動を止め、オルシニウムのオウファ軍曹の元へ向かうこと。この命令に従えなければ、獅子の守護団を派遣して君たちを殲滅する。

エメリック上級王

火の使用Application of Flame

火の元素のマスターであるグラグズが続けているメモがある。

火が新参者の誤った考えを浄化する。

不服な者に特定の石を使って立たせるのは、この過程の重要な部分である。瞬く間に熱くなる石もある。そのため最初に、痛みを非常に激しく急に引き起こすことで、動転して聞く耳をもたなかった新参者も論理的に考え、ヴォシュ・ラクの流儀を受け入れる。もっと丸くて大きい石はもっとゆっくり熱くなることで、新参者に状況を理解しやすくさせ、明快な考え方と正しい選択に心を開かせる。

最新の徴募で選ばれた候補者124、125は有望だ。2人とも期待どおり粘り強い。まず最初は、個人的に火を使わせないで、単純な障壁の技術を試すつもりだ。もっと高い火の壁を使うべきだとアズヌラに言い張られたが、潜在的な恐慌レベルを操作することで、改宗がより成功しやすくなると強く感じている。125は解放を懇願する可能性が高く、最初に改宗するだろう。彼女は戦士の有力候補だ。

候補者121、122、123:2人は改宗プロセスを乗り越えられなかった。123は軽いやけどを治癒師に手当てしてもらっている。手当てが終わったら、ガントレットにふさわしい候補になるだろう。

候補者119、120:パニックを起こした。119は生き延びたが、気が弱い。忠実な召使としては有能だが、組織でそれ以上の地位には就けないだろう。訓練と手引きはよそに任せた。

候補者118:前の候補者4人に何が起こったか見た後、火への恐怖がすぐに現れた。このやり方の有効性を調査すべきだ。私には決して理解できない理由で、火を恐れる者は少なくない。生まれつきの臆病さみたいなものかも知れない。

候補者114、115、116、117:個人に適用する段階まで全員が抵抗した。各人とも改宗に成功し、現在は治癒の最中だ。

候補者113:気絶して火の中に着地し、誰にも気づかれないまま死亡。どう見てもトリニマクとは無縁だ。

我がヒスイの姫へ捧げる頌歌Ode to My Jade Princess

ボラサッドによるあるオークの愛の詩

我が愛しき者、我が愛しき剣、我が愛しき貴婦人よ。
あなたの柄頭は、装甲手袋のように我が手にしっくりなじむ!

我らが楽しみを決して退屈なものにしないことを約束する
彼の頭蓋骨を砕いたときでも!

我が貴婦人の姿は、大理石を刻んだ像のよう、
一目見ただけで、情欲に満たされる。

我が愛の剣は、鋭くしてはならない、
カーテンの暗がりで我らが抱き締め合うときは!

あなたの切なる愛がそばにある限り、
我が心が恐怖の感触を知ることはない!

改宗の状況Conversion Status

最新の徴募兵達は大きな可能性を秘めている。基本的な仕事しか与えられない者も多いが、数名は戦士にとって大きな力になるかも知れない。改宗が済んだら、忠誠心を確認する。

各徴募兵の名と地位は以下のとおり。

バーベシュ・グラムホランク。徴募後、合併症で死亡。

アシュバー。信者で、我々の仲間に加わるため自発的に来る途中だったと言っている。忠誠の部屋に送って試す。

ソルク。料理人。改宗プロセス待ち。単細胞?その振りをしている?痛い目に遭えば真実が分かるだろう。

ウンスラグ。治癒師らしい。治癒師は必要だが、彼女には改宗が必要だ。ウシェナトに引き渡し、しばらく冷凍庫で、我々の大義を言い聞かせてもらう。

ガハール。魔術師。呪文で徴募官を1名殺した。ウシェナトの冷凍庫のもう1人の候補。

シャルダガン。ちょっとした職人だが、気が強い。こちらのやることなすことに反抗してくる。グラグズに引き渡して鍛冶場で修正させる。

ラザーシャ。彼も職人だ。逃げられた。ハーピーに殺されたはずだ。

モルシャナ。武器の腕前はすごいが頑固者だ。改宗が必要。グラグズの候補の1人?

バタシャ。強情な老女。杖を使う。動きが用心深く遅い。有能な召使になるかも?改宗待ち。

ドゥルダン。ちょっとした工芸作家。臆病なようだ。丘で徴募の荷馬車から落ちて行方不明になった。おおかたエチャテレの群れの餌食にでもなっただろう。

監視人の誓いThe Watcher’s Pledge

祖先の剣にかけて、監視人とマクセヴィアン王の正当な後継者に忠誠を誓う。これより監視人の法と規則に則り、監視隊長とその代理が下す如何なる命令も疑うことなく、躊躇せず、忠実に実行する。オークが石を積むことを許さず、人、エルフ、獣であろうと、あらゆる敵から砦を守る。

この誓いに躊躇なく身を捧げ、死を迎えるまでこれに従う。

監視人の報告書Watcher’s Report

監視隊長殿

旧都市の動向が活発になっているのに斥候が気づきました。遺跡の奥へと踏み込み、状況を調査する許可を求めています。知っての通り、オークどもがここ最近、大量に流れ込んできています。新たな集落を作るつもりかも知れません。手をこまねいて、奴らを居座らせる隙を与えるわけには参りません。

マリーン軍曹は先週の襲撃で捕えたオークを尋問しています。どうやらあの野蛮な部族の間に何らかの不和が生じているようです。主導権争いのように思われます。あの獣どもが街へ舞い戻るつもりならば、戦争を覚悟しなければなりません。オークに石を積むことを許すわけにはいきません。誓いに従って行動せねばなりません!

