無法者 スタイル

クラフトモチーフ24
Outlaw Style

ホーリンズ・スタンド盗賊ギルド、赤きコブラ 著

我々無法者はあまり組織されていない一方で、相手がどこの者かに関わらず、独自の方法で互いを認識している。3つの刃を持つ短剣のようなシンボル、あるいは暗号、例えば… いや、この本には書き記さないでおこう。しかし、我々は犯罪行為を生業にしている点が共通していて、武器や鎧のスタイルは似通っている。

ブーツ

鎧で身を固める時でさえ、無法者は静かに歩けることを好む。そのため、ブーツや靴はしなやかで靴底が柔らかい。それと、十分に油をなじませてある。我々にとって、靴が音を立てるのは命取りだ!

ベルト

姿を見られたくない仕事の最中、装備が急に緩んで何かにぶつかり、物音を立てることほどまずい事態はない。こうした理由で、無法者はしっかりと固定できる頑丈な二重ベルトを身に着けることが多い。

顔の特徴を隠すフードは無法者に特有の頭防具で、革などで耐久性を高めていることが多い。目は隠れないため、仕事中は常に周囲を警戒しておける。用心に越したことはない。

脚当て

もう一度言おう。無法者の鎧に欠かせないのは動きやすさに他ならない。そのため、無法者のグリーヴは大部分が紐とフラップのみで作られている。ただし、戦闘中の保護としてだけでなく、狭い場所を這って進みやすくする目的で、固い膝当てを装着することも多い。

シンプルで実用的な武器を好むのと同じく、無法者は弓をこよなく愛し、格別な手入れと装飾を惜しまない。結局、本格的な衝突を避けながら敵を始末できる武器こそが理想的なのだ。

胸当て

隠密行動が優先され、物音を立てるのは問題外である場合には、丈夫で柔軟性に富んだ素材を幾層にも重ねて鎧を作成する。金属片やプレートは革の保護材で覆い、全ての結合部に消音処理が施されるため、素早く動く際も鎧が音を立てることはない。

短剣と同様、無法者の剣は真っ直ぐかつ簡素で、刃の両側にエッジがあることが多い。剣で戦わざるを得ない状況は最悪だ。仕事はさっさと済ませ、逃げて生き延びた方がいい。少なくとも、隠れ家に持ち帰る良いネタ話ぐらいにはなる。

肩防具

無法者のポールドロンは多重構造で耐久性に優れながらも、肩にフィットした形状をしている。派手に広がったショルダーカップを身に着けて、狭い場所で引っかかりたくはないだろう。

手袋

指が大切な商売道具なら、上質な子山羊の革に通すことで細かい作業も難なくこなせる。さらに手の甲は固い素材で保護できており、罠や見張りの攻撃から身を守る役割も果たす。

無法者にとって、盾を構えなければいけない状況は仕事が最悪の事態に向かっていることを意味する。しかし、そういう時に見張りや見回りの攻撃をはね返せる、周囲を鋼鉄で補強した頑丈な盾があれば助かるものだ。通常、表面には三本刃の短剣の模様が施されている。盾を構える状況ともなれば、素性はとっくにばれているに違いない。

戦いで世の中が混乱に陥れば、呪文を操る者でさえ無法者の生活に身を落とすことがある。そうした者が持つ魔法の杖の先端には、抵抗を象徴する三本刃の短剣が象られている。また、尖った杖の先端は番犬の接近を食い止める際にも重宝する。

戦棍

無法者は打撃武器として槌を使用することが多い。これは近接武器としての用途以外にも役立つからである。どこかに無理やり侵入する際、あるいは扉を杭で固定して追跡をかわす際も、槌は無法者にとって最良の相棒となる。

短剣

刃は簡素かつ真っ直ぐで、両側にエッジがあればいい。誰かの背中に手の長さほどの刃を突き刺すなら、真っ直ぐな短剣が良い。我が短剣には「肝臓えぐり」という名を付けている。

可能な限り、我々のような無法者は武器を予備的な道具として持つことが望ましい。なぜなら武器を使わざるを得ない状況とは、既に仕事でヘマをしたことを意味するからだ。我々が持つ斧はどれも刃の下側がフック状になっており、必要に応じてピッケルや四爪錨のように使用できる。高い場所への移動に役立つのだ!

