付呪師助手メール 27週間目

186日目
クレストシェイド鉱山の外に到着しましたが、ジャコソンの姿は見当たりません。遅れるなんて彼らしくないように思えました。彼をよく知っているわけではありませんが、篤信者を名乗る者なら時間を厳守しそうなものだと思いませんか?分かっていただけますよね。そこで、私は少しだけ待つことにしました。礼儀の問題です。また素材をお送りいたします。

187日目
すると痩せ細った長身の男が、ローブをはためかせて鉱山から現れ、近づいてきました。男は如才なく、しかし温かみのない笑顔で「レイヴンウォッチ城のメリナ・キャッセル様ですな」と言いました。「名乗らせていただきましょう。マズラー・アルアベックと申しまして、付呪師のお力を借りたい」もしあなたもこの申し出が怪しいと思うのであれば、私の頭の中ではどれほどの警報が鳴り響いていたかご想像下さい。

188日目
マズラー・アルアベックには付呪師が必要だということは分かりましたが、話が見えません。神聖なる誓いのジャコソンはどこでしょう?ここに呼んだのはマズラーを助けるため?それとも、もっと不吉なことが起こっているのでしょうか?時間を稼いで情報を得るために、一番魅力的な笑顔を作って尋ねました。「どのようなご用でしょうか?」

189日目
マズラー・アルアベックは、理論上は存在すると言われている第4のルーンストーンについて聞いたことがあるかと尋ねてきました。「迅速のルーンストーンのこと?」と私はつぶやきました。「おお、ご存知でしたか」とマズラーが言いました。「ならばルーンを礎から取り出すのを手伝っていただけますでしょう」。この話の流れにはさぞ混乱しているでしょうね。あなたが付呪にどれほど造詣が深いかを存じておりませんので。

190日目
リランドリルのカミロウェは、ルーンストーンは3種類だけではないと断言しました。彼は第4のルーンストーンの存在を提唱し、それを迅速のルーンと名付けました。その人生最後の200年をかけて迅速を探し求めましたが、ついに見つけることはできませんでした。それをこのマズラー・アルアベックが発見したというのでしょうか?

191日目
マズラーに手を貸すことを了承し、神聖なる誓いのジャコソンと話したいと伝えました。「ステンダールの篤信者とな?」と彼は笑い、「あの愚か者は私を殺そうとしたんですよ?」と続けました。まずい展開です。つまりマズラーは定命の者を糧とする、吸血鬼、ウェアウルフ、もしくはその他の生き物だということです。そして私とは違って、善良な者には見えませんでした。

192日目
マズラーは手下にジャコソンを連れてこさせ、私に引き合わせました。痛めつけられ、縛り上げられた上に目隠しをされていましたが、大事はないようでした。私が近くにいることに気付くと、彼はこう叫びました。「このレッドガードを信じてはなりませんぞ、お嬢さん!」そのせいでもう一度頭を殴りつけられました。「手を貸します、マズラー」と私は約束しました。

付呪師助手メール 26週間目

179日目
そんな私の予想は外れました。レイヴンウォッチ城では面白いことは何も起こっていなかったのです。もしかすると一生分の冒険をすべて楽しみ尽くしてしまったのかもしれません。もしかすると私に許されたときめきをすべて味わい尽くしてしまったのかもしれません。もしかすると残りの一生は退屈に支配され、悲しみと後悔に埋め尽くされているのかもしれません。素材は同封しておきました。

180日目
ああ、お客様。毎日の生活がとても…単調なのです!朝目覚め、召使から滋養を得て、付呪の修行をし。材料を集め、配送する。そして同じことをまた繰り返すのです!生意気な駆け出し女優のようだと思われるでしょうね。お城で優雅に暮らし、些細なことにグチをこぼすなんて。でも、それだけじゃないんです!むなしさを感じるのです。

181日目
私です。メリナ・キャッセルです。ときめきと冒険を求めるわがままな小娘です。きっと私にうんざりされていることでしょう。遺憾ながら、それが今の私の気分です。そしてどうやっても、この状況を変えることはできないようです。あら、何かしら?手紙です!きっとリアムです。また舞踏会へのお誘いかしら?そうだったらどんなに嬉しいことでしょう!でも奇妙な封がしてあります。

182日目
奇妙な封がされた怪しい手紙を受け取ったことを覚えてらっしゃいますか?なんとあれはステンダールの篤信者の紋章で、銀色の蝋で円が描かれていました。神聖なる誓いのジャコソンからでしょうか?あの方が篤信者になったいきさつを聞いていませんでした。次に会った時に聞いてみましょう。私を殺そうとしなければですが。