警戒を怠らない部下
ジェラール隊長

看守からの手紙Letter from a Prison Guard

親愛なるヤトレラへ

我が愛しき姉妹よ。調子はどうだ?王を自称する大口叩きに良い印象を与えようと相変わらず頑張っているのか?お前が自分は幸せだ、ホーカーを愛していると言うのは分かっているが、彼をどう見ているのかが分からない。クログが我が族長の盾を磨くことはできなかったし、彼もそう思っているのは確かだ。少なくとも、お前も以前はそう思っていた。

どのみち、私は今もファルンの牢獄を守っている。この単純な案がクランの利益の中心になるとはずいぶんな驚きだ。族長が雇ったブレトンの職人が巨大な施設を作ったのが明らかになったならば、周辺の全クランに対して、牢獄サービスの提供を申し出るのは当然の成り行きだ。どんなクランでも、好ましくない者を追放したり、公然と殺したりせずに投獄を望めば、ファルンの牢獄の一角を借りられる。お前の自称王様が、その半分でも優れた案を思いつくことはありえん!

ここではあらゆる種類の者がいる。私は殺人者、盗賊、殺し屋、暗殺者を監視している、彼らは、精神錯乱者と悪党が興味深い具合に融合している。とてもおとなしく礼儀正しいオークの女さえいて、1度も面倒を起こしたことがない。だが彼女が一番怖い。彼女には絶対に背中を向けないことにしている!

上の要塞で、ちょっとした騒ぎが起きているようだ。状況を確かめに行った方がいいだろう。ああ、それとヤトレラ、お前が戯れるのが好きだったシロクマのぬいぐるみはまだ持っている。送ってほしいか?はは!危険でしぶといというお前の評判がきっとガタ落ちするな。ホーカーの盾夫人の一員になる可能性が台無しになりかねない。ふむ。考えてみれば、いい案だ。次のオルシニウム行きのキャラバンに託して送ろう。

お前の兄弟、
ロアゴス

館長による優先捜索遺物のリストCurator’s List of Sought-After Relics

最初の憲章:西部の山中で行方不明になったもの。

ドワーフライト:伝説でランターンが一番最後に使われたのは、ニジャレフト・フォールズ周辺の探索においてである。

ウズビダクの兜:古代にファルン峠で起きた戦闘のさなかに行方不明になった。

トリニマクの家庭用偶像:私的な信仰に用いられる古代の小像。最後に目撃されたのはパラゴンの記憶近郊。

グスラグの仮面:最後の持ち主は、ファルン要塞の族長の目。

フロストブレイクの聖杯:噂では、ウルフォンの手下の一人によって回収され、要塞の塔の下に隠されているという。

アグラ・クルン:マラキャスの信徒が用いた血染めの盾で、ロスガーの荒野で行方不明になった。

ヌザヴァの金床:持ち主は、モークルのスタイルを決定づけた伝説の鍛冶屋ヌザヴァ。帰国途中に氷の岸で行方不明になった。

サグボによるクランの地図:破壊された歴史的文章を復元したが、オルシニウムへの道中で行方不明に。

ザンダデュノズの心臓:タイタンの聖句箱になり、「名誉の休息地」近くで行方不明になった。

バロス・ブラッドタスクの装身具:「ワイルドボアー」が首にかけていた重い首飾り。現在「名誉の休息地」と呼ばれる場所の近くで行方不明になった。

獣の角笛:破壊され、おそらく旧オルシニウムの遺跡かその近くに眠っている。

百人隊長の印章:パラゴンの記憶周辺で行方不明になった。

スコゾッドの腕当て:死霊術師によって授けられ、彼の聖域に隠されていると考えられている。

水銀:かつてアージェント鉱山の奥深くから採掘された稀少金属。

黒い羽ペン:伝説の吟遊詩人の筆記道具で、コールドパーチ洞窟にまつわる言い伝えがある。

ツェンガナズの目:付呪したドワーフのアイテムで、ルキンダレフトの遺跡周辺で行方不明になった。

碧水晶の槌:クリスタルの塊から彫り出され、旧オルシニウムの遺跡で行方不明になった。

族長王の笏:オークの遺物で、現在の持ち主は下等で屈強なリークル。

マッド・ウルカズブルの氷の彫像:オーガの長老の1人によって作られた。

メモ:長く失われたトラグ王の仲間の最高の遺物は、ロスガーの真の英雄にしか取り戻すことはできない。最も価値のある者のみには、準備が整った時に館長から接触があるだろう。

救援願いA Plea for Help

お前に連絡しようとしている。そう、お前にだ。存在しない紙に言葉を書くことは想像以上に難しい。

白い光。俺の周りには白い光がある。

俺は生きているのか?夢を見ているのか?これは色のある部屋か?

