ノルド | The Elder Scrolls Online 外部蔵書庫

ドレッドホーン スタイル

クラフトモチーフ55
Dreadhorn Style

ドレッドホーンクランのゲリグ・ブルブラッド 著(注釈はレナ・ハンマーハンズ)

強情なものどもよ。古き道は打ち捨て、狩猟の父の恐ろしき勇者、ドミーハウスを受け入れよ!これより彼の道が我らの道となる!武器と防具を作るための新たな教えを聞き、生まれ変わったクランに装備を与える仕事に取り掛かれ。ドレッドホーンとして!

(フォージでこれを発見した。屑のための屑仕事の手引きよ。野蛮人が文字を読めるなんて思った?まして書けるなんて)

ブーツ

ジェラール山脈の無慈悲な石によって我らの足は硬くなってきたが、熱い血をたぎらせ続け、選ばれし者への突進に備えるため、雄牛の毛皮を足に纏え。

(すっかり緩んだ紐に躓くまではね)

ベルト

ミノタウロスの分厚い皮と毛ではらわたをきつく締めあげれば、簡単に零れ落ちないだろう。ガードルの中心にドミーハウスの象徴を留めれば、彼の偉大な力が戦いへの渇望をかき立てる。

(汚らわしい牛糞め!愚かな迷信は槍もつるはしも止めやしない。別に私は構わないけど)

狩猟の父は勇者を我らに示した!選ばれし者の容貌を身に着け、この協定を称えよう!我らが雄牛の兄弟の姿に新たな鋼の頭蓋骨を作り、鋲と口金とバンドで飾れ。お前が自分の頭を飾れば、戦いの中でそれがお前の顔になる。

(自分が汚らしい無能なリーチの犬だったら、私だって何かもっと素晴らしいものに見せかけたいと思うわ)

脚当て

伝統に従い、我らは脚と腰を革のキルトで保護する。だが、その上に着けるのは雄牛と巻き上げた蔓の紋章だけだ。今や我らは皆ドレッドホーンだ。古きクランの色とグリフは過去のものだ。

(このうんざりする雄牛を去勢すれば、大事な乳しぼり娘のスカートに対する調子もすぐに変わるでしょう)

弓の木材を切り出す時は、導きに同盟者の角を使え。そうすれば彼らも狩猟の父の恩恵を受けられるだろう。ブラッドルートの蔓の繊維をきつくねじり、飢えた葉脈で弓に弦を張れ。山肌を研ぎ、歯を与えよ。そして獲物に向け、猟犬のように解き放て。

(石の矢はノルドの鉄の敵ではないけど、雨のように浴びせられたら卑劣な一撃が当たるかもね)

胸当て

フォージの産物で貴重な心臓を常に守れ。それがあるべき場所だ。鋼の上に巻き上がる蔓のグリフを用意して、この真実を思い出せ。フォージの贈り物の下で、肉体を雄牛の皮、毛、角に委ねるのだ。

(石と置き換える前から、連中の心臓は黒く空っぽよ)

フォージの牙と爪は血を味わうためのものだ!熱い金属を飼いならし、切っ先に唸り声をあげる歯を持つ、幅広い刃にせよ。柄を革で包め。そして好きな場所で剣を握れ。しかし、決して刃を渇かせてはならない。

(これは真実ね。剣の刃は私たちと同じようにリーチの民の血を求めている。覚えておくといいわ)

肩防具

我らの兜と組み合わせれば、我らのポールドロンは共に行進する肩幅の広い野獣の姿を得る助けとなる。革か鋼で作れ。だが毛のついた皮をマントとして示すことを忘れるな。

(この蛮人が狼を崇拝していたなら、四つ足で歩くように告げてたでしょうね)

手袋

ニルンクラッツが胸の中で鼓動を打つ時も、肌のタトゥーとして留まる時も、利き腕を走り抜ける力をノルドに見せてやれ。革の腕当て、毛の生えた皮、クランの鋼の象徴が、必要な保護の全てだ。

(真のノルドの力が、胴だけ残して手足を切り落としたらどう感じるのか見たいわね)

突進しようと頭を下げた雄牛のように、彼らに似せて鍛造した盾を掲げ、その力を我らのものとせよ。真鍮の表面に焼き印を押し、角の王に選ばれし者のグリフの印をつけろ。

(未加工の純粋な鉄の塊は上等な刃を妨げられるけど、担ぐだけで疲れてしまったら意味ないわね)

ドミーハウスはこの土地に代わって語る。血塗られた角の姿を振りかざせ。従う以外の選択肢はなくなる。略奪された故郷の枝を取れ。鋼に示された、狩猟の父に選ばれし者の顔を据え付ければ、この象徴は彼が行うように自然の力へと命じるだろう。

(一体どんなデイドラ並に鬱陶しい生物についてわめいてるのか知らないけど、この手でそいつの頭を棒の先に突き刺してやりたいわ)

戦棍

ノルドの鉄の皮は簡単に切れないだろう。だが、奴らの内なる軟弱さは叩きのめして破裂させられる。派手な装飾で努力を無駄にするな。4面の棍棒はあらゆる角度からゆるぎない一撃をもたらす。その角は最も固く鍛えられた兜さえ砕くだろう。

(技術不足をカバーするための簡素なデザイン。凶暴に振り回すには十分ね)

短剣

獲物を狩猟の父に捧げるのは、最も殺戮者の刃にふさわしい仕事だ。骨を切り分けるためにずっしり重く、だが獲物の関節にねじ込めるように短く鋭さを保っている。そのため、指を引っかける鈍い刻み目を刃の土台に入れろ。

(何とも馬鹿げたナイフね。まともに皮を剥ぐには無駄が多すぎる。リーチの民の革が、犬の噛んだアレみたいなのも無理はない)

ここに居座っているノルドのように、ファルクリース要塞の木を切り倒せ。骨のような状態になるまで皮を取り除く。ジェラール山脈のように鋭く尖らせて鋼に縛り付け、斧が渇きを共に感じるよう、ブラッドルート・フォージの蔓で印をつける。

(獣らしいやり方だけど、これを振り回す腕力は危険よ)

ドラウグル スタイル

クラフトモチーフ38
Draugr Style

トレジャーハンターのナルシス・ドレン 著

ドラウグルの扮装をしたい?それはまったく合理的な考えだ!私もやったことがある。何度もな!以下の指示に従えば、ドラゴンプリーストの母でさえ本物と見分けがつかないほど、ドラウグルそっくりの装備が手に入るだろう!何と言っても、古代のノルドの墓から私のように遺物を回収したいのなら、あそこに住んでいるような格好をしたほうが、理論的にはずっと簡単になるはずだ!

まあ、理論的にはだが。

ブーツ

ノルドのブーツを1足用意する。簡素で分厚く丈夫なやつだ。それを暖炉か炉の隣で1ヶ月放置し、毎日1、2回水を吹きかける。金属に錆が浮き、革がひび割れて剥がれてきたら完成だ。

ベルト

ドラウグルは皆、厚い革製の、大きくて幅広いノルドのベルトを身に着けている。大きな円形の金属製バックルが付いているが、これは錆びついていたほうがいい。鋲や縁取り、ベルトから垂れ下がるタセットも同様だ。割れ目には残らず墓の土を塗り込んでおけ。

ただの兜ではなく、頭全体を覆うノルドのフルヘルムを手に入れろ。大きな角が付いていれば理想的だ。ここでケチってはいけない。角付き兜は古典的なドラウグルのシルエットを出すためにとても重要だ。鉈で革の部分に傷を付け、金属を槌でガンガン叩き、表面のあらゆるところに錆と墓の土を塗り込め。

脚当て

ノルドデザインの標準的グリーヴを1足用意して始める。肥やしの山に2週間埋め込んで「ドラウグル化」させる。のみで刻みつけて本物らしさを加えてもいいが、肥やしの工程が終わったら、誰も近くまで寄って見ようとはしないだろう。

1000年も墓で腐っていたにもかかわらず、ドラウグルの弓がどうやって柔軟性と機能を保っているのかは私にとっても謎だ。しかし問題なく使える。それは私の矢傷が証明している。とはいえ、「新品」のドラウグルの弓を引いた時2つに折れてしまうのが嫌だったら、新鮮な素材を使うことを勧める。適当に古く見えるようにして、地下墓地から引っ張り出してきたようなカビ臭い感じにすればいい。

胸当て

肌の露出が多いノルドの胸当てを1着用意する。「俺は強いので寒くても気にしない」という感じのやつだ。それを風雨に晒せ。革を日干しにして鋼鉄には錆を浮かせ、毛皮からは毛を引っこ抜け。そして最後にのみを使い、表面に全て傷を付けておく。これで由緒正しいドラウグルの胸当ての出来上がりだ!

古代のノルドは一撃必殺の大きくて重い剣を好んだ。だから軽く決闘向きのものは、ドラウグルスタイルの剣の場合避けた方がいい。それから刻み目や欠けがどれだけあろうと、刃は鋭利にしておくべきだ。

肩防具

伝統的なノルドの盾形ポールドロンを手に入れ、召使の荷馬車の外輪に1週間縛りつけておく。召使は荷馬車の揺れが耐えられないほど酷いと文句を言うかもしれないが、その場合はナルシス・ドレンの助言に従っているのだと言っておけ。そうすれば黙るだろう!

手袋

前腕下部をしっかり保護してくれる、中級のノルドの篭手を手に入れる。その後篭手を紐に結びつけて騎乗動物で数週間引きずれば、ドラウグル化できる。

古代のノルドは大型の盾を持っていた。奴らのレブナントも同様だ。使うのは現代の樫と鋼だが、ドラウグルの盾には古い模様を入れろ。それから重い斧で前面と縁に刻み目を入れ、百戦練磨の見た目にする。私はこのために重い木こりの道具を使った。繊細な細工なんて無意味だ!

ドラウグルのレブナントは「巧妙な技」を学んでおり、陽気な回復魔法や光の魔法をあまり唱えない。だから本物らしくするため、ドラウグルの杖は暗く不吉な見た目にしろ。私の経験から言えば、乾いた血痕を先端と柄につけておけば間違いはない。

戦棍

ドラウグルの棍棒は古くて脆そうに見えるかもしれないが、保証してもいい。あれは強くて硬く、油断すれば一瞬で頭蓋骨をかち割られる。ドラウグルの戦槌は埃と錆と蜘蛛の巣の覆いの中身を、丈夫な素材で作るべきだ。

短剣

ドラウグルの短剣はなぜこんなに不気味な見た目をしているんだ?だって、単なる古代ノルドの戦闘用ナイフじゃないか。アンデッドの戦士と一緒に1000年間埋まってただけだ。同じ見た目の短剣が欲しければ、錆と蜘蛛の巣を付けておけば間違いはないだろう。

ドラウグルスタイルの武器には3つの特徴がある。デザインは古いノルドのもので、通常は高級かつ高品質。さらに何世紀も墓の中に入っていたように見える。ドラウグルの斧は、この3つの特徴を全て示している。

ストンフォールの伝承

Stonefalls Lore

エボンハート・パクトへの案内Guide to the Ebonheart Pact

エボンハート・パクトはモロウウィンド、スカイリム、ブラック・マーシュまでの広範囲に広がる各国に結ばれた予想外の同盟で、ダークエルフ、ノルド、自由アルゴニアンが共同防衛のためにまとまったものである。同盟国の大きさと距離のおかげで、パクトは内部の反目や不協和音とは比較的無縁な状態にある。ノルドとダークエルフには自国内で取り組むべき案件が非常に多く、お互い相手に干渉する時間がほとんどない。

エボンハート・パクトが生まれたのは第二紀572年、タムリエル北部への第二次アカヴィリ侵攻に対応するためだった。ノルド、ダークエルフ、自由アルゴニアンは、タムリエルの残りの地域を虐殺と隷属から救うために力を結集した。戦時中に結ばれたこの同盟は、大陸に急に登場した新興勢力となった。最初はダークエルフが昔からの宿敵および以前の奴隷との同盟を維持できると信じた者は少なかったが、色々なことがあった十年が過ぎたのちも、パクトは強力で無傷のままだった。

パクトは「グレートムート」が支配する。各国の種族代表が平等に扱われるこの評議会は、短期と大声で知られるだけでなく、相互の尊重と、どんなことがあろうとパクトを維持しようという驚くべき意志でも有名だ。平等でなければ、ノルドとダークエルフの誇りを満たし、以前は奴隷にされていたアルゴニアンの傷を癒すことができない。

不可欠、というより同盟の最も重要な一部であろうモロウウィンドのダークエルフは、よそよそしく誇り高く、そして非常に奇妙である。彼らは懸命に「劣等の」同盟国への軽蔑を隠そうとするが、現在の危機で競合する他同盟を寄せつけないためには、ノルドの強い武力とアルゴニアンの策略に富んだ機知が必要なのだ。ダークエルフは天才的な器用さと深い経験を武器にして、パクトに不可欠な反応と即応能力を提供している。アルドメリ¥ドミニオンにもダガーフォール・カバナントにもこれほどの力はない。パクトは優秀な戦士と妖術師を配置している。そして他の種族には匹敵するもののない財産がある。3人の生き神、アルマレクシア、ヴィベク、ソーサ・シルがその中にいることだ。