ドラウグル スタイル

クラフトモチーフ38
Draugr Style

トレジャーハンターのナルシス・ドレン 著

ドラウグルの扮装をしたい?それはまったく合理的な考えだ!私もやったことがある。何度もな!以下の指示に従えば、ドラゴンプリーストの母でさえ本物と見分けがつかないほど、ドラウグルそっくりの装備が手に入るだろう!何と言っても、古代のノルドの墓から私のように遺物を回収したいのなら、あそこに住んでいるような格好をしたほうが、理論的にはずっと簡単になるはずだ!

まあ、理論的にはだが。

ブーツ

ノルドのブーツを1足用意する。簡素で分厚く丈夫なやつだ。それを暖炉か炉の隣で1ヶ月放置し、毎日1、2回水を吹きかける。金属に錆が浮き、革がひび割れて剥がれてきたら完成だ。

ベルト

ドラウグルは皆、厚い革製の、大きくて幅広いノルドのベルトを身に着けている。大きな円形の金属製バックルが付いているが、これは錆びついていたほうがいい。鋲や縁取り、ベルトから垂れ下がるタセットも同様だ。割れ目には残らず墓の土を塗り込んでおけ。

ただの兜ではなく、頭全体を覆うノルドのフルヘルムを手に入れろ。大きな角が付いていれば理想的だ。ここでケチってはいけない。角付き兜は古典的なドラウグルのシルエットを出すためにとても重要だ。鉈で革の部分に傷を付け、金属を槌でガンガン叩き、表面のあらゆるところに錆と墓の土を塗り込め。

脚当て

ノルドデザインの標準的グリーヴを1足用意して始める。肥やしの山に2週間埋め込んで「ドラウグル化」させる。のみで刻みつけて本物らしさを加えてもいいが、肥やしの工程が終わったら、誰も近くまで寄って見ようとはしないだろう。

1000年も墓で腐っていたにもかかわらず、ドラウグルの弓がどうやって柔軟性と機能を保っているのかは私にとっても謎だ。しかし問題なく使える。それは私の矢傷が証明している。とはいえ、「新品」のドラウグルの弓を引いた時2つに折れてしまうのが嫌だったら、新鮮な素材を使うことを勧める。適当に古く見えるようにして、地下墓地から引っ張り出してきたようなカビ臭い感じにすればいい。

胸当て

肌の露出が多いノルドの胸当てを1着用意する。「俺は強いので寒くても気にしない」という感じのやつだ。それを風雨に晒せ。革を日干しにして鋼鉄には錆を浮かせ、毛皮からは毛を引っこ抜け。そして最後にのみを使い、表面に全て傷を付けておく。これで由緒正しいドラウグルの胸当ての出来上がりだ!

古代のノルドは一撃必殺の大きくて重い剣を好んだ。だから軽く決闘向きのものは、ドラウグルスタイルの剣の場合避けた方がいい。それから刻み目や欠けがどれだけあろうと、刃は鋭利にしておくべきだ。

肩防具

伝統的なノルドの盾形ポールドロンを手に入れ、召使の荷馬車の外輪に1週間縛りつけておく。召使は荷馬車の揺れが耐えられないほど酷いと文句を言うかもしれないが、その場合はナルシス・ドレンの助言に従っているのだと言っておけ。そうすれば黙るだろう!