助けてくれ。俺は家に帰りたい。頼む。

ダリアン

狂信者の命令Fanatic’s Orders

聖堂前を監視せよ。彼女の命をすべて果たすには時間がかかる。だから不審なものに目を光らせろ。

何か怪しげな動きがあったら合図しろ。こちらへ自力で来るはずだ。

愚かな兵士のほとんどは魔術師ギルドの上にある入口を知りもしない。仲間の誰かが出入りすることを考えて、開けたままにしておく。

王の兵士が事態を飲み込む頃には任務を果たし、消えているだろう。ともかく、一瞬たりとも気を抜くな!

兄弟の贈りものA Brother’s Gifts

兄弟

あなたにこの手紙が無事届くことを願っている。そもそも私達は親密なわけではないのだし。あなたがオルシニウムへの招待状を受け取ったとき、私はあなたを愚か者の使い呼ばわりし、残って一緒に父の仕事を手伝えと言い張った。あなたから最初の贈りものが届いたとき、私が間違っていたとあなたに手紙を書きかけた。あの金が潤沢に入った袋が店を救い、義理の兄弟と姪を数週間食いつながせたの。

2個目の贈りものが届いたとき、興味を引かれた。まぎれもない好奇心よ!あのマッドクラブのような脚。あのかわいい鼻と毛に覆われた背中。あの愛くるしい生き物は、ウェイレストから旅してきた裕福なブレトンに、どうしても欲しいと言われて売った。大金が手に入った。またしても、私がずっと間違っていたと手紙を書きかけたけど、思いとどまった。

数週間たって、思いとどまってよかったと思う。

彼らの姿が見えるより先に、そのにおいに気づいた。巨大なとさかを持つ獣を引っ張ったあのウェイレストのブレトンが、うちの屋台のカウンター越しに叫んだ。この獣に彼の上等なシルクシャツを食べられたから、チップを上乗せして金を返せと。あの怪物は今や大きさが、牙のある巨大な雄牛並みで、ブレトンの家の柱に頭突きするのを好み、危うく倒壊させそうになったそうよ。

幸いにも、執政官はこの論争で「買い手が用心すべき」と言って私に有利に判断した。

この野獣が何であれ、送りつけてくるなんて大馬鹿よ。もう送らないでいいから。

愛とキスを込めて、
姉妹より

追伸。でもお金は気にせずもっと送ってね。

継続中の仕事Our Continued Labor

このところ聖なるリーダーから命令を受けていない。だが、私達の仕事は重要だ。続けなくてはならない。闇の王の望みは、大立石を維持して何も変えないことだ。ご存じのとおり、その点で我々は闇の王の望みを裏切った。

黒き虫に尽くしてきた私達のクランは、その問題の修正を迫られている。罪滅ぼしが必要だ。私達には古代のパワーストーンを盗んだ報復として、オルシニウムを略奪するほどの兵力はない。彼らは私達の石を街の建設に使い、錨すら下ろさないうちに建物を建て始めた。私達は一からやり直し、ドルメンを改めて作らないといけない。

* * *

ようやく相手と連絡が取れた。再建できる場所を見つけたら、タイタンのザンダデュノズが個人的に守ると約束してくれた。そして再建するだろう。これを私の遺産としよう。もしも私が亡くなったら、黒き虫のクランにこの仕事をさせてくれ。

だから私は言った、放っておいてくれと。

月の歌The Moons Rhyme

小さな月、微笑みのように、
黄金の様式で沈む。

小さな月、金ぴかの双子、
大きく、にんまりと笑う。

高い月、気高き月、
天高く、早く沈む。

3つの月が夜に見える、
なんと奇妙な光景か。

月を規則通りに置け、
小さな、静かな泉のそばに。

高い月、微笑む月、そして金ぴかの双子、
正しく置けば、ゲームはあなたの勝ち。

古代ノルドの石板Ancient Nord Tablet

アーソシースへの敬意を表して
全ての日々を捧げ、
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 | | | /// |||⧵⧵⧵ ⧵⧵n
その後さえ奉仕しようとする誇り高き意志に敬意を表す。
  死と共に

交易許可証Permit of Trade

この交易許可証の正当な所持者である商人、ナマディン、トラボフィア、ジャロレーは、提携先として認められ、オルシニウムの街で書籍や関連アイテムの売買専用の場所の設立を許可されている。

オルシニウム公認の売買人として許可されるのと引き替えに、上記の商人達は、街内の取引を規定するあらゆる法律を遵守し、納付金と税金を期限どおりに支払い、この合意の一環として供給される施設を適切な方法で修理、維持することに合意する。

王の取引評議会が提携先に授ける、包括的で譲渡できない免許は、上記の権利と特権を、有効な一年の間最大限に利用できる。この提携では、免許や地所をこの合意に定められた以外の目的で利用することはできない。

この合意による権利や特権の行使、あるいは納付金と税金の支払いを不履行、遅滞した場合、この合意を期限前に取り消すことができる。

この許可証が不備なく利用された場合、双方の合意によって再び期間を更新できる。

黒い羽ペンThe Black Quill

口承の伝統と物語に大きく依存してきた文化のため、オークの大半はものが書けない。伝説の語り部のラゾサは、その例外として有名だ。

吟遊詩人のラゾサは、その時代最高の語り部であることに満足しなかった。自分の物語が後世に残ることを確実にしたかった。そのためハイエルフの魔術師に、ハグレイヴンからむしった黒い羽に付呪するよう頼み、黒い羽ペンを作らせた。

