調理師助手メール 5週間目

29日目
再び狩りができるようになりました。魔術師はしゃっくりを治してくれましたが、どうも私の耳を元の大きさに戻せなくなったみたいです。おかげで色々なものがよく聞こえるようになりましたが。

30日目
現在、私はノルド人と旅路を共にしています。ある日、酒場に立ち寄ったのですが、ハエが私の杯の中に落ちてきたんです。私はハエを取り除いて、そのまま飲み続けました。今度はウッドエルフの杯の中にハエが落ちました。彼は杯を置いて、酒を注文し直しました。そしてハエはとうとうノルド人の杯の中に落ちたんです。するとノルド人は、ハエをつまんで手のひらに置き、こう叫びました。「この意地きたねえブタ野郎が、今飲んだのを吐き出せ!」

31日目
今日、私達の前にクラヴィカス・ヴァイルが姿を現わし、願いを3つ叶えると言ってきました。ノルド人が大声で「ハチミツ酒!」と言うと、ハチミツ酒が入った巨大なマグが現れました。ノルド人がそれを飲み干すと、一瞬にして中身が満たされたんです。「ショールの骨にかけて、こりゃあいい!」と彼は喜び、ヴァイルも笑っていました。「では残る願いは2つだな」「そうだな」とノルド人。「こいつをもう2つ出してくれ!」私は彼の優先順位の付け方に疑問を感じ始めています。

32日目
この旅路で色々と学んできた者より、あなた様に助言をひとつ。酔っ払った旅の仲間からどれほどやってみろと言われても、ウェアウルフをお尻丸出しで挑発するようなことは絶対にしてはいけません。

33日目
ノルド人とは道を分かちました。酒の席で彼がブレトン人に関する冗談を言って、私は礼儀として笑ったんです。そして今度は私が「ノルド人の結婚式と葬式の違いはなんだ?」と問いかけました。彼が「知らん」と答えるのを聞いてから、私はこう言いました。「ノルド人が1人居なくなってるのさ!」治癒師が言うには骨は奇麗に折れているので、腕は数週間で治るそうです。

34日目
非常に素晴らしいニュースです!私は恋に落ちました!相手は上品で可憐な娘で、とても優しく素直で、これまで見たこともないような青い瞳をしているんです!今晩にでも結婚を申し込むかもしれません!今回は高品質の品物を揃えて同梱しておきました。

35日目
あなたに送る品物は集まりましたが、私の心は沈んでいます。目覚めると、私が結婚を申し込もうと思っていた可憐な娘の姿が無かったのです。どうやら私の財布を盗んだ不逞の輩どもに誘拐されたようなのです。彼女を再び見つけるまでは休むわけにはいきません!