ヘクソス家 スタイル

クラフトモチーフ98
House Hexos Style

運営主任 フォーティス・スカエバ 著

よくヘクソス家に加わってくれた!これよりお前はオブリビオンの無数の領域へ進出する、商業帝国の一員となる。我がファーグレイブ大市場から、我々の代理人たちは1ダースの世界の品物を追い求め、タムリエル中にいる目利きのバイヤーに届ける。

当然だが、我々の事業にはある程度の危険がある。だからお前のような傭兵を雇う。ファーグレイブは安全だが、奇妙な世界で商談をする商人には護衛が必要だ。一番いいやり方は、見るからに装備の充実した兵隊で襲撃者を威嚇することだ。しかし威嚇できなかったら、戦う覚悟はしておかねばならない。

我々は過酷な環境に乗り込むことになる。ヘクソス家では灰の嵐、腐食する沼、極寒の氷原をものともしない加工された武器を用意する。そして当家に仕える傭兵には、誇らかに当家の色を身につけてもらう。すなわちオリーブグリーン、褐色の革、深紅の紋章だ。多くの次元を無事通り抜けるには、素性を証明しなければならない。我々の色を捨てれば、死ぬことになる!

ブーツ

ヘクソス衛兵の足元を守る防具で、褐色加工した鉄かボイルド・レザーの薄板を重ねてある。この頑丈な防具の内側では、柔らかな革が足を密閉してくれる。デッドランド(または他の次元でも)には、堅牢で頑丈な靴がなければ足を踏み入れたくないところがある。

ベルト

シンプルで機能的なヘクソスのベルトは、加工された合金を強化革でサンドイッチ状に包んだ(軽装の場合は強化革のみ)ものだ。儀礼用に配備された衛兵のバックルには、赤い宝石がインペリアル・ダイヤモンドの形にはめ込まれている。

一般に、ヘクソス家ではオープンフェイスの兜を好む。防御面ではバイザー付きに劣るかもしれないが、我々が時々赴く次元においては、周囲に目と耳を向ける能力が生死の境を分ける。重装鎧の儀式用兜には見栄えのする深紅の翼がつけられ、ヘクソス家への忠誠を誇らかに示している。

脚当て

ヘクソス衛兵の腰と大腿部は、体に合わせて仕立てた板で守られている。ボイルド・レザーか褐色加工した鉄製だ。滑らかでぴったりとフィットするグリーヴは、着用者に柔軟さと動きやすさを保証してくれる。時に強打へ耐える能力は、危機を回避する敏捷さに及ばないこともある。

ファーグレイブで木はなかなか手に入らない。結果として、我々はタムリエルから弓を輸入している。ヘクソス家の弓のほとんどはニベン渓谷のオリーブ材で作られている。特殊ワックスで加工し、過酷な状況に耐えられるようにしてある。もっとも注意しておくが、オブリビオンの世界では近接戦闘に巻き込まれることが多い。ヘクソスの軍勢にとって、弓術の優先順位は低い。

胸当て

強靭で着用者にぴったりと合うヘクソス家の重装ブレストプレートは、連結した褐色加工の鉄板と表裏に重ねた強化革の層で構成されている。褐色加工とは弱酸性の溶剤で金属を加工し、溶剤を硬質ブラシでこすり落とす工程だ。革で覆い、褐色加工したヘクソスの鎧は、どんな次元の気候にも耐えられる。

剣とは扱いやすい武器だ。切るのにも突くのにも適している(柄頭で叩くのもいとわないなら打ってもいい)。つまり我々が遭遇する、幅広いデイドラ生物に対して有効だ。ヘクソスの剣はオブリビオンの平原で採れる貴重な試料を添加した鋼鉄で鍛造されている。

肩防具

大仰な肩当てがついた鎧はたくさんあるが、ヘクソス家はそういった非実用的な飾りが無用と考えている。その代わりにぴったりと密着する、褐色加工した鉄のポールドロンと、着用者の動きを阻害しない強化革を好んでいる。

手袋

強靭かつ柔軟な強化革(重装の場合は褐色加工した鉄板)の腕甲は、着用者の手を戦闘の負傷と、ナイフの刃のような岩、棘のある植物、火の玉や酸性雨といった危険な地勢から守る。