この黒い羽ペンで書くと、どんな物語でも忘れられることはなかった。少なくとも伝説ではそう伝わっている。ラゾサは、この付呪した羽ペンを見習いに譲った。こうして受け継がれていった最後の持ち主は、コールドパーチ洞窟近くで失踪した。洞窟は、黒い羽をむしられたハグレイヴンの住みかだったのだ。

最初の憲章The First Charter

トラグ王は、単なる新たなオークの集落にとどまらないものとして、最初のオルシニウムを建設した。文明と繁栄を誇る壮大な街を構想したが、オークの文化を反映、発展させた形を望んだ。そのため、街の運営を規定する権利、特権をまとめ上げ、現在「最初の憲章」の名で知られる文書を作成した。

「最初の憲章」には、トラグ王がオークの暮らしにおいて最重要だと考えたことが書き残されている。初代オルシニウムの崩壊後、「最初の憲章」は破壊されたと信じられていた。しかし言い伝えでは、その文書は襲撃者の戦利品として現存しているそうだ。襲撃者は沿岸への帰還途中に殺され、文書は西の山々のどこかで行方知れずになっているという。

採石場への採掘命令Quarry Work Order

オルシニウムの王にして大族長、全ロスガーの戦士長クログが以下を命ずる

——クラン・タムノッシュのグレイストーン採石場から最上級の石材を50、最初の狩りの終わりまでに届けよ。

——加えて同等の石材100を年末までに届けよ。

約束手形での先払いとし、この発注書に添えて送る。石材の納品が完了した時点で、約束手形は石材の市場価格の125%に等しい金と交換できるものとする。

命に従わない、または完遂できなかった場合、クラン・タムノッシュは深刻な影響を被るであろう。

採石場監督官の苦情Quarry Overseer’s Complaint

ラマシュ族長。この醜い山羊の息子め。どうやって150の石材を来年中に採掘しろってんだ?普段の生産量のほぼ倍じゃないか。

なんでトリニマクを信じる奴らの街から仕事を請ける?先祖の顔すら覚えていない上、他人に自分の仕事を押し付けるような輩だぞ。

そんなに石がほしけりゃ、人手を寄こせと言え。部下の一日の仕事量はすでに限度を超えている。いくらオークでも不死身ってわけじゃない。この分だとみんな年の瀬までに死んじまうぞ。過労死したら、お前のせいだからな!

採石場監督官ヤダール

獣の角笛Horn of Beasts

ロスガーの呪術師である野歩きのズブルガトは、自らの少なからぬ力のすべてを野獣の角笛に込めていた。オルシニウムを「トラグの愚行」と呼び、生涯の大半に渡って避けたが、攻城戦開始後まもなくして街に現れた。

野歩きとゴルカール王は互いをあまり好きではなかったが、王は獣の角笛を快く受け入れた。ズブルガトは「月の周期ごとに1回までしか使ってはならない」と警告し、去って行った。王は角笛で、熊やエチャテレなど多くのロスガーの野生動物を召喚して集め、街の壁を守らせた。

攻城戦の初めの頃、角笛は戦争の行方に大きな影響を与えた。だが残念なことに、王が月の周期に3回使うことに決め、3回目を吹いた時、角笛にひびが入った。角笛は今も旧オルシニウムのどこかに眠っていると言われる。

書物と写本の目録Catalog of Tomes and Manuscripts

目録の項目は、東側の壁から始まり、南、西へと続く。

1.オークの喜び:オーシマーの人々の料理表現。
2.フィクション:ロスガーの人々による、あるいは人々についてのほら話。
3.宗教:崇拝と神に関するオークの考え方についての論考。
4.エルフ:タムリエルの弱々しいエルフについてのエッセイ。
5.オルシニウム建設:再建設プロジェクトに関する文書。
6.ブレトン:ブレトンの民の歴史。
7.タムリエル:世界の地図と概要。
8.ロスガーのクラン:オークのクランの歴史とシンボル。
9.クリーチャー:ロスガーの動物と怪物。
10.クラフティング:鍛冶、縫製などの一般的なクラフトについての論文。
11.禁止事項:下品な話題や性的な話題の取り扱い方。
12.ゲーム:オークの余暇の過ごし方で人気のものを数多く詳述、ヴォシュ・ボール、「叫ぶまで尻尾を切れ」などを含む。
13.不明?既存の分野への分類が難しい本。

傷んだ監視隊長の日記Ruined Watchmaster’s Journal

(文章の多くがシミのために判読不能)

第ニ紀442年 薄明の月24日

最後の声明から何ヵ月も経ち、騎士たちに動揺が広がっている。砦を捨てることを声高に叫ぶ者もいる。すでに兵士2名を扇動のかどで鞭打ちに処した。体罰だけでは間に合わなくなる日が近い気がしている。