手袋

前腕下部をしっかり保護してくれる、中級のノルドの篭手を手に入れる。その後篭手を紐に結びつけて騎乗動物で数週間引きずれば、ドラウグル化できる。

古代のノルドは大型の盾を持っていた。奴らのレブナントも同様だ。使うのは現代の樫と鋼だが、ドラウグルの盾には古い模様を入れろ。それから重い斧で前面と縁に刻み目を入れ、百戦練磨の見た目にする。私はこのために重い木こりの道具を使った。繊細な細工なんて無意味だ!

ドラウグルのレブナントは「巧妙な技」を学んでおり、陽気な回復魔法や光の魔法をあまり唱えない。だから本物らしくするため、ドラウグルの杖は暗く不吉な見た目にしろ。私の経験から言えば、乾いた血痕を先端と柄につけておけば間違いはない。

戦棍

ドラウグルの棍棒は古くて脆そうに見えるかもしれないが、保証してもいい。あれは強くて硬く、油断すれば一瞬で頭蓋骨をかち割られる。ドラウグルの戦槌は埃と錆と蜘蛛の巣の覆いの中身を、丈夫な素材で作るべきだ。

短剣

ドラウグルの短剣はなぜこんなに不気味な見た目をしているんだ?だって、単なる古代ノルドの戦闘用ナイフじゃないか。アンデッドの戦士と一緒に1000年間埋まってただけだ。同じ見た目の短剣が欲しければ、錆と蜘蛛の巣を付けておけば間違いはないだろう。

ドラウグルスタイルの武器には3つの特徴がある。デザインは古いノルドのもので、通常は高級かつ高品質。さらに何世紀も墓の中に入っていたように見える。ドラウグルの斧は、この3つの特徴を全て示している。

碧水晶 スタイル

クラフトモチーフ16
Glass Style

バルケルガードの比類なき鎧鍛冶、バーンダリオン・ブライトスティール 著

ファーストホールドで最近発生した戦闘により、巨大な蔵書庫から一部の参考文献が失われてしまった。そのため、上級公ライリス閣下から、オーリドンの筆頭専門家たちに新しい文書に差し替えるよう依頼があった。碧水晶のクラフトスタイルを詳述した文書を作成するため、我らが賢明なる君主が私の意見を求めてきたのも当然と言えよう。

ブーツ

実に優美な履物である。丈夫な革に碧水晶のトーガードと軽装甲を施したものから、鋼鉄と碧水晶のサバトンに重装甲を施したものまで、多彩な種類が存在する。非常にしなやかで、エルフの兵士たちは分厚いプレートよりも敏捷に動けるものを好む。

ベルト

碧水晶の鎧に装着するベルトは、珍しい革でできた1本の帯に、ひし形や五角形の碧水晶の突起で装飾を施すことが多い。腰の部分に幾何模様のタセットや、前面に急所を守る山形模様のフォールドが装着される場合もある。

碧水晶製の兜は、胸当てやポールドロンから上に向かって翼を広げたようなデザインが用いられる。多くの場合は頑丈なクレスト、チークウイング、翼状の頭蓋帽で飾られ、各所が磨かれて光沢を放つ碧水晶で縁取りされる。上質な碧水晶の兜は見た目にも美しい。

脚当て

軽装、中装、重装のいずれも、碧水晶の優美な脚当ては丈夫でしなやかな革の上に碧水晶を施している。主たる違いは用いられる碧水晶の厚さと、碧水晶でできた盾形の膝当ての大きさに他ならない。

碧水晶製の弓にはコンパウンドやリカーブタイプがあり、木製のグリップと角製のリムが使用される。カーブの前面とリカーブの背面には碧水晶が施され、威力を最大限に高めている。碧水晶以外のパーツはメタリックラッカーで塗装されることが多く、射手が弓を構えると、ラインに沿ってさざ波のように反射した日の光がきらめく。

胸当て

碧水晶の胸当てに施された下向きの山形模様は、空を飛ぶ巨大な生物の逞しい胸を思い起こさせる。実際、胸当てには鷲、ドラゴン、あるいはクリフ・レーサーの姿をあしらうことが多い。素材には革、鋼鉄、碧水晶が用いられ、手の届く価格の範囲で碧水晶の装飾がふんだんに施される。