スカイリム東部のノルドは恐れを知らず攻撃的で、勤勉かつ進取の気性に富む。彼らは戦争に秀で、交易で栄え、探検家、開拓者として他に並ぶ者はいない。力強く、頑固で、たくましい彼らには戦いで問題解決を図る習慣がある。ノルドは陽気に戦闘になだれこみ、その獰猛さは敵を恐れ震撼させる。彼らはそれを認め、エボンハート・パクトのための突撃隊という役割を楽しんでさえいる。ノルドは率直で企むところがない。そのためグレートムートの会議では単純な解決法を支持するが、悪賢いアルゴニアンや抜け目のないダークエルフに投票で負けることもよくある。しかし戦場において彼らに勝る者はいない。パクトの将軍はノルドであることが多く、戦場の戦士のほとんどもまたノルドである。ノルドにはこだわりがない。これは戦利品を最初に獲得するという意味でもある。

アカヴィリに対して決然と武力介入したことにより、ブラック・マーシュのアルゴニアンはダークエルフの奴隷状態から自由を獲得し、その教訓から彼らはパクトの重要な一員となった。控え目かつ異質な彼らの無表情と抑揚のない話し方は他の種族に真の動機を理解させづらくしている。それでも彼らには冷静な知性がある。信頼するのは遅く、理解するのは難しいが、生得の敏捷性のおかげで、彼らは魔法も隠密活動も武器も同じように軽々と操ってみせる。長年国境を防衛してきたため、戦争において、より強力で昔ながらの組織化された軍隊に対しての専門家である。陸でも水中でも同じようにやすやすと動ける彼らは、パクト軍のために偵察隊、前衛隊の役割を果たしている。アルゴニアンの文化の他の側面は部外者にほとんど理解不能で、そこには彼らの社会的階級や集団意思決定も含まれる。彼らの代表が説明なしに奇妙な提案をすることがあるが、同盟国は彼らのやることにすべて必ず理由があることを学んだ。

今日、スカルド王の若きジョルンがムートの実質的上級王になっているが、必ずしも同盟全体の支持を得ているわけではない。パクトの一員として同盟を維持し結束させるために奮闘しながらも、各国は各々内部の脅威にも対応しなければならない。野戦でドミニオンやカバナントと対面する前に、未解決のこうした脅威のために自滅する可能性もある。

スカイリムのノルドNords of Skyrim

我が民、我が誇り

フロスムンド・ウルフハート 著

尊敬すべき読者よ。私はフロスムンド・ウルフハート、ノルド人だ。しかし何より重要なのは、私がスカイリムで育ったノルドである点だ。

本書は、タムリエルの人々に、知られるべき我が民について知ってもらい、この地方の真の姿、すなわち争う余地のないその美しさと文化の地である事を理解してほしいという切なる願いをもって書いている。

よく知られている点のいくつかは、間違いなく真実だ。身体的にも、ノルド人は印象的で人目を引く。身長が高く、骨は強く、筋肉は太い。髪は金髪で、先祖からの伝統に則って編んでいる。スカイリムは毛皮となる生物の宝庫であり、そのような有効な資源を利用しないのはもったいないので、我々はよく毛皮を身にまとっている。

ここまで読んだところで、私の言葉の強さと、北方の「野蛮人」としての教養に驚いただろう。そう、多くのノルド人は読み書きができる。子供の頃、父が書き方を教えてくれたのだ。その父も、またその父もそうだった。

スカイリムの子供達がたしなむのは、言語技術だけではない。私たちは職人でもあり、彫刻家が陶器を作るように、我々は代々、鋼の扱いを学んできた。

実際にハイロックとシロディールから来た旅人が、スカイフォージの火で鍛造され、グレイ・メーン家の神業ともいえる職人の手によって危険なまでに美しく磨き上げられた剣を見て、信じられないという様子で嘆くのを私は見た。

だがそんなことが可能なのか、と諸君らは疑問に思うかもしれない。雪と泥に覆われた地から出たことのない者たちに、そのような偉業を成し遂げることができるのだろうか?もう一度言うが、そうした地域的な偏見は真実を曇らせる。

スカイリムの街は、どれもノルドの創意力と職人芸の証だ。主要都市は以下のとおりである。ソリチュード—上級王の王座があるスカイリムの首都。ウィンドヘルム—古く名誉ある雪中の宝石。マルカルス—遥か昔から存在する、岩盤を削って造られた町。リフテン—秋の森の金色の影に位置し、極上の魚とハチミツ酒を生み出す街。そしてホワイトラン—ジョルバスクルを囲むように造られ、高貴なる同胞団や人々から崇拝されるスカイフォージの故郷。

尊敬すべき読者よ、以上が全体像だ。我々ノルドは諸君らの想像通りであり、また、それ以上でもある。

しかし、本書を真実への唯一の入口と捉えないでほしい。馬車または船を予約して、北方へ旅をしてみるといい。スカイリムを自分の目で確かめてみるのだ。神が最初に世界を形作ってから変わらぬスカイリムの姿を、ノルド人と同じ目線で見てもらいたい。

ダンマーの名家の格言Mottos of the Dunmeri Great Houses

ヴィリン・ジリス 著

息子よ、簡単な事実さえ覚えられないお前の無能さのせいで、ことあるごとに我が一族は恥をかく。これはヴァーデンフェルの名家に語り継がれる言葉と、各家が守護者として祀っている聖人たちをお前に伝えるための記録であり、もしお前がまた、我が家の取引相手であるフラール家とドーレス家の商人貴族たちを混同するようなことがあれば、今度こそお前を勘当する。これは改めて言う、お前への最後通告だ。

レドラン家:「レドランは戦士であり、その務めは第1にトリビュナルに、第2にレドラン家に、第3に家族と一族に対し果たされるものである」

—レドラン家の守護聖人は指揮官、聖ネレヴァルである。

インドリル家:「正義は眠らない。インドリルが命じ、聖堂が裁きを下す」

—インドリル家の守護聖人は公正なる聖オルムスである。

フラール家:「公正かつ自由な取引が三大神を称える」

—フラール家の守護聖人は巡礼者、聖ヴェロスである。

ドーレス家:「無知蒙昧の民に文化と真実を広めよ。これが我らの責任であり義務である」

—ドーレス家の守護聖人は、敬虔なる聖ロシスである。

テルヴァンニ家:「力強い意志を表現することが、真の栄誉を先人に与える」

—テルヴァンニ家の守護聖人は殉教者、聖ヴォリスである。

第6の名家、影の家、ダゴス家に伝わる格言が欠けているのにはきっと気づいていないだろう。これはあの家がレッドマウンテンの戦いで滅ぼされ、断絶したからである。そののち残った名家がトリビュナルに捧げる聖堂を建立した。もしダゴス家のことを気族仲間の前で口にしたら、私はお前を勘当する。

気付いただろうが私はここまでで2度、お前を勘当すると警告している。これは私がメファーラやヴィベク卿ほど冷酷ではないということだ。私の心は弱く、お前を家族から簡単に取り除けずにいる。

この文章を肌身離さず身に付けていなさい。そしてこの家訓を見ては我が身の行いを正し、貴族の立場に恥じることのないように。お前の愚かさで我が一族を汚すことのないように。2度とお前を人前で大ばか者と呼ばずにすむことを願っている。

私たちの中のアルゴニアンArgonians Among Us

シル・ロスリル 著

アルゴニアンは鱗に覆われ、知性に劣り、我々の日常生活の一部となっている。モロウウィンドとその周辺地域では、どの都市、どの街にもその姿が見られる。我々の食事を運び、子供たちに服を着せてくれる…しかし実際のところ彼らは何者なのだろう。

アルゴニアンは元々ブラック・マーシュとして知られる地域の出身だ。じめじめとした陰鬱な土地で、沼気を発し、虫がうじゃうじゃといる。その生まれ故郷でアルゴニアンは悪臭を放つ水溜りに住み、原始的な部族の神を信仰している。彼らの民間魔術と単純な部族の軍隊は、人間や勇敢なエルフに対してきちんと防御できたことはなかった。

沼地はシロディール軍により第一紀2811年に初めて制圧された。この残虐で気まぐれな人間たちは、人間の山賊王の支配を終わらせるためだけにその地域に侵入したのだった。籠手をつけた手の文明がアルゴニアンの元に入ってからは、彼らの故郷は主に流刑囚の土地の役目を果たした。無思慮で野蛮なシロディール人は無情にも最も暴力的で不安定な犯罪者たちを沼地に放った。

ほぼ600年前、この鱗のある召使の種族の生活にダークエルフが介入した。第二紀の黎明期に我々は本格的にアルゴニアンと共に働き始めた。部族全体がヴァーデンフェル、ストンフォール、デシャーンの安全で乾いた気候の土地に移住した。我々は彼らのかなり恥ずかしい外見を隠すために衣類を作り、世界に送りこんだ。彼らが新しい環境で学び仕えるためだ。我々の気前のよい行為に対して、アルゴニアンには見返りをほとんど求めなかった!それでもあの悪臭放つ地の住民全員が本当に感謝しているわけではない。

事実、我々の時代の密接な協力関係は数年前に終わりを告げた。ナハテン風邪の名で知られる恐ろしい病気が沼地の奥深くの瘴気から生まれ、地域一帯に広がった。アルゴニアンの呪術師の手による産物と噂された病は、爬虫類を先祖に持つ者以外を襲い、数えきれないほどの犠牲者を出した。最も悲劇的だったのは、他の種族がアルゴニアンを疫病を広めた者として恐れるようになったことだ。我々がアルゴニアンを発見の旅に送りこもうとするたびに、拒絶されてしまった。

現在、もちろんアルゴニアンはエボンハート・パクトにおいて共に立ち並んでいる。かつては単なる召使だったが、今はこの単純な爬虫類の評価が高まった。彼らは我々の軍事同盟において強力で誇り高い貢献者であり、家庭においては家族の面倒もよく見てくれる。

私たちの中のアルゴニアンは、生活を豊かにしてくれる存在だ。

先人とダンマー(要約)Ancestors and the Dunmer (Abridged)

彼らと共に歩む亡霊

ダンマーの死者の魂は、他の種族でも皆そうかもしれないが、死後も生き続ける。亡くなった先人達の知識や力はダンマーの家に恩恵をもたらす。生きている家族と先人を繋ぐものは血や儀式、そして意志である。結婚したことで新たにその家族に加わった者は、儀式と家に対する誓いを行うことによって家の先人と交流を図り、恩恵を受けられるようになる。とはいえ、結婚して家に加わった者は純潔の者と比べると先人との繋がりは薄く、自分自身の先人との繋がりも保ち続ける。

家の祠

それぞれの家にはその家の祠がある。貧しい家では、家族の遺品が置かれて崇拝するだけのただの暖炉棚程度の物かもしれない。裕福な家では、先人専用の部屋が用意されている。この祠は待機の扉と呼ばれ、オブリビオンへの扉を表している。

ここで家族の者は捧げものや祈り、責務の誓い、家族にあった出来事の報告を通して先人達に敬意を払うのである。その見返りとして家族は先人達から情報をもらったり、指導を受けたり、祝福を与えてもらう。このため、先人達は家、特に待機の扉との境界線における守護者なのである。

定命者の戦慄

霊魂は定命者の世界を訪れることを好まず、訪れるのは義務感や責任感によるものでしかない。向こうの世界の方が楽しく、少なくとも冷たくて厳しい、痛みと喪失感に溢れた現実世界より居心地が良いと魂は言う。

狂った霊魂

自分達の意思に反して我々の世界に留まることを余儀なくされた霊魂は、狂った霊魂や亡霊となる可能性がある。死ぬ際の状況が悲惨だったという理由や、人物や場所、物にとても強い感情的な結び付きがあるために留まっている魂もいる。これらを呪縛霊と呼ぶ。

ウィザードが魂を魔法のアイテムに縛りつける場合もある。もしそれが本人の望むものでなければ、その霊魂は狂ってしまう。望んでいた者の場合、正気を保てるか保てないかは、霊魂の強さと付呪師の知識次第である。

他にも、自分達の意思に反して家族の祠を守るために縛りつけられている魂もいる。この苦しい宿命は生きている間、家族にきちんと役目を果たさなかった者に待ち受けている。忠実で立派だった先人の魂は、言うことを聞かない魂を縛り付けるのに手を貸してくれることも多い。

こうした霊魂は通常狂ってしまい、恐ろしい守護者となる。儀式によって彼らは一族の者に害を与えないようになっているが、だからといって彼らの悪戯や気難しい態度を軽減させることはできない。彼らは侵入者にとって非常に危険な存在である。しかし侵入者が霊魂の怒りを見抜き、その霊魂の家に対する怒りをうまくかきたてることができたら、その怒った魂を操ることができてしまう。

オブリビオン

オブリビオンの存在はあらゆるタムリエル文化で認識されているものの、その別世界の性質については様々な説がある。皆が同意しているのはエドラとデイドラが住んでいる場所であり、この世界とオブリビオンは魔法と儀式を通じて交流や行き来ができるということくらいである。

ダンマーはこの世界とオブリビオンの違いについてタムリエルの人間文化ほどは重要視していない。彼らは我々の世界ともう一方の世界を違う性質を持った明確な境界で分割された別々の世界と考えるのではなく、双方を行き来することのできるいくつもの道で繋がった1つの世界として捉えている。この哲学的な視点があるからこそ、エルフは魔法やその実践に高い親和性を持っているのかもしれない。