第ニ紀459年 恵雨の月2日

下級将校3名を反乱未遂で絞首刑にせざるを得なくなってしまった。反応は割れていた。一部の部署の者は改めて服従を誓ったが、レテネ隊長には人望があった。次の計画を阻止するのはより困難になるだろう。ジスボーンを補給係に昇進させ、武器をすべて施錠して保管するよう命じた。反乱分子を探り出すまでの措置だ。この不快な思いもダガーフォールからひとたび救援がきさえすれば瞬く間に終わるだろう。八大神よ、お助け下さい。どんな犠牲を払おうとも、任務は死守する。

第ニ紀460年 蒔種の月12日

ジスボーンと私は砦と青白き監視者を救う策を考え付いた。どうして今、紙に書き残しているのかは分からない。罪の意識のせいだろうか?計画が実を結んだら、このうしろめたさも報われる。

ジスボーンとその副官は精巧な文書を偽造した。文書はマクセヴィアン王の後継者からきたことになっていて、我々の勢力を無期限に維持するように命じている。うまくいくかも知れない。兵士の多くは内密に結婚し、変化のない日常を営んでいる。この種の行いは通常の軍隊の規律に背いてはいるが、好きにさせている。結婚、子供、安らぎ、日常… こういったことが冒険心を殺し、根を固めさせてしまう。兵士が軍人としての覚悟を維持し、指揮系統を守るのならば、大目に見ておこう。

第ニ紀471年 暁星の月5日

震える手でこれを書いている。死は思ったほど遠くないようだ。

ジスボーン、警備隊(この日誌も)は間もなくお前のものになる。何年もの間、この衰弱した部隊が健全になるように世話を焼いてきた。お前の指揮下で部隊はきっと栄えるに違いない。

努力を続けよ。伝統をつなげ。ダガーフォールの栄光を守り、オークに再建を許すな。これが過去も、今も、そして今後も我々の誓いだ。誓いを守らせるのだ。八大神がお前と、青白き監視者をお守り下さるように。

小屋の世話係の手紙Kennel Tender’s Letter

テルフォーへ

ようやくここロスガーで仕事にありつけたよ。華やかじゃないが、給料は十分だ。上司は「ヅラゾグ訓練師ニコルヴァラ」と呼ばれているビーストマスターだ。言いにくいだろ?君には言うけど、変な人だよ。少し頭がおかしいのかもしれない。だが動物の扱い方は一級品だよ。正直、人より動物の方が好きなんじゃないかと思ってる。

言ったように給料は十分だが、楽じゃない。ここの獣たちは今までに見たことないくらい獰猛なんだ。ヅラゾグはガメット爺さんの犬を倍の大きさにして、3倍危険にした感じだ。この間は手を噛みちぎられた男を見たよ。木からリンゴを取るように、いとも簡単にね。でも大丈夫、細心の注意を払うよ。

近々、金を送る。ギルダから目を離さないようにして、鶏の餌やりも忘れないようにな。

愛しき兄弟
フィリップ

乗客の日誌:海難事故Passenger’s Log: Disaster at Sea

7日目

エルセリック海の温暖な海域はハイロック北岸の冷たい抱擁へと変わった。この地域に適応できるのはオークやホーカーぐらいのものだ!砂浜は雪と氷に覆われた岩礁へと変わった。なぜこんな海域を航海しているんだ?船乗りでなくたって、オルシニウムがこんな凍りついた沿岸にないことは分かる!

8日目

身を切るような突風のため、ほとんどの乗員と乗客は甲板の下で身を寄せ合うことになった。吹雪が近づいてるのは確実だ。それも猛烈なものになるだろう。だが大使は気を揉んでいるようには見えなかった。あの女性は悪臭ただよう湿ったダンジョンですら、日の光を見つけられる。

9日目

ああ、気のせいだったらどんなによいことか!吹雪が船団を飲み込んだ。しかも猛り狂うブリザードだ!帆は凍りつき、マッドクラブ大の雹が恐ろしい勢いで甲板を叩く。船団が雪と霧で散り散りになったのではないかと気が気ではない。雪と霧はあまりにひどく、数歩先すら見通せない。吹雪がすぐに止んでくれるか、避難できる場所を探せねば、船団は座礁するか互いに追突してしまうだろう。

にもかかわらず、ヘンリサ船長は自信があるようだった。船乗りたちは彼女を高く買っていて、恐怖に度を失うようなことはなかった。少なくとも今のところは。

浄化師サイラスへの手紙Letter to Purifier Cyrus

浄化師サイラスへ

銀なる暁教団が危険にさらされている!子供喰いのマグナーとその野蛮なウェアウルフの群れの隠れ家を探す旅で、恐ろしい情報を入手してしまった。マグナーの群れが教団を狩りにきている!

最後に捕らえたウェアウルフを殺す前に、詳細を吐かせることができた。マグナーの群れは教団の一員をアージェント鉱山まで追跡したそうだ。今もマグナーの群れが鉱山の近くで集結し、教団の心臓部を襲撃しようと企んでいる!

