ブラックリーチ先遣隊 スタイル

クラフトモチーフ84
Blackreach Vanguard Style

ダスクタウンのブラックリーチ先遣隊隊長、スロムキル 著

ブラックリーチに足を踏み入れる勇気があるわずかな者は、事前に特別な防護手段を用意する必要があることに気づくだろう。予期せぬことが多い地だが、簡単に採取できる資源は豊富にあって探索に利用できる。まだ試行錯誤の段階にある過程は多いが、書き記して記録(冗長だろうか?)しておく意義があると思える程度には洗練されてきた。ブラックリーチに人が長く住むようになれば、この過程はさらに複雑になるだろう。

ブーツ

ブラックリーチには踏むべきではないものが多くある。噛みついてくるものを見つけるのはたやすいと思うだろうが、それは間違いだ!とても暗いため、地面を走り回る凶暴な生物は見えない。適切な足装備を身に着けなければ、何かを踏んで命を落とすことになる。

ベルト

我々のベルトは、武器とブラックリーチを生き延びるために欠かせない小袋が数多く付けられるようになっている。胴回りを支えて安定性を高めるために、腰から下には皮紐が巻きつけてある。このベルトは、冒険中必要になる武器や薬を収納しやすい。ブラックリーチは危険で不安定な場所である。準備は生存の鍵となる。

念のために言っておくが、ここで敵に頭突きをするような者はあまりいない。しかし丈夫なシャウラスのキチンを兜の先端に付けることで、防御力が大きく増す。前方にあるものを視認する機会を逃さないため、顔の部分は開いたままにしてある。

脚当て

ベイル鹿はここに生息する生物の獲物になりやすいが、大量に存在する。その数は残念ながら日々減少しているが、今のところは十分な素材が手に入る。ブラックリーチの先遣隊が装備するグリーヴの多くはベイル鹿の皮で作られる。これは重く丈夫で、かつ素早い動きや不安定な地形の移動を可能にする程度の柔軟さを備えている。

ブラックリーチには弓の重量と精度を向上させる機会が豊富にある。鋭利なキチンのプレートが弓の本体の上下と矢尻にあしらわれる。この鋭く、ほぼ破壊不能な素材は武器を安定させ、かつ全体の重量を減らせる。

胸当て

ブラックリーチの先遣隊は、胸防具の大部分にシャウラスのキチンを用いている。成体のシャウラスは手強い獲物だが、その自然の鎧はこの上なく価値の高い資源である。完全なキチン製は動きにくいので、我々は心臓の保護を優先している。

ブラックリーチで採掘される金属は、薄く削っても頑丈である。これで刃の耐久力を犠牲にすることなく、カミソリのように鋭く削れる。軽量の武器であるため、使用者は動きやすい。柄の革はベイル鹿、鍔は金属を基礎とし、成体のシャウラスのキチンで仕上げている。

肩防具

ブラックリーチではシャウラスがよく使われる。肩防具に関しては特に顕著である。戦士の種類に応じて、用いるキチンの種類も変える。接近戦を得意とする者は、攻撃を跳ね返しやすいように尖った形状の防具を装備する。他の者は形状を平らにして、防御力を高める。

手袋

ブラックリーチの気温は温暖だが、我々の手袋は手全体を覆い、さらに肘まで伸びている。ここに生息する奇妙な植物の数を考えれば、未知のものへ素手で触れるのは自殺行為だ。この手袋は薄いベイル鹿の革で作られているため、柔軟で様々なものから手を保護しつつ、武器を扱いやすくなっている。

我々の盾はスカイリムの衛兵の盾とあまり変わらない。木は地上から運ばれて来たものだが、金属と補強材はブラックリーチで集めた素材だけを使っている。シャウラスの背骨で作った突起が盾の表面から突き出し、威力を高めている。

ブラックリーチの先遣隊は、激しく尖った金属製の杖を持つ。これにシャウラスキチンのプレートを合わせて、武器の先端を強化している。キチンにはしばしばルーンを刻み、三つ又の形状に押しつぶして金属と接触させる。革で杖を包み、先端はそれぞれ装飾用の金属束で仕上げる。

戦棍

この地を這う生物に対する最大の防御は、顔に金属の塊を叩きつけてやることだ。武器の先端部は、地上から持ってこられたノルドの戦棍から多くの着想を得ている。金属の装飾には我々独自の捻りが加えてある。また柄の部分には、分厚いシャウラスキチンの板が取りつけられている。

短剣

大抵の場合、何かが忍び寄ってきたことに気づいた時にはもう手遅れである。その場合に大型の武器を抜く時間はないので、短剣は汎用性に優れた有用な武器となる。ブラックリーチで採掘された金属は、鎧であれシャウラスの甲殻であれ貫通する。

ブラックリーチの先遣隊の斧の作りは、全体として地上の斧と大差ない。この斧には明らかにノルドの意匠の片鱗が見られる。しかし彫り模様や細かい部分は、ブラックリーチ独特のものだ。金属の下にあるキチンプレートは純粋に装飾用である。おそらく鍛冶師は、金属加工技術を誇示したいのだろう。