他の種族から見たダンメリの先人崇拝と霊魂の魔法

アルトメリとボスメリ文化にも先祖を敬う風習があるが、こちらの世界から別の世界に通じる秩序だった幸福な道を大事にするだけである。ウッドエルフとハイエルフは我々の世界に霊魂を引き止めようとすることは残酷かつ自然に反することだと信じているのだ。さらに彼らにとってゴーストフェンスやアッシュピットに先祖の死体の一部を使用することは、奇怪かつ不快な行為と言える。例えば、家族の祠に指節骨を飾っておくことはボズマー(死体を食す種族)にとって冒とく的な行為であり、アルトマー(死者の灰を埋める種族)にとっては野蛮なことなのだ。

タムリエルの人間はダークエルフを教養はあるがオークやアルゴニアンと同じ邪悪な存在と見なしているため、彼らとその文化については無知で、恐れる傾向がある。タムリエルの人間は、ダンマーの先人崇拝と霊魂の魔法は死霊術と関連があると考えている。実際、このダークエルフと死霊術との関連性は、タムリエル中に広まっているダンマーにまつわる黒い噂と少なからず関係しているだろう。しかし、認められた種族以外の儀式で死霊術を行うことはダンマーが最も忌み嫌う行為であるため、これは無知による誤解と言える。

ダークエルフはどんなダークエルフにも、またどんなエルフの死体にも死霊術の魔法を施そうなどとは絶対に思わない。しかし彼らは人間やオークといった種族は動物と大差ないと考えている。そのような種族の死体、または動物や鳥や昆虫の死骸に対する死霊術は禁じていない。

闘争家の兄弟The Brothers of Strife

ニリ・オマヴェル 著

アッシュランドのエルフたちは無敵だと、私の仲間の学者たちに信じこませられただろうか。彼らはレッドマウンテンやその他の勝利、例えばドゥエマーに対する激戦を証拠として挙げる。しかし遠い昔、我らが民はスカイリムの山腹のように広がっていた。その遠い昔、我々はぎりぎりのところまで追いこまれた。

レッドマウンテンの前の時代、我々はチャイマーと呼ばれていた。我々は内海のほとりで何とか食いつなぐエルフの一種族に過ぎなかった。

それからネードがやってきた。今日のノルドは同盟だが、ネードは闇の性質を持つ敵だった。彼らは我々の土地だけを狙い、征服し、略奪した。我々は外交の手を差し伸べたが、撥ねつけられた。移動する集団においてはどんなエルフも格好の的だった。男も女も子供も。

当時の最も偉大な将軍は兄弟だった。バルレスとサダルは敵軍に対する意気盛んな戦士を率いた。最初は敵をアッシュから追い払おうという試みだった。戦争が続くにつれて、彼らの行動は純粋に防御と方向転換に変わった。チャイマーの部隊が血をもって村の民を避難させられるのであれば、その血は流す価値があったとみなされた。

ネードは数年後、我々が今ストンフォールと呼ぶ地のほとんどを支配した。チャイマーの軍隊は内海から追放され、援軍はヴァーデンフェルから切り離された。兄弟は撤退を重ね、最後には選りすぐりの妖術師と部隊からなる小さな集団だけが残った。この集団はその後、古代のデイドラの遺跡に避難した。

遺跡で起きたできごとは歴史の中に埋もれてしまったが、現在、その地を特徴づける大量の像が無言の証人として残っている。チャイマーの将軍たちの死により戦争は終わった。だが、その代償は?

この遺跡でいわゆる闘争家の兄弟が生まれた。私の研究によればヴァーデンフェル出身のチャイマーの魔術師がどうやら獣を支配したらしいが、それまでには兄弟が何百人もの人間とエルフの命を奪っていた。我々の民の最も暗い歴史がその後に続いた。止まらなくなった獣がアッシュを駆け回り血で染まらせたのだ。チャイマーもネードも同じように。

兄弟がどうやってニルンに持ち込まれたかは推測するしかない。デイドラ公が彼らを遺跡へ召喚したのかもしれない。笑うシェオゴラスか、ボエシアからの厳しい生き残りの試験かもしれない。

二匹の野獣は最終的にストンフォールの双子の尖塔に突き立てられ、爪で汚した血の歴史と共に休息についた。我々は彼らのような者が二度とアッシュランドに現れないよう希望し、トリビュナルに祈らなければならない。

名家とその特権The Great Houses and Their Uses

テル・ヴェラノ 著

アッシュランドに住めば厳しい暮らしに慣れるだろう。怒れるクワマー、毒キノコ、部族の襲撃者。どれも相手を殺そうと狙っている。みすみす殺されることのないように。

ここにダークエルフの名家に関する覚書をまとめる。使うもよし、使わぬもよし。判断は任せる。ただドーレス家の奴隷キャラバンにいる自分に気づいたとしても、テル・ヴェラノに忍び寄るのは勘弁してほしい。

インドリル家

内海の南岸近くのどこかにいるなら、インドリル家が采配を振るっていることだろう。アルマレクシアの犬たちはストンフォールとデシャーンの有力な家のほとんどの主導権を握っているし、ドーレス家には金があり、レドラン家には武力がある。だが騙されてはならない。青い帽子がアッシュランドの精神的中心を握っているのだ。

彼らの紋章を見たことがあるだろうか?翼があって、我々の頭上を高く飛べる。彼らは我々をそんな風に見ている。自分たちの下に。自分たちよりも遥か下に。ストンフォールの軍隊は地域で最も強力な軍隊のひとつで、インドリル家の戦争の英雄、タンバルがその頂点にいる。

ヒント:誰よりも先にインドリル家の軍隊に賄賂を渡すべし。彼らは最も顔が利く。聖堂に侵入しようとしないこと。砦のようなものだから。インドリル家の服を着た者はストンフォールとデシャーンに重要な影響力がある。もっと簡単な目標を探せ。

レドラン家

義務。名誉。愚行。一般の民はレドラン家をパクトの強力な利き腕と考えている。野外でパクトの士官の集団を見かけると、彼らは最も印象的な帽子がこの誇り高き一族に属しているように見せかける。

現実は少し違っている。赤い帽子の部隊は確かにパクトの軍隊を動かしてはいるが、下から支えているのであって、上から支配しているのではない。アルゴニアンの偵察部隊とノルドの狂戦士たちもまた多くの部隊の指揮を執っている。この話を隠そうとする理由?高潔なレドラン家はそもそもパクトが組織されたことをいまだに快く思っていないのだ。彼らの軍人らしい大胆さはアルゴニアンの隠密ぶりとノルドの勇気に比較するとやや薄っぺらく見える。

彼らの諺からひとつ引用しよう。「人生は厳しい。判断し、我慢し、熟考せよ。軽率な人生は生きる価値がない」それですべてうまくいっていたのは、外見の異なる民が来るまでのことだった。その後は、嘘をつき気取って歩く庶民の時代となった。

ヒント:レドランの部隊はユーモアのセンスはないが、強欲だ。充分なものを提供すれば、自分の母親でさえ売り飛ばすだろう。レドランは絶対に面と向かって侮辱してはならない。いや、どんな状況であれ侮辱してはならない。彼らは訓練場で噂話をする傾向がある。スリを働く気なら、レドランは格好の標的だ。逃げ道だけは確保しておくように。さもないと思っているより早くトリビュナルに合う羽目になるだろう。

フラール家

フラール家は称賛しないわけにはいかない。パクトの連帯に関して有言実行してみせたのだから。だが古くからの敵や奴隷を急に愛するようになったというわけではない。いや、フラール家の大師範はただ他のほとんどよりも賢いというだけのことだ。手を広げてみせれば、背中に隠した短剣には気づかれにくいというものだ。違うだろうか?

最も有力な地位はインドリル家が権利を持つ一方で、フラール家はデシャーンを狡猾に支配している。配下の最大の都市はナルシスで、モーンホールドにさえかなりの影響力を持っている。フラール家の宿屋と大農園はストンフォール南部のここかしこに見られる。その設計図をよく学ぶといい。建築業者の多くは同じ設計図を繰り返し使っている。フラールの宿屋の隠れ場所を一つ知ったら、すべての宿屋について知ったことになる。

ヒント:フラールの部隊はデシャーンのクワマー・クイーンのようだ。彼らに対抗するにはそれを使え。デシャーンの外に出ると、フラール家の者は自分が灰嵐に立っているような気持ちがするらしい。彼らにどこで会おうとも黄色い帽子がよい目印になる。とことん活用するとよい。

ドーレス家

ドーレス家のことは知っていると思っているのではないだろうか。階級の役割に厳格な、血も涙もない奴隷商人。庶民を見るやいなや売り飛ばす傲慢な上流階級。

かなりのところは当たっている。「ドーレスに関わるな」と頭の中にぐるぐる浮かぶことだろう。ただこういう声も聞こえる。「テル、彼らは使い道もわからないほど多くの金を持っている」それもまた正しい。平均的なドーレスの一員は、最も熟練したスリでさえその気にさせるほどの宝石を見せびらかしている。

友よ、その敏捷な指は抑えておくことだ。ドーレスの正義はオーディネーターや地元の衛兵を悩ませることはない。ドーレスに関われば、消えるのみ。死ぬかどこかの上流階級の大農園の奴隷になる。

ヒント:硬貨はすべて奴隷商人の財布に結びつけられている。ドーレスには関わるな。

テルヴァンニ家

この魔術師の家で良い点はひとつだけだ。パクトに関して文句を言わない。彼らが気にかけているのはテルヴァンニの海岸沿いの聖域だけだ。パクトが作られたとき、彼らは予想外の方法でロープを手に入れ、見つけられる限りの室内履きを吐き出した。彼らはトカゲともノルドとも仲良くはない。別の家の大師範を助けるために道を渡ることもしない。簡単に言えば、彼らは古典的な象牙の塔の魔法使いだ。

それ以外の茶色の帽子に関する話は悪いものばかりだ。彼らはドーレス家と同じくらいの奴隷を動かしている。テルヴァンニ家の貴族であるためには、かなりの力が必要だ。きちんとした身なりの茶色の帽子を間違ったやり方で見てしまったら、彼らは相手の顔を溶かしてしまうだろう。彼らは素晴らしい魔法の宝と、干からびた一斤のパンでも取り替えられないような本に同じ価値を見出している。

ヒント:暴れまわるデイドラは私に魔術師の塔を攻撃させることはできなかったが、どうしてもニルンを出たいのならば、炎と霜に対する防御効果を魔法で付与された鎧を勧める。それからできるだけ長く塔を観察すること。そこに魔法の防御の印が見られれば、たぶん修復のために外に出なければならないだろう。路上で幸運に恵まれることがあるかもしれない。新しい略奪品はじっくり観察するといい。宝の中には防御の力が既に備わっているものがある。

様々な宗派:アルゴニアンVarieties of Faith: The Argonians

帝国大学 ミカエル・カルクソル修道士 著

最も同化した少数を除いて、アルゴニアンはエドラもデイドラも崇拝しない。彼らにはタムリエルの他の地域で「宗教」として知られるものが存在しない。彼らがブラック・マーシュのヒストの木を崇めているのは知られているが、祈祷や聖職者や聖堂といったものはないようだ。

アルゴニアンはシシスも崇拝している。神々が生まれるまえに存在した原始的な影と混沌である。タムリエルの民のほとんどとは異なり、彼らはシシスを「悪」とは捉えない。実際、アルゴニアンで影座のもとに生まれた者は誕生時に連れ去られ、闇の一党に捧げられる。闇の一党は社会に不可欠な一部と考えられている。

様々な宗派:ダークエルフVarieties of Faith: The Dark Elves

帝国大学 ミカエル・カルクソル修道士 著

ダンマーは、エドラを崇拝するアルドメリから異端とみなされるチャイマーの子孫である。アレッシア改革はモロウウィンドで起こらなかったため、神殿はタムリエルの他の地とは類似していない。ダークエルフの元々の宗教は「善きデイドラ」と呼ばれるデイドラ公の崇拝だったが、ほとんどの者が「生ける神」トリビュナルを崇拝するようになった。

トリビュナル

アルマレクシア(モロウウィンドの母):

古代チャイマーの伝説からは、彼らが「大脱出」と呼ぶ一件の間にアーリエルの痕跡のほとんどが消えてしまっている。これはアルトマーとの繋がりが強く、彼らに人気があったことが主因だとされている。しかし、定命の各種族が重要視するアーリエルの要素の大半、すなわち不死性、歴史性、そして系統は、モロウウィンドの神聖なるトリビュナルの中でも最も人気のあるアルマレクシアに都合よく反映されている。

ヴィベク(モロウウィンドの主):

ダンマーの詩吟を詠む戦神であるヴィベクは聖なる地の目に見える管理人で、火山の邪神たち相手に警戒を続け、第二紀572年に1日だけ水中で呼吸する方法を教え、モロウウィンドを冠水させてアカヴィリの侵略者たちを排除した件を初め、ダンマーの民を何度も滅亡から救っている。

ソーサ・シル(モロウウィンドの謎):

ダンマーの神、ソーサ・シルは神聖なるトリビュナルの中でも最も知名度が低く、機械仕掛けの秘密都市から世界を作り変えつつあると言われている。

「善き」デイドラ

ボエシア(策略のデイドラ公):