鉱山を整え、防御を強化し、通路を補強しろ。マグナーの群れが来るぞ!この知らせが間に合うと良いのだが。

斥候アバライン

浄化師の日記Purifier’s Journal

銀なる暁教団の歴史は第二紀428年、クリムゾンムーンの呪いとして知られるウェアウルフ危機がハイロックを襲った時代までさかのぼる。最愛の息子ジャロンが獣の呪いにかかったことをきっかけに、銀斧のアデリザが設立した。彼女は村を救うため我が子を殺すはめになったのだ。彼を追悼すると同時に教団の結集点を作るため、我らの永遠のシンボルとなる旗をアデリザは糸と毛糸と涙で編んだ。教団への献身を示すため、自分の血も何滴か入れた。それ以来指揮官となった者は全て、自分の血を旗に垂らすことで伝統を受け継いできた。

やがてアデリザの下で教団は強力な勢力へと成長した。彼女は教団をロスガーへと連れていき、作戦基地を建てた。この場所を我々は今でも本部として使っている。かつてアデリザの家族を大金持ちにした銀鉱山、アージェント鉱山は、銀なる暁教団の秘密基地となったのだ。我々は今でもそこから武器や防具を作るための銀を掘り出し、神聖なる旗は浄化師の間に置いている。

私の任期はわずか6年前に始まったのだが、とあるウェアウルフとその野蛮な従者たちに悩まされている。子供喰いのマグナーが群れを結集したのだ。奴らはロスガーとハイロックを荒らしまわり、襲撃と略奪を行い騒乱を巻き起こしながら、その非道で野蛮な一族に加入する者を探している。

中でも子供喰いのマグナーはオブリビオンの最も腐った場所に幽閉されるべきだ。その名前は、一般人を脅かすためだけのものではない。実際に子供の柔らかい肉を好み、そのようなものを持ってきた群れの狩人には褒美を与えている。銀なる暁とマグナーの群れは戦争状態にあるといっても過言ではない。両側で犠牲者が増えているが、斥候が群れの隠れ家を発見できると期待している。そうすれば最後の襲撃をかけ、マグナーと子分たちを永久に駆逐できる。

職人のメモArtisan’s Notes

あのノルド達が現れたとき、面倒を起こしに来たのだと思った。だが、彼らは洞窟施設での作業のために、私を始めクランの者達を雇うと決めた。なるほど。金が出続ける限り、このオークは文句なく司祭や信徒のために働くだろう。たとえこちらが彼らのことを、少し薄気味悪く感じたとしても。

* * *

これほど精緻な浅浮き彫りを彫るのは初めてだ。彫った一連のパネルを通して1つの物語を語る極めて困難な作業だ。しかし、ぜひ私にと司祭に言い張られたので、全力を尽くした。司祭は物語を向上させるための提案さえ受けれ入れてくれた。

* * *

仕事はもう少しで終わる。この場所で作業を終えられれば嬉しくなるだろう。仕事は興味深く、報酬もいいが、埋葬室を作っていることに気づくと、疑念が頭をもげ始めた。私のクランは死者がそばにいると落ち着かない。それに司祭にも不安を感じた。不思議な表情をしている。だが、私はこの石を完成できることが誇らしくてたまらない。万事順調にいけば、明日には担当した部分が終わる。家に帰れるのだ。

* * *
土壇場になって司祭から、私が完成させたばかりの大きな浅浮き彫りの、小型版を4つ作るよう要求された。交渉の末、浅浮き彫りの各パネルに興味深い要素を1つ加えることを納得させた。司祭の信徒は高難度の施錠装置を作り上げていた。私に言わせれば、ドワーフは重量やボタンなどについては無茶苦茶なところがある。新たに設置するこの新装置のために、この小さめのパネルを頼まれた。

* * *

他のオークの職人たちの中には、スカイリムに作られているこれと似た墓の話を聞いた者もいた。そこの職人たちは仕事が完成すると、墓の秘密を守るために抹殺されたという。悪い暖炉夫人の話みたいに思える。

信仰の道Path of the Faithful

怒れる者、忌まわしき呪いの番人、裏切られし者の守護者。これらは崇拝者や立てられた誓いの子供達が知っている、偉大なるマラキャスの異名の内のごく一部に過ぎない。

聴け、入信者よ!聞け、忠実なる者よ!あなたの歩まねばならない道は決して生やさしくはないが、正しく敬虔な態度で進めば、掟の作者の懐へと導かれるだろう。

ファルン砦の祠には、聖域への道が隠されている。聖なる管理者たちから自由に与えられた、人生で最も貴重な液体の贈り物だけが、道を明らかにする。

祈りの間でマラキャスの光を拒んだ者達は、永遠に暗闇を歩き、信仰の間を目にすることはない。

信仰の間では、どんなに下まで落ちようともマラキャスが捕まえてくれると信じろ。

最後に、聖言の聖域では、生贄だけが怒れる者の教えを呼び起こすだろう。

信号塔に関する命令Signal Tower Orders

忠実なるブレトンよ

どれほど風が強かろうが、雪が激しかろうが、なさねばならない仕事がある。ヘンリサ船長とその艦隊が間もなくやってくる。艦隊の帆が見えるまで狼煙を絶やすな。火を消すのはそれからだ。

この忌々しい嵐で船長の計画が多少狂ったかも知れないが、天候を逆手に取ることができると思っている。

水銀Liquid Silver

ロスガーの山々は、あらゆる種類の鉱物と鉱石に満ちている。金、銀、鉄が大量に見つかる。だが、この地とタムリエル以外では見つからない稀少金属がある。その1つが入手困難な水銀だ。