碧水晶の剣は鋼鉄の刀身とタングに、碧水晶の剣先とエッジを巧みに組み合わせている。刃は先端付近がかなり幅広くなっており、「翼状」の浅い血溝も施されている。その大きさとは裏腹に、剣の重量は軽くて扱いやすいため、剣士が好んで使用する。さらには耐久性にも優れ、碧水晶の剣は鋼鉄や合金よりも刃が鈍りにくい。

肩防具

碧水晶製のポールドロンは胸当ての形状と連なっており、翼のモチーフが肩から上腕裏にかけて広がっている。海をモチーフにしたタイプでは、翼ではなく砕ける波のデザインとなる。

手袋

碧水晶製の手袋は薄く、柔軟な革を使用するものが多く、帯状の碧水晶で手の甲と前腕を保護する。肘は三角形の碧水晶に覆われたコウターで守り、上部のポールドロンと同様の形状になっている。

ほとんどが金属でできた盾の中でも、碧水晶の盾は驚くほど軽い。それは格子状の細い鋼鉄に大量の碧水晶プレートを組み合わせているからに他ならない。両サイドの幅がある碧水晶のウイング部分は鳥類を模したデザインが多く、中央の鋼鉄製リブから広がるように「翼状」のエッジを形成している。

碧水晶製の杖は多くの魔術師にとって何よりも鼻が高い所有物となる。長い木製の柄は、受け流し時に保護する鋼鉄でシンプルに覆われている。碧水晶の杖の誇るべき点は、先端部の翼を模した精巧な装飾にあると言えるだろう。鋼のヘッドには大粒のターコイズがあしらわれている場合が多く、鳥、コウモリ、ドラゴンを思い起こさせる碧水晶の優美な2つの翼を左右に広げている。先端部そのものがまるで内なる炎で輝きを放つかのようだ。

戦棍

碧水晶製の戦棍や槌は優雅で重厚な鋼鉄製の柄頭を持ち、碧水晶を先端に散りばめた鋲やスパイクが付いている。柄にはアッシュのような密度が高くしなやかな木材が使用され、十分な重さの鋼鉄でできた円形の末端が柄頭の重さを一部相殺してくれる。これにより、こうした柄長武器を六尺棒のように振り回せる。

短剣

サマーセットの碧水晶の短剣は、最上級の戦闘用ナイフと言える。短剣の場合には通常、碧水晶が剣先と刃の部分にだけ使用され、装飾として柄頭にも施される。タング、ガード、刀身は鋼鉄でできている。武器としての性能に優れ、切りつけ刺すだけでなく、受け流しにも効果が高い。

碧水晶製では鳥類をモチーフにすることが多く、特に斧のデザインではそれが顕著に現れる。こうした碧水晶の刃は猛禽類の翼に似ている。翼を模した刃は非常にデザイン性が高い。翼のように見せるための溝は刃の耐久性には影響しない浅さながら、血溝としては十分に深い。

黒檀 スタイル

クラフトモチーフ37
Ebony Style

金床とポールドロン、冷血のフリックヒルド 著

黒檀スタイルの武器と防具は、衝撃的で奇妙で見分けがつきやすく、間違えられることはない。しかし、ダンマー、ノルド、デイドラの様式さえ混ざったこの奇妙なスタイルをどう説明しよう?どこから来て、誰が確立したのだろうか。私は長年かけてこの疑問の答えを求めたが、手に入ったのは関係があるともないともつかない単語と用語だけだった。マッカーン。カルデラ。フィックルダイアー。「輝かしき変動」。自分で単語の意味が分かっていればいいんだけど、私には分からない。私に分かっているのは、黒檀スタイルが古く、下記のように定義されることだけよ。