戦士の盾は紋章を飾りやすい場所だ。ヘクソス家の盾は深紅のインペリアル・ダイヤモンドを誇らかにいただいている。盾はニベン渓谷の堅固なオリーブ材で強化され、鋼鉄の縁が盾を断ち割られることを防いでいる。

予想できるだろうが、我々は多くの魔術師を雇っている。ヘクソスの杖は、軽量の合金製シャフトの先端にインペリアル・ダイヤモンドをあしらっている。木の杖ではどうしても過酷な次元の劣悪な環境に耐えられないからだ。

戦棍

ヘクソス家の戦棍は先端に4つの突起がついた重武器で、この上なく重厚なデイドラの甲羅ですら易々と叩き割る。加工された合金の柄は木のものよりずっと丈夫で、ほぼあらゆる次元の過酷な環境に耐えられる。

短剣

帝国領土でよく見られる馴染み深い葉のデザインの上に、バランスのよい刃が据え付けられている。ヘクソス家の短剣は斬撃に効果的な重さと、刺突に向いた強靭なダイヤモンド型の切っ先を備えている。近距離戦を挑むべきでないデイドラの怪物もいるが、避けられないならいい武器を手元に置いておきたいものだ。

我々が遭遇する獣の多くは気性が荒く、分厚い甲羅や鱗で覆われている。デイドロスやインファーニウムのような怪物の皮を切り裂くには重厚な刃が必要だ。ヘクソスの斧には鋼鉄の合金製の柄もついている。過酷な次元では、木の柄が折れるか腐食するからだ。

ソーン軍団 スタイル

クラフトモチーフ90
Thorn Legion Style

非凡なる装具商、レンダンターレ 著

壮麗にして優雅なる西スカイリムのレディ・ソーン様
この手紙をもって閣下との契約が完了し、ご所望の用具の配達が全て完了したことを公式にお伝えさせていただきます。閣下のご歓待は私がこれまで仕えた王や女王の大半を上回るものでした。臣下の皆様からは期待する以上の礼節を示していただけました。直接お会いできないのが残念です。これは私の最高傑作だと自負することをお許しください。

ブーツ

閣下の臣下は、じきに大挙してリーチへの長い行軍を始めると知らせてくれました。かなりの大冒険になりそうですね!そのような旅路には、できる限り快適な具足が必要です。狐の毛皮ならばどれだけ遠くまで進んでも、優れた兵士たちの足を暖かく快適に保ってくれるでしょう。

ベルト

この寒冷な気候においては、服をきつく縛っておくことは体の熱の維持を助けます。このベルトはよく体に巻き付くので、臣下の皆様はほとんど冷気を感じないほどですが、同時にサテンのナイトガウンのように快適です。

この地域のノルドやリーチの民から着想を得て、冷たい風と武器の攻撃に対する防御力を高めるようこのフードをデザインしました。分厚い詰め物はかなりの程度まで衝撃に耐えます。また、顔の覆いは謎めいた印象を保つように作ってあり、お気に召すのではないかと愚考します。

脚当て

より腕の劣る職人と違い、私は足の重要性を知っています。体のうち最も丈夫な部分であることを所与と考える者もいますが、私は正しく保護しなければ、膝への不運な一撃が戦士を戦闘不能にすることを理解しています。私の意匠では継ぎ目の部分に丈夫な装甲と、防護のための詰め物を用います。さらに詰め物は柔軟性を高めるため巧妙に織り目をつけてあるので、機動性が犠牲になることはありません。

普段ならば私にとって最もデザインの難しい道具です。独創的な弓を作ると、機能が犠牲になることが多いからです。幸運にも閣下の名前自体が着想を与えてくれました。鋭く滑らかな両端が弓の湾曲に加わって、魅惑的ながら危険を感じる外見になりました。レディの外見も、このような印象を与えるだろうと私は想像しております。

胸当て

この防具のために閣下の衛兵を身体測定した時、私はどうやら特別なコロンをつけていたようです。
私が近づくと、彼らの数人が聞こえるくらいの音で匂いを嗅いだのです。尋ねると笑って、うまそうな匂いがしたと言いました。胸回りの軽い金属プレート、繊細な毛皮の裏地がもたらす快適性が、部下の皆様の称賛に対する十分な報酬となればよいのですが!