水銀は錬金術師が称え、鍛冶屋が欲するが、つるつる滑るため、両者にとって実用的な価値はない。今のところは。

水銀は重く粘着性のある金属で、治癒や寿命を延ばす効用があると考えられている。また、ウェアウルフに悪影響を与える効果があるとも信じられている。そのため水銀を注入したボルトは、どの戦士ギルドの武器庫でも貴重で大事な部品となっている。ロスガーのアージェント鉱山は、かつて稀少金属の豊かな産地だったが、もう長年使われていない。

他の嫌いなものOther Things I Hate

ファンシー・ナズバビール 作

-うずくまって物を盗むスリ
-発煙弾が残すひどい残留物
-ナイフを拭かないお粗末な殺し屋
-馬鹿げた帽子をかぶった人々
-馬鹿げた人々
-馬鹿げた帽子
-人々
-帽子
-ナイフをダメにする分厚いのど笛
-海賊
-馬鹿げた帽子の海賊
-パンタロンをはいた海賊
-ウグイアビの帽子
-ウグイアビ
-馬鹿げた帽子をかぶったウグイアビ
-ズボンをはいたウグイアビ(大胆な説明!)
-小さな月
-レリサ——自分で思っているほど狡猾じゃない!
-賄賂の受け取り方を知らない衛兵
-亡霊
-派手な亡霊
-嫌味な亡霊
-自分より着こなしが上手な亡霊
-生きていた時よりも長いあいだ亡霊でいる亡霊
-子猫
-子犬
-ウェイレスト
-吟遊詩人
-海賊兼吟遊詩人
-ウェイレストから来た海賊兼吟遊詩人
-ウェイレストから来たウグイアビの帽子をかぶった海賊兼吟遊詩人
-ウェイレストから来たウグイアビの帽子をかぶった海賊兼吟遊詩人の亡霊

暖炉の母への手紙Letter to Hearth-Mother

暖炉の母よ、私を見つけに来て。暖かい火とお腹を満たすスープを持って来て。みんな寒くて空腹で、もうこれ以上歩けないから。

この探検に選ばれたとき、我々は誇らしく自信に満ちていた。ソロウ登頂!伝説の山頂に2世代以上ぶりに登頂したオークになれるのだ!だが、ソロウがその恐るべき高さへの登山を拒んでいることに気づくと、瞬く間に自信は絶望に変わった。

先陣の2チームは、そう遠くまでたどり着けなかった。分かっている限り、第1陣はハーピーやオーガに襲われ、第2陣はひどい強風と寒さに見舞われた。ホーカー数人は哀れなことに、凍えるような霧に隠れていた断崖から転落した!

しかし、我々は怯むことも、コースを変更することもなかった。今になってみれば、そうすべきだったと分かるが。レディ・ローレントは我々を再編成し、カースサンは我々の功名心に訴えた。我々は血にたぎる炎と夢の輝きとともに、再び山頂をめざして前進した。

雪崩でクーロンを失った。雪と氷の下敷きになって彼女の両脚は折れた。やむを得ず置き去りにし、山道を進んだ。普通のコースなら探検隊は破滅していただろう。もちろん、破滅は思っていた以上に近くに迫っていた。

我々はたいしたことを成し遂げたと言えるかも知れない。実際、トラグの祠の扉にたどり着いた。その碑文を見つけ、カースサンに教わったとおりにこすった。曲がり角から3人組のオーガが現れたとき、中に入ろうとした。勝利の確信もなく野獣3人を相手にする気にはなれなかったから、隠れてやり過ごすことにした。だが、要領の悪いスキーヴァーのアーゴンが斧を落とした。そのとき、登るより降りるほうが賢明だと思った。

ブロクークは最善の選択肢が、通り過ぎた洞窟に引き返すことだと思った。洞窟にオーガが住んでいたとしても、隅に隠れ場所を見つけられるはずだと彼は言った。それでうまくいっただろう。もしも祠から逃げる時、物資の大半を失わなければ、もしも火を燃やすのに燃料を使い切らなかったら。

少なくとも我々は碑文をこすった。カースサンがはるばるここまでたどり着けば、祠がそう遠くないことに気づくだろう。

頂上のトラグ、完訳Torug at the Summit, Complete Translation

トラグ族長は、略奪者がその遺体を見つけることを許さない。

トラグ族長は、より弱きオークが自身より高い位置に埋葬されることを許さない。

* * *

トラグ族長は篭手を抱え、瀕死の体に鞭打った。

山頂に登ると、自ら築いた石塚に入った。

* * *

そしてソロウのキスを魔法の腕輪の上に置いた。

こよなく愛した宝物をふさわしいオークが手にするまで、永遠に待ち続ける。

The Whistle

その笛と、自分の特有の才能を見出したのは13歳の夏だった。それよりずっと前から自分には何か未発見の潜在能力があり、その能力で仲間たちと一線を画すことができるという気がしていた。

子供の頃は人との交流が苦手だった。そのため自分より大きく強い子供たちの間で、いたずらやからかいの対象になっていた。その頃には彼らはすでに戦士や木こりといった力強い職業を自負していて、ほっそりとしていた私は大きく後れを取っていた。だが動物たちの中には良き友をたくさん見つけ、どんなに孤独な時も一人ではなかった。