ブーツ

黒檀の鎧のブーツは金属のサバトンと繋がっている。セットの他の部分と同様に、山形のプレートが重なっている。爪先は尖っているけど、踵は平ら。拍車も付けられる。

ベルト

黒檀のベルトは驚くほど簡素よ。他の部分の装飾から比べるとね。黒い革に金属のリベットが打ってあり、前面には盾状のバックルがある。

黒檀の兜はドレモラが被っているものに似ている。バイザーと頂飾に、翼状の派手な突起が耳の上にある。目のスリットは狭く、とても不吉な印象を与える。

脚当て

脚当ては他の部位と同じデザインになっている。重なる山形のプレートに、盾状の膝当てが膝を守っている。

黒檀の弓はヘビーコンパウンドボウで、暗く弾力のある硬材に山形の黒檀をあしらう。中央グリップの上下、内側にある金属の釘が特徴よ。一方矢筒はしなやかな黒革で、先端が少し曲がった、禍々しい矢を収めている。

胸当て

胸当てはレザーかチェインメイルの上に黒檀のプレートを重ねる。装着者が自由に体を曲げられるようにつながっている。ブレストプレートは盾状で、二重の山形が腹を守る。デイドラのインスピレーションを示す、ギザギザの炎が浮き彫りにされていることもある。

黒檀スタイルの剣は間違いなくデイドラ風になっている。波打った左右非対称の持ち手に歪んだガードから、奇妙に曲がった片刃の刃が伸びている。刃の側面にはルーンが埋め込まれている。これは黒檀スタイルの伝統に沿ったものだけれど、由来は分からない。

肩防具

黒檀の鎧のポールドロンは鋭く盾状で、山形のプレートが上腕に追加されている。厚い革やチェインメイルの層で、プレートの下が覆われている。

手袋

黒檀の篭手は黒い革に、薄くつながったプレートが手と指を守る。より重い鎧の場合は、尖った金属の突起が前腕部を守る。

黒檀の盾には、この防具の混合したスタイルが現れている。形状はノルドのカイトシールドのようだが、中央のふくらみはダンマーの虫の鎧みたい。デイドラの言葉のように見える謎のルーンが埋め込まれているけど、実際には異なる。

鎧の装飾と比べると、黒檀の杖は比較的簡素なデザインよ。暗い硬材の軸に、先端に向けて金属が埋め込まれている。装飾として下向きの翼が描かれている。底には、他の黒檀の武器と同じように曲がった釘が埋め込まれている。

戦棍

黒檀の戦棍はとても厄介な代物よ。先端には重い突起、背面には曲がった釘がある。柄は攻撃を弾き返すため、部分的に金属で覆われている。石突きには、斧の底と同じように曲がった釘が付いている。

短剣

黒檀の短剣は長く細い刃で、わずかにS字に曲がっている。次元融合の時の、暗く岩がちなコールドハーバーを思い出すわ。クロスガードは最小限よ。これは突くための短剣で、攻撃を弾き返すためのものじゃない。

黒檀スタイルの斧は過剰なサイズの単刃で名高く、軸よりも倍は長い。刃の反対側には釘がある。さらに、石突きにも曲がった釘がある。

アサシン同盟 スタイル

クラフトモチーフ34
Assassins League Style

グレイ・メイビー 著

「闇の一党」? 全くばかげている。闇の一党は作り話だ。伝説。嘘だ。死は我々全員に訪れる、殺人などありふれた日常の風景のひとつでしかない。虚無や、その、母に呼びかける必要はない。

ああ、でもアサシンの秘密結社、つまり金で雇える暗殺者のギルドが存在するということであれば、分からなくもない。金になる商売だ。他の儲かる商売と同じように、我々には基準というものがある。仲間になって、我々と同じような格好をしたいか? それなら下に書いてある説明を読んでくれ。そうすればいつの日か、それだけの能力があることが分かったら、お前を招待して真実を教えよう。

ブーツ

ブーツ?アサシンの足装備は戦士のサバトンよりも舞踏家の靴に近い。軽くて、柔軟で、何よりも静かだ。靴底に最も適しているのはグアルの皮で、柔軟でありながらどんな場所でも滑りにくい。