預言者ヴェロスによって代弁されたボエシアは、ダークエルフの神にして開祖である。ボエシアがもたらした光により、やがて「チャイマー」、もしくは変容せし者と呼ばれる一族はアルドマーとの縁をすべて切り、デイドラの理念に基づいた新しい国家を設立したのだった。哲学、魔術、そして「責任ある」建築など、ダークエルフのあらゆる文化的な「進歩」はボエシア由来のものとされている。ヴェロスが古代に説いた説話はいずれもボエシアがあらゆる種類の敵に対し英雄的な成功を収める展開となっており、チャイマーの先駆者ゆえの苦労を反映したものとなっている。ボエシアはアルマレクシアの守護者としても知られている。

メファーラ(両性をもつ者):

メファーラは糸を紡ぐ者、すなわち蜘蛛の神である。モロウウィンドではチャイマーに敵から逃れ、殺す術を教えた先人とされている。チャイマーは小規模の集団だったため、敵は無数にいた。メファーラはボエシアと共に、やがて名家となる部族のシステムを生み出した。また、モラグ・トングも設立している。ヴィベクの守護神とも呼ばれる。

アズラ(黄昏と暁の女神):

アズラはチャイマーらに、自分たちがアルトマーとは別の存在たりえることを教えた先人である。その教えは時にボエシア由来とされることもある。伝説ではアズラは1人の先祖というよりも、一族共通の開祖として登場することが多い。ソーサ・シルの守護者としても知られている。

不在の神

ロルカーン(不在の神):

この創造者、詐欺師にして試練を与える神は、タムリエルに存在するどの神話にも登場する。彼の最も一般的に知られる名前はアルドメリの「ロルカーン」か破滅の太鼓である。彼は父親であるパドメイが始まりの場所に不安定さをもたらして現状を乱したのと同じように、原初の魂を説得、もしくはけしかけて定命の者の次元を生み出させた。その世界が実現すると、ロルカーンは神の中心地から離れ、伝承によっては不本意ながらという説もあるが、原初の神々の創造地をさまよう。彼と彼の「計画」については文化によって大きく違う。例えばモロウウィンドではサイジックの企て、すなわち定命の者たちが創造主である神々を超越する試みに関与しているとされている。

災厄の四柱神「試練の神」

崇拝ではなく、宥め、和らげる対象の敵対する神

モラグ・バル(企みの神、残虐の王):

モロウウィンドで重要な地位を占めるデイドラ。同地ではどこへ行っても策略のデイドラ公ボエシアの宿敵とされている。ダンマー(およびその先達であるチャイマー)の直面する苦境の主な出どころである。伝説では、モラグ・バルは常に名家の血統を壊そうと試み、ダンマーの純血を台無しにしようと試みている。モラグ・アムールに住んでいたと言われる怪物の種族は、前紀に行われたヴィベクの誘惑の結果であるという。

マラキャス(呪いの神):

ダンマーの神話では、ボエシアがアルドマーの英雄神トリニマクを飲み込み、排出したものがマラキャスとされる。弱いが復讐心に燃えた神である。ダークエルフは彼がオークの神王マラクだと言う。彼はダンマーの身体的な弱さを試す。

シェオゴラス(狂神):

シェオゴラスに対する恐怖は広く普及しており、タムリエルのほとんどの地域に見られる。最近の知見では由来がアルドマーの創世話にあるようで、ロルカーンの神性が失われたときに「誕生」したものとされている。重要な神話の一つではシェオゴラスを「シシスの形をしたこの世の穴」と称している。彼はダンマーの心の弱さを試し、名家を互いに裏切らせようとする。

メエルーンズ・デイゴン(破壊の神):

人気のあるデイドラ。火炎、地震、洪水などの自然の脅威に関連づけられている。一部の文化集団で、デイゴンは単に流血と裏切りの神となっている。モロウウィンドではとりわけ重要な神であり、その地の限りなく不毛に近い地形の象徴とされている。

様々な宗派:ノルドVarieties of Faith: The Nords

帝国大学 ミカエル・カルクソル修道士 著

八大神

カイネ(終末の口づけ):

ノルドの嵐の女神。ショールと死に別れている。戦士たちが好んで信仰する。しばしば人類の母と呼ばれる。嵐の声を意味するスゥームを初期のノルドたちに教えたのはカイネの娘たちだとされている。

マーラ(愛の女神):

ノルドの神話で、マーラはカイネの侍女にしてショールの愛人とされている。多産と農業の女神として、マーラは時にアヌアドのニール、すなわち宇宙の女性的基盤であり、創造を生み出した存在と関連づけられている。

ディベラ(美の女神):

八大神の一員で人気のある女神。シロディールでは様々な分派が存在し、女性を尊ぶもの、芸術家や美学を尊ぶもの、性愛の指導を身上とするものなどがある。

ストゥーン(身代金の神):

ツンとは兄弟であるノルドの神で、ステンダールの原型と言える。ショールの盾の従士であったストゥーンはアルドマーの神々と戦った戦神であり、人間たちに敵を捕虜にとる方法と、そうすることの利点を伝授している。

ジュナール(ルーンの神):

知識と秘密を司るノルドの神にして、ジュリアノスの先駆者。気まぐれで戦いを好むノルドの間では人気がなく、崇拝は消えようとしている。

ショール(死の国の神):

ロルカーンのノルド版であり、世界の創世後に人間たちに味方するものの異国の神(すなわちエルフのものなど)の共謀により倒され、ソブンガルデへと送られてしまう。アトモーラの神話では抑圧側のアルドマーに対しノルドらを何度も何度も勝利へと導く血に飢えた武将として描かれている。転落する以前のショールは主神であった。子供たちに神の異名で呼ばれることがある(オーキー参照)。「死んだ神」と考えられるショールには司祭がおらず、積極的に崇拝されている訳ではないが、誓いに使われることは多い。

オーキー(叩く者):

定命の神。オーキーはモーロッチとアーケイの側面を組み合わせている。ノルドの「借り物の神」で、アルドマーがアトモーラを支配していた時期に信仰が始まったようだ。ノルドは自分たちがかつて、オーキーが現れるまではエルフに匹敵する長寿であったと信じている。野蛮な策略により騙されて取引をし、冬を数える運命に縛られたのだとされている。伝説では一時オーキーの邪悪な魔術により、ノルドの寿命がわずか6年間まで落ち込んでいたことがあったそうだが、ショールが現れ、何らかの方法で呪いを解き、その大部分を近くにいたオークに肩代わりさせたものとされている。

アルドゥイン(世界を喰らう者):

アルドゥインはアカトシュのノルド版というべき存在だが、帝国の八大神との類似点は表層的なものにとどまっている。例えばアルドゥインの二つ名である「世界を喰らう者」は、この世を生み出すために前の世界を破壊した恐ろしく強大な炎の嵐としてアルドゥインを描く神話に由来している。ノルドらはすなわち、時の神を創造主でもあり、終末を伝える者でもあると認識している。アルドゥインはノルドの主神ではなく(主神はいない。ショールの項参照)、その恐ろしく、暗い水源的存在と見なされている。

アルドゥインは以前の世界を破壊し、この世界の作成を可能にしている。この世界も破壊し、次の世界の作成を可能にするだろう。アルドゥインは、以前竜教団に崇拝されていた。しかし、竜教団が非合法化されてから長いため、アルドゥインを公然と崇拝する者はいない。

ハルマ・モラ(ウッドランドの男):

古代アトモーラの魔族、「知識の悪魔」で、ノルドたちを誘惑してアルドマーに変える寸前までいったことがある。イスグラモルの神話の大半はハルマ・モラの企みをかわす話がほとんどとなっている。ボズマーとは異なり、ノルドはデイドラであることを否定していない。

モーロッチ(オークの神、山の屁):

ノルドにはデイドラ公マラキャスと同一視されているモーロッチは、戦いを通して試練を与える。モーロッチはハラルド王の世継ぎたちを長きに渡り苦しめた。第一紀660年に竜の壁の戦いでの敗北後、東方に敗走したという。その憤怒は空を憎しみで満たし、後に「夏中の冬の年」と呼ばれるようになったという。

死せる神

ツン:

今では消滅してしまっている、逆境に対する挑戦を司るノルドの神。ショールを異国の神々から守ろうとして命を落とした。

リフトの伝承

The Rift Lore

さまようスカルドThe Wandering Skald

あらゆる蔵書庫がカビ臭い古い物語を抱えている
それは雨と雪の中、運ばれた
だがノルドのスカルドは喜んで人々をもてなす
それは遥か昔に詩人達に広く歌われていた物語

あらゆる本には題名と名前がある
だがそのページはすぐに塵となる
私達の歌う詩は名誉と共に生き続ける
私達全てが信じる時代から

古い物語は遥か昔から伝えられてきた
抑揚と拍子と詩歌と共に
すぐにスカルドの顧客は期せずして知ることになる
「そうだ、私の人生は悪くない」

そして王達は真実を知る
剣や盾よりもましなことを
過ぎ去った若き日々から教えられる
スカルド王には行使する英知がある

よくぞ来てくれた友よ
今夜歌う詩のために
終わることなく夜通し続くだろう
乾杯のハチミツ酒から日の出まで!

セネファンのハチミツ酒の謎Thenephan’s Mysteries of Mead

ダガーフォールから締め出され、エルデンルートから追い出され、モーンホールドから追放されたのには訳がある。私はこの世界にいる限り避けては通れない、人を酔わせるあらゆる物、ワイン、エール、そしてアルゴニアン酒を試してきた。カジートのスクゥーマを試飲し、アルゴニアンのヒストの木を舐め、ボズマーの「魔法」カエルを仕留めたこともあった。

どれもノルドのハチミツ酒とは比較にならない。ハチミツ酒に並ぶようなものは存在しないのだ。

この世界一純粋な酒はノルドの村で作られる。だが今はノルドと戦争中だ。それにブレトンが生きてそこに辿り着ける保証もない。その手のことは専門家に任せるべきだ。だがまだ希望は残されている。もし酒場に行ったとき、そこにノルドのハチミツ酒が置いてあったら、それを飲まない手はない。

ハチミツ酒は発酵したハチミツと水から作られる(糖蜜を使うレシピもいくつかある)。時には、すり潰した穀物を入れて味を調えることもあるが、必ずしも必要というわけではない。ハイエルフの一部はこれを「ハチミツワイン」と呼んでいる、とにかくハチミツ酒には非常に良質のハチミツが必要となる。それぞれのハチミツ酒醸造所には独自のレシピがある。たくさんのハチミツ酒を飲めば、醸造家の名前を自然と覚えるようになる。酔っ払ったノルドは、素晴らしい醸造家の名誉のためであれば、他のノルドの顔を殴りつけさえする。だが酔っ払ったノルドであれば、何かと理由を付けて誰にでも殴りかかるかもしれない。

あらゆる醸造家が、独自に調合したスパイスやフルーツ、そして時にはホップ(これがハチミツ酒に苦味を与え、一部のノルドの舌をしびれさせる)を持っている。詩人や吟遊詩人の伝えるところによれば、英雄の血を混ぜたハチミツ酒もあるそうだ。

あるアルトマーから、醸造はあらゆる文化の根幹を成しているという話を聞いた。だからこそ我々の祖先は農業を始め、街を作ったのだ。そして、小麦と大麦とホップが余り、農業に疲れると、醸造を行う。どうやら酒を飲む文化がノルドを一つに束ねているようだ。

ノルドは本当に農業にうんざりしているようだ。なぜなら彼らは驚くほどのハチミツ酒を造って飲んでいるからだ。素晴らしいハチミツ酒の樽が開くと、ノルドはその樽がすぐに空になると知っているためその周りに集まる。だが、もしノルドの酒飲み文化のしきたりを知らなければ、最後には酔いつぶれて、意識を失い、二日酔いになって、動けなくなってしまうだろう。私はそのしきたりを苦労して身につけたのだ。

ノルドは飲むのが好きだ。だがそれだけではない。ノルドは苦難を乗り越えられる人々を尊敬している。なぜ2人のノルドが「私の顔面を思い切り殴れ」競争をするのかを説明するには大げさすぎるかもしれないが、しかしだからこそ彼らの文化では酔うことを称賛するのである。

吹雪の中を生き抜いたり、鋭い棒きれで熊を倒したりしたときと同じように、ノルドはハチミツ酒を誰よりも多く飲むことで尊敬を得ることができる。彼らは酔うと「ノルドの名誉」について延々と語り出すが、素面の時に比べればまだましである。つまりノルドについて最初に知るべきことは、彼らから尊敬されたければ、飲むのを絶対にやめてはならないということだ。これは試験なのだ。次の酒が飲めなければ、その場から離れなければならない。そうしなければ、とても愉快な場所で目を覚ますことになる、だがその当事者はきっと笑ってはいられないだろう。

ノルドは吟遊詩人も愛している。乱闘や空自慢が頂点に達し、斧を投げ始めるようになると、歌と物語を背景にして観客は大いに盛り上がる。彼らの歌は、彼らがいかに他者より優れているかを語っているものばかりである。彼らはそれを何度も何度も聞いている。だからその場を訪れたら自分しか知らない話をすることをお勧めする。彼らは新しい物語を聞きたがっているのである。

どこにいても、酒は誤りを正したり誤ったりするときの手っ取り早い手段となる。そしてそれはノルドでも同じだ。競争で敗れたら、酒を買わなければならない。失敗したり誰かを怒らせたりしたら、酒を買わなければならない。屈辱を受けたにも関わらず、呆然と立ち尽くすしかなかったら、酒を買わなければならない。