閣下の衛兵の最も一般的でよく目立つ武器は、同時に最も目立つ形でリーダーとのつながりを示すべきです。私は滑らかな刀身に閣下の優雅さを反映させるようデザインし、柄にはやはり閣下が愛するコウモリをあしらいました。簡素にして時代に左右されないデザインです。誰もが、この剣は閣下を表していることを知るでしょう。

肩防具

閣下のように壮麗な女性ならば、ご自分を代表する兵士には高貴さを示してほしいとお思いになるでしょう。私は肩こそが体で最も高貴な部分だと信じております。このポールドロンの形状は、装着者のシルエットの大きさと威厳を高めます。左右のそれぞれには閣下の名を称えるため、一面に茨を浮き出し加工で入れてあります。

手袋

冬の手袋は常に暖かさと柔軟性のバランスを取らねばなりません。分厚い素材は手の熱を保持しますが、戦闘に必要な繊細な動きを邪魔します。この手袋では正しいバランスを見出せたと思います。雪の中でも兵士の血流が止まることはないでしょう。

この盾のためのアイデアを考えていた時、私は紋章を組み込むため、運び屋に閣下の家系についての情報を聞きました。彼は軽く笑って、そんな紋章は存在しないと返答しました。しかし、もしそんなものがあるとすれば、きっと巨大な翼だろうと付け加えました。彼は閣下のコウモリ好きのことを話しているのだと思いましたが、いかがでしょう。

閣下の部隊が魔術で主人を守る時、敵はその魔術の源泉を目にして恐怖を感じなければなりません。この杖はそれ自体が暗く威圧的に見え、他の装備でも用いられているコウモリのモチーフが配されています。閣下の兵士を指揮する偉大な支配者が何者であるか、誰も疑いを持たないでしょう。

戦棍

主に打撃を目的として作られていますが、私はここで命中した標的に突き刺さって拘束するような、先の尖ったデザインを試してみました。この戦棍の「一噛み」は、接触した鎧や肉を切り裂くでしょう。気味が悪すぎると思う者もいるでしょうが、閣下が私との契約を交わされたのは、穏便な武器を作らせるためではないはずです。

短剣

多くの者は短剣を実用のための単純な道具だと考えていますが、私の意見は違います。短剣は油断ならぬ隠し武器であり、襲いかかる瞬間まで隠されるべきものです!閣下の家名が刻まれた刃に合わせて柄には装飾を施しましたが、滑らかな刀身はこの武器の隠密性を保っています。

初めて栄光あるソーン城に入った時、私は垂木や壁に並ぶコウモリの大群に気づきました。最初はコウモリが私を見ているのだと思いましたが、そんな馬鹿げた考えはすぐに追い払いました。あれは閣下のお気に入りのペットのようですから、新しい斧はこの高貴な生物に似せて作りました。

危険な錬金術 スタイル

クラフトモチーフ91
Hazardous Alchemy Style

比類なき天才アルカシスの厳密な基準に沿って、正確に作成すること!
私の実験をこの田舎の平均的な、しかも最頻値が驚異的に低い住人に邪魔されず行うために、ストーンガーデンは理想的な場所だと分かった。しかしこの場所では、使い捨ての作業員を入手する手段が大きく限られてしまう。限られた助手の消耗率を抑えるため、私は防護装備を開発した。これで不必要な死亡事故は減り、作業員の在職期間を10倍に伸ばせるはずだ。

ブーツ

属性耐性の薬をヅラゾグの胃の粘膜から作った皮に正しく浸透させるため、私は新しい皮なめしの製法を発明しなければならなかった。しかしこのゴムのようなブーツは、過酷な研究の多くに耐えてくれるはずだ。

ベルト

バックルを外すな。交換もするな。馬鹿どもめ! バックルはこの防具全体に最良のバランスと張りを与えるよう、正確に作られている。奴らに間抜けな腹をえぐられても知らんぞ!