ベルト

アサシンが上下二本のベルトを着けていることは知っているだろう。武器と装飾は下のベルトで固定されている。では何故そうなっているのか? それは任務に失敗して、突然逃げなければならなくなった時、下のベルトと付いている装備を外して、素早く逃げられるようにするためだ。

処刑者は兜を使わない、彼らはフードをかぶる。我々も同じだ。もっと正確に言うと、裏地付きの革のコイフを使う。重装備タイプの場合、スカルキャップと柔軟な鎖帷子が付いている。こういった職業だ。顔を隠せる緩衝材の価値については言うまでもないだろう。

脚当て

たいていの場合、同盟のアサシンは四肢を駆使して飛び、登り、壁や地面を這い回る。そのためには頑丈なグリーヴが不可欠であり、他の部分と同じように、柔軟性と動きやすさが重要だ。這ったり膝をついて狙ったりする時には、ちょっとした膝当てが役に立つ。

もし誰かに「おお、その弓に死神の首が見える。絶対に近づくべきじゃない、お前はアサシンか何かだろう?」と言われたら… 同盟はそいつを殺して、首を切ることを許可する。実物大の頭蓋骨はバリスタの素晴らしい飾りになる。

胸当て

忘れるな。お前はアサシンであって兵士ではない。殺すのはお前の仕事だが、無差別殺人はお前の役割じゃない。殺したら、もう一度殺しをするために逃げろ。同盟の標準的な防具、つまりお前の胸当てだが、比較的軽量で柔軟性があり、どこにでも道具や武器を取り付けられる。

同盟のアサシンの剣は死の道具だ。長くて頑丈で、刃も先端も鋭い。やや曲線状になっているこの剣先付近には、かかりが取り付けられている。見る者が恐怖するような形になっているが、これは影の中で光るこの剣を目にした敵が震え上がるようにするためだ。

肩防具

派手なポールドロンはおしゃれな戦士にちょうど良いが、追跡中どこかに引っかかってはいられないアサシンには逆効果だ。肩の守りは大切だが、目立たないことも同様に重要だ。

手袋

暗殺のどの過程においても、手を素早く自由に動かせることは非常に重要だ。軽装備の時は、前腕にかからない長さの手袋を着用する。重装備の時も、付けているのを忘れてしまうぐらい軽い手袋を使用する。

同盟では、通常2人で任務をこなす時に盾を使用する。片方のアサシンがこれを使用して、鍵を開けるか弓の準備をしているもう1人のアサシンを守る。つまり盾はしゃがんで隠れられるぐらい大きくなければならない。ただし、刺すか弓を撃てるよう、盾の左右を切り抜いておく。

我々はアサシンに暗殺任務を与える時に必ず、「死神の手で排除しろ」と言う。そのため、魔法使いが使う魔法の杖には、様式的な鉄製の手の装飾が取り付けられている。全てを見通す同盟の目を表現するために、円形に加工した宝石をその手の甲に埋め込むことも可能だ。

戦棍

何かを叩く時は、四角い頭の戦鎚を使用する。捕食者の爪を思わせる、曲がった金属のスパイクが取り付けられている。自分と標的の間にある、扉や窓を叩き壊すときにも便利だ。

短剣

同盟のアサシンは、背後から急襲し喉を切り腰を刺す時に、主に短剣を使用する。小回りが利くぐらいに小さくなければならないが、人を殺せるぐらいに大きくなければならない。それから刃と先端が鋭いことも重要だ。相手の生死を問わず、体を上手く処理したい時には、先端近くにあるかかりが非常に役立つ。

アサシンの武器は、とにかく扱いやすくて効果的なのが大事だ。兵士の重い武器と、しなやかだが強力な決闘者のための武器の中間に位置する。例えば、我々の斧は幅広な一枚刃を特徴としており、裏には切り返し用の、短くて小さな刃しか付いていない。