酔っ払ったノルドだらけの部屋を抜け出すには、必ずしも腕っ節の強い人間になる必要はない。彼らの心を動かしたければ、上手く言いくるめるか頭を働かせればいい。だがそのためにはかなりの才能が必要だ。顔を殴られる時を迎えたら、顔面を殴られる準備をした方がいいだろう。殴られるのが嫌ならば、政治や最高の醸造家、さらには誰が一番殴る力があるかなどについては、絶対に話題にしてはならない。そして殴られた理由を決して聞いてはならない。

もっと詳しく知りたければ、ダガーフォールで今度、私に酒をおごってくれ。きっと教えられることがあるはずだ。

ソブンガルデへの道The Road to Sovngarde

語り部達は、ソブンガルデに行って戻ってきたと主張する英雄達の物語を知っている。だが真実のほどは定かではない。偉大なる戦士達は命を落とすことでソブンガルデに向かって歩みを進めることになる、だがもし命のある者がそこに行き、戻ることができたとすれば、前代未聞のことである。

だが語り部はソブンガルデが存在していることは知っている。我らの神がそれを裏づけている、と我々は信じている。ソブンガルデはエセリウスの中心にあり、死亡した戦士達の魂が辿り着くのを待っている。名誉ある戦死を遂げたノルドは、死んだ後にこの地で目覚める。勇気の間では痛みも病も消え去る。酒宴は終わることなく続き、ハチミツ酒が大量に振る舞われ、史上最も偉大なノルド達が、力と勇気の腕比べをする。

この世界の閉じ込められた霊魂は、負け戦や王国の没落、そして目的を失った人々につきまとう、苦しみや空虚や終わりのない苦痛を知っている。だがソブンガルデではそれがないのだ!不死の退屈さというものすら感じることなく、幽霊達はそこかしこにある影に潜み、腕試しをできる相手を待っている。

ショールは大昔にその見事な魔術でソブンガルデの領域を作った。だがこの詐欺師の神は我々の世界から姿を消してしまった。他の神々は彼の欺瞞のベールをはがすべく、見捨てられた力を利用し、この来世の世界へと続く隠された道を探そうとした。だがその試みは全て悲劇に終わった。誰もこの詐欺師を出し抜くことができなかったのだ。言い伝えによれば、ショールはこの領域に引きこもり、彼を出し抜こうとした者を嘲笑っていたとされている。彼はこの世界の支配者でもあるらしく、彼の気の向くままに英雄を選び出して栄誉を与えている。

これはすべて憶測でしかない。尊敬に値する者だけが真実を知ることができる。そして彼らは生者に対して口をつぐむ。この世界のあらゆる苦痛と不幸を耐え抜いた本物のノルドの戦士だけが、ソブンガルデに行けるのである。

リーチのクラン:ガイドClans of the Reach: A Guide

エーセルモ 著

リーチの野蛮なクランの人々と関わり合いを持つ機会、または不運が巡ってきたら、関わりを持つ相手のことを知っておくべきだ。北の都市と穏当かつ平和的に交易を行っているクランも多々あるが、旅行者を脅威や標的とみなしているクランも存在する。

私は研究の過程で、どんな犠牲を払っても特に関わりを避けるべき3つのクランを特定した。

ボーンシェイパー・クラン:

ボーンシェイパー・クランは、トゲのある蔓や植物を用いた数多くの風変わりな儀式を創り上げてきた。クランの名前も、儀式のいけにえの骸骨にそういった蔓を通し、骸骨の中で蔓を育てる彼らの伝統に由来している。この植物は元々リーチにあったものではなさそうだが、彼らは上手に栽培を行っている。

襲撃や戦闘を開始する直前に、彼らはこの蔓で人形を作る。その植物で、生物の大雑把で不格好な似姿を作る。クラン内では死霊術が禁忌となっているようだが、儀式の中には死者を利用するものもある。死体がどんな形で使用されるのかは不明だが、旅行者は彼らの武骨なクランのシンボルを見かけたら、十分な距離を保つべきである。

レイジクロー・クラン:

レイジクロー・クランは、頑丈で好戦的な種類の熊科の動物を家畜化している。この熊は幼いうちから訓練され、クランの特定のメンバーや家族と結び付いている。女性が支配するこのクランは、多くの面で彼らの相棒である動物を模倣している。最も重視されているのはクランの若いメンバーを保護することで、私もレイジクローの家族全体が、子供に対するごくささいな脅威をきっかけに戦いに加わるのを目にしたことがある。

このクランがリーチの他のクランといさかいを起こすきっかけとなっている独特の習慣がある。レイジクローは自分達より規模の小さなクランを制圧し、吸収した上で、レイジクローの流儀に従わせるのだ。新たにクランに加わった女性は、自分達にとてつもない支配権と自由が与えられていることに気づき、変化を楽しむことが多い。男の戦士たちは大人の熊と1対1で闘わされ、熊を1匹服従させることでクランの中での居場所を得るが、こういった巨大な獣の扱いに慣れていないクランの男性は大抵苦戦する。

ストーンタロン・クラン:

最後がストーンタロン・クランである。表向きは上記の2つのクランほど攻撃的ではないが、独特で闘争的なふるまいは多々見られる。レイジクロー同様、ストーンタロンも女系社会だが、女性の数は非常に少ないようだ。目撃される時、女性は皆鳥の羽で作られた重たいマントにくるまれ、まるで病気にでもかかっているような出で立ちをしている。彼らは何か計り知れない目的のために、数々の試練に耐えているに違いない。

いずれにせよ、私が出会ったマントの女性達は1人残らず強力な魔法使いであった。結果として、ストーンタロン・クランは故郷を遠く離れた場所で出会うには最も危険な人々だと言えるかも知れない。

リフテンの利益の河Rivers of Profit in Riften

リフテンの街には冒険を好むならず者の興味をそそるチャンスが満ちているが、隠れた流砂にのみ込まれる危険も潜んでいる。リフトには我々の試みに適した肥沃な土地はほとんどなく、少しの間だけでも立ち寄ることをお勧めできる場所はリフテンのみである。

一旦街に入ったら、「ウィサードツリー」か「シェイドホーム」に仕事の拠点を置くことができる。どちらも違いの分かる旅行者の要求を満たす宿屋である。街をざっと流すと有望な顧客が何人か見つかるだろう。だがここで警告しておく。偵察は常に用意周到に、街のたくさんの商人達から品物を1つ買った上で行うべきだ。街の衛兵隊は活動的で、よそ者に対して異様なほど疑り深く、ノルド以外の人種に対してはことさらその傾向が強い。地元で買った品を持たずにそぞろ歩きしていると、あっという間に監房に入れられてしまうだろう。

街の心臓部を形作る島は、近くにある湖のさわやかな水に囲まれており、商人の屋台がいくつかある。こちらで手早く買いものを済ませれば、衛兵の疑念を和らげるだけではなく、商人が扱っている品物をチェックすることもできる。商品の質や品ぞろえにはかなりの違いがあるため、どの屋台が最も興味深いかについては各自に判断を委ねたい。

北には注目すべき建物が2つある。一般に島内の屋台では手に入らない品物を扱う2軒の老舗である。ロサレン家は手工芸用の素材を扱っており、その中には非常に専門的で貴重な品もいくつか含まれている。このダンマーの一家は、その商品が平凡な街に怪しい魅力を添えているという理由でリフテンの街に受け入れられている。ロサレン家は他のすべてのダンマー同様貪欲で疑り深く、嘆かわしいほど数多くの衛兵を雇った上に、もっと深遠な安全対策も講じている。ここでは貪欲な鉤爪に警告し、大人しくさせるべきである。

ロサレン家の隣にあるのはグラム・アイアンアームの工房である。この引退した鍛冶屋とその家族は、武器や防具の職人として技術を提供している。こういった商売に必要な素材はほぼここでそろうため、リフト中から職人達が訪ねてくる。警備はアイアンアーム一族が行っており、一族の情熱の証として、玄関の上にたくさんの切り落とされた手が釘で打ちつけられている。

衛兵隊長の宿舎や戦士ギルドについて長く語る必要はない。何の見返りも見当たらないのにあれほど深くて流れの速い水に飛び込むのは愚か者のみだからだ。

ああ、しかしリフテンで最も印象的な大建造物、魔術師ギルドのホールは別である!あの中に納められた財宝を想い起こすだけで、私の爪は震える。呪文の一部分に、貴重な巻物、そして強力な魔力を秘めた品々——リフトにしかない貴重なコレクションだ。残念ながらそれを守る護衛はよく切れる頭と破壊力とを兼ね備えている。この建物に入るときはすべての感覚を研ぎ澄ませよ。

水際には街の港がある。単純な者はそこで釣りをしたり、暗い水面をのぞき込んだりするが、我々の中でも貪欲な者はもっと大きな喜びを抱く。港の下層では、海岸すれすれに位置するうっとりするほど湿っぽい倉庫で、人目につかない場所を好む商人が商売を営んでいることがある。ここでは通常どんな種類の売りものにも買い手が見つかる。街の衛兵は港の下層を避けるか、規模の大きい、回避しやすい集団でのみパトロールを行っている。

港の一方の端にある格子戸は、小さな下水道に通じている。現在はネズミの通路でしかないが、リフテンの発展に応じて最終的にはこれが街全体の地下に広がり、秘密の作戦の際にもっと役立つものになるだろう。

ギルドの知識を広げることに貢献できるよう願いつつ、リフテンでの私の体験の記録を提供する。
同志たちよ、潤いを保て。

ここに謹んで提出する
「意志を持った目」

帰還の歌 第5巻Songs of the Return, Volume 5

我らの偉大なる王であり、我ら全ての導き手であるイスグラモルは、キャンプの炎の前に座っていた。ジョルバスクル、ファロウファイア、ケール・カーズの船員達は、彼に食べ物を勧め、自慢話をせがみ、酒をついだ。この土地のいたるところには500の同胞団の愉快な団員達がいた。数々の物語が語られ、哀歓があり、常に焼けた肉の匂いが漂っていた。我ら全ての偉大なる者は、戦士達を全員近くに招き寄せると、ウースラドの鍛造の物語を語り始めた。

導き手が始末したあらゆるエルフは、ウースラドによって殺された。長い戦いの中で、導き手が違和感なく使えた武器は強大なるウースラドだけだった。彼が語ったように、伝説上の斧のほとんどが、夜の最も暗い時に鍛造されたものだった。

それは涙の夜だった。イスグラモルは海を渡ることにした。彼は最後の船に乗り、タムリエルから逃れてアトモーラの岸に向った。そこから彼は、最初の街、サールザルが炎を上げているのをじっと見ていた。膨れ上がった空が炎と海の上に雨を降らせた。そして我ら全ての偉大なる者は、悲痛な涙を流した。

導き手の悲しみは非常に深く、イスグラモルは悲しみを隠すことなく、混じりけのない黒檀の涙を流した。彼の一番上の息子であるユンゴルはその涙を器に集め、暖かく父親を抱きしめた。彼は導き手の偉大なる喉にハチミツ酒を流し込むと、導き手の偉大なる肩を毛皮で包み、導き手を下甲板の偉大なるハンモックに寝かせた。

そして彼は仕事に取り掛かった。我ら全ての導き手の一番上の息子であるユンゴルは、我々が知る限り一番の鍛冶師だった。海の上でユンゴルは自分の道具を使って仕事に取り掛かった。彼は雷を使って夜の涙を温め、海の波でそれを冷やし、勢いを増す風音の中ハンマーを叩き続けた。

イスグラモルが次の朝に目を覚ました時にユンゴルは、昨日の夜彼を打ちのめした悲しみから削り出した強力な斧を彼に渡した。そして我ら全ての導き手は息子を抱きしめた。彼は喜びと、悲しみと、怒りの涙を流した。そして、サールザルからの最後の船の甲板で、イスグラモルはその斧を、アトモーラの言葉で「嵐の涙」を意味する、ウースラドと名付けた。

そして、ここでイスグラモルは言葉を詰まらせた。我ら全ての導き手はユンゴルの名前を叫んだ。ハラックの船員達と一緒にいたユンゴルが、離別の嵐により行方不明になってしまったのだ。イスグラモルの長男であり、彼の一番の喜びでもあったユンゴルは、いつも彼と一緒にいた。嵐の涙に捕らえられたユンゴルは、名誉ある気高い500の同胞団との日々の中で、常にイスグラモルと共にあった。

帰還の歌 第27巻Songs of the Return, Volume 27

ついにシンムールは追い詰められた。我ら全ての導き手イスグラモルは、臆することなく残っていた同胞団を最後の戦いへと導いた。すでに多くの勇敢な同胞達が巨人に倒されていた。そして頑健なヴァルダーとずる賢いハクラが、狡猾な半巨人に攻撃を開始した。彼らの霊魂が長きに渡り讃えられんことを。他の多くの者は、その頃ソブンガルデに向かって神聖な道を歩いていた。彼の血族は全て死に絶え、シンムールだけが我らの偉大なる者に抵抗していた。

百に及ぶ巨人を殺したウースラドは、血を滴らせながら、シンムールの墓地の暗闇の中で鈍く光っていた。イスグラモルは前に進むと、従者達に止まるように指示した。つまり彼は勇敢にも命を賭けてシンムールと戦うことにしたのだ。そしてこの巨人族もそれを受け入れて、大声を上げて挑戦の意志を示すと、戦いにその身を投じた。鉄で強化された彼の巨大な棍棒が敵を潰さんと前に振り下ろされた。我らの王イスグラモルが横に避けると、彼の横にあった岩が棍棒によって打ち砕かれた。ウースラドは血の歌を歌いながら棍棒を切り刻むと、それを麦わらのようにバラバラにしてしまった。