私が配布した「絶対着用」の高密度繊維マスクは、制服の頭巾や頭装備とよくフィットする。マスクは空気中の有害物質をろ過し、私の装備が不潔で知性のかけらもないヨダレで汚されるのを防ぐ。

脚当て

この特別に加工された皮のエプロンの覆う範囲は、水滴が落ちる際の軌跡に関する大量のデータから算出されている。このデータは数えきれないほどの愚かな前任者が示してきた、調合薬を膝の上にこぼす能力を元に私が集めたものだ。

層になった合金の束を正確に配することにより、最大限の力を込められるようになっている。ごくわずかにでも歪むと、効率は劇的に低下してしまう。だから弓でブリストルバックを叩くのはやめろ!

胸当て

毎晩特製皮用コンディショナーと金属ワックスを塗れば、腐食防止と絶縁に優れた保護膜となる。それから、これ以上煙に文句を言うな! あれは代用品よりもはるかに危険が少ない。

この剣にはいくつかの湾曲した鋭い刃とフックが1つ、そして支えとして平坦になった面が1つ付いている。これらは羊皮紙の切断、織物や木工、キッチンでの作業に適している。怠け者の寄生虫どもめ、働け!

肩防具

私はポールドロンをお前たちの祖先のように大きくするつもりはない。これは機動性と視認性の低下を最小限に抑えつつ、最大限の防御力を得られるように効率化してある。自分より大きなものを羨望の眼差しで見つめたいなら、私の脳を見ればいい。

手袋

お前たちが日々用いる手袋は中級の炎上、凍結、溶解、裂傷、切断、感電や破片での怪我などを、特殊装備がない場合も防いでくれる。灰汁で洗うんじゃないぞ!

私はこの盾の角度を正確に計算しておいた。正しく持てば加えられた力を弾いて体から逸らせる。振動縁をかき鳴らして、馬鹿どもの音楽を奏でるんじゃない。さもないとお前たちの頭蓋骨で震動テストを行うぞ!

ごくわずかにでも魔術の才能をもつ、お前たちの中でも少数の者には、この杖がマジカやドゥエマー音響魔術の効率的な伝導体であることが分かるだろう。寄りかからないように。

戦棍

熱で加工されたこの合金の塊は、解体や金属加工に適している。縁は見せかけじゃない!これは衝撃の振動を使用者に伝えないようにするためのもので、お前たちが馬鹿みたいに自分の顔を粉砕することを防いでいる。

短剣

この刃の形状は、私の精密カミソリを巨大化して複製したものだ。これならお前らのような肉厚で不器用な指の持ち主でも、より繊細な道具を扱う技術を身に着けられるかもしれない。

大型の検体解剖を容易にするため、私には様々な斧が必要だ。刃の湾曲は皮を剥ぐのに理想的で、角の傾き具合は内臓を表面から払い落として捨てる用途に向いている。

太古アカヴィリ スタイル

クラフトモチーフ92
Ancestral Akaviri Style

帝国軍隊長カエリウス・カロゲルス

我々はペール峠でアカヴィリの勢力を止めた。私はそれで終わりかと思ったが、あんなことになるとは誰も予測しなかった。血気が収まり、沈黙が大地を覆うと、レマン・シロディールの声を聞いたアカヴィリは跪き、彼に仕えると誓った。今や略奪者の残党は我らの軍の一部である。彼らは我々のそばで戦う。妙な時代になったものだが、内部で争っても自らを弱らせるだけだ。私はツァエシの戦士たちをよりよく理解するため、この報告書を書いている。彼らの戦闘知識から記述を始めるのが無難だろう。

ブーツ

アカヴィリの足防具には長い緑の紐がよく使われる。この紐は脛の前で結び目を作り、防護範囲を固定する役割を果たすことが多い。

ベルト

アカヴィリの防具の細部へのこだわりには驚かされる。ベルトのような極めて単純なものでさえ、人目を引く極上の意匠が施されている。ベルトというよりペンダントのように見えるものもあり、暗い色の青銅の縁に収められた、護符の彫刻が付いている。