ある時、自分たちの力を誇示したがる年上の残酷な子供たちが、私にとあるいたずらをしようと思いついた。そのいたずらで使われたのは彼らが見つけた笛で、多くの生き物を荒れさせる音を発するものだった。故郷に生息していたヅラゾグは特にこの音に影響を受けやすかった。当時ヅラゾグがねぐらとしていた洞窟へ連れていかれ、殴られたくなければ笛を吹けと命令された。前述したように、この子供たちは私よりはるかに強く残酷だった。彼らに暴行を受けて片足を引きずって帰ったことも多かった。

だが今思えば、暴行の脅迫だけでは笛を吹くことはしなかっただろう。私の度胸に対する侮辱や嘲笑の言葉が、笛を吹かせた。物理的な力で負けていたのは明らかだったが、勇気と精神力では絶対に負けないと思っていたから。

臆病者と謗られるよりはましだと思い、私は危険が大きい方の選択をして、笛を手に取り大きくはっきりとした音を吹いた。自分の勇敢さを示すため、必要以上に長くその音を出し続けた。その音を聞いたいじめっ子たちは本性を現し、吹くのをやめるよう懇願し始めた。頭がおかしいのか、死にたいのかなどと言われた。

私は笛を吹くのをやめず、歯をむき出しにして口をゆがめたヅラゾグがねぐらから出てくるまで音を出し続けた。私が止まると、彼らも止まった。一瞬、お互いを見つめ合った。わずか数歩先で、まるで合図を待つかのように止まっていた。私は再び笛を口につけ音を出した。すると彼らも再び近寄り始めたが、私に殺意が向けられているようには感じられなかった。むしろ指示を欲しがっているようだった。この仮説を試すべく、私は家で飼っている犬でやるのと同じように、手を上に向けて合図した。すると犬と同じように、ヅラゾグたちは一斉に後ろ脚で立った。続けて「お座り」や「ねんね」といった合図を笛の音と共に出してみると、ヅラゾグたちは何度もそれに応えた。

これを見たいじめっ子たちからは恐怖が拭われ、今度は自分たちに笛を使わせるよう懇願していた。ヅラゾグに命令してみたかったのだろう。それを拒否するのは、正直に言うと気持ちよかった。とうとう奴らは私に嫉妬していて、敬意を勝ち取ったのだと実感したからだ。

だが奴らの中で最も体の大きかったレジッドというバカが、私の頭を殴り笛を奪った。ようやく意識がはっきりしてくると(それだけの力で殴られたのだ)、奴が笛を吹く音とヅラゾグのうなる声が聞こえてきた。徐々に回復する視界の中で、怒りと殺気に満ちたヅラゾグたちがレジッドの方へと走っていくのが見えた。レジッドに飛びかかり、肉を噛みちぎっていた。奴は泣き叫び、笛を使ってヅラゾグたちを追い払うよう懇願したが、私は何もしなかった。

他の者たちは喰われるレジッドを恐怖に満ちた表情で見ていたが、私がそのとき感じていたのは誇りだけだ。私たちよりも動物のほうが勝者と敗者を見分ける感覚を持っていると、ずっと信じてきた私の考えが立証された気がしたのだ。

食事の終わった獣たちはねぐらへと戻っていった。他に笛を欲しがる者はおらず、その時からずっと私が持っている。タムリエル各地でヅラゾグをしつけ、訓練するために使っている。反抗されたことは一度もない。たった一度もだ。

はたして魔法なのか?この笛に魔法があるとすれば、私の注ぎ込む勇気と技術だけだろう。

百人隊長の印章Centurion’s Signet

「オーシマーが世界中の目の敵にされた時代がある。我々は戦い、死ぬだろうが、名誉を捨てたりはしない。世界に対し、彼らが言うよりも優秀なことを示すだろう。そしてもしも滅びるならば、敵の喉をつかんだまま滅びるだろう」

この言葉の主は、帝国の百人隊長に叙せられ、皇帝に仕える栄光を勝ち取った初のオーシマーだ。

そのオークの百人隊長の名前は歳月に埋もれてしまったが、彼の印章はそう遠くない10年前、パラゴンの記憶周辺で見つかった。

碧水晶の槌Hammer of Glass

初代オルシニウムは、当初街というより武装キャンプだった。やがてキャンプは村となり、村は街へと発展した。わずか数年で、人と建物の集合体として無秩序に広がり、隙だらけで攻撃の絶好の的になった。

鍛冶夫人のモーツガは、トラグ王の多くの妻の中で最初の妻であり、最も偉大な妻だった。街の周囲に石壁を建てて街の境とするために、熟練した石工を探した。石工は熟練の職人であると同時に、記録的な早さで任務を遂行できる戦士や交渉人としての技量も備えていなくてはならなかった。彼女はクスバーグを選出し、任務を任せた。

クスバーグは任務を言われたとおりに成し遂げ、旧オルシニウムの周囲に、今も残る堅牢な壁を建てた。報酬として、クリスタルの塊から彫り出した、碧水晶の槌を賜った。その印象的な彫刻は旧オルシニウムの遺跡の中にまだ残っていると信じられている。