付呪師助手メール 12週間目

78日目
あの忌々しいホーカーと対峙すると、向こうもこちらを見返してくる。相手は馬車馬100頭分の力強さを見せ、また意外なまでに素早い。だが今日という日は、最早どこへも逃げることはできない。徒歩と船で、奴を凍ったツンドラから氷山の島まで追い詰めたのだ。いよいよだ。今回の戦いでどちらが生きて帰れるかは分からない。よってこれら素材が益をなす事を心より願っている。

79日目
栄えある雇い主殿、私はいよいよあのホーカーと対峙した。戦いが始まると同時に太陽は消え、我らの決闘を見守るのは灰色の暗雲のみであった。我が三日月刀は、抜かれると同時に血を欲するかの如く音を響かせ、ホーカーも牙を鳴らし、丸い目を細めた。あのような戦いは生まれて初めてだった。だがホーカーの死に様は、間違いなく無残なものになったがな。

80日目
敬愛する雇い主殿、アブナブには言わないでおいてほしいのだが、アブナブは倒したと自慢している「オブリビオンからやってきたホーカー」の死体を家まで引きずって戻ってきた。だが頭に血が上っていたからか、例のホーカーを見分ける唯一の方法、つまりわき腹に刺さったはずの短剣の傷跡が全くなく、あいつもそれに気付いていない。多分、アブナブは間違ったホーカーを倒してきたんじゃないだろうか。

81日目
今日、ノルド人の女に「殴り合い」に招待された。彼女は明るく振舞っていたので、殴り合いというのは何か楽しい遊びの通称かと思ったのだが、彼女に頭を殴られた時点で違うと分かった。反撃として彼女の顔をブーツで蹴っていなければやられていたかもしれない。そして私達は殴り合った。その後、私の目は腫れあがっていたが、彼女の顔を見ると大きな笑顔を浮かべ、血が歯の間を通って顎の下まで流れていた。

82日目
栄えある雇い主殿よ、さらなる素材をお送りする!いつの日か、私もエズダブも暇ができたら、あなたに会いに行きたいと思う。あいつには是非あなたから、剣聖の伝説について調べるのは時間の無駄だと分からせてやっていただきたい。そのせいであいつの剣の型は目茶苦茶だ。無駄に派手な動作や、あいつの見つけた怪しい教本に描かれていた動きばかりだ。

83日目
新たな一日、そして新たな積み荷!アブナブの兄弟、エズダブだ。あいつは訳の分からない乱文をあなたへ送りつけていると思うが、恐らく私の剣聖に関する研究を良く思っていない事についても記していると思う。だが私は熱心に研究し続けるだけだ。最強の剣聖はたったの14歳でその地位まで登った。私はもう18歳だというのに!

84日目
これらの素材が益ならんことを祈る。そしてレキが我が兄弟エズダブに語り掛け、彼の頭を意味のない剣聖伝説の知識で満たすのを止めてくれることを願う!さて、今回の遠征ではハーピーと戦った。まったく醜い生物だ。そしてエズダブの回転斬撃は、ハーピーの頭を切り落としたばかりでなく、私の耳まで落とすところだった。いつかあいつに殺されるんじゃないだろうか。