アカヴィリの兜は外側に伸び、顎の部分で膨らんで円形になる。湾曲したフェイスガードは兜の中にしまい込まれており、装着者の顔面を部分的に、あるいは完全に覆う。

脚当て

我々の新しい兵士たちは足周辺の素材を緩め、足の動きを自在に保っている。必要な防護は通常腰に装着し、展開して下に降ろせるようになっている。彼らが戦場であれほど素早く動けるのは、この柔軟性のおかげだと思われる。

アカヴィリの弓は我々のものよりはるかに重い。弓全体の形状は似ているが、触ってみるとより重く感じるし、かなりの耐久性がある。繊細な手で削られたというより、鍛冶師の炉の中で生まれたかのように見える。

胸当て

アカヴィリは胸防具を小さなプレートで作る。このプレートは水平に結び合わされており、優れた防御力を誇る。このデザインを補完するため、アカヴィリは花形と蛇の結び目のリボンをかたどった金属細工を加えている。

アカヴィリの剣に用いられる職人技は注目に値する。私はアカヴィリがこの見事な武器を作る際に行う、極めて綿密な作業を幸運にも観察できた。鍛冶師は剣を作る素材を、正しい密度が得られるまで何度も繰り返し折り畳む。その後鍛冶師は光る液状の調合薬を剣に塗り、それが奇跡のように刃を湾曲させる。この作業はとても長いが、完成品へと研ぎ澄ませる段階はさらに長い時間がかかる。アカヴィリはこの特別な武器を完成させるため、何日も費やすほどである。

肩防具

アカヴィリは肩当てを強靭だが形状を変えやすい素材で作る。これにより肩を全方位に回せるようにしつつも、装着者を攻撃から守ることができる。この素材はしばしば水平に重ねて層を作り、きつく結び合わせることで全体が構成される。

手袋

アカヴィリの多くは指をむき出しにする。彼らの手袋の素材は手のひらから前腕までしっかりと覆うが、指は覆わないまま残しておく。アカヴィリの手袋の大半には防護のための素材も含まれており、丈夫な皮か、その他の柔軟な素材が使われる。

アカヴィリの全ての武器と防具の中で、私が最も高く評価するのは盾だ。重いバックラーの表面に、空飛ぶドラゴンの形をしたシルエットが配されている。晴れた空を見上げ、この姿を見る恐怖は容易に思い浮かべられる。

私はまだ杖を持ったアカヴィリに出会ったことはないが、彼らが頭に着ける金属の輪には多大なる興味を抱いている。アカヴィリが歩くたび輪がぶつかって鳴る、美しくもおぞましい音は、聞く者を骨まで凍りつかせる。

戦棍

両手持ちでも片手持ちでも、アカヴィリの戦棍は触れた瞬間骨を粉砕する。少なくとも、見た時にはそのような印象をもたらす。私は幸運にも受ける側に立ったことはない。この武器についたスパイクも、短剣並みの鋭さを持っているように見える。

短剣

私の仲間の多くは、針のように鋭いアカヴィリの刃に倒れた。彼らの短剣の刃先はわずかに触れただけでも出血させるが、それに加えて尖端は致命傷を与えるために研ぎ澄まされている。この武器を使えば穴を開けるのも、骨から皮をはぎ取るのも容易だ。

アカヴィリの斧は遠くから見れば我々のものと大きな違いはないように思えるが、近くで見ると全く違う。この武器の先端には、重厚な渦巻が綿密に刻まれている。その結果、刃の鋭さにも劣らぬ美しさを持つ仕上がりになっている。

ナイトホロウ スタイル

クラフトモチーフ95
Nighthollow Style

紅の印章を帯びし者、イドリシン卿 著

ナイトホロウスタイルの武器と鎧の作り方
闇、致命、優雅。これらは我々の種族を目にした数少ない定命の者が、我々の武器や装備を形容する際に用いた言葉だ。我々が戦いに用いる装備の卓越した技術や見事な均衡が単なる虚栄心の産物であると思い込むのも無理はないが、こうした性質は趣味の範疇に留まらないと感じている。戦いで身に着ける鎧、使用する武器は素性を示し、敵対する愚者の心に恐怖を植え付ける。確かに、ナイトホロウ・クランは影の中に潜むのがふさわしい…大抵の場合は。しかし表に出る場合、敵にも下僕にも等しく我々を見上げさせ、恐れを知らしめるべきだ。