183日目
おや、待って下さい。そういえばジャコソンは会いにきてもいいかと私に尋ねましたよね?ええ、そうでした。この封がされた手紙はその話でしょうか。ステンダールの篤信者から吸血鬼へのロマンチックな逢引の誘い?まあ、ちょうど面白い出来事を願っていたところです。手紙を読むまで確かなことは分かりませんね。とりあえず、素材をお送りします。

184日目
封を破ると魔法の光が輝き、畳まれた羊皮紙が滑り出てきました。やはりジャコソンからの手紙でしたが、ロマンチックな逢引の誘いではありませんでした。私の手を借りたいそうです。クレストシェイド鉱山の外に明日の日没後に来てほしいとのことでした。何を着ていったらよいのでしょうか?

185日目
ジャコソンの招待を受け、クレストシェイド鉱山で会うことにしました。どのような助けを求めているのかが曖昧でしたので、念のため戦闘の準備をしていきました。退屈という名の蜘蛛の巣を払うには冒険がもってこいです!もしかすると職業の選択を考え直すべきなのかもしれません。私は冒険者として暮らす方が性にあっているのかもしれません。

付呪師助手メール 25週間目

172日目
船に乗り込もうとする海賊たちに、淑女らしからぬ振る舞いに及ぼうとした瞬間、ダガーフォールの艦隊が霧を破って西から近づいてきました。海賊たちは留まって戦うことを選ぶのではないかと思いましたが、命令の叫びを聞きました。「撤退だ!」と、誰かが命じました。「引け!」と、また声があがりました。

173日目
海賊船は去りました。今ごろ上級王の黄金に積まれた財宝を手にすることができずにがっかりしていることでしょう。実のところ、私もがっかりしています。船に乗り込んできた海賊の頭を叩き潰すのを楽しみにしていたからです。仕方ありませんね。さあセンチネルに到着です。新しい素材を同封しました。

174日目
センチネルはアリクルの西岸にある砂漠の宝石です。この都市の尖塔とドームが港に近づく上級王の黄金を迎えてくれました。エステルさえも新たな街を探検することに胸をときめかせているようです。船旅と海賊との戦いがもたらした興奮がまだ冷めやらないというのに。ヴェロインが歓迎してくれるとよいのですが。

175日目
ヴェロイン・ギンバートはすごい方です!まず店に入るなり、彼女は私の正体を見抜きました。そして私の本性を受け入れると、はるばる旅してきた目的を尋ね、未知の付呪の技法を手ほどきしてくれたのです。何時間も教師と生徒として過ごすことができました。素晴らしい体験でした!

176日目
お客様、私です。メリナ・キャッセルです。お送りした素材はかの高名な付呪師ヴェロイン・ギンバートのお供をして集めたものです。ここにいる間に実に多くのことを教わりました!しかし、ああ、良いことには必ず終わりが訪れます。ノースポイントまでの船旅を手配し、明日は出航です。

177日目
エステルと私はブロークンフィンでの航海を手配しました。リベンスパイアーには数日で帰り着くでしょう。静かな船旅のひと時を学んだ付呪の復習にあて、ヴェロインの教えを記憶に刻み込むつもりです。海賊が襲ってこなければの話ですが。その時はやじ馬たちの目の前で、私の闇を解き放ってやるつもりです。

178日目
ああ、帰りの船旅は平穏でした。海賊の影はおろか、空には雨雲さえなく、水面を切って進む船を荒々しい波が揺することすらありませんでした。正直に言うと、少しがっかり。退屈で、とにかく、とても残念でしたね。でもようやく家に帰って来れました。きっと何かレイヴンウォッチ城で楽しいことが持ち上がっているはずです。

付呪師助手メール 24週間目

165日目
空腹でしたし、疲れてもいました。そこで私は、ステンダールの篤信者でもあるノルドの男のもう一度会いたいという申し出に対し、できるだけ賢明な対応をしました。喜んで、と答えたのです。少ししてから後ろめたさを感じましたが、リアムにプロポーズされたわけではないのですから。そして私はジャコソンの頬にキスをしてから城へ駆け戻りました。

166日目
お客様、お元気ですか?レイヴンウォッチ城での日々は元通りにならいましたよ。召使は無事でしたし、私たちも再び定期的に食事を取れるようになりました。アドゥサは秘密の任務から戻り、私も付呪の修行を再開しました。それに材料の収集もです。どうぞ、素材をお受け取り下さい。

167日目
メリナ・キャッセルです、ご無沙汰しております!また旅に出て、技を磨き、お客様のための材料を集めています。この度、センチネルへと旅をし、アリクルの奥深くへ赴くことになったのは、伝説の付呪師、ヴェロイン・ギンバートに師事するためです。私はダガーフォールで彼女に会ったことがあり、彼女もそれを覚えていると言って下さいました。どんなことを教えて下さるのかしら?