シンムールは怒りに大声を上げると、もはや見る影もなくなったその武器の破片を我らの王イスグラモルの頭めがけて投げつけた。そして彼はイスグラモルを掴むと、握りつぶして殺そうとした。だがその怪物の耳に届いたのは大きな笑い声だった。イスグラモルは額と膝を使ってそれぞれ強力な一撃を放った。シンムールは悲鳴を上げると、我らの王の前に跪いた。

イスグラモルが巨人の頭蓋骨を真っ二つにしたとき、ウースラドは死と歓喜の歌を鋭く響かせた。シンムールから血が噴き出し、死の音が喉元からもれると、イスグラモルは勝利の声を上げた。ウースラドが頭上で振られ、同胞団は大きな歓声を上げた。この巨人とその下劣な一族による略奪行為がついに終わりを迎えたのだ。我ら全ての導き手のイスグラモルの伝説は、このとき強固なものとなった。

帰還の歌 第49巻Songs of the Return, Volume 49

船長達のサークルの命令により、それぞれの船の船員達は各々の判断で船を出すことになり、サークルの伝説的存在、ファロウファイアの船員達を大いに喜ばせることになった。彼らの望みは始末していないエルフ達が住んでいる新しい土地に、人間の恐怖を持ち込むことだった。彼らは自分達の王、イスグラモルの「慈悲の心を捨てよ。思いやりを見せるな」という言葉を深く心に刻み込んだ。

ファロウファイアのために岸に薪が積み上げられた。彼らの愛した船の灰が海に降り注ぐと、アトモーラに向かって流れていった。これにより彼らと故郷との繋がりが完全に絶たれることになった。グリルダ・シャークトゥース船長に率いられたファロウファイアの船員達は、海に背を向けて内陸へと歩みを進めた。

彼らは南に向かい、他のイスグラモルの船員達が手を付けていない土地を探した。彼らはイスグラモルが求めている血の復讐の種を蒔きながら、南へと進んでいった。彼らの斧を目にしたエルフで生き残った者はおらず、彼らが通った後には焼け落ちた住居だけが残された。ファロウファイアは王の怒りを不誠実なエルフ達へ忠実に伝えた。彼らが旅を続ける内に、エルフ達は彼らに対して恐怖心を抱くようになっていった。

グリルダは船員達を険しい山脈の裾野に連れて行った。彼らはそこをイスグラモルの歯と名付け、そこを通り抜ける道を長い間探し続けた。ようやくその道を見つけ出すと、船員達は山を越えて新たな土地へと足を踏み入れた。深い渓谷と流れの速い川で分断されていたことから、彼らはこの土地を「リフト」と呼ぶようになった。彼らはファロウファイアと死んだ同胞達、そしてユンゴルの名の下に、この土地を物色してエルフの村々を焼き払い、出会った者全てをその斧の餌食にした。

ついにエルフ達が戦いを挑んできた。勇敢なグリルダの同胞団と戦うために、臆病なエルフ達は岩の丘の頂上に大軍を集めた。そして実際に攻撃を開始した。苦闘が繰り広げられ、勇気ある決断があり、英雄が生まれた。戦いは時間が経つごとに激化し、その日の太陽が西の山脈の頂上に触れたとき、エルフの軍は崩壊して敗走した。グリルダは多数の武器で刺されて瀕死状態になっており、太陽が沈んでから息を引き取った。彼女の霊魂は、船員達の勝利を知る、ソブンガルデへと登っていった。

その日、エルフによるリフトの支配は終わりを告げた。同胞団は、我ら全ての導き手、イスグラモルの名の下にその地の支配者となり、全てのノルドにその土地を解放した。同胞団は彼らの死を讃えるために、長い間苦心しながらその丘を調査して墓を作った。グリルダは彼女の武器や鎧と一緒にそこに埋葬された。そこにはグリルダと一緒に、船長を守るために戦いで命を落とした、歯なしのベルギッテと鷲の目のカヨルドも埋められた。名誉の戦死を遂げた他の者も同じように埋葬された。墓の入口の周辺には、墓の位置を見失わないように、巨大な石塚が立てられた。

長い間グリルダの一等航海士であった、ひとつ目のヴィコルドは、彼女の後を次いで船長となると、周りにある山々と足下にある渓谷を長い間じっと見つめた。そして彼はここが愛せる場所であり、人々が繁栄できる土地だと考えた。彼は最後には船員達の自由を認め、戦場に大会堂を建設した。ファロウストーンの間はこのようにして、彼らをこの岸まで運んでくれた船に敬意を表して作られた。このとき以来リフトの同胞団はここで暮らしている。彼らの栄光が決して色あせぬことを!

虫の舌の感触Touch of the Worm’s Tongue

13日目:外見上好ましくはないが、厳密に保存用の塩のみを使用した場合に最も転換の成功率が高いことが判明した。

17日目:黒ずんだ体液が器の中に戻ってくる前に、残った血液を(特に基本的な臓器から)すべて抜き取る必要がある。

19日目:時に宿主に死に至るほどの苦痛を与えるが、肺に水を押し込むと、将来的に咳と膿を吐く発作を防げるかも知れない。

23日目:ごくまれな状況下においてのみ、器が前世で抱えていた症状を示すことがある。初期段階でこれが問題となった場合は、作業を放棄する以上の対処法がないことが多い。

29日目:今日、指示された特定のやり方で慎重に準備を整えておかないと、宿主が器を受け付けない場合があることが明らかになった。これは宿主に対する重大な侮辱であり、このような事態を招くほど器の扱いがずさんであったとすれば、軽い扱いでは済まないであろう。

31日目:最近採用された2つの早道は、器の寿命をあてにできない状態を招くことが分かった。準備段階では一切の早道を回避することが重要だ。誤った知識が広まる原因となった者達は処分された。

37日目:我々の未来の輝かしい最初の一例が誕生した。宿主と器は完璧に結びつけられ、結果として驚くべき力が生じている。

予期せぬ味方Unexpected Allies

私がまだ若かった頃、私はスカイリムの東端に立ち、モロウウィンドを眺めていた。ステンダールの灯台からはヴァーデンフェルのレッドマウンテンが見えた。だがそこに行ったことは一度もなかった。他の多くのノルドと同じように、私も国外の土地はその国の人々のものだと考えていたのだ。

およそ10年前の第二紀572年、私の父は異なる道を選択した。第二次アカヴィリの侵攻に抵抗するために、父は同盟を結んでいたダンマーと共に戦った。ノルドが侵略者を追ってストンフォールに入った時、父もスカイリムの兵士としてそこにいた。父から聞いた話だが、外国のさらに奥深くへと進軍していた軍隊は、飢餓状態でもはや壊滅状態だったらしい、だがダンマーがノルドのためにアルゴニアンの兵士達を連れてきてくれたおかげで、軍隊はすんでのところで気力を取り戻せたそうだ。

これは誰も予想していなかった。今考えても本当に驚くべき出来事だ。ダンマーはかつてアルゴニアンを奴隷にしていた、だがその時にアルゴニアンが来てくれたおかげで歴史が変わったのだ。密林から現れた彼らは、血と泥にまみれていた。アカヴィリは彼らの爪の前に敗れ、その仲間のノルドとダンマーの剣と魔術によって打ち倒された。その時に同盟が結ばれ、それ以来その関係は一度も揺らいでいない。

協定はエボンハートで結ばれた。だが戦場で築かれた絆と比べると、これは表面的なものでしかなかった。逆境の炎で鍛造されたこの同盟は、我々をあらゆる侵入者から守るための盾となった。それぞれ文化は異なっているが、その目的が我々を一つにしているのだ。

数年前、ダンマーのトリビュナルから同盟に兵の支援要請があった。シロディールで頭角を現しつつある我々の新たな敵、帝国と戦うためだ。カバナントとドミニオンにいる我々の敵も、この土地を解放するために軍隊を送った。

そして今はどうなったか?タムリエル全土へと戦火は広がったのだ。カジートとボズマーは、ダンマーとアルゴニアンと戦っている。アルトマーはスカイリムを攻撃している。そしてハイロックからダガーフォール・カバナントが我々に攻撃を仕掛けてきている。

この混沌の中、我々にはどんな選択肢が残されているのだろうか?ダンマーとアルゴニアンとの同盟は10年続いている。私は仲間達と一緒に戦っている。そして家に帰ると子供達に、ダンマーやアルゴニアンと一緒に勝ち取った誇らしい勝利の話をする。

パクトが永遠に続いたとしても驚くべきことではない。私はかなり前からアルゴニアンの秘術師達と言葉を交わし、その世界観に驚かされている。ダンマーの司祭の洞窟に行けば、暗闇を見つめている間、彼らは神々の物語を聞かせてくれる。

いつかダンマーとアルゴニアンとノルドが共にシロディールの盟主となる日が来るだろう。我々は無敵の確固たる同盟、パクトの旗の下で勝利を挙げるのだ。

伝記集

Biographies

アイレン:不測の女王Ayrenn: The Unforeseen Queen

アルドメリ礼儀作法大学のタニオン学長 著

当大学のボズマーおよびカジートの生徒の中には、美しい我らがアイレン女王の下に団結するのはすべてのサマーセットのアルトマーではないと誤解し、流言を繰り返す者がいる。それはまったくの嘘である!我々ハイエルフには、古くからある洗練された文化に新たに触れた者には時に勘違いされてしまうような、「しゃれ」や言葉の軽妙なやりとりを好む習慣がある。私はこの件を解決するべく、我らが敬愛するアリノールの女王についてアルドメリ・ドミニオンの新たな仲間にも理解してもらえるように、簡素かつ率直に紹介することを目的に、この簡潔な入門書を整理した。

アルトマーはニルンを創造した神々からの連綿とした子孫であることは当然のことだ。アリノールの王族に関しては、特に当てはまる。威厳ある名を残したアイレンの父ヒデリス王は、サマーセット諸島を長い間うまく統治し、エルフの儀式制君主政治において最良のやり方を例証して、下す決断はすべてプラキスの書に制定された判例を基盤とした。

やがてヒデリス王とその妻の公女トゥインデンは書が定めるとおりに子を儲け、そしてプラキスが決定づけたとおり、その子をアイレンと名付けた。アイレン王女が生まれた第二紀555年の栽培の月5日は吉兆に満ちた日だったが、その重要性を完全に理解するための背景が不足しているだろうから、理由については割愛したい。しかし、サマーセット、オーリドン、アルテウムの全島民が、王女の誕生を55日間にわたって祝ったということは信じてくれて良い。

アイレン王女は自分が生まれてきた、騒然とした落ち着きのない時代を反映すると予言されたが、そのとおりになった。頭の回転が早く勘がいいアイレンは、家庭教師の授業を早々に極め、学業においても若年から型破りな方法で取り組んだ。実際に時折、独自の研究に没頭しすぎるあまり、何日も居場所がわからずにいたこともあった。野外に出かければ際立った知識を身につけて戻り、卓越した新しい技能を披露した。

573年の星霜の月のある日、アルトマーの王政プラキスと儀式制君主政治を必ず3555日間学ぶ大学であるサピアルチの迷宮への入学が許可されたアイレンを祝うため、アリノールの全王族が水晶の塔に集まった。だが、アイレンは現れなかった。王女は宮殿と塔の間のどこかで姿を消し、司法高官による第十七段階の捜査にもかかわらず、どこにも見当たらなかった。しかしサピアルチの迷宮は、アイレンの失踪した夜は兆候と前兆に満ちていたと報じた。淑女座が駿馬座に乗っているかのように見え、大天球儀は反対に廻り、幼い鷲のヒナが探検家トパルの像の上で見つかった。

その結果、アイレンの弟の内もっとも年長だったナエモン王子がアリノール王の後継者として指名され、575年に迷宮へ入学した。ナエモンは自分の父親同様生まれながらの儀式制君主で、後継者のしきたりによって決定する慣習や任務を心から享受しているようだった。ヒデリス王が580年にエセリウスに上がった時も、ナエモン王子は父親の地位へと昇進する八十日の即位の典礼を表明する準備を即座に始めた。

その後、予告もなしにその不測は起きた!大陸にあるポート・ヴェリンから、アイレン王女が白鳥型の船でオーリドンに向かう途中であると便りが来たのである!驚きあわてたアリノールの宮廷は王女を出迎えにファーストホールドへ向かい、王女の予期せぬ帰還を歓迎するために間に合うよう到着した。アイレン王女は最年長の後継者としてアリノールの王座を引き受ける準備ができていると発表し、最高司法官はそれが確かに王女の権利であることを認めた。580年降霜の月7日、王女はアイレン女王として即位した。

さて、諸君の中には、アイレン王女がサマーセットにいなかった間に経験した、冒険に関する数々の面白い話を聞いたことがある者がいるかもしれない。一等航海士としてアンヴィルの海賊船長と共に航海したとか、ネクロムの宝物庫でインディゴの書を読むためにダンマーに変装したとか、リハドの修道僧に刀剣の舞いで打ち勝ったとか、ハチミツ酒飲み比べコンテストで、ウィンドヘルムの炎の髪のマブジャールン女王よりも飲んだとか。断言するが、全ての俗説や噂は実にばかげているし、非常にふざけている。我らが女王は単にご自分のやり方で独自の研究を行い、プラキスと儀式制君主政治の準備をしていて不在であっただけの話だ。