ブーツ

5、6枚の軽く強靭な鋼鉄製の山形プレートを重ねて作るナイトホロウのブーツは、脛や足先を完璧に保護するが、足の後ろに不必要な装甲を付けて動きを鈍らせるようなことはない。ナイトホロウ戦士の背後を取る敵など、ほとんど存在しないのだから。

ベルト

ナイトホロウのベルトは引き延ばされたバックルのプレートが特徴的で、翼を広げた吸血コウモリの姿を思い起こさせる。優雅な比率と柔軟性は、厚さよりも重要だ。

ナイトホロウの兜は暗い色の強靭な鋼鉄製で、目立たない突起が側頭部の近くに付いている。これはコウモリか狼の耳を表し、闇の肉食動物への敬意を示している。

脚当て

形状に合わせて隆起させた闇鋼製のプレートが、ナイトホロウ戦士の脚の上部を保護する。関節はないが腰に密着するため、機動性を妨げない。

当然と言えば当然だが、光の届かぬブラックリーチの深部で、木が生えることはほとんどない。ナイトホロウの弓は木の代わりに、黒く弾力性のある鋼鉄を使って作られる。その結果、この武器は重量も威力も弓としては異例になっている。ただし木の弓に比べると重く、扱いやすさでは劣る。

胸当て

闇鋼合金のブレストプレートにピューター細工を施したナイトホロウの胸当ては、吸血鬼が好む鎧に特徴的な優雅な形状を犠牲にすることなく、優れた防御力を発揮する。柔軟な山形のプレートが腹部を覆っている。

我々には鍛冶師が少ない。深き民の鍛冶場を使える者となればなおさらだ。均整の取れた刃を入手できるかどうかは、何よりも運と探す者の観察眼が問題になる。心を研ぎ澄ませて狩りに集中すれば、同じくらいよく研がれたものに出会えるかもしれない。

肩防具

ピューター細工で飾られたナイトホロウの肩当ては、闇鋼製のポールドロンである。強調された縁はシルエットの威圧感を高めるが、それだけではなく機能的だ。鋭い角度が敵の攻撃を跳ね返すからだ。

手袋

接近戦を経験したことがある者ならば誰でも、手が体の中で最も無防備な部分であることを知っている。手首から指先まで甲を完全に覆うナイトホロウの手袋は、この無防備な部分を保護する。プレートを重ねた軽量の篭手が肘まで伸び、防護範囲を拡大している。

吸血鬼の戦士はほとんどが、素早く正確な攻撃こそ最大の防御であると信じている。しかしナイトホロウも時には、盾を持った方が賢明であるような敵を相手どることがある。この闇鋼製の盾には美しい巻物細工があしらわれ、細密な技巧で装飾されている。

闇鉄製の長い筒で作られたナイトホロウの杖の先端部は、刃が幅広になった槍先の形状をしている。一般的には突き刺すためのものでなく、杖の破壊の力を集中させ、方向を調節するために用いられる。

戦棍

ある武器の機能が優雅でないからといって、形状までも優雅でなくする必要はない。ナイトホロウの戦棍には溝を刻み付けた6つの面があり、そこに恐るべき棘が付いている。戦棍を好む吸血鬼は少ないが、この戦棍は権威と支配の象徴でもある。

短剣

美しく危険な剣は、ナイトホロウ吸血鬼の象徴である。ブラックリーチの特殊な鉱石を組み込んで、耐久性と鋭さを増した黒い合金で作られたこの剣は、広い溝と逆さになった翼型の鍔を持つ。

斧は吸血鬼の武器とみなされないことが多いが、ナイトホロウも時にはシャウラスの殻を割り、ドワーフコンストラクトを粉砕するための武器を必要とする。ナイトホロウの斧は闇鉄製の鋭い刃を両刃にしてバランスを取り、細いが丈夫な金属製の柄に付けている。
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