168日目
上級王の黄金という素晴らしい海の乗り物の上で手紙をしたためつつ、センチネルの街へと向かっています。召使のエステルが付き添ってくれており、長旅の間の話し相手になり、必要なときには滋養を捧げてくれています。ヴェロイン・ギンバートの教えを受けるのが楽しみです。あの方はルーンやグリフで私などには考えも及ばなかったことができると聞いています!

169日目
お客様、どうやら私たちは襲われているようです。上級王の黄金は素晴らしい帆船ですが、海賊旗をはためかせた3隻の船に追いつかれつつあります。バリスタがこちらに向けられているのが見えます。海戦に加わったことはありませんが、もっとフェアな条件で初陣に臨めたらよかったのにと思わずにはいられませんでした。

170日目
バリスタのボルトが船の周りの海面を貫き、双方の魔術師の指から放たれた魔法の炎が飛び交うのを見て、無力感にさいなまれていました。敵船が近づいてくれれば、私の特殊な才能を発揮できるのですが。今は下がって成り行きを見守るほかありません。運が良ければ、この材料があなたのもとへと届くことでしょう。

171日目
どうやら海賊船はこちらの船を沈めるよりは拿捕したいようです。一隻が横づけし、海賊たちが乗り移る準備を始めました。公然と本性を現すのは避けたいことですし、このような海の真ん中ではなおさらでしたが、他に道はありません。海賊たちに上級王の黄金を乗っ取らせるわけにはいきません。

付呪師助手メール 23週間目

158日目
アドゥサ・ダロのことは申し上げましたか?私が知る限り最も勇敢なカジートで、レイヴンウォッチ家のために数々の任務を遂行してきました。篤信者のジャコソンが召使を拉致した時に彼女がいたら、ノルドの太い腕を付け根から引っこ抜いていたはずです。床に手足が転がっていなかったので、ジャコソンが来た時には彼女は留守にしていたのでしょう。

159日目
レイヴンウォッチ城周辺の丘にある3つ目の洞窟に乗り込もうとした時、影から現れたグウェンディスが私を止めました。「ステンダールの篤信者が中にいる」と小声で警告してくれた彼女に対し、私は「知ってるわ。神聖なる誓いのジャコソンよ」とささやき返しました。アドゥサとグウェンディスは彼が召使を「解放」した時に留守にしていたと手短に説明してくれました。

160日目
「アドゥサの帰りを待つべきよ」と、グウェンディスは奴が身を隠している洞窟を監視しながら忠告しました。しかし私はその言葉を一蹴しました。空腹だっただけでなく、大切な召使たちを城の囚人だとジャコソンが決めつけていることに我慢ならなかったのです。しかも、召使たちを洞窟に拉致するのが解決策ですって?こんなことを許すわけにはいきません。

161日目
グウェンディスはしぶしぶそこで待つことを了承し、私はジャコソンがいる洞窟へと近づきました。するとジャコソンが現れ、その手には強大な戦槌を握りしめていました。「話がしたいの」私は言いました。ジャコソンは囚人を解放したと言いました。「その人たちは自分が囚人だって言ったの?」と私は尋ねました。そして、「給金を払い、住まいを与え、家族の一員として扱っているわ。囚人にしたのはあなたで、私たちじゃない」と私は続けたのです。

162日目
「あなたはうちの召使を拉致したのよ、ジャコソン。私は彼らを解放しにきたの」と私のことを怪物としか考えていないステンダールの篤信者に言いました。彼がそう考えていると思っていたのです。とてつもなく大きなため息をつくと、彼は武器を下ろしました。「私はあなたの召使をカンカンに怒らせてしまったようですね、お嬢さん。本日この場にて自らの行いを謝罪いたします」

163日目
彼の言葉を信じられませんでした!篤信者が謝罪したのです。この私に!ジャコソンはレイヴンウォッチ家のような化け物とは出会ったことがなかったので、どう扱ってよいか分からなかったと言いました。「召使たちはあなたや一族の方々をとても慕っている」と、彼は付け加えました。「理解できませんが、あなたを誤解していたようだ」

164日目
グウェンディスは召使たちを城に連れ帰りました。後を追おうとすると、ジャコソンが咳払いをしました。「お嬢さん」。彼は躊躇いがちに口を開きました。「よろしければ、後日あなたをお訪ねしたいのだが。もちろん、職務を離れた立場でです」。なんと篤信者が私に言い寄ってきたんです!私の人生は日に日に面白くなってきました。