王座を継承してからというもの、女王はこの地の規則を改変させた。ただ、それは女王の吉兆な誕生の時に予言されたとおりで、サピアルチは誰もが近代化を支持した。であるからして、諸君。アイレンは島々の女王であることは明白であり、すべてはそうあるべくして正しく、当然のことなのである。

スカルド王ジョルンJorunn the Skald-King

ウィンドヘルムの吟遊詩人、リュート・ボイスのヘルグレイル 著

第二紀546年に炎の髪のマブジャールン女王のもとに生まれたジョルン王子は、姉のナルンヒルデが即位する宿命にあるということを理解し育った。人間の声が持つ力をあがめる文化において稀に見る歌の才能を見せたジョルンは、リフテン外部に位置するゴールド島にある、スカルドの静養所で学んだ。彼はそこで、東王国で最も名高い吟遊詩人らから学べる限りのすべてのことを教わった。ジョルンは、スカイリムの「スカルド王子」と呼ばれていた。

ジョルンはほとんどの青年時代を芸術や哲学的探究に費やし、東スカイリム全域と、それを越える地域から実に様々な芸術家、職人、演者を育てた。モーンホールド、ストームホールド、サッチ、エリンヒルで過ごした彼だが、西スカイリムの首都であるソリチュードを変装して訪れたという噂まである。また、政治や統治に興味はないと主張していたが、生まれ持った指導力のおかげで、どんな独創的な分野に身を置いてもリーダー的存在となっていた。戦闘と武力行使の策謀に関して受けた正規の教育はほんのわずかだった(といっても、ノルドの王子が何とか習得できるほどのわずかさだが)一方で、タムリエル全土を旅するのはいつでも危険な行為であった。旅をすることで、彼は問題への対処法を正統ではない方法で学んだのである。

第二紀572年にアカヴィリのディル・カマルがスカイリムの北東海岸を襲撃した時、ジョルンはリフテンにいた。ジョルンと彼の親しい仲間による「吟遊詩人団」は戦いながら海岸を進み、ウィンドヘルムへ到着したのは、アカヴィリによってその門が破られるまさにその時であった。ジョルンは戦いに身を投じ、それなりに慣れていた市街戦に加わったが、街の陥落も、戦いに向かったマブジャールンと「短命の女王」となってしまったナルンヒルデの殺害も防げなかった。

負傷し、精神的にもひどく落ち込んだジョルンは、ウィンドヘルムの略奪をどうにか無事に逃れた。王家生まれの責任を初めて感じた彼は、グレイビアードに援助を訴える決心をして、隠れながらも大急ぎでハイ・フロスガーへと向かった。その理由は明らかになっていないが、グレイビアードはスカルド王子に、ソブンガルデから英雄を召喚し、召喚者の言葉のために戦うスームを教えた。しかしジョルンの声では、スームは王家の勇気の呼び声となってしまい、召喚される英雄は灰の王、ウルフハース以外にいなかった。

今やスカルド王の称号を共に得たウルフハースとジョルンは東スカイリムのノルドを再結集し、リフトと、イーストマーチの外側領域から兵力を集め、その後リフテンを要塞化した。ウィンドヘルムから南に移動したディル・カマルが目にしたものは、ウルフハースの存在に触発されて怒ったノルドがリフテンを守り、しきりに戦いたがっている姿であった。それを見たディル・カマルは、レッドマウンテンの戦い以来、初めてリフテンを迂回してモーンホールドへ前進を続けた。アカヴィリの指揮者が立ち去るのを見て喜ぶだろうと考えたからだ。

その選択は致命的な誤りだった。ジョルンとウルフハースは兵を率いてアカヴィリ部隊を追跡し、ノルド軍はレッドマウンテンの戦い以来、初めてモロウウィンドに入った。アカヴィリ軍はストンフォールで、ノルドとアルマレクシア率いるダンマーの軍団の間で捕まった。大規模な戦いの行く末がどちらに転ぶかは不明であったが、爬虫類の魔闘士3人が率いる、アルゴニアン・シェルバックの部隊が予期せぬ介入を行ったことによって決着した。アカヴィリの戦線は突破され、海へと追いやられた彼らは、数千人単位で溺れ死んだ。

目的を果たした灰の王はソブンガルデへと帰っていった。3週間後のウィンドヘルムでは、ジョルンが王の宮殿の王座の間にて、上級王に即位した。

皆に対して情け深いファハラジャード王The All-Beneficent King Fahara’jad

第一章:立派な青年時代

ああ幸福な読者よ。センチネルの王座まで上り詰めた立派な話を始めとする、国王陛下の非常に恵まれた人生の話を、そして陛下の数えきれない長所と美点の列挙を、いかにして語ればよいのか。

ああ、敬愛する読者よ。我らが吉兆の王の家は貴族であり王族でもあるが、父はジャフルールのマカラの子孫、まさにアルアザル上級王の子孫である。同様に、母の先祖は、最も威厳ある名と功績を残したジゼーンをはじめとする、アンチフィロスの大公である。いかにもジゼーン大公に関しては、あまりにも誠実だったために、婦女の浴場に誤って入ってしまった際、直ちに自分の目をくりぬき、みだらな行為を未然に防いだという逸話が、詩人ベロウズによって伝えられている。

(アルアザル上級王については、知りたがり屋の探検家が「立派なアルアザルの偉業」の書を探している)

さて、皆に対して情け深いファハラジャード王がまだアンチフィロスの王子だった頃、ある日大公の庭で象牙の弓を使って野鳥狩りをしていると、大カラスがイチジクの木に止まったのを見た。するとファハラジャード王子は、「我はこのカラスを、オンシのまばゆい刀剣にかけて殺害せん!」と誓った。そうして王子は象牙の矢を象牙の弓につがえて放った。見よ、それはカラスの目に命中し瞬時にして死んだ。

その時、空から忌まわしいハグレイヴンが辛辣な呪いをもって落ちて来た。「そなたは我が愛情を注いだ子を殺したがゆえ、死なねばならぬ!その目を引き抜き、葡萄のように食らってやろう!」と叫びながら、若き王子を汚れたかぎ爪で脅した。そして大きな叫び声をあげながら、王子の眼球を引っかいた。

すると、天から金の光の筋が照らされ、永遠に壮大なるオンシがまるでまばゆい刀剣の上を闊歩するかのように降りてきて、「待て、悪魔の生き物よ」と叫んだ。そして、ハグレイヴンのカラスをひょうのように地面に落として打ち負かすと、彼女も同様に倒れ、神にひれ伏して情けを請い始めた。オンシは、「嘆願しても無駄だ。金切り声のうるさい女め。お前は我が特別に大事に育て守るべき運命の王子を脅かした。この貴族の青年ファハラジャードは、長年にわたる危難において人々を導く予言を与える者であるゆえ、お前は死なねばならぬ」と言って、ハグレイヴンの首をはねた。

ひどく驚いた王子は両目を覆い、もう一度見てみた時には、神もハグレイヴンもいなかった。それゆえ自分の目を疑った王子は聖堂へと急ぎ、オンシの司祭に起きたことをすべて話した。そして、司祭は王子が見たことは真実であると判断した。これが、第一の王室の予言であった。

君主の勝利、第三章Triumphs of a Monarch, Ch. 3

第三章:ダガーフォールの門にて

グランデン・トールの戦いの十数年後、平和だったハイロックの王国では、ウェイレスト、ダガーフォール、センチネルの商船がタムリエルの全港の遠くや近くで商売をしていた。ウェイレストにある父の商売の間では、配送した荷の追跡、収支バランス、通貨の変動を学んだ。だが、カンバーランドのピエリックは世界の本質を知っていて、自分の息子に単に平和と商売のやり方だけを学ばせても満足はしなかった。毎日朝にはカンバーランドの戦闘の達人とスパーリングし、昼は天気の許す限り軍馬に乗ってメネヴィアの重装竜騎兵と運動した。それはただの練習ではなかった。毎年夏の2ヶ月間は馬に乗ったエバーモア・キャラバンの護衛団の副官として旅に出て、山賊やゴブリンの襲撃者、リーチの民の部隊を片手では数えきれないほど撃退した。

私がまだ20歳だった第二紀541年、ブラック・ドレイクのダーコラクがリーチに勢力を広げ、野蛮な部族民を戦争に招集した。武器を長く手にしていたのは幸運なことだった。蹴られた蟻塚の蟻のように山の隠れ家から噴出してきたリーチの民は、雄叫びを挙げて略奪をしながらバンコライへと突入した。わずか3日の包囲の末、エバーモアはこの軍勢の手に落ちた。土地は略奪され、人々は大量に虐殺された。ホーリンズ・スタンドは比較的長く抵抗したが、最終的には異教徒の軍勢によって占領されてしまった。ビョルサエの向こう側にいる彼らは、数日のうちにウェイレストに迫ると思われた。

その頃は街が大きくなったせいで古い壁が限界に来ており、ガードナー王がウェイレスト周辺に新しく壁と胸壁を建てたことを皆が喜んでいた。地方から大勢の人が殺到してきて、街の壁の中にメネヴィア、ガヴァウドン、アルカイアが全て入っているように見えた。しかし、ウェイレストにリーチの民の嵐が突如現れると、その混雑もデイドラを愛好する異教徒の怒りから自分たちを守るための、小さな犠牲のように思えた。

このようにして、叙事詩にあるウェイレストの包囲が始まった。ストームヘヴンのブレトンは恐ろしい敵の攻撃から57日間壁を守り抜いた。攻城兵器が不足していたリーチの民は、新しい壁を破壊することも街を略奪することもできなかった。また、船が不足していたため、港を封鎖することも、街を飢えさせて人口を減らすこともできなかった。手詰まりだ。ダーコラクによるハイロックの侵略は終わったのか?

いや、そうではなかった。恐れなき凶暴なリーチの戦士は、そこまで我慢強くはなかった。ブラッド・ドレイクは、我々を中に閉じ込めておくよう壁の周辺にある護岸に十分な軍勢を残し、あっさりとグレナンブラへ去っていってしまった。奇襲を受け、新たに独立した都市国家カムローンが陥落して略奪された。そしてその後、ダーコラクは南へ、ダガーフォールへとその目を向けた。

幸運にもガードナー王が、重装竜騎兵を輸送するために我々の商船を使用するという助言に耳を傾けてくれた。それがきっかけで、ウェイレスト最高の槍騎兵を引率し、ダガーフォールの街門の前で固まっていたリーチの民の背後から突入した。ブラック・ドレイクの戦士がいかに完全な不意打ちを受けたか、私がどのようにダーコラクを倒して奴の不浄な旗を引き下ろしたか、ブレトンは皆知っている。我々が始めた仕事をベルガモット王のダガーフォール騎士が終わらせ、強風の前の秋の落ち葉のように破れた異教徒軍を追い散らしたことを、ブレトンは知っているのだ。

その後たったの2週間で、ダガーフォール、カムローン、ショーンヘルム、エバーモア、そしてウェイレストの王たちが最初のダガーフォール・カバナントに署名したところを、私は頭を伏せながら見ていた。

君主の勝利、第六章Triumphs of a Monarch, Ch. 6

第六章:ランセルの戦争——ウェイレスト包囲

第二紀563年は重大な年だった。ウェイレストの国王に即位してから、王妃を誰にするかが私と側近の関心事だった。ショーンヘルムのランセル王にラエレ王女という美しい娘がいて、ショーンヘルムにいる私の仲間がその娘をしょっちゅう私に勧めてきた。実際に、私はショーンヘルムの王女を受け入れる決心をほぼしていたが、センチネルを訪れた際にファハラジャード王の娘、マラヤ王女を初めて見た時に気持ちが変わった。その瞬間から、マラヤ以外にウェイレストの女王はいないと誓った。もちろん、他にも予期せぬ利点があった。彼女が持参金として2つの国の通商協定を持ってきたおかげで、皆が大きく繁栄したのだ。

悲しいことにランセル王は娘の手を取らなかった私に激怒し、ウェイレストの宮廷にいる大使を召喚した。566年の春、私とマラヤの結婚式にはランセルを招待したが、彼はカバナントの他の王たちと同様に、ショーンヘルムにとどまって怒りで煮えくり返っていた。

おそらく私はランセルの機嫌の悪さにもっと注意を向けるべきだったが、新しい花嫁と、イリアック湾界隈での商売の問題に夢中になりすぎたために、山地のショーンヘルムは遠く無関係のように思われた。この誤りによって、王座を危うく失うところだった。

1年以上もの間、ランセルは静かに軍勢を集結し、傭兵への支払いのために金庫を空にしていった。第二紀566年の収穫の月、彼は南に落雷が落ちる中軍隊を率いてショーンヘルムを後にした。ランセルがアルカイアとメネヴィアを進軍して通り抜ける直前まで、我々はその接近に気がつかなかった。ショーンヘルムの先遣隊がウェイレストの門に到達した頃、我々が急いで招集した民兵はまだ列を成して門を通り過ぎていた。これが、歴史を揺るがす幕開けの時だった。オールドゲートの槍騎兵隊の攻撃が我々の民兵を追い散らして門を占拠していれば、ウェイレストは1時間以内に攻撃者の手に落ちていたかもしれない。

幸いにも、私自身がカンバーランドの衛兵と門にいた。事の重大さに気がついた私は、自分の旗手に突撃を知らせ、オールドゲートの槍騎兵隊に対抗するべく門衛と家の兵士を率いた。兵士たちは鎧兜に身を固め、私は鎧を着けていなかったが、利点の多い魔法の剣、オリハルコンのメスを腰につけていた。オリハルコンのメスを使ったのはその時が初めてだったが、我々が槍騎兵隊に猛然と突っ込んでいくと、製材機の刃のようにきらめいてうなった。挑む敵が混乱した不正規軍ではなく武装した古参兵であることを急に理解した敵は、突如到来した雷雨によってさらに打ち負かされた。ひょうに激しく打たれた敵の馬は雷を怖がり、首や手足を刈るオリハルコンのメスに直面した。評判の高いオールドゲートの槍騎兵隊もたじろぎ、急に方向を変えてあわてて門から逃げ出した。

ランセルの主力が現場に到着した時、すでに我が軍は全員壁の中だった。門は固く閉まっていたが、ショーンヘルムの王は後に引かなかった。ウェイレストの街はまたもや包囲され、リーチの民のダーコラク以上の策略と周到な準備を持ったランセルは、攻城兵器を伴ってやってきていた。

君主の勝利、第十章Triumphs of a Monarch, Ch. 10

第十章:運命の召喚

読者の諸君、これが私の話だ。ここまで、私のカンバーランド家での気楽な青春時代、私の父ピエリック卿が通商の船で私を訓練してくれた経緯、戦争や国について、そしてダガーフォールの門にてダーコラク相手に初めて大勝利を収めたことや、カンバーランド鉱山で当家が掘り当てたオリハルコンの巨大な鉱脈のことも読んでいただいたと思う。ナハテン風邪が到来した悲劇によって私の父とウェイレストの王族全員が命を奪われ、我々の王国が大混乱の時代に指導者のいない状態になってしまった経緯もお分かりいただいただろう。ウェイレストの王座に、説得されて就任したことが私にとって不本意であったこと、即位式で太陽が金の円光を縁取ったことも、もうご存知かと思う。あの神々による賛同の予兆のおかげで私の疑念はすべて晴れ、最もねたんでいたライバルでさえ、心の底からの盟友と変わった。

ランセルの戦いの真の歴史と、ハンマーフェルのレッドガードや、我々が最も切実に援助を必要としていた時に来てくれたオルシニウムのオークを含み、どのようにしてそれが第二次の、より偉大なダガーフォール・カバナントへと導いたのかをこれで学んでいただけたと思う。タムリエルの自由な人々は、それが内部であれ外部からのものであれ、全ての脅威に対して共に抵抗することを誓ったのだ。

我々はすぐに試されることになった。第二紀578年、協定を結んでいたヴァレン皇帝が帝都から姿を消し、シロディールはまたもやデイドラの陰鬱な陰謀に支配された。ヴァレンの謎の失踪により、野蛮なリーチの民の子孫であるクリビア「女帝」がルビーの玉座に就任した。それ以降帝国の中心部は、狂気、殺人、腐敗に陥ってしまった。我々の民にとっては(実際のところ、タムリエルのすべての民にとっては)帝国の真の炎がまだダガーフォール・カバナントで燃えていることは幸いなことである。今はひどい時代だが、我々の運命は、我々の前にレマンの道々のようにまっすぐ、そして真実味を帯びて並んでいる。我々はシロディールを行進して偽の女帝とその血統すべてを倒し、タムリエルの帝国を取り戻さなければならない。そうすれば、血と炎ではなく、平和と正義による国の統治が今一度実現されるだろう。

死の幻惑The Illusion of Death

[断片]

…その後、猿の娘ダルサをもてあそんだために、マルクは自らの世紀の秘跡をストーンメドウズで過ごしたが、目は焼け、舌は腫れ上がり、皮膚はまだら模様になって、左手の親指は常に塔の星を指していた。そして、アレッシュの影が絶えず彼に話しかけ、概念の臓器をノコギリの言葉でギシギシとこすり、苦痛によって知恵をもたらした。

そして彼は、その猿の血が流れる中で、グリフを使って懇願のスカープに彼女の言葉を記録し、人面の石には血から燃える火によって七十七の不動の教義が刻まれた。そして、労働が劣化しようとも自分の実体を惜しむことなく破壊したのは、死が幻であることを知っていたからだ。死んでいるにもかかわらず、アレ=エシュが話すナイフを貫かなかったから?そして、ペリナルはウマリルの死で彼自身死んだのに、彼女の死の目撃者ではなかったのか?そうするとマルクは、真の命とエルノフィックの破棄に捧げられた正しき到達が、死の幻惑を越えて存続することを知っていたが、それは腐敗を消し去る原動力がアーケイの円環でさえ打ち負かすことができるからだ。

聖アレッシアの裁判Trials of Saint Alessia

[聖アレッシアの裁判からの断片]

はるか昔のその当時、アカトシュはアレッシアと契約を結んだ。彼はオブリビオンのもつれた糸を集め、それを血まみれの心臓の腱であっという間に編んでみせると、アレッシアに贈ってこう言った。「これを、汝の血と誓いが事実であるかぎり、我が血と誓いが汝にとって事実であるという我が印とする。この印は王者のアミュレットとなり、霊魂の王である我と、定命の女王である汝の間で契約が結ばれよう。汝は定命の者の肉体すべての証人となり、我は不死の魂すべての証人となろう」

そしてアカトシュは胸から一握りの燃える心臓の血を取り出し、アレッシアの手に渡しながら言った。「これも、我らの結ばれた血と、固く誓った誓約の印となろう。汝と汝の後裔が王者のアミュレットを身につけているかぎり、永遠の炎であるこのドラゴンファイアが、人類と神々すべてにとって信義の印として燃え続けるであろう。そしてドラゴンファイアの火が灯っているかぎり、我が心臓の血がオブリビオンの門を堅く保つことを、汝とそのすべての子孫に誓う」

「ドラゴンの血がその支配者に強く流れるかぎり、帝国の栄光はいつまでも拡大するであろう。ただし、ドラゴンファイアが弱まり、王者のアミュレットを身につける我らの血を受け継ぐ者が誰もいなければ、帝国は闇へと陥り、失政の悪魔の権力者がその地を統治することになろう」

—ドラゴンファイアの再点火式より

同胞団の偉大な導き手Great Harbingers of the Companions

この歴史は、第二紀ジョルバスクルのサークル、千里眼のスワイクによる記録だ。私は文才に恵まれなかったが、自分の前の同胞団の歴史を学び、私の代でそれが失われることのないよう記録を始めた。ここには有名な同胞団の導き手の一覧を記す。闇を貫き、我らをソブンガルデの栄光に導いた者達だ。

導き手のメモ:同胞団にはイスグラモル以来本当の統率者はいない–誰にもジョルバスクルで鼓動する偉大な心臓を統率するような強さはなかった。魔術師や盗賊などは階級によって何を着るかも変わって来るが、我々同胞団は自ら栄光の運命を掴める。導き手は助言し、問題を解決し、名誉に関する疑問が上がったら解明する。同胞団は何千年もの間ジョルバスクルにあり、導き手の中には悲惨な者も卓越した者も共に存在する。腕や心、その魂によって。歌や行動に影響を与えた最も栄光ある導き手を記載する。

イスグラモル:最初の導き手、最初の人間、言葉をもたらす者、そしてはるか昔、遠く離れた地で初めて同胞団に栄光をもたらした者。もっと良い者が彼について書いているため、ここには記載しない。

川のジーク:帰還中のジョルバスクルの船長で、スカイフォージの発見者、ホワイトランの創設者、時と共に失われた、同胞団の最初の誓いの番人。他の乗組員は征服に栄光を求めていたが、彼の乗組員は最初に定住し、戦争に向かない者がその地で遅れた時、彼らの護衛を勤めた。

撤退者ムライフウィール:イスグラモルの死から数百年後、同胞団は傭兵より少しましな雇われ兵士の集団だった。戦争で戦うために雇われたが、個人の名誉を追求したため、盾の兄弟は否応なく戦場で顔を合わせた。ムライフウィールの知恵により、いかなる戦争や政治的な争いにも関与しないと宣言するまで、同胞団の名誉の絆は崩壊する寸前だった。彼の優れた統率力のおかげで、今日の同胞団は公平な調停者として、戦場の栄光とともに有名だ。

高慢なシロック:最初のアトモーラ人以外の導き手。これはノルドが自分達をノルドだと考え始め、純粋さとイスグラモルの遺産を巡って大きな論争があった頃だ。シロックは最初従者としてジョルバスクルに来たが、このレッドガードは当時の名誉のない戦士から不当な扱いを受けた時、すぐに勇気を証明した。導き手の沈黙のタルバーを助けた後、彼は名誉ある同胞団の地位を得た。盾の兄弟で最も有能な戦士として知られ、速さと狡猾さではあらゆるアトモーラを上回った。彼が導き手となった時間は短かったが、その剣さばきは訓練を通して新しい同胞団へ受け継がれている。

よそ者ヘナンティア:最初のエルフの導き手。前のシロックのように、彼もまたジョルバスクルに着いた当初は嘲りの的で、時期的な事もあって(第一紀が終わるところだった)エルフは正式な同胞団にはなれず、殿堂の中を見ることさえほとんどの者に許されなかった。日中のヘナンティアは謙虚に、頼まれた事を何でもやった。夜は中庭の外で激しく訓練し、翌日の仕事を再開するまで数分しか眠らなかった。彼は数名の導き手に尽くし、休まず不満も言わず、心と体を磨き続けた。長い年月が過ぎ、彼は同胞団に名誉のあり方を教える助けとなる者として信用されるようになった。

弟子の1人が導き手となり、老人となった時、ヘナンティアは死の床に付き添った。導き手はすべての同胞団を集め、彼の後継者にヘナンティアを指名してこう言った。「エルフもノルドの心を持って生まれる事がある」その日同胞団には武器を置く者もいたが、真の名誉を知る者は残った。我々は彼らの遺産を担っている。

鋭い眼のマッケ:その美しさで知られる導き手だが、それを理由に過小評価した者は同じ過ちを繰り返せないだろう。敵軍の半分を睨み倒し、残りを単独で倒したと言われている。導き手として8年目に行方不明になった理由は不明だが、多くの中傷的な嘘が理由として挙げられている。

長鼻のキルニル:第二紀の暗黒期の後、相次ぐ不誠実で不名誉な導き手がジョルバスクルに対する権利を主張していた時、真の心を持った同胞団を荒野に集め、ジョルバスクルに猛攻撃を仕掛けたのが、長鼻のキルニルだった。昔ながらのやり方で強奪者を倒し血を流して名誉を取り戻した。彼は若く新しい同胞団に規範を示す、サークルと呼ばれる信頼できる相談役(偉大なるイスグラモルの船長の議会から名付けた)を創設した。

名誉の概念を壊れない伝統として、彼は同胞団が進む道を定めた。我々は再びイスグラモルの下へ向かい、ソブンガルデへと進めるようになった。

秘術師ガレリオンGalerion the Mystic

荒れ果てた時代だった第二紀の初期、無名の貴族ソルリチッチ・オン・カーのジルナッセ卿の農奴、トレクタスとして生まれたのが、後のヴァヌス・ガレリオンである。トレクタスの父と母は普通の労働者だったが、父はジルナッセ卿の法に逆らい、密かにトレクタスに読み書きを教えた。奴隷が教養を持つことは自然に反しており、奴隷自身と貴族にとって危険な存在であると、ジルナッセ卿は教えられてきた。ソルリチッチ・オン・カーにある本棚はすべて封鎖されており、ジルナッセの砦の外では、すべての本屋、詩人、教師が禁じられた存在だった。しかしながら、少しずつ密かに書物と巻物が持ち込まれ、ジルナッセの目を盗んで出回っていた。

トレクタスが8歳になったころ、書物を持ち込んだ者たちが逮捕され、投獄された。無学で信心深く、夫を恐れていたトレクタスの母の裏切りによるものだと言われているが、他の噂もある。裁判は存在せず、すぐに刑が執行された。トレクタスの父の遺体は、何世紀もすさまじい暑さが続いているソルリチッチ・オン・カーの真夏の時期に、何週間も吊るされたままにされた。

3ヶ月後、トレクタスはジルナッセ卿の元から逃げ出した。サマーセット諸島までの道のりの中間地点、アリノールまでたどり着いた。道脇の水路で丸くなって死にかけていた彼は、吟遊詩人の楽団の手によって介抱され、食事と寝床の見返りに雑用係として雇われた。吟遊詩人の1人、予言者ヘリアンドがトレクタスの精神を試したところ、内気ではあるが、劣悪な環境で育ったにも関わらず、不思議なほど知的で洗練されていると分かった。アルテウム島で秘術師としての訓練を受けていたヘリアンドは、少年の中に自分と共通するものを感じた。

サマーセットの東の果て、ポテンサで一座が演奏をしていた時、ヘリアンドは11歳になっていたトレクタスをアルテウム島へ連れていった。島の賢者イアケシスはトレクタスの資質を見抜き、生徒として受け入れ、ヴァヌス・ガレリオンの名を与えた。ヴァヌスはアルテウム島で精神、そして身体を鍛えた。

そして、魔術師ギルド最初のアークマギスターが誕生した。彼はアルテウム島のサイジックから訓練を受けた。幼少期からの欲望と不当な扱いから、彼は知識を分かち合う哲学を身